10月3日 10:30より、本会議が行われ、決算特別委員会で審議した内容について、山口委員長より報告がされました。その後、各会派から討論が行われた後、採決をした結果、平成22年度一般会計及び、12特別会計の決算については、全て認定がされました。
次に、議案第37号 常勤の特別職職員の給与に関する条例の臨時特例条例の制定。については、報道された、藤沢市職員会館でのバーベキューの問題について、市民への迷惑に対して、市の最高責任者として、市の責任を明確にするため市長の給料月額の3/10を減額(1ヶ月間)するものです。
この提案終了後、休憩に入り、私を含む7名の議員から質疑の通告がされ、答弁の調整に7時間も要しました。休憩中、各議員からは、いつまで理事者調整をしているのか!といら立ちの声が飛び交いました。理事者調整が終わり、22:00より再開され、次のような質疑(抜粋)がされました。
通告1番 大矢議員(私)
市長の給料3/10カットの提案だが、10分のいくつとかではなく、それ以前の問題。今、多くの市職員は、市長や部長の姿勢について、がっかりというか、何でそうなるのか?と憤りを覚えている。会社において、何かのトラブルやミスが起きたときの対応について、部下が起こしたミスだとしても、私の責任です。と部下の責任を取り、部下を教育していく上司と、部下の起こしたことだからと、部下に責任を押しつける上司、どちらが、社員や会社にとって良い上司と思うか?→起こしたミスは組織でとる。どちらか?と言われれば、後者か。
幹部職員が、市長や副市長に物を言えない状況だから、担当職員など、物を言えるはずはない。今の市役所、そうなっていると思うか?→今までも、幹部をはじめ、職員との意思疎通をしており、職員が物を言えないという状況ではない。今後も、風通しの良い組織にしていく。
市長は記者会見で、今回の件、市長の私を含め市の職員が、と言い出しているが、私を始めではないのか?こういう部分をみても、責任を感じているとは思えないが?→私を含むというのは、私をはじめと同じであり、責任は十分感じている。
報知器の取り外しの指示について、議員への経過報告と朝日新聞の記事で食い違いがあるが、どちらが事実か?→私は、一切指示していない。
朝日新聞の記事は、事実無根ということか?→事実無根だ。
指示があったかないかは、大きな問題だが、違う見方もある。報知器を外したこと知らなかったとしたら、これも大きな問題だ。報知器を外すという重要な事が、部長に4回とも相談・協議がなかったことは、組織上、非常に問題。部長の指導力の問題だ。重要な事が、部長に報告されるように指導できなかったのはなぜか?→今後しっかりとした組織運営をしていく。そのようなことが出来ていなかったことに対して、お詫びする。
今回の問題の本質はどこにあると思うか?→消防法の認識がなく・・・・ ★まったく、本質を認識していませんでした。
通告2番 三野議員
市長の3/10減額での実額は?→319,200円減額。 綱紀審査委員会で処分された職員は?→防火管理者・組織の監督者責任・組織の信用失墜など17名。 処分された職員で退職金も含めて、賃金にどれだけ影響あるのか?→2名の職員に賃金の影響ある。約25万円と約21万円。 市長の319,200円の減額適正だという根拠は?→過去の先例、目に見える形で責任を取るという事で決めた。
通告3番 有賀議員
防火管理者の権原は?→4月からは、管財課長。 建物管理の委託契約の仕様書にはないが、有料で報知器を取り外したのか?→設備の保守の範囲内として処理した。 室内での火の使用について、何らかの措置をとったのか?→線路側の窓を開ければ大丈夫という甘い認識があった。
通告4番 原田議員
報知器の取り外しを依頼した文書は4回のうち2回分しかないのか?→簡易な文書なので廃棄した。 8/1の懇親会の会費は?→500円会費で、会費内で賄われた。 8/16に注意するまでの経過は?→8/15に消防本部に通報があり、確認したところ事実確認できたので、口頭で厳重注意した。 企画部長が9/3まで、なぜ報告しなかったのか?→8/16に承知をしていたが、多忙な業務に追われていたため。申し訳ない。 綱紀審査委員会のメンバーはこのバーベキューに参加していたのか?→出席している。消防長も1回出席している。 2010年10月の健康駅伝のバーベキューの会費は?→1,000円で不足分は管理職が負担した。 消防長の出席は問題だと思わないか?→配慮が足らなかった。 職員の処分について、懲戒処分に関する指針のどこに抵触しているのか?→抵触していないが、過去の処分を参考にした。 消防としては民間が報知器を外していたとしたら同じ対応だったのか?→同じ対応をした。 綱紀審査委員会のメンバーがバーベキューに参加をしていた。本当に、このような綱紀委員会でよいのか?→懇親会の目的に沿って出席していたので綱紀委員会のメンバーとは別の問題。 そもそも屋内でのバーベキュー自体、いいのか!というのが、市民の感覚。自宅の屋内でバーベキューしますか?→食堂内、好ましくなかった。大切な部分を見落としていた。市役所のトップとして大変情けない。
通告5番 加藤なを子議員
誰の発案か?当日の準備は誰がしたのか?→経営企画課の発案で企画課が準備した。 会場の参加者は、2階の報知器の警報に気が付かなかったのか?→気が付かなかった。
★この時点で、23:55。今9月議会の会期は10/3までと定めてあったので、会期の延長を決定。翌日10/4までの延会手続きをしました。休憩に入り、議会運営委員会での手続きを経て10/4 0:15より、再開され、質疑の続きが行われました。
通告6番 柳沢議員
8/1時点で、防火管理者はいたのか?→9/9に届け出がされたが、4/1にさかのぼって選任されていたことになる。 さかのぼってと言うが、それで8/1に防火管理者がいたことになるのか?→8/1以前にも、防火訓練などが適切に実施されていたので選任されていたという事になる。 業者が防火施設を外すことの資格を持っていないことを認識していたのか?→認識していなかった。 保守の範囲内と言っておきながら、資格者と認識していないとは、管理がずさんでは?→報知器を外すこと、誰にでもできると思っていた。 市長の給料減額30%の根拠について、過去の先例と言うが、過去がどうだからとか関係ないと思うが?→事の重大さを認識しているつもり。これで責任を果たしたとは思っていない。
通告7番 土屋議員
経営企画部長は1級建築士の資格を持っているのか?→持っている。消防法の試験の範囲。当日、報知器が常識的に外されているとは思わなかった。
質疑のあと、討論通告のための休憩をはさんで、討論に入りました。反対討論が、三野議員・栗原議員・柳沢議員・原田議員からされ、賛成討論が佐賀議員からされた後、採決に入りました。
我が会派としては、まず、賛成はできない。基本的には質疑を通じて、市長がこの問題の本質を理解していないことから、反対とする一方で、そもそも、そのような状況では判断もできないという意見もあり、反対もしくは退席ということにしました。
採決の結果、自民党・公明党・さつき会とみんなの党の1人が賛成で17名。退席が我が会派から、高橋議員と柳田議員、みんなの党から1人の3名。残りの15名が反対、賛成多数で、市長の給料3/10減額が決まりました。
午前2時少し前に本会議終了。そもそも、非常識な屋内でのバーベキューを行ったことで、長い時間の審議をしましたが、こんな議案ではなく、もっと、市民の生活や市政の発展について、審議することが議会の役割です。市役所の風通しのよい組織に戻していくことが、市職員出身の私の大きな役割だと強く実感した1日でした。