12月5日 9:30より、こども文教常任委員会が開催され、私は委員ではないので、傍聴参加しました。議案・報告に対する質疑等(抜粋)は、次の通りです。
陳情23第39号 こどもの給食における放射能対策に万全を期すための陳情。
この陳情は、①学校および保育園の給食食材の調達について、出来る限り放射性物質不検出の産地のものを選択すること。②すでに食品から放射能が検出された地域の食材をやむなく用いる場合は、使用前に市が検査を実施し、不検出を確認の上、使用すること。③汚染度が高いと予想される品目から優先的に測定が行われるよう検査を計画し、品目と日程を事前に公表すること。④1日1品目、翌日使用する食材を検査する際、摂取前測定を徹底させるため、各施設の献立および日程がなるべく統一されるよう配慮すること。⑤給食の安全性に不安を抱く保護者が希望した場合、弁当・水筒の持参を制限しないこと。⑥民間保育所・私立幼稚園でも公立同様の対策がとれるよう情報共有や連携を図ること。などを求めるものです。
市川委員
市としては、食材の産地の選択・限定は難しいとのことだが、陳情での要望は、出来る限りということ。対応の余地は?→野菜だけでも月40品目ある。季節ごとに産地変わるので、出来る限り、福島原発から遠い産地を選定してきたが、今後もその方向で。週4回の検査、1週間分の食材を合わせてミキサーにかけての検査も週1回実施していくように補正予算を提案している。
献立はどのように決まるのか?→基準献立を学期ごとにつくり、各校の栄養士が学校の行事などを考慮して変更する。統一については、行事により変更せざるを得ない。
放射能に関する保護者からの問い合わせ状況は?→非汚染地域の食材をという声多く寄せられている。
弁当・水筒の対応は?→放射能を心配して、7人が弁当を持参している。そのまま、弁当を食べてもらっている。
加藤(なを子)委員
今まで、毎日測定して下さいと言っていたのに、やらなくて、なぜ、今回決断したのか?→6月議会以降、各都道府県の動きがあり、また、10/21には文科省より対応文書などが、10/27には内閣府の考えも示され、国の動きが活発化した。市民の不安を払拭するために実施するもの。
検査には、1件、25,000円の費用がかかる。来年4月以降も予算要求しているというが、測定器を購入するべきでは?→現在、国が指定しているセンチレーションサーベイメーターより更に精密な、ゲルマニウム半導体を用いた検査を実施しているが、県の動向を見て、積極的に検討したい。
翌日使用する食材が汚染されていたらどうするのか?→汚染されているものは使用しない。
保護者への公表はどのようにしていくのか?→火曜日にホームページで公開、また、保育園は文書で園に掲示する。学校についても、空間線量や食材について学校だよりに掲載できないか検討していく。
質疑・討論の後、採決し、全会一致で趣旨了承となりました。
陳情23第40号 子ども達を内部被曝から守る対策の充実についての陳情。
この陳情は、子ども達の内部被曝をすくなくするために、藤沢市の対策として、除染基準値を1時間当たり0.19マイクロシーベルト以下とするよう求めるものです。
現在、藤沢市の基準値は、国が発表した年間被爆許容量1ミリシーベルトから算出して、1時間当たり、0.19マイクロシーベルトと自然界に存在する放射線0.04マイクロシーベルトを合わせて0.23マイクロシーベルトと定めています。また、国の基準では、地上1mでの測定となっていますが、藤沢市は、地上5cmと定め国基準より、厳しめの基準となっています。
脇委員
陳情の主旨は、地上5cmで、0.19マイクロシーベルト以下ということか?→その通り。
加藤(なを子)委員
市が測定器を70台、購入を決めたが、なぜ、決めたのか?→3/11以降、主に食品の問い合わせが多かったが、9月以降、自分で計ってみたい、という声が増えてきたため、購入に至った。
貸し出しや測定の基準は?→成人の市内在住・在勤。測定する場所は、基本的に自分の土地、通学路など。公園・学校などは市が一斉に測定する。
13地区に2台ずつ配置する以外は?→災害対策課1台、各市民センター2台を含めて、市民自治推進課30台、保健医療福祉課3台、青少年課2台、保育課2台、学校含む教育総務課10台、まちづくりみどり推進課20台、土木経営課2台。
民間の土地で高い数値出たら、どうするのか?→基本的に民間の土地は対応できない。
保護者が測った事により、細かな質問は、どこが答えるのか?→学校だったら教育委員会というように場所によるが、高い数値が出た場合は、災害対策課または、行政総務課が対応していく。
個人の敷地で、高い数値が出て、自分では除染したくない、行政でやってほしいと言われたら?→民地は市ではどうしようもない。これから貸し出すので、様子を見て対応したい。なお、測定・除染マニュアルは、写真入りで分かりやすくしている。12/12から、貸し始める。
松長委員
内部被曝で影響が出るのは、屋外で、どのくらいの数値か?→環境省が示しているのは外部被曝のの基準であり、どのくらいの数値で内部被曝するかは、把握していない。
地上1mで0.23マイクロシーベルトだとしたら、地上5cmでは、どのくらいの数値になるのか?→把握出来ていない。今後、マイクロスポットなどでの測定の中で把握していく。
質疑・討論の後、採決し、全会一致で趣旨了承となりました。
報告(1) 通級指導教室(自閉症・情緒障がい学級)の設置について。
この報告は、通級指導教室とは、通常級において、主に授業を受けているが、障がいなどの種類によって、課題別に自分の在籍する学級以外の場所に通級して、専門的な指導を受けられる教室。
藤沢市では、現在、「ことばの教室」を設置しており、聞こえや話し方に課題がある児童が、「ことばの教室」に通い、指導を受けている。
今回は、通常級に在籍しており、コミュニケーションに課題がある児童・生徒に対して、行動面・対人関係に関して、専門的な指導を行う通級指導教室(自閉症・情緒障がい学級)を設置するものであり、現在の「ことばの教室」に通級している中で、コミュニケーションに課題のある児童・生徒も新たな通級指導教室に移行することにより、「ことばの教室」の過大規模化にも対応するものです。
脇委員
この事業の発案は?どのような議論経過か?→現在、「ことばの教室」を設置している。新たに、集団に対応できない児童が増えてきており、カウンセラーなどで対応している。また、現在の「ことばの」の中にも、このような児童がおり、「ことばの教室」の拡大化を防ぐことなどから、実施するもの。議論が十分にされたのかについては、10年前から様々な議論されている。今後も議論を重ねていく。
加藤(なを子)委員
特別支援学級が、今年度亀井野小学校に設置されたが、状況は?→5/1の設置段階で3名が在籍、現在は4名。
通級指導教室へ行くことで、疎外感できるのでは?→課題ある児童に対して、指導するものであるが、自分の学級に戻るための指導であるので、そのような疎外感は生まれないと考える。
担当者は、教員か?→一般の教員が担当する。臨床心理士からのアドバイスも受ける。
就学前の状況把握について、保育園や幼稚園との連携は?→保育園・幼稚園・小中学校の連携事業を立ち上げた。訪問して状況知ることが大切。今後模索していく。
市の特別支援学級やことばの教室も学校経営の方針位置づけているが、経営という表現はそぐわないのでは?→集団活動を古くから経営という言葉を使っている。
報告(2) NPO法人による図書館の運営について。
この報告は、平成23年4月1日から、市民・ボランティアの参画による「NPO法人 市民の図書館・ふじさわ」に辻堂市民図書館の運営業務を委託して、8ヶ月が経過。検証において、順調に運営されていることが確認されたため、平成24年度から、湘南大庭市民図書館をNPO法人による運営に拡大するものです。
脇委員
半年間の検証で拡大は拙速ではないか?→検証を継続して行っており、今後もやっていく。問題あれば改善をしていく。半年の検証でも、地域密着型であれば、サービスの低下はないと考える。
障がい者の就労支援事業があるが、内容は?→障がい者、統合失調症の人がリハビリを受けて、図書館で受け入れられないか、という話しがあり、資料整理など合っているため、就労前の取組としてNPO法人と相談してやった。
今後、次々と委託していくのか?→新総合計画では、段階的に拡大となっている。辻堂図書館・湘南大庭図書館を検証していく。総合市民図書館は、分館のバックアップ機能について、しっかりと検証したうえで、検討していく。
加藤(なを子)委員
NPO法人の理事には、市職員のOBが関わっており、直営サービスより低下しないよう努力していると思うが課題ないのか?→辻堂での状況をみると大きな課題はない。
NPOでの運営だが、最終的な責任の所在は?→図書館行政の責任は市にある。
大庭図書館への拡大について、現行スタッフの人数は変わるのか?→現行、正規職員4名+非正規職員33名。委託後は、辻堂図書館の基準からして40名程度と考えられる。
総合市民図書館は、直営でやっていくのか?→段階的な拡大なので、電子図書の関係や子ども図書の関係など、直営が良いのか検討する必要ある。いずれにしても、調整機能は、総合館に残ることとなる。
以上、報告とします。