6月22日 10:00より、定例議会(6日目)が開催され、一般質問の続きと、追加議案などを審議しました。内容(抜粋)は、次の通りです。
「一般質問」
通告18番 原田議員
1 市長の政治姿勢について
①放射能対策について
下水汚泥の焼却灰の放射性物質について、特措法では8,000ベクレル/kg以下は処分できることとなっている。市が再利用していたセメント業者からは300ベクレル/kg以下でないと受け入れてもらえないので、現在まで、辻堂浄化センター敷地内で保管してきたとのこと。また、試行でセメント会社へ搬出しているというが、セメント会社への搬出再開の考えは?→以前はセメント再利用していた。焼却灰から放射性物質が検出されたことにより、セメント会社に拒否され、辻堂浄化センターで保管している。セメント会社がいう300ベクレル/kg以下は満たしていないが、国の基準を下回っているので試行してきたが、昨日からできなくなっている。会社との協議、希釈処理施設の設置など検討していく。更に、国へ実効性のある処理方策を示すよう要望していく。
希釈設備を検討するというが、仮に1,800ベクレル/kgだった場合、300ベクレル/kg以下にするには6倍の希釈をすることとなるが、放射性物質を含むものが、6倍に増えるということ。試行の搬出量と放射線濃度は?→週20トンを上限として試行。平成24年5月末までで、377トン搬出した。4月は、ほぼ全量を搬出した。
情報公開はされているのか?→国の考えのもとで努力をしているもので、他自治体への影響などから公開はしていない。
2月議会では、試行で搬出している程度の説明だったが、試行でほぼ全量搬出している。試行について、受入れ業者と地元での合意はされているのか?今後も搬出を続けるのか?→焼却灰の処分については、8,000ベクレル/kg以下なら再利用・処分が可能となっているが、実態としては、受入れ可能の最終処分場の確保や再利用の目途はたっていない。本市も同様で焼却灰がどんどん増えている。国の方策では市は現実的な対応できない。国の責任で処分場の確保など、市民に説明し理解を得るべきと強く要望していく。
「議長へ取り計い要請」
2月議会では試行と言いながら、全量搬出している状況なので、改めて議会へ説明を求める。
放射性ヨウ素の検出がされたが、原因は?→5/21まで7回検査して4回検出されている。原因は、原発事故以外と考えられる。医療投与された患者から排泄された可能性ある。
ヨウ素を投与された患者から排泄されてもごく微量。原因の特定をすべきでは?→可能性ある施設は病院・大学など。南部は市民病院で立ち入り検査したが、ヨウ素は適切に管理されていた。
市のホームページに掲載する際に説明するべきでは?→ホームページで説明していく。
小中学校の放射能対策について、給食飲料用牛乳をホームページで公表している。藤沢産と公表していたものが、実は他県のものが含まれていることがわかった。経緯は?→5/31付けで、「牛乳の原産地情報について」を保護者に配布した。5月上旬に牛乳メーカーに問い合わせしたところ、ホームページの公表内容と異なっていたと保護者から指摘があり、改めて確認したところ、その通りだった。牛乳メーカーから県内産と言われたため公表していたが、5/15ホームページで訂正した。今後の対策は、県の学校給食会から原産地情報を文書で提示させる。
本質的な問題解決になっていない。給食の放射線対策について、副市長から市の基本的考え方として、食物からの内部被ばくをなくしていくと示されたが、そういう立場に教育委員会はたっているのか?→そういう立場に立って対応していく。
松本市は、放射性物質が不検出でなければ、使用しないとしている。検出された、冷凍みかん、乾シイタケ、レンコン、タケノコはどうしていくのか?→検出された4品目のうち、冷凍みかんと乾シイタケは使用量を先行予約しており、買い取らなければならないので、使用せざるを得ない。他の2品目は、産地変更、代替えなど検討する。
冷凍みかん、乾シイタケ、こども文教常任委員会では、40ベクレル未満でも、なるべく使わないと言っていたし、代替えできるはずだが?係る経費は東電に請求するべきだが?→予約分は使用するが、他の食材で検出されたら、出来る限り使用しないようにしていく。東電へは、国基準以下なので請求できない。
保育園の放射能対策について、牛乳について、明治と小岩井だが、だれが決めているのか?→保育課が牛乳販売店を決めている。
県内産または、放射性物質が検出されていない地域のものを選択するべきだが?→メーカーに確認したら、販売の拡大は難しいとのこと。地元販売店からの購入は難しい。
安全という根拠は?→6回検査したが、いずれも3ベクレル/kg未満となっているので、安全と考えている。
月に一度の検査では不十分では?→回数の増は検討していく。
牛乳以外の対応は?→小学校と同様な対応をしていく。
②災害対策について
災害時要援護者支援体制の状況は?→要援護者名簿の提出は54%で、支援体制は不十分。要援護者を支援する人材不足など課題。地域包括支援センターと連携した支援体制を考えていく。
要援護者支援体制に市民センターはどう係わっていくのか?→名簿管理と自治会との連携。担当者が中心に、地域団体と連携し、自主防災組織の構築を支援していく。
通告19番 柳沢議員
1 地域経済の活性化について
①地域経済の活性化についての認識について
市内で、従業員4人以上の中小企業の状況は?→平成12年度で445社、17年度で363社、22年度で319社と減少傾向にある。
中小企業は、市に貢献していると考えるが、中小企業の役割は?→昭和30年代に大規模企業の進出に伴い中小企業も増えた。経済成長に寄与し、本市の発展に貢献した。イベントや地域文化に深く係わっている。
②住宅リフォーム助成制度について
住宅リフォーム助成制度についての研究状況は?→他の自治体の導入効果の情報収集に努めている。助成金以外の手法も検討している。
全国・県内の実施状況は?→全国では330自治体で導入。県内は6市4町1村で時限的な取り組みをしている。
実施に向けて、何がネックになっているのか?→いくつかの課題がある。申請のあり方、対象者の制限、助成額、財政負担などが課題。
制度にいくら投入していくかの判断ができていないことだと思うが、長野の諏訪市では、大きな経済効果があるとのこと。地域経済への効果をどう考えるか?→諏訪市の情報は承知をしている。一定の経済効果あると考える。
特定の業種だけ優遇できないと市は言ってきたが、地元業者に限定することから、地域経済の活性化につながる。実施についての考えは?→他自治体で一定の効果が確認されていることから、導入に向けて、制度設計を検討していく。
2 平和行政について
①核兵器廃絶の課題について
核兵器廃絶、恒久平和のとりくみについて、今年度の平和事業は?→平和の輪を広げる実行委員会での長崎・広島への派遣で、平和の尊さを学んでもらう。今年度も様々な事業をしていく。核兵器廃絶平和都市宣言30周年に相応しい事業を企画していく。
②基地撤去、ジェット機爆音解消の課題について
ジェット機爆音解消に向けた具体的考え方と方策は?→県・周辺自治体と連携して、国・米国両政府へ粘り強く交渉をしていく。
3 防災対策について
①地震・津波対策について
7/7の津波避難訓練、全国でも初。訓練の目的と条件は?→JR以南、海水浴客を対象に、避難情報マップを活用して、10分間で逃げられるか確認するのが目的。建長型地震で津波の第一波を10分、高さ10.7mと設定。避難路を確認してもらう。
津波発生を感知する、GPS津波計の設置について、どうなっているのか?→平成23年7月に、県に平成24年度の予算等にかかる要望として、江の島沖への設置を要望した。知事との意見交換でも要望。県も必要性は認識している。
津波避難ビルは185か所あるが、県の見直し以前に協定したビル。本当に大丈夫なのか?見直し必要であれば、早期に見直すべきだが?→津波避難ビルはJR以南の昭和56年以降の鉄筋・鉄骨造の3階建て以上の建物。県の公表で最大10.7mで地表から5~6m。3階建ては7mあるので、大丈夫と判断。ただし、津波の圧力は不明な部分あるので、建物の倒壊も含めて、安全を確実に保証するものではない。
高齢者や障がい者に対して、避難場所を明確にするべきでは?→地域防災計画を見直し中。自治会、自主防災組織と具体的な避難方法を検討していく。
避難場所について、近くに避難ビル少ない鵠沼松が岡は10分では逃げられない。どう対応するのか?→松が岡には避難ビルは3か所。海と川を背にして逃げること。松が岡の南側の一部に浸水する想定、健常者なら、10分で600m移動できるので、浸水地域から避難できる。また、用途地域の部分見直し、避難棟、避難タワーなどの設置も含めて検討していく。
防災無線が聞こえない・聞こえにくい。どう知らせるのか?→聞き取りにくい場所存在する。しかし、大津波警報などはサイレンなので聞こえるはず。また、高性能スピーカーの小中学校屋上への設置を考えている。
通告20番 加藤(一)議員
1 総合政策について
①総合計画の見直しについて
総合計画の策定義務がなくなった。市長が代わるたびに総合計画変わる。総合計画の目的や必要性は?→庁内で部門別の計画を見直している。長期的な計画が必要なのかという事については、施策の方向性を明らかにするうえで必要。
現在の総合計画は、地域経営会議を中心に位置づけている。地域経営会議の見直しは総合計画に影響ないのか?→地区別まちづくり計画に基づいて、今後、地域経営会議の検証を踏まえ、行政の役割、責任を明確にして、総合計画のあり方を検討する。
総合計画の見直し必要と考えるが?市長の見解を。→総合計画の理念と私の理念には違いがある。総合計画の見直しにあたり、必要性含めて判断していく。
総合計画の見直し判断は、何時ごろまでに?→年内に地域経営会議の検証を行い、今年度中に判断。
湘南C-Xのアーバンライフサポートプラザのマスターリースについて、民間へ賃料払うのはおかしい。見直しするのか?→安定的な経営のため、経費の平準化と開発経営公社の安定的な運営が図られることから進めてきたが、入居計画の変更などあり、相手側と協議している。
②組織について
オンブズマン事務局の体制は?→正規職員の事務局長+再任用職員2名+オンブズマン2名+専門調査員2名。
オンブズマンは人格、社会的人望厚いと規定されている。報酬を含めたそれぞれの人件費は?→オンブズマン1,450万円、専門調査員630万円、事務局1,200万円。
オンブズマンへの苦情・相談の件数の経緯は?→苦情申し立ては平成21年度27件、22年度23件。相談は21年度256件、22年度211件。オンブズマン制度は平成9年度からで、苦情申立件数は、最小20件、最大50件。相談は最小120件、最大260件。
件数が少なくなってきている。オンブズマン制度を続けなくても、他に相談窓口ある。市の考えは?→市民相談情報センターなど相談窓口増えていることを踏まえて、平成25年度の組織改正に向けて、事務局の執行体制を検討している。
一歩進めて、オンブズマンそのもののあり方を考えるべきでは?→組織改正の素案を作成中。オンブズマンについては、具体的な見直しを今後検討していく。
2 環境施策について
①再生可能エネルギーへの転換について
太陽光パネルについて、今年度の個人住宅及び共同住宅や自治会館などへの補助額と件数は?→個人向けは、1kwあたり3万円、上限10万円+県の補助が、1万5千円、上限5万2千円。共同住宅・自治会館などは、1kwあたり10万円、上限30万円。件数は、6/15現在で、個人190件、町内会館1件。
7/1からの全量買取制度の内容は?→再生可能エネルギーの全量買取制度は、太陽光・風力・水力・地熱・バイオガス発電の電力を一定期間、全量買い取るよう、電気事業者に義務付けるもの。太陽光パネルは1kwあたり42円で20年間固定。
先進的な事例は?→山梨県南アルプス市で、公共施設の屋根に民間からの寄付で設置、無償で貸与。売電収入が市に入る仕組みある。初期コストかからない。
本市も全量買取制度をきっかけに、公共施設に設置し、エネルギーの地産地消できるのでは?市の考えは?→有効な手段の一つ。ただし、約20年間、施設の耐久性など課題ある。新しい制度なので、今後の動向を注視していく。
太陽光パネルの新たな展開は?→市の施設はまだあるが老朽化施設多く、建物の安全性から、実施可能か調査をしていく。
議案第12号 監査委員の選任について
この議案は、監査委員の一人が7/9をもって任期満了となることに伴い、監査委員を選任するもので、提案された中川隆氏について、全会一致で同意しました。
議案第13号 固定資産評価員の選任について
この議案は、固定資産評価員から辞任の申し出があったことに伴い、固定資産評価員を選任するもので、提案された石井恒男(現副市長)について、全会一致で同意しました。
人権擁護委員候補の推薦について
人権擁護委員候補の推薦をするもので、提案された6人について、全会一致で了承しました。
議会議案第3号 神奈川県最低賃金改定等に関する意見書について
この議案は、陳情の主旨了承を受け、国に対する意見書を作成、提出することについて、全会一致で確認されました。
閉会中継続審査及び調査について
議会閉会中に継続審査や調査の申し出があり、全ての常任委員会+議会運営委員会+議会報編集委員会の閉会中の開催について、確認がされました。
これをもって、6月定例議会が閉会しました。
以上、報告とします。