2月22日 9:30より、厚生環境常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は、次の通りです。
議案第85号 藤沢市介護保険指定地域密着型サービスの基準に関する条例の制定については、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律が制定され、介護保険法が改正されたことに伴い、指定地域密着型サービスの従業員の基準及び員数、設備基準、運営基準等について、新たに本市の条例において定めるもの。
議案第86号 藤沢市介護保険指定地域密着型介護予防サービスの基準に関する条例の制定については、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律が制定され、介護保険法が改正されたことに伴い、指定地域密着型介護予防サービスの従業員の基準及び員数、設備基準、運営基準等について、新たに本市の条例において定めるもの。
土屋委員
藤沢市独自で決められるものは?→記録の保存を5年間に。地域密着型介護老人ホームの居室定員を1人から4人に定めた。それ以外は、緊急時の対応など決められる部分がある。
記録の保存について、国の省令で2年を5年にする動きあるか?→確認できていない。
地域密着型介護老人ホームの居室定員が4人以下の多床室が設置可能となった。費用負担は軽減されるのか?→建設コストが低く抑えられるので、居住費用の軽減につながる。
永井委員
居室定員が1人から4人以下になる部分について、パブリックコメントなどで市民・利用者から意見を聞いたか?→昨年11月から12月末で、パブリックコメントを実施。特に意見はなかった。
議案第85号・86号は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
議案第92号 平成24年度藤沢市国民健康保険事業費特別会計補正予算(第1号)は、5億7,133万6千円を補正するもので、内容は次の通りです。
1.総務費 △1,617万8千円
給与費の減額。
2.保険給付費 1億2,840万円
保険給付費の退職被保険者等療養給付費、退職被保険者等療養費、葬祭費が当初見込みを上回るため。
3.介護納付金・後期高齢者支援金等など 2,012万8千円
社会保険診療報酬支払基金への負担額確定によるもの。
4.諸支出金 4億3,898万6千円
保険料還付金及び、過年度の国庫支出金超過額を返還するため。
土屋委員
補正後の国庫支出金の割合は?→補正後の事業費総額396億2,863万2千円の内、国庫支出金は79億8,261万9千円で、割合は、20.1%。
保険料の滞納状況は?→平成25年1月末現在で、22,145世帯、12億6,804万円。過年度分は、25億8,103万円。
滞納者多い。国庫支出金は、過去には50%だったが今は、20.1%となっている。国に対して、国庫支出金の増額を言っていくべきだが?→全国市長会を通じて要望している。昨年の11/22には、厚生労働省、総務省などにも要望している。
短期証、資格証の交付状況は?→短期証1,005世帯、資格証231世帯に交付。
短期証、資格証の交付多い。納付相談などの対応は?→その方々と接触することが最も重要。会う機会をつくり、納付相談の中で、きめ細やかな対応をしている。資力があるのに滞納している者については、差し押さえ等を行っていく。
平成25年度から、旧但し書き方式になる。1/3の人は保険料が上がる。問合せの状況は?→12/18に全世帯にお知らせをした。窓口の来庁者が、12月で12.5%増、1月で19.2%増となっており、増加分が考えられる。
この議案は、賛成多数で、可決すべきものと決定しました。
議案第94号 平成24年度藤沢市介護保険事業費特別会計補正予算(第2号)は、6億1,620万円を補正するもので、内容は次の通りです。
1.総務費 △560万円
給与費の減額。
2.保険給付費 2億6,021万8千円
居宅介護サービス給付費、地域密着型介護サービス給付費、介護予防サービス給付費、地域密着型介護予防サービス給付費については、当初の見込みを上回るため増額補正を行い、施設介護サービス給付費については、当初の見込みを下回るため減額補正する。
3.諸支出金 930万7千円
国庫支出金・県支出金からの交付金が、受入れ超過となったため、超過分を返還するもの。
4.基金積立金 3億5,227万5千円
平成23年度剰余金等を介護保険事業運営基金に積み立てるもの。
土屋委員
居宅介護サービス給付費、地域密着型介護サービス給付費などが、当初の見込みを上回ったとあるが、理由は?→給付費全体で7%の増、介護サービス6%増、要支援15%増など、全体的に増となった。
基金はトータルいくら積立てられているのか?→平成24年度当初で、19億8千万円。
保険料の滞納状況は?→1月末で、現年度分2,188人で、4,432万5,340円。
基金を活用して保険料を抑えたとのことだが、もっと基金を活用するべきだが?→平成24年度から26年度までの計画の中で、10億円を取り崩しを想定。平成27年度からの次期計画の中で有効に活用していく。
有賀委員
療養型施設サービスで見込みを10%下回ったとの事だが理由は?→平成30年度末で廃止の方向が打ち出されているため、事業者の方で、利用者に影響がないよう規模を縮小しているため。
この議案は、賛成多数で、可決すべきものと決定しました。
議案第97号 平成24年度藤沢市民病院事業会計補正予算(第1号)は、2,286万7千円を減額補正するもので、内容は次の通りです。
1.収益的支出 △2,286万7千円
患者数増等による薬品費・診療材料費と光熱水費の増額補正を行うとともに、給与費の減額補正を行うもの。
土屋委員
入院患者の増の要因は?→1月末で、150,509人 病床利用率92.8%で1,303人増となっている。救命救急センターへの入院~本院入院が増えたため。
平成24年度収支の見通しは?→収入では、入院予算を上回り、支出では、材料費は増したものの給与費が減したため、一定の黒字が見込める。
給与費が減となったが、1人当たり、どのくらい減となったのか?→昨年10月から実施している給与削減に伴い、1人当たり約48,000円減となっている。
看護師の給与は、他市の自治体病院と比較してどうか?→平成23年度で、294,979円で、県内平均より18,623円少ない。当院看護師の平均年齢は33.6才で、県平均より3.5才低いので、単純な比較は出来ない。仮に、県平均の年齢で計算すれば、県内平均と変わらない。
48,000円の減について、収支が黒字なら、期末手当などで職員に還元すべきだが?→職員の給与は、一般職員の給与に関する条例で定められている。黒字部分の還元は出来ない。
収入増、ベッドの回転率を上げるために、無理な追い出しをしていないか?→していない。
収入増のため、診療報酬の拡大解釈をしていないか?→保健医療機関として、各種法令に基づき、適切に行っている。
病院施設で老朽化している部分はないか?→市民病院は、昭和46年に開院。平成元年には西館を増築。その後東館の改修などもしたが、老朽化による漏水などあり、点検して、必要な修繕を行っている。現在は、東館の再整備を進めている。
この議案は、賛成多数で、可決すべきものと決定しました。
報告(1)藤沢市生きがい福祉センターの再整備の考え方について
この報告は、湘南C-Xへの移転計画を中止した、生きがい福祉センターについて、再整備の考え方が報告されたものです。
1.再整備の考え方
①現在駐車場として使用している敷地(約823㎡)に、新施設を建設。
②移転後、現施設を解体。
③現施設解体後、現施設敷地の半分(約719㎡)を駐車場として整備。
④残りの半分(約694㎡)については、土地の賃貸等を検討し、資産を有効活用する。
2.再整備に係る概算経費(平成25年度) 4,200万円
①測量・地質調査 800万円
②設計 3,400万円
3.スケジュール(案)
・平成25年2月 利用者説明会等の実施
・平成25年5月 敷地測量・地質調査の実施
・平成25年7月~平成26年1月 施設の設計
・平成26年7月 建設工事に着手
・平成27年6月 新施設のしゅん工
・平成27年7月 新施設への移転
・平成27年8月 現施設の解体・外構工事に着手
・平成27年12月 再整備完了
土屋委員
利用者の納得状況は?→今回の再整備は、利用者説明会で、いただいている要望・意見に基づいたもの。理想的な内容で、このまま続けてほしいと言われている。
周辺住民への説明は?→今後、施設の概要を示しながら説明していく。
新施設のバリアフリー対応は?→利用者、家族の意見を聞きながら、障がい者等に配慮したつくりにしていく。
施設の有効活用について、売却でなく、賃貸で検討すべきだが?→売却、賃貸の具体的活用は決まっていない。今後の検討。
永井委員
地域住民が集えるような交流ルームや、災害時に避難できるようにできないか?→現在の機能を再整備することを基本としながら、検討していく。現在の生きがいセンターは、避難施設の指定になっていないので、検討していく。
吉田委員
障がい者が作業していると思うが、新施設の方が、床面積が縮小するが、今やっている作業が継続できるのか?→生きがいセンターは、元々は、民間の建物を活用したため、使われていない部分がある。新たな施設では、十分に機能が確保できるように考えている。
報告(2)藤沢市新型インフルエンザ対策行動計画の改定について
この報告は、藤沢市新型インフルエンザ対策行動計画について、国・県が計画の改定をしたため、本市としても、県と連携した新型インフルエンザ対策を構築し、新型インフルエンザ発生時には、市民の健康被害を極力抑えるために計画の改定をするもので、その内容について報告がされたものです。内容については、各発生段階に応じた対応について、抜粋して報告します。
1.未発生期
(1)庁内体制
①藤沢市新型インフルエンザ対策連絡会議。
②藤沢市健康危機管理保健所協議会。
③藤沢市保健所健康危機管理対策会議。
(2)本市の主な対応
①「行動計画」の改定。
②抗インフルエンザウイルス薬の及び、医療資器材の継続的な確保・備蓄。
③感染症指定医療機関の感染症病床の継続確保及び、病院等で入院患者受け入れ可能な医療機関の把握、確保。
④通常のインフルエンザサーベイランスの実施。
⑤新型インフルエンザ、鳥インフルエンザに関する情報収集及び、情報提供。
⑥新型インフルエンザ対策に係る、各種訓練の実施。
⑦医療機関、事業者等に対する、事業継続計画の策定促進、支援。
2.海外発生時(フェーズ4移行前)
(1)庁内体制
①藤沢市保健所健康管理危機管理対策会議。
(2)本市の主な対応
①本庁及び保健所に「相談窓口」設置。
②「帰国者・接触者外来」設置要請。
3.海外発生時(フェーズ4移行後)
(1)庁内体制
①藤沢市健康危機管理対策本部。
②藤沢市災害対策本部。
③藤沢市新型インフルエンザ等対策専門会議
④藤沢市健康危機管理対策専門委員会
(2)本市の主な対応
①保健所の「相談窓口」を「帰国者・接触者センター」に移行
②「帰国者・接触者外来」設置。
③市民、市内医療機関等への新型インフルエンザにかかる情報提供の開始。
④新型インフルエンザの患者及び、入院患者の全数把握開始、学校等での集団発生の把握を強化。
4.県内未発生期
(1)庁内体制
海外発生時(フェーズ4移行後)と同一体制
(2)本市の主な対応
基本的に海外発生期と同じ。
①「帰国者・接触者相談センター」24時間体制に移行。
5.県内発生早期
(1)庁内体制
県内未発生期と同一体制
(2)本市の主な対応
①感染症指定医療機関での診断、治療。
②感染症法に基づく措置(入院勧告。確定診断、疫学調査等)。
③不要不急の大規模集会等、不特定多数の集まる活動等の自粛要請。
④患者と接触していたものが関係する地域の学校等の臨時休業及び、入学試験の延期の要請。
⑤事業所等に対する感染の可能性のある従業員の出勤停止、受診勧奨の要請。
⑥住民、事業所、福祉施設等に対する感染予防対策の勧奨。
⑦必要が生じた場合は、「帰国者・接触者外来」の中止を検討。
6.県内感染期
(1)庁内体制
県内発生早期と同一体制
(2)本市の主な対応
①「帰国者・接触者相談センター」を中止し、「新型インフルエンザ相談センター」へ移行。
②「帰国者・接触者外来」の中止。
③感染症法に基づく措置の中止。
④医療機関等に対し、予防投与を原則見合わせるよう要請。
⑤通常のインフルエンザサーベイランスの実施。
⑥不要不急の大規模集会等、不特定多数の集まる活動等の自粛要請。
⑦学校等の臨時休業及び、入学試験の延期等の要請。
⑧事業所等に対する感染の可能性のある従業員の出勤停止、受診勧奨の要請。
⑨住民、事業所、福祉施設等に対する感染予防対策の勧奨。
7.小康期
(1)庁内体制
体制の検討
(2)本市の主な対応
①行動計画、ガイドライン等の見直し。
②再流行の早期探知を目的とした学校等でのインフルエンザ集団発生の把握の強化。
③予防、まん延防止対策の終了。
④流行終結時まで、市民等への情報提供。
報告(3)バイオガス化施設の検討について
この報告は、「湘南東ブロックごみ処理広域化実施計画」の中で、位置づけがされている、藤沢市におけるバイオガス化施設の検討状況について報告がされたものです。
1.バイオガス化施設とは
生ごみ等をメタン発酵させて発生したガスを、再生可能エネルギーとして有効利用するシステムで、バイオガス化施設には、湿式と乾式の2種類がある。湿式は、生ごみ、乾式は、生ごみ+草・葉+紙等が対象となる。
2.バイオガス化施設の検討状況
平成23年度に「バイオガス化施設整備事業調査検討業務」委託を実施し、「焼却施設」と「バイオガス化施設」を4つの評価指標で比較した。
(1)温室効果ガス
「焼却施設」→0 「バイオガス化施設」→642トンの温室効果ガスの削減。
(2)資源循環指標(資源化率)
「焼却施設」→31% 「バイオガス化施設」→45%と資源化率が14%向上。
(3)エネルギー指標
「焼却施設」→35,575Mwh 「バイオガス化施設」→38,409Mwhとエネルギー収支が2,834Mwh増。
(4)経済性指標
「焼却施設」→0 「バイオガス化施設」→1億2,700万円の年間コストの増。
3.バイオガス化施設の有効性と課題
(1)有効性
①生ごみ等を焼却しないことによる、焼却施設の発電効率の向上、ダイオキシン類の削減。
②ごみの減量・資源化率の向上。
③再生可能エネルギーの活用促進
④焼却灰の減少による、灰の溶融化経費の削減、最終処分場の延命化。
(2)導入に向けた課題
①新たな分別による市民負担の増加。
②新たな分別収集に伴う収集経費の増加。
③バイオガス化品目の選定や、市民の協力率による、バイオガス化施設の整備規模。
④本市規模の自治体が運営する、バイオガス化施設の稼働実績がないこと。
4.バイオガス化品目の試行収集
①市民の分別の負担感や、これに伴う市民の協力率等を調査する。
②試行期間は、平成25年6月から1年間。
③試行世帯数は、約500世帯。
5.今後のスケジュール(予定)
①平成25年3月~4月 試行区域の自治会・町内会への説明会。
②平成25年5月 「パンフレット」「試行区域収集日程カレンダー」「バイオガス化品目専用袋」を各戸配布。
③平成25年6月 「バイオガス化品目試行収集」を開始。
④平成26年2月~3月 市民アンケートの実施。
青木委員
バイオガス化施設について、他市に視察に行ったとのことだが?→京都に乾式50トン規模の施設を、大田区に湿式110トン規模の施設を視察に行った。
バイオガス化施設について、臭気が心配だが?→視察した施設では臭気なかった。
経済指標の1億2,700万円について、固定買取価格の変更により、もっと安くなるのでは?→買取価格が8円から40円程度となるので、1,800万程度と試算しているが、今後の変更もあるので、現在は、1億2,700万円とした。
土屋委員
バイオガス化施設の導入は決まっているのか?→焼却施設の更新に合わせて位置付けているが、決定はしていない。
現在より、細かい分別となる。市民負担をどう考えているのか?→市民の協力が不可欠。新たな負担は課題と認識している。モデル試行を行い、負担感、協力率などを把握しながら、検討していく。
バイオガス化施設で、モデルケースあるのか?→新潟県長岡市で7月から稼働する。
その施設のコストは?→建設費19億円、運営費が15年で28億円の計47億円。
国・県からの交付金は?→施設整備で9億円の交付金。
不適切物(混在)の処理は?→施設に搬入するものは、破砕~分別され、隣接の工場で処理される。
生ごみで入れてはいけないものは?→牛や豚の骨、貝殻は不適切だが、生ごみのカテゴリーはかえない。
産業廃棄物は入れる予定あるか?→考えていない。
一定の生ごみの量を確保する必要ある。家庭でのコンポストなど生ごみ処理の妨げにならないか?→ならないと考える。
バイオガス化施設が、ごみの総量を減らすことにつながるのか?→即減量にはならないが、市民への説明、理解を得る中で、ごみ発生抑制も期待できる。
吉田委員
湘南東ブロックでの取り組みだが、他のブロックの状況は?→12ブロックあるが、平塚・大磯・二宮ブロックは、平成29年度稼働予定で、平成25年3月に方向性を出すこととなっている。大和・高座ブロックは検討していない。横須賀では、平成18年度まで実験したが撤退。鎌倉でも中止している。
判断するうえでの考えは?→石名坂の焼却施設が老朽化している。北部環境事業所の2号炉も来年度停止する。石名坂2炉+北部1炉で、平成25年度以降対応していくこととなる。石名坂は、平成33年度までの耐久なので、平成26年度中には判断しなければならない。経済的負担、市民負担など、総合的に判断していく。
原委員
モデル収集は、どこでやるのか?→湘南台・六会地区を考えている。
経済指標の1億2,700万円の内訳は?→売電収入、収集コストの増、焼却灰の溶融費用などを入れて算出している。
バイオガス化施設には、77億円かかる。平成33年度には、更新しなければならない。焼却施設の更新コストは?→190億円。1年間のコストにすると、焼却施設が13億円で、バイオガス化施設が14億2,700万円となり、その差が、経済指標の1億2,700万円となる。
焼却施設を更新した場合のコストも含めて検討するべき。広く捉えるべきだが?→可燃ごみだけでもバイオガス化にすれば、焼却炉の規模が小さくなる。一部をバイオガス化するのか、焼却するのか、慎重に考えていく。
有賀委員
エネルギー指標の8%の差をどう捉えればよいのか?→温暖化防止に何%というものはなく、少しでも指標を上げることが重要と考える。
市は、堆肥化施設をつくり、廃止した。バイオガス化施設で、家畜糞尿をどう考えるか?→基本的には、家庭系の処理量を考えており、家畜糞尿までは受け入れられない。
以上、報告とします。