9月20日 10:00より、本会議(6日目)が開催され、引き続き一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。
通告14番 原田議員
1.これからの介護予防・地域ケアについて
(1)小規模多機能型居宅介護施設を活かした地域ネットワークによる認知症対応と介護予防等について
来年度、介護保険事業計画改定における、施設整備の重点の考え方は?→2025年の中長期的視点に立ち、特別養護老人ホームの整備、地域密着型サービスの充実、医療・介護の連携、地域包括ケアシステムの構築などが重点項目となる。
特別養護老人ホームの要介護1・2の入所と待機の状況は?→入所者数は8/1現在で、要介護1 13人/要介護2 52人。待機者数は7/1現在で、要介護1 216人/要介護2 275人。
今後、要介護1・2の方は特別養護老人ホームに入れなくなる。どこで対応していくのか?→小規模多機能型居宅介護施設、定期巡回訪問介護、複合型サービス、在宅サービスなどとなる。
本市の小規模多機能型居宅介護施設の利用状況は?→8/1現在で、13施設で定員296人、登録者数は204人で利用率68.9%。
なぜ利用率が7割弱なのか、市民への周知と認知度の考えは?→地域密着型の概要のガイドブックを地域包括支援センターなどに配布。また、介護認定結果にパンフレットを送付、介護保険課のホームページに掲載している。一定の認知度はあると考えている。
小規模多機能型居宅介護施設の知名度は低い。小規模多機能型居宅介護施設を紹介するケアマネージャーに問題があるのでは?→制度始まってから7年が経過し、施設も13ある。ケアマネージャーも認知していると考える。小規模多機能型居宅介護施設への紹介が進んでいないのは、変更すると慣れ親しんだケアマネージャーと離れてしまう、これまで利用していたサービスが受けられないなどが考えられる。ケアマネージャーの理解を更に深めるよう周知していく。
市内の13施設は、どこでも、通い・訪問・泊りの3つのサービスできているのか?→基準を満たしているので、機能果たしていると考える。
3つのサービスできていないところあると聞いている。調査すべきだが?→実地指導で調査、確認していく。
5/30の神奈川新聞で市長は、小規模多機能型居宅介護施設を充実させたいと言っているが、いくつ増やすのか?→第6期の介護保険計画、平成27年度からの3年間で、高齢者の増加、アンケートで在宅介護の希望が多いことなどから、需要に見合った施設数を整備していく。
市内の認知症はどのくらい人数いるか?→平成25年3月末で、要介護者は15,471人。そのうち、約7,500人が認知症と推計している。
認知症の本市の取り組み状況とサポートする医療機関の周知は?→認知症受入機関情報つくり、民生委員、地域包括支援センターに配置し活用している。県でも医療機関名簿をつくりホームページで周知している。
市内の小規模多機能型居宅介護施設で、医療機関との連携が始まっている。市として把握しているか?→一部の施設で認知症の進行予防を図るため、新たな取組をしている。
施設での常勤リハビリ専門職配置に市として支援できないか?→効果を検証し検討していく。
小規模多機能型居宅介護施設の認知度低いと実感する。来年の秋には小規模多機能型居宅介護施設の全国大会が藤沢で開催される。早急に広く市民に知ってもらう必要あるが?→パンフレット、広報、イベントなどで幅広く周知していく。
地域包括ケアシステムの構築について、現実離れをしている部分ある。福祉の新たなビジョンを持つべきだが?→福祉に限らず、市民生活を良くしていくことが重要。ビジョンについては、これからの高齢者介護について、藤沢で暮らし続けられるために、何ができるのか、介護現場を見て知って、事業所の方と一緒に考え、方向性を見出していきたい。
2.TPPについて
(1)市民生活と自治体行政に与える影響・問題について
TPPは、市民生活に様々な影響があるが?→7月にマレーシアで第18回交渉がされ、21分野で協議されたが、詳細は示されていない。農業や医療など影響が予想される。衣食住の低廉化が進む一方で、安全性が懸念されている。地方行政の指導などにも影響ある。公部門の調達にも影響あり、地元への発注が制限される場合ある。今後の国の動向に注視していく。
価格的にはメリットあるが、安全性の問題が懸念される。自治体による自主設定もできなくなる。国に対して、自治体への十分に説明するよう求めるべきだが?→年内の妥結をめざしているが、交渉は難航している。国の動向に注視しつつ、十分な情報提供について、県を含めて検討していく。
通告15番 有賀議員
1.地域住環境について
(1)飼い主のいない猫への対応について
不妊、去勢の助成について状況は?→平成23年度は、オス65匹・メス81匹で、助成額は、373,000円。24年度は、オス48匹・メス81匹で、助成額は、339,000円。
不妊、去勢の手術費用は?→不妊2~3万円、去勢1~2万円程度。
飼い主がいない猫の不妊、去勢の状況は?→平成23年度14匹、24年度22匹。
飼い主のいない猫の苦情について、なぜ、犬のように、捕まえないのか?→愛護動物の位置づけなので、法に違反する。
保健所への苦情の状況は?→ふん、悪臭、鳴き声などで、平成22年度、84件/23年度、79件/24年度、91件。
飼い主がいない猫が発生する原因をどう捉えているか?→捨てられた猫、迷い猫、外での繁殖、無責任な餌やりなど。
トラブルの把握は?→住宅密集地域で起こる。継続しているトラブルは5件程度ある。
トラブルの解決に向けた活動をしているボランティア団体の状況は?→ねこきちの会をはじめとした3団体。うち2団体は法に基づく動物愛護推進員がいる。
TNR活動(捕獲→不妊・去勢手術→リリース)をどう捉えているか?→茅ケ崎市には無料の不妊、去勢制度ある。動物基金でボランティア団体の負担軽減をしている。本市での不妊、去勢の助成制度もTNRの一環で行っており、普及啓発をしていく。
条例化についての考えは?→県条例、環境省基準で定められている。県と本市でガイドラインを定めており、条例化は考えていない。
藤沢市きれいで住みよい環境づくり条例の中に、飼い主がいない猫へのエサやりの禁止を入れられないか?→条例の対象に飼い主がいない猫は対象でないので、条例化は考えていない。
通告16番 桜井議員
1.社会保障・税番号制度について
(1)今後の取り組みについて
社会保障・税番号制度は、どういうものか?→国民一人ひとりに番号を付すもので、複数の情報共有がされる。社会保障、年金、雇用保険、生活保護、確定申告など。それ以外でも自治体が条例で定められる。
目的や狙いは?→行政の無駄、間違え、市民の利便性向上、所得情報による効率化、社会保障の充実など。
藤沢市に転入する場合、どこがどう便利になるのか?→前地での所得証明などがいらなくなる。高額医療費の決定なども早くなる。
システム改修費用と改修は業務委託か?→既存システム改修で約3億円程度、新規のシステムが更に費用となる。基本的には業務委託とし、市は検証を行う。
国や県の補助対象となるのか?→法改正によるシステム改修に国の補助はないが、全国市長会を通じて要望している。
国からの情報窓口は?→企画政策課で受けて、関係各課に伝達している。
個人情報の保護をどうしていくのか?→プライバシーのリスクは、不正利用、不正提供、不適正事務などがある。セキュリティ評価とは別に特定個人情報保護評価が義務付けられている。リスクを事前評価するもので、第3者の点検を受けることとなる。問題の生じる前に万全に取り組んでいく。
市庁舎建設の基本構想の中に、総合窓口機能が位置付けられている。システム開発も必要だが、社会保障・税番号制度との関連は?→庁内検討委員会機能のあり方を検討している。社会保障・税番号制度が、窓口機能の中で取り入れていくことを検討。今後も関係各課と調整し検討していく。
災害時の社会保障・税番号制度の活用は?→スピーディーに本人確認できる。安否確認などの活用を検討していく。
マイポータルできる。自分の情報をネットで確認できる。具体的機能は?→個人情報を管理できる。行政からのお知らせ、手続きできる。今までにないサービスの提供ができる。
通告17番 青木議員
1.子宮頸がん予防ワクチンについて
(1)藤沢市の現状と今後の対応について
各年度の接種の状況は?→平成24年4月~6月は1,886人で内初回接種は418人/7月は、468人で内初回接種は162人。25年4月~6月は499人で内初回接種は145人/7月は、50人で内初回接種は6人。
※全国的な様々な副反応(接種によりと思われる、普通の生活が困難となった事例)を紹介。
本市での副反応の状況は?→5件で、失神、吐き気、めまいなど。いずれも回復した。
国の摂取をひかえるという勧告に対する本市の対応は?→医療機関にポスター、接種のお知らせとリスクの説明通知を出した。
今後、個別の通知を出さないのか?→通知は出さないが、医療機関に適切な情報提供し、リスク説明の徹底をしていく。
本市の学校への調査は?→6/7に文科省から中学を対象に調査合った。子宮頸がん予防ワクチンで、30日以上の欠席、体育を休んでいる、教育活動に支障があるなど。あるという学校はなかった。
児童生徒への性感染症予防の取組は?→学習指導要領に沿って指導している。
これからの摂取についての相談体制は?→健康増進課で行っている。
ワクチン接種後の後追い調査をすべきだが?→実施する予定ないが、適切な情報収集をしていく。
子宮頸がん予防ワクチンの有効性と安全性について、市の見解は?→国の分析・評価を見て対応していく。
2.子ども・子育て支援新制度について
(1)藤沢市の取り組みについて
子ども子育て会議の委員構成と、公募市民に子育て当事者は入っているのか?→委員は24人で、公募市民、教育関係、商工、労働、学識、児童相談、市職員など。公募市民の内、子育て当事者は男性も含めて3人入っている。
会議の開催と部会の設置予定は?→7/29、9/5に開催した。今後は、部会を含めて、3~5回の開催を予定している。
会議の内容の周知はどうするのか?また、市民の声は会議に届くのか?→ホームページ等で公開。市民からの声は、事務局や委員に寄せられれば、対応していく。
当面のスケジュールは?→平成27年4月スタートに合わせて、来年夏ごろに新たな事業計画案をつくる。年内に着手し、需要調査をしていく。
需要調査は、国の調査内容と同じか?→統一基準で需要を把握するため、国の内容にそって実施する。結果は、新たな事業計画案に反映させる。
需要調査以外で、意見聞くことを考えているか?→パブリックコメント、シンポジウム、意見交換会、対面調査などで。
通告18番 武藤議員
1.健康増進について
(1)障がいのある方の健康増進対策について
障がい者の外出支援について、どう把握しているか?→障がい者計画2014の際に当事者・保護者にアンケート調査した。また、窓口で話を聞いたり、相談を受けたりして把握している。
情報発信の方法は?→当事者団体に入っていない人には、広報、障がい者週刊に合わせて広報に掲載、周知していく。
藤沢バリアフリーマップの活用状況は?→車いす、オストメイト、多機能トイレ、障がい者用駐車場などの情報発信について、障がい福祉課、センター、公民館で配布している。
車いす等で利用できるトイレ、駐車場の状況は?→公共施設、大型商業施設、金融機関など250施設を調査、トイレは191のうち143が車いす対応。駐車場は185のうち、118が障がい者用駐車場がある。
新しい施設が設置された場合、バリアフリーマップをどう更新しているのか?→冊子は正誤表で。ホームページ版は再度調査し、発信する。
(2)今後の健康増進施策について
いきがい対応型デイサービスの状況は?→介護保険の対象とならない人への施設で、趣味、健康づくりの場を支える。9団体9地区でデイサービスしており、1万人以上が利用している。10月からは1地区追加される見込み。今後は、市内13地区への設置を進めていく。
今後の重点施策は?→健康増進計画に基づき、自分の健康は自分での基で、健康づくり応援団事業などで健康増進を図っていく。
健康ポイント制を導入している自治体あるが、本市の考えは?→多くの市民が取り入れやすいことを踏まえて検討していく。
2.介護について
(1)在宅介護の現状と諸課題について
要支援、要介護で在宅利用者の状況は?→7/31現在で、介護保険の在宅介護は3,150人。
本市の在宅介護の状況と今後は?→3月の調査では、7割の方が自宅での生活を続けたいと回答している。今後は、住み慣れた地域で自分らしい生活を送れるよう、地域包括ケアシステムを検討していく。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスについて、県内他市の導入状況は?→7/1現在で、横浜市、川崎市、平塚市、鎌倉市、厚木市、小田原市、伊勢原市が導入済。今年度、横須賀市、綾瀬市が導入予定。
本市の状況は?→第5期介護保険計画では2事業所を予定。今年度、来年度にそれぞれ1施設を予定だが、国の交付金の関係で予定通りとなるかは未定。
国からの交付金を待たずに市の支援で出来ないか?→国、県に早期実施を求めていく。
24時間介護の必要性の考えは?→高齢化、1人暮らしの24時間介護の必要性高まる。特養の入所基準の変更により必要性は高まるので、更なるサービスの充実に取り組んでいく。
3.「福祉アクションプラン」について
(1)藤沢市版「福祉アクションプラン」の策定について
福祉についてのニーズをどう把握しているか?→各計画策定時に各種調査している。パブリックコメントなどでニーズ把握、進捗管理の中でも市民ニーズの把握に努めている。
優先度の順位付けは?→市民アンケート結果、とりくみ実態、課題整理の中で、財政面を含めて総合的に判断する。
本市の特徴を捉えて、福祉アクションプランとして、市民に示していくべきだが?→地域福祉計画と個別計画を定めている。各計画で進捗管理を行い、今後、新たな指針に重点事業を位置付けていく。
以上、報告とします。