12月6日 9:30より、厚生環境常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
陳情25第21号 安全・安心の医療・介護の実現と夜勤改善・大幅増員を図るため、国への意見書の提出を求める陳情
この陳情は、①看護師の夜勤交替制労働者の労働時間を1日8時間、週32時間以内、勤務間隔12時間以上とし、労働環境を改善すること。②医師・看護師・介護職員など大幅に増員すること。などを求めるものです。
我が会派としては、勤務時間は、労働基準法で定められていること。また、国の調査によると、平成22年度に比べて、24年度は、医師、看護師、介護職員も増加しており、今後の見通しとしても充足されることから、この陳情については主旨不了承としました。共産党と神奈川ネットワーク運動が主旨了承としましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
なお、この陳情は、昨年も出されており、結果も同じでした。
陳情25第22号 介護職員の処遇改善を図るため、国への意見書の提出を求める陳情
この陳情は、①国の責任による予算増と賃金改善の施策を拡充すること。②介護職員処遇改善加算の対象職員を介護職員以外の職種にも拡大すること。などを求めるものです。
我が会派としては、①の介護職員の賃金改善については、必要性はあると考えますが、他の職種については、資格職で、賃金水準が一定保たれており、国の制度として、あえて加算することはどうかと考え、主旨不了承としました。共産党と神奈川ネットワーク運動が主旨了承としましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
陳情25第24号 2014(平成26)年度における重度障害者医療費助成制度継続についての陳情
この陳情は、重度障害者医療費助成制度について、前年度に引き続き継続を求めるものです。この陳情は全会一致で、主旨了承となりました。
なお、この陳情は、昨年も出されており、結果も同じでした。
陳情25第25号 2014(平成26)年度における障害児者・透析者を含む移動困難者に対する通院支援についての陳情
この陳情は、障がい児者・透析者を含む、移動困難者の通院支援を含めた医療、福祉助成の継続・充実を求めるものです。この陳情は全会一致で、主旨了承となりました。
報告(1) 市民病院再整備事業の取組状況等について
この報告は、市民病院の再整備事業について、進捗状況などが報告されたものです。内容の抜粋は次の通りです。
1.提案書及び基本設計からの主な変更点
(1)病棟及び外来部分を中心に建築面積を増やし、入院・外来患者の療養環境・病院機能の向上を図る。
(2)2階から3階への外来エスカレーターの設置、外来エレベーターの増設などを追加し、利用者の利便性を高める。
(3)新東館と西館をつなぐ部分(中央棟)を耐震構造から免震構造に変更し、安全性を高める。
(4)契約金額を、83億7,900万円→95億4,146万8千円へ変更する。
(5)西館の改修、再整備事業の契約期間の変更
①西館について、1階・2階・8階のみの改修計画から全面改修に変更。
②西館改修の変更に伴い、平成29年5月末を予定していた、再整備事業のグランドオープンを同年12月に変更。
2.今後のスケジュール
(1)今年度~平成27年8月 新東館の建設(外来ホール・エントランス等を除く)
(2)平成27年8月~9月 新東館への移転
(3)平成27年10月~ 新東館の病棟・外来診察の開始
(4)平成27年10月~平成28年2月 西館の改修(現東館を活用しながら)
(5)平成28年3月~6月 現東館高層棟の一部を解体
(6)平成28年6月~平成29年7月 新東館の残りの部分を建設(エントランスを除く)・中央棟の建設
(7)平成29年7月~10月 現東館の残りの部分を解体
(8)平成29年10月~12月 エントランスの建設・外構工事
(9)平成29年12月 全ての施設の供用開始
山口委員
路線バスが病院の敷地内まで入ってくるようになるのか?→バスの試走を行い、意見をいただいた中で、敷地内に入れるように検討・協議を進めている。
柳沢委員
新たに対応する防災対策は?→非常用発電機を2台設置、72時間連続稼働の燃料。飲料水は3,500人×4日分を確保。雑用水は100時間分の設計。食料品、医薬品などは、新東館5階を備蓄倉庫へ。
太陽光パネルの設置は?→災害に強い病院とするため、地下の発電施設を屋上に持っていく関係で、大型パネルの設置はできないが、20kwのパネルが設置できるように進めていく。
報告(2) 藤沢市新型インフルエンザ等対策行動計画の策定(案)について(中間報告)
この報告は、保健所政令市として、国、県に準じた新型インフルエンザ対策行動計画を策定してきましたが、平成25年4月の新型インフルエンザ等対策特別措置法の施行に伴い、行動計画を策定するもので、その案が示されたものです。内容の抜粋は次の通りです。
1.現行動計画(平成25年3月策定)からの主な変更点
(1)特別措置法に基づく法定計画
現行動計画は、任意の行政計画であるのに対して、今回示した、行動計画策定(案)は、特別措置法に基づく法定計画。
(2)対象の拡大
従来の新型インフルエンザだけでなく、未知の新感染症も対象。
(3)対策本部の設置
国から新型インフルエンザ等緊急事態宣言が発令された際には、藤沢市新型インフルエンザ等対策本部条例に基づき、市長を本部長とする藤沢市新型インフルエンザ等対策本部を設置する。
(4)予防・まん延防止策として予防接種の実施
特別措置法に基づき、医療従事者や対策に携わる公務員等に対して、特定接種を実施する。また、住民に対して、住民接種を実施する。
(5)緊急事態措置の実施区域に指定された場合の措置の追加
国が緊急事態宣言を行い、神奈川県が緊急事態措置の実施区域に指定された場合、県は次の措置を行う。
①不要不急の外出自粛等の要請
②学校・保育所・興行場等の施設の使用制限、催物開催停止の要請・指示
市は、市民に対して周知等の協力を行う。また、臨時の医療施設等による医療の提供や、緊急時の埋葬・火葬の特例措置の対応を行う。
(6)対策上の留意事項の追加
対策にあたって、市民の自由と権利に制限を加える場合、必要最小限にするなどの基本的人権の尊重や、実施に係る記録を作成し、保存するなどを追加する。
青木委員
学校・保育所などの施設の使用制限について、どのように周知し、理解を得るのか?→迅速に実施することで効果が得られる。マスコミ、インターネットなどで周知し、理解を得られるようにする。
理解が得られない場合は?→必要に応じて強制となる。
強制に反した場合罰則は?→ない。
柳沢委員
武田薬品研究所で万一事故起きれば、ウィルスがでることもある。行動計画の中に入るのか?→事故の確認をして、国と相談する中で、対策をとる場合も考えられる。
武田の場合は、全国的ではない。どういう手順で対策本部を設置していくのか?→保健所内で協議、健康危機管理の会議で、対策本部の設置を決める想定。
報告(3) (仮称)第2次藤沢市食育推進計画(生涯健康!ふじさわ食育プラン)の策定(案)について(中間報告)
この報告は、国、県の動向、藤沢市の特徴を踏まえ、食育運動がより発展し、市民一人ひとりが主役となって、食育を推進していけるよう、「第2次藤沢市食育推進計画~生涯健康!ふじさわ食育プラン(第2次)~」を策定したもので、その計画案が示されたものです。ここでは、計画に位置付けられている、具体的な目標を記載します。
【目標 1】 健康に生活するための食習慣をつくる
※項目→対象者→現状値(H25)→目標値
①一日当たりの野菜摂取量→20歳~→309g→350g
②朝食を食べる市民を増やす→3歳6か月児→96.5%→100%に近づける
②朝食を食べる市民を増やす→小学校6年生→94.6%→100%に近づける
②朝食を食べる市民を増やす→中学2年生→91.2%→100%に近づける
②朝食を食べる市民を増やす→20~39歳→79.5%→85%
②朝食を食べる市民を増やす→40~64歳→87.3%→90%
②朝食を食べる市民を増やす→65歳~→94.2%→100%に近づける
③主食・主菜・副菜のそろった食事(2食以上)を食べている市民を増やす→3歳6か月児→74.2%→80%
③主食・主菜・副菜のそろった食事(2食以上)を食べている市民を増やす→小学校6年生→73.5%→80%
③主食・主菜・副菜のそろった食事(2食以上)を食べている市民を増やす→中学2年生→72.6%→80%
③主食・主菜・副菜のそろった食事(2食以上)を食べている市民を増やす→20~39歳→63.1%→80%
③主食・主菜・副菜のそろった食事(2食以上)を食べている市民を増やす→40~64歳→78.0%→80%
③主食・主菜・副菜のそろった食事(2食以上)を食べている市民を増やす→65歳~→91.5%→100%に近づける
④食事を家族や友人と食べる(共食)市民を増やす→3歳6か月児→89.3%→100%に近づける
④食事を家族や友人と食べる(共食)市民を増やす→小学校6年生→74.9%→90%
④食事を家族や友人と食べる(共食)市民を増やす→中学2年生→62.0%→90%
④食事を家族や友人と食べる(共食)市民を増やす→20~39歳→81.0%→90%
④食事を家族や友人と食べる(共食)市民を増やす→40~64歳→82.4%→90%
④食事を家族や友人と食べる(共食)市民を増やす→65歳~→79.0%→90%
⑤よく噛んで味わって食べる市民を増やす→小学校6年生→52.0%→80%
⑤よく噛んで味わって食べる市民を増やす→中学2年生→49.2%→80%
⑤よく噛んで味わって食べる市民を増やす→20~39歳→49.1%→80%
⑤よく噛んで味わって食べる市民を増やす→40~64歳→59.6%→80%
⑤よく噛んで味わって食べる市民を増やす→65歳~→76.5%→80%
⑥食事バランスガイドを知っている市民を増やす→20歳~→17.2%→50%
【目標 2】 健康に生活するための食習慣をつくる
※項目→対象者→現状値(H25)→目標値
⑦食育に関心を持っている市民を増やす→20~39歳→81.1%→90%以上
⑦食育に関心を持っている市民を増やす→40~64歳→83.7%→90%以上
⑦食育に関心を持っている市民を増やす→65歳~→87.3%→90%以上
⑧食品の安全性について基礎的な知識を持っている市民を増やす→20~39歳→55.2%→85%
⑧食品の安全性について基礎的な知識を持っている市民を増やす→40~64歳→68.1%→85%
⑧食品の安全性について基礎的な知識を持っている市民を増やす→65歳~→77.4%→85%
⑨食育の推進に関するボランティアの数を増やす→全体→144人→増加
【目標 3】 食文化や食べ物を大切にする気持ちを育てる
※項目→対象者→現状値(H25)→目標値
⑩教育ファームに取り組む小中学校・特別支援学校を増やす→全校→47.3%→増加
⑪市民が農水産業を気軽に体験できる機会を増やす→全体→2,569人/年間→増加
⑫学校及び保育園での「湘南ふじさわ産」の農水産物・食品の利用を増やす→小学校→33品目→維持
⑫学校及び保育園での「湘南ふじさわ産」の農水産物・食品の利用を増やす→保育園→10品目→15品目
⑬学校給食の残食率を減らす→全体→8.7%→減少
⑭食に関する年間指導計画を策定している学校の割合→全校→100%→毎年見直す
⑮なるべく地場産を購入する市民を増やす→20~39歳→11.8%→30%
⑮なるべく地場産を購入する市民を増やす→40~64歳→20.2%→30%
⑮なるべく地場産を購入する市民を増やす→65歳~→22.6%→30%
【目標 4】 健康な生活を送るための食環境をつくる
※項目→対象者→現状値(H25)→目標値
⑯ヘルシーメニューを提供する事業所等を増やす→全体→70.7%→増加
⑰栄養成分表示をしている特定給食施設を増やす→全体→80.7%→増加
⑱健康づくり応援団「協力店」を増やす→全体→38店舗→増加
青木委員
学校給食、保育園給食における遺伝子組換え食品、無添加食品、放射能汚染などについて、計画に位置付けるべきだが?→パブリックコメントや会議での意見等を踏まえて、明記を検討していく。
小中学校の児童生徒に対して、生活習慣病を知っているか?という質問と回答があるが、児童生徒は内容を理解しているのか?→保健分野の中で生活習慣病について学習している。医師会監修のパンフレットも小4、中1に配布している。
柳沢委員
地産地消の取り組みをどう進めていくのか?→計画では幅広い食育の推進となっている。地産地消と食育の推進には関わりがあるので、整合を図りながら進めていく。
中学校給食のデリバリー方式が食育となるのか、議論しているのか?→食育の所で、具体的協議していない。課題があれば、会議の中で意見を聞いていく。
報告(4) 藤沢市環境基本計画及び藤沢市地球温暖化対策実行計画の見直し(案)について(中間報告)
この報告は、現行の環境基本計画と地球温暖化対策実行計画は、平成22年度に改定を行い、平成23年度~34年度までを計画期間としていますが、3年ごとに見直しを行うこととしていますので、見直し案の中間報告がされたものです。見直しのポイントについては、次の通りです。
1.環境基本計画
(1)福島第一原発事故による放射能問題や微小粒子状物質(PM2.5)など、新たな環境課題に対応するための見直し。
(2)一般廃棄物処理基本計画や緑の基本計画など、環境保全に関する個別計画が改定されたことに伴う見直し。
(3)東日本大震災以降のエネルギー問題に対応するための見直し。
2.地球温暖化対策実行計画
(1)温室効果ガスの削減目標について、電力に関する排出係数を固定することによる見直し。
(2)エネルギーの地産地消の視点で、再生可能エネルギー等の推進施策を充実することによる見直し。
(3)その他、省エネ施策を充実することによる見直し。
浜元委員
PM2.5について、国、県との連携は?→PM2.5の基準は国が告示する。藤沢市は、県と同等の権限を持っている。データは県を通じて国に提出し、事業所指導につながっている。
柳沢委員
地球温暖化対策実行計画の中に、いずみ野線のLRTの記載ある。このことで、どういう成果が得られるのか?→これまでは、いずみ野線の延伸について、採算性を議論してきた。今後、温室効果ガスの抑制効果を考えていく。
公共交通にして自動車減らす、開発をして調整区域から市街化区域となると当然、緑が減る。温暖化との関係をどう見ていくかが重要。温暖化対策の中で記載しているのだから根拠を示すべきだが?→開発と保全のバランスについて、市民生活の利便性と環境保全をどうしていくか、藤沢は、バランスのとれたまちとして成長してきた。保全と開発の調和について、両立を図ることをめざしていく。公共交通へのシフトでCo2の削減、コンパクトな都市をつくり、調和を図る。指摘の点については、記載の仕方を改めて検討したい。
あらゆる市の施策の中で、環境を優先する位置づけとなるべき。環境基本計画、地球温暖化対策実行計画について、庁内での位置づけが重要だが?→全部長が入った会議で、計画について意見をいただきながら、進めているので。環境の重要性のコンセンサスは進んでいる。また、交通マスタープランを報告したが、その中で環境にやさしい交通と位置付けたように、重要な計画については、環境面からの検討もしている。
報告(5) バイオガス化品目の試行収集状況について
この報告は、バイオガス化施設の検討に伴い実施している、バイオガス化品目の試行収集の状況について報告がされたものです。内容の抜粋は次の通りです。
1.試行収集の状況
(1)収集開始
平成25年6月3日(月)から試行収集開始。対象世帯は、湘南台地区+西俣野地区=約2,000世帯
(2)バイオ専用袋で出される割合
①西俣野地区 約90%(戸建て住宅は協力率が高い)
②湘南台地区 約60%(集合住宅の単身世帯は協力率が低い)
(3)組成分析結果による分別率
①西俣野地区 分別率 約90% 草・葉の排出量が多く、分別率が高い
・バイオ以外の可燃ごみ 2.95%
・剪定枝 0.43%
・資源 5.99%
・不燃ごみ 0.65%
②湘南台地区 分別率 約70% 資源の混入率が高い
・バイオ以外の可燃ごみ 4.65%
・資源 23.11%
・不燃ごみ 2.03%
2.今後のスケジュール
(1)試行収集及び組成分析実施期間
平成26年3月まで、試行収集。月2回の組成分析を行い、市民の協力率等の把握をしていく。
(2)市民アンケートの実施
平成26年2月~3月で、アンケートを実施し、市民の負担等を把握する。
(3)バイオガス化施設の導入の可否を検討
①試行収集結果やアンケート結果から、市民の負担感や協力率を把握。
②藤沢市と同等規模の自治体が運営する、バイオガス化施設の稼働実績がない中で導入した場合のリスク。
③収集を含めた経済性の検証。
④生ごみが主体の発酵施設であるため、発生する臭気の問題。
上記①~④により、バイオガス化施設の導入するかどうかを総合的に判断。
山口委員
バイオガス化施設を建設した場合の発電量とかかるコストは?→発電量は、38,409mwhで、焼却施設より約2,800mwh増える。これは、614世帯分に相当する。コストは、焼却施設より約5,000~6,000万円/年間ぐらいかかる。
柳沢委員
導入可否の判断時期は?→石名坂の焼却炉も老朽化している。試行結果やアンケートの分析をし、来年の6月か9月に、石名坂をどうしていくかを含めて、議会に報告する。
浜元委員
バイオガス化施設を導入した場合の初期コストとランニングコストは?→20年間の施設想定で、建設コストは約24億円、ランニングコストは年間約2億6,650万円。収集経費は年間約9,000万円。
柳田委員
廃棄物の資源化率の目標あるが、バイオガス化施設との関係は?→灰の溶融を含めた場合、38%→平成33年度45%、溶融を含めない場合で、30%→40%。差がバイオガス化施設によるもの。
バイオガス化施設を導入しないと目標を達成できないということか?→湘南東ブロックの枠組みの中で、バイオガス化施設の稼働計画があるので、計画に沿ったもので、導入できなければ下方修正をする予定。
バイオガス化施設ありきということだが、民間再資源化との整合性は?→資源化は可能な限りしていく方向性は変わっていない。バイオガス化施設による数値には届かないと思うが、出来る限り推進していく。
下水汚泥はバイオガス化施設に入れられないのか?→地理的な点を踏まえると難しい。
東木委員
臭気の課題について、どう予測しているか?→脱臭装置での対応となる。高濃度は薬品で、低濃度は活性炭で脱臭。導入した場合の対策は十分考えていく。
以上、報告とします。