本日は3月11日。東日本大震災から、ちょうど3年が経ちました。朝から予算等特別委員会を開催し、平成26年度予算の審査をしていましたが、14:40過ぎに休憩をし、地震の起きた14:46から1分間の黙とうを行いました。震災から3年が経ちますが、3/11 14:46 という時間は忘れることができませんし、私も、その時のことが、今でも昨日の事のように思い出されます。
藤沢市における、とりわけ津波に関する最近の取組について、主なものは次の通りです。資料などを見てなく記憶ですので、あくまで参考です。
1.津波避難計画
県が示しました、津波予測を踏まえて、藤沢市では、津波対策避難計画を策定。ここでは、「慶長型地震」と「南関東地震」の両方を想定して、津波の最大高さ10.7m、到達時間10分とし、避難し始めるまで5分、5分で約300m避難することとしています。 この計画を基に、これから、片瀬、鵠沼、辻堂の3地区では、自治会・町内会、もっと小さな範囲で話し合い、地震が起きた時に、どのように津波から避難するか、地区の計画を立てることとなります。
2.津波避難ビル
海岸に近い、片瀬、鵠沼、辻堂では、津波による浸水が想定されます。最大10.7mの予想を踏まえて避難することとなりますが、浸水区域外に逃げることが最も有効です。高台であればなお良いと思います。しかし、浸水区域まで逃げられない場合は、津波避難ビルに逃げましょう。200近くの施設、マンションが協定を結んでいます。近くの学校や、マンション、特にマンションの場合は、オートロックで入れない場合は、部屋番号はどこでも構いませんので、部屋番号を押して、相手が出ましたら、避難に来たので空けて!と言えば、協定により空けてもらえます。
3.要支援者名簿が義務付けに
自力で行動ができない人(要支援者)の名簿が義務付けられました。藤沢市でも、これまで地域の要請により、要援護者名簿を提供していましたが、約6割の自主防災組織、自治会・町内会にとどまっています。逆に約4割は名簿の提供ができていません。この度、国から名簿の義務付けがされましたので、今後、まず、要援護者名簿を作成します。そして、名簿に載せていいという同意について意向を聞き、同意済みの名簿をつくります。2種類の名簿ができます。平常時に管理する名簿は同意済みの名簿であります。ただし、いざ震災が起きた時は、同意に関係なく、要援護者の名簿を提供することとなります。市民の命を守る・救うという点では当然です。
4.湘洋中学校の整備
海岸線に位置される湘洋中学校は、3階建てであり、最大10.7mの高さに対してぎりぎりの高さとなります。保護者の皆さんの不安や、地域の避難場所として機能するためにも、何らかの対応が求められています。そこで、平成26年度については、屋上に避難するための外階段を設置します。更に、新たな避難施設の整備について、平成26年度中に検討することとなります。
5.津波シミュレーションCG
藤沢市の沿岸部にどのように津波が押しよせるのか、人の目線での、シミュレーションCGを今作成しており、間もなく出来上がる予定です。このシミュレーションCGの目的は、10.7mという数値に対して、誤解や過剰な不安を持っている市民に対して、正しい理解ができるようにつくるものです。私も、まだ見たことがありませんが、出来上がったものについては、自治会・町内会への配布も検討をしています。
6.境川プレジャーボートの撤去
境川に係留されているプレジャーボートについては、県の管理となります。東日本大震災の時にも見られましたが、ボートが津波で住宅地に押し出され、ガソリンに引火し火災を引き起こす可能性があり、危険です。県としては、一部、行政代執行で撤去をしましたが、残りの係留ボートについても、行政代執行を含めて、撤去がされる予定です。早急に撤去されることを望みます。
7.その他
その他、津波一時避難場所の片瀬山に至る道路の整備、緊急避難路にかかる橋りょうの耐震化などに取り組んでいます。
また、津波に関係ないと思われがちですが、タンスなどの下敷きになって、逃げ遅れたという事例もあり、地震対策で一番大切なのは、危険なものを危険にしない事です。砂漠で地震が起こっても災害にはなりません。家があるから震災になります。家の中に、家具やテレビ、食器棚があるから震災につながるのです。3/11をきっかけとして、家具の固定、地震が起きても、家の中では怪我はしない、下敷きにならないという環境をつくっておくことが一番大事なのです。今日という日を、改めて自分のまわりを見渡す日としてほしいと思います。