2014.3.18 本会議(6日目)~予算討論・追加議案・採決

 3月18日 10:10より、本会議(6日目)が開催されました。内容の抜粋は次の通りです。

 まず、平成26年度予算に対する、各会派の予算討論が行われました。私の所属する「かわせみクラブ」は、佐藤(清)議員が行いました。討論は、次の通りです。(全文)

【予算討論】 佐藤清崇議員 

議案76号平成26年度藤沢市一般会計予算並びに10特別会計予算、他3条例議案に対しまして、かわせみクラブの討論を行います。
私達かわせみクラブは、「共に生きる社会の実現」を大方針とし、ソーシャル・インクルージョン、すなわち包摂的な社会づくりを柱として、苦しんでいる人たちと痛みを共感する、思いを分かち合う気持ちを持って様々な誤解、偏見、差別を無くしていくことが社会的使命であると考えております。
代表質問の中でも、鈴木市長の掲げられる「郷土愛」「人の和」は、多様性とそれに対する寛容の姿勢であり、これはまさしく我々の大事にするインクルーシブな社会づくりそのものであると、ご答弁をいただきました。大変心強く思います。
「障がい者に関することについて」
今年の1月20日、政府が国連に「障害者権利条約」の批准書類を提出したことにより、日本もようやく「障がいの有無にかかわらず、共に暮らす」ことを社会の基本とすることが確定しました。「障害者権利条約」は、障がい者を「福祉の対象」から「権利の主体」へと変えていくことを求めています。そのためには、障がい者も「共に働く」「共に学ぶ」「共に暮らす」環境整備が重要です。 
「文化都市・藤沢」について
文化、中でも芸術は、人間の精神活動の精華であります。市民が文化芸術に触れる、あるいは創造する機会を増やすことが、市の役割として求められていると我々は考えております。文化とは人生の原動力、いわば生きる理由ともなるものであり、突き詰めれば人間の尊厳に関わるものです。そして自らの文化を大切にし、高めていくことで、それは自ずと異文化を尊重することにつながります。つまり、文化が平和に導くと言えるのです。これまでのまちづくりは、「福祉の視点」や「環境・エコの視点」で取り組んできています。これからは今までのやり方も踏まえつつ、文化をまちづくりの中心に据えていくことが必要であると考えます。 
先日もサッカーJリーグ、浦和レッズの試合の観客席入口に、「JAPANESE ONLY」と掲げられた極めて卑劣な横断幕が問題となりました。この件についてはリーグとチームが厳重に対処しましたが、一方で近年徒に外国人排斥を叫ぶいわゆるヘイトスピーチも目立つようになっています。異質なものを排除しようとする空気、差別に対して鈍感な土壌が作られつつあるのではないかと危惧を抱きます。
効率を第一とし、それにそぐわないものを切り捨てる事を良しとする市場原理主義、新自由主義は、我々として決して相容れない、認めることのできない価値観であります。一人ひとりを大切に、尊重していくというのは、非常に手間暇も費用もかかりますし、大変難しい、理想的なことであるとは思います。しかし、我々かわせみクラブ一同は、それをたゆまず追求していくことが人の道であると確信します。平和、人権を柱に、全国へ誇れる藤沢をめざしていきます。 
以上の観点に則りまして、各論に移ります。 
 
「市政を支える組織体制について」申し上げます。
 藤沢市は、正規職員や臨時職員、非常勤、再任用、そして任期付職員など、多様な任用形態の職員を活用する中で、様々な施策を展開しています。パートタイム労働法が改正され、「正社員と同じ内容の仕事をしている場合は、パート労働を理由として待遇に差別をつけてはならない」とされました。
 これまで、市で働く非正規職員の処遇については、一定の改善が図られており、評価をするところですが、一時金等の不支給、雇用更新時において空白期間があることなど、課題もあります。全ての職員が、モチベーションを高めて仕事をするためにも、更なる改善を求めます。
 また、市政運営を中心的に担っている正規職員についても、時間外勤務が多く、年休取得率も低いのが現状です。恒常的に時間外勤務があれば、良い仕事などできません。市民サービスの向上、職員のワークライフバランスの推進の観点からも見直しが必要と考えます。とりわけ、市民病院の看護職場については、希望した日の年休取得、時間外勤務命令の不透明さなど問題があると考えます。法とモラルを守る観点からも早急の改善を求めます。
 
人権啓発について申し上げます。
「藤沢市人権施策推進指針」の改定に向けた基礎資料とするための人権市民意識調査は、藤沢市で初めて実施するものですが、質問項目につきましては、藤沢市民の人権に関する意識、あるいは人権をとりまく状況、課題が浮き彫りになるよう、あらゆる角度からとらえていただき、藤沢市民の人権意識の把握に努めていただきたいと思います。そして、それらを人権啓発推進事業につなげていただきたいと思います。人権啓発がどれだけ進んでいるのかを数値で表すことは困難ですが、人権のさまざまな課題がある中では繰り返しの啓発が必要です。また個別課題が重なり合った複合的な差別事象もおこっています。これからも人権啓発推進事業の更なる充実をのぞみます。 
新市庁舎整備費の高騰につきましては、資材費や労務費の高騰といった如何ともし難い要因はあるにせよ、一方で可能な限りの要望を容れた結果でもあるかと思います。今後東京オリンピック等建設需要の増大も考えられることから、ますます事業費が過大になってしまうのではないかと懸念します。我々としても、削れる部分は協力致しますので、引き続き費用圧縮に向けた検討をお願い致します。
 
多文化共生につきましては、外国籍の子どもの不就学の問題を取り上げました。真摯な取り組みに感謝致します。また、外国人市民会議の取り組みは非常に有意義であると思います。審査の中で指摘した通り、各種審議会等への積極的な登用も是非とも進めていただきたいと思います。
姉妹都市文化交流につきましては、市民オペラ等藤沢が誇るべき文化と、マイアミビーチ市の誇るバレエとによる交流について申し上げました。是非とも今後前向きにご検討いただくようお願い致します。 
一方シティプロモーションにつきましては、物足りなさを指摘しました。効果的なプロモーションには、端的に一言で藤沢の魅力を言い換えて表せるフレーズが欠かせません。市としての理念が見られないとの我々の指摘に対しましては、藤沢を端的に表すコンセプトの設定、藤沢の魅力の再認識・再構築が必須であるとご答弁をいただきましたが、まさしくその通りだと思います。そこがシティプロモーションの核となる部分なのです。我々は文化が大きな柱にあってこその藤沢のプロモーションであるべきで、そこを軸とした発信が必要だと考えています。今後仮称「藤沢盛り上げ隊」でも様々な議論がなされると思いますが、その点を踏まえた話し合いがなされることを期待しております。
 
善行土地取得問題につきましては、刑事責任については不問となりましたが、不要な土地を取得して市に損失を与えたことに対して決着をつける必要があります。適切に対応して下さい。 
 
市民農園の利用率について指摘をしました。空き農地の管理費も生じていることから、向上に向けての対策を講じていただきたいと思います。
不法投棄対策につきましては、監視カメラ盗難後の対策がとられ、設置後は不法投棄が70%減少と抑止効果が確認されたとの答弁をいただきました。適切な対応に敬意を表します。
自転車の交通安全教室についてですが、道路交通法の改正により、自転車走行のルールの徹底が必要です。しかしながら相変わらず無灯火や逆走などがはびこっているのが現状です。これまで、交通安全教室の対象ではない、高校生、大人への安全指導にも取り組むとの答弁がありましたが、より一層の交通ルール遵守にむけた充実を望みます。 
 
心のバリアフリー事業では、社会の障壁を取り除く合理的配慮については、障害者権利条約に基づき制定された障害者基本法、及びいわゆる障害者差別解消法を基に、強化再構築の必要があると申し上げました。審査の中でご答弁をいただきました通り、しっかり進めていただきたいとお願いを致します。
小規模多機能型居宅介護事業につきましては、今後地域包括ケアシステムの核となっていくものですから、空白地区となっております片瀬地区、湘南大庭地区への整備をはじめ、より積極的な整備に向けてご尽力頂きますようお願い致します。 
 
子宮がん検診につきましては、受診環境の一層の整備と受診率の向上が必要であると考えております。若年層に多い子宮頸がん予防のためには、がん検診を受けることが大切です。子宮頸がん検診には、受診環境の工夫が必要であることと、若年層の経済的軽減のため、20歳対象の国の無料クーポンだけでなく、市独自の無料受診対象年齢を拡大するなど、受診率の向上に努めていただくようお願い致します。
一方で現在問題となっております子宮頸がんワクチン予防接種ですが、後追い調査につきまして、国の副反応検討部会での議論の内容や、一般質問及び補正予算常任委員会での指摘を受け、市として再検討の結果、アンケート送付による調査実施が決定されました。大変結構なことだと評価、歓迎したいと思います。子宮頸がんワクチン接種者の副作用状況は、全国的にも深刻な報告もあり、市内の接種者の状況を把握し、保護者の不安や不信感の軽減を図っていただきたく、丁寧な対応をお願い致します。また今後もし接種の積極的な呼びかけ、いわゆる接種勧奨が再開された場合には、ワクチンのリスクについて十分周知し、安易な接種にならないよう十分ご配慮頂きますよう、合わせてお願い致します。
保健衛生総務費では、在宅医療と介護の連携について、医師会との共催による基調講演会や他市の取組状況について伺いました。在宅医療と介護の密接な連携、強化を図り、医療機関から在宅へのスムーズな移行のための体制づくりなど、住み慣れた地域で高齢者が尊厳をもって暮らせる藤沢らしい地域包括システムの構築は喫緊の課題であります。その上でも第6期介護保険事業計画の策定は、大変重要です。市のビジョンが息づいた計画策定とすることを切に望みます。
性感染症対策事業費でも、取組状況などを伺ってまいりましたが、無理解や偏見による差別に対する取り組みの充実をお願い致します。
精神疾患に関しましては、「ともに生きる社会」実現の観点から、自殺未遂者緊急介入事業について質問を致しましたが、アウトリーチ型訪問支援体制の充実の必要性を改めて申し述べたいと思います。 
 
障害者就労関係費と、関連した点について申し上げます。現在身体障害者のみの雇用が対象となっている点を指摘し、他の障がいを持つ方の雇用についても合理的配慮をいただけるようお願い致しました。例えば精神障害、発達障害に対する理解や、HIVなど免疫障害に対する理解を促進する活動を、進めていただければと思います。
障がい者雇用については、昨年4月から、障がい者の法定雇用率が市役所の場合、2.1%から2.3%に引き上げられましたが、藤沢市の場合は、いまだこの雇用率は満たされていません。「リサイクルプラザ藤沢」において障がい者の雇用が行われましたが、今後は、市全体として、障がい者雇用の方針を定めて計画的に実施していくべきと考えます。特例子会社の設置も含めた検討を求めます。「共に働く」「共に学ぶ」「共に暮らす」という、障がい者が「福祉の対象」から「権利の主体」なんだということを市全体で共有し、合理的配慮を自然のまま意識できるよう、職員はもとより、市民全体に意識が浸透するよう、取り組みの推進を求めます。
ユースワークふじさわについて。
昨年、労働会館に「ユースワークふじさわ」が開設され、従来光のあたらなかった「引きこもり」状態などの「困難を抱えた」若者支援に藤沢市が一歩踏み出したことは、たいへん評価します。しかし、現実には家から出て、「ユースワークふじさわ」におもむくことさえ困難な人たちも少なくありません。来年度、そういった人たちへの対応として、アウトリーチ型の訪問支援にとりくむとのことでした。積極的に取り組んでいただきたいと要望するとともに、直接、一般就労につくことが難しい人に対しては、福祉法人の事業所など、中間的就労などを経由して一般就労につなぐなどの仕組みについて、更なる充実を求めます。
いずれにしても、「働く」ということは人の尊厳の問題です。ハンディを持つ人の「仕事に就きたい」という願いを叶えるように支援をするよう願います。 
 
湘南産業振興財団については、事業縮小と今後の方向性についてお伺いしました。適切なご判断をいただきますようお願い致します。 
 
 障がい者の視点での歩道整備について。
 歩道に設置されている街路樹の根の成長に伴う歩道の盛り上がりや、歩道の切り下げが、障がい者、高齢者、妊産婦などの通行に支障をきたしていることを指摘しました。このことは、今まで健常者の視点で道路づくりをしてきたことによるわけであり、障害者差別解消法の趣旨も踏まえて、危険個所を把握し、計画的な整備を求めます。
健康と文化の森整備事業費に関しましては、まちづくりのコンセプトをよりわかりやすく明確にする必要性があるというのが我々の意見です。 
 
 教育費について申し上げます。
学校教育相談センター関係費につきましては、不登校の大きな原因としていじめがあることから、相談センターにいじめ相談窓口の機能を持たせるべきであると申し上げました。
いじめ暴力防止対策費では、いじめと暴力を一体的に捉えることについて質問致しましたが、物理的な暴力だけでなく言葉の、いわば精神的な暴力についても同様に捉え、社会全体でいじめや暴力をなくしていくような人権を守るアプローチが必要であると考えております。
いじめ問題に関する条例は、厳罰主義でなく、社会全体で藤沢の子どもたちを守り育てていくための総合的な視点から、制定をしていただくようお願い致します。
また、歴史的建造物維持活用費につきましては、藤沢宿周辺の蔵などの維持管理についてお伺いしました。
 障がい児の学ぶ場について。
2011年の障害者基本法の改正は、日本の障がい者政策にとって画期的なものでした。
これを受けて昨年の9月、学校教育法施行令が改正され、いままで「障害児は原則として特別支援学校に就学する」とされていた規定が改められ、本人や保護者の意向が極力尊重されることとなりました。「障害の有無にかかわらず、身近な地域で、共に学ぶ」ことが基本となり、誰と、どこで、どのように学ぶかは、障がい者自身が決めることとされたわけです。これにより、従来であれば特別支援学校に入学していた重度や重複の障がいのある児童が、地域の小学校への入学を希望する傾向が顕著にあらわれています。学校においては、様々なとまどいや課題があるとは思いますが、「共に学ぶ」教育の実現に向けて、積極的に取り組むことを求めます。
 
 障がいのある子どもの児童クラブ受入れについて。
共働きのご家庭に障がいのある子どもが生まれた場合、多くは母親が仕事を辞めてその子の介助や、学校への送迎を行ってきたのが現実です。しかし、できればお母さんも、フルタイムで働き続けたい、そのためには、児童クラブに障害のある子どもも受け入れてほしいと訴えてきたわけです。一人親家庭であれば、生活保護以外なくなってしまいます。児童クラブについては、条例化に向けての検討や、ニーズ調査も進められていますが、かわせみクラブとしては、この課題をこれ以上先送りしてはいけないと考えています。福祉部と連携する中で検討との事でしたが、障がいのある子どもの児童クラブへの受け入れについて、強く求めます。
 
 「学校の環境整備について」申し上げます。
 湘洋中学校の津波対策について。
 地震や津波、風水害など自然災害への対策や、消防・救急、防犯対策は、市民のみなさんの生命と財産を守る上でもっとも重要な課題です。
 特に海岸部に隣接する湘洋中学校については、校舎に避難可能な屋上がないため、10メートルにも及ぶとされる最大級の津波に対応できないのではないかと、懸念されています。
 校舎への外階段の設置に続く、新規の避難施設の建設については、津波避難機能、その他、地域の求められる機能を有する施設として、保護者や地域のみなさんとの話し合いをもとに、迅速な対応を要望します。
 
 小学校への空調整備について。
 これまで会派として求めてきました、給食調理室への空調整備について、来年度予算に計上されたことについては評価いたします。ただ、今後については、普通教室の空調整備に合わせて整備となっています。普通教室の整備は平成26年度から30年度までとなっており、完了するまで5年かかります。平成30年度までの整備計画について、窓を開けられない、高熱を発する業務用調理機器を使用していることを踏まえ、給食調理室の未整備学校を優先に整備していくことを、労働安全衛生の観点からも強く求めます。 
 
以上申し述べて参りましたが、総じて市民の皆様の声を丹念にすくい上げ、一つ一つの施策に反映された予算であると評価しております。鈴木市長始め職員の皆様が、ボトムアップ型の政策構築に尽力された結果であると思います。
一方、その姿勢故に予算額が過去最大となったという面もあろうかと思います。消費増税など各種負担増による景気の下折れリスクも懸念される局面です。また今後は公共施設の建て替えや各種大型プロジェクトなど、優先順位の付け方が問題となる場面が多数出てくるであろうことは想像に難くありません。例えば交通網整備一つ取ってみましても、いずみ野線と仮称新南北軸線だったり、南北線であったりと、どの順番で整備することが最も高い効果を生み出せるかという事も十分に検討しなくてはならないでしょう。今後はより厳しい判断を迫られる場面も増えてくると思います。そうなってくれば、二元代表制の一翼としての我々の役割もますます増してくると考えています。 
以上をもちまして、議案76号平成26年度藤沢市一般会計予算並びに10特別会計予算、他3条例議案に対しまして、かわせみクラブとしては全て賛成とさせていただき、討論を終わります。 

 

 全会派の討論の後、採決を行いました。

 

議案第76号 平成26年度藤沢市一般会計予算

議案第79号 平成26年度藤沢市墓園事業費特別会計予算

議案第82号 平成26年度藤沢市湘南台駐車場事業費特別会計予算

議案第83号 平成26年度藤沢市介護保険事業費特別会計予算

議案第86号 平成26年度藤沢市民病院事業会計予算

議案第54号 藤沢市執行機関の附属機関に関する条例の一部改正

議案第55号 藤沢市いじめ問題対策連絡協議会条例の制定

議案第57号 藤沢市手数料条例の一部改正

 上記8議案は、予算等特別委員会の委員長報告の通り、全会一致で可決されました。

 

議案第77号 平成26年度藤沢市北部第二(三地区)土地区画整理事業費特別会計予算

議案第78号 平成26年度藤沢市競輪事業費特別会計予算

議案第80号 平成26年度藤沢市国民健康保険事業費特別会計予算

議案第81号 平成26年度藤沢市柄沢特定土地区画整理事業費特別会計予算

議案第84号 平成26年度藤沢市後期高齢者医療事業費特別会計予算

議案第85号 平成26年度藤沢市下水道事業費特別会計予算

 上記6議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。 

 

 続いて、次の議案が追加提案されました。その取扱いについては、次の通りです。

議案第87号 損害賠償額の決定については、2005年5月19日、藤沢市民病院において、右下腿切創部の治療を行った際に、同部位内に迷入していたガラス片を摘出せずに縫合したことにより、疼痛及び運動制限等の損害を与えたもので、1,378,010円の損害賠償を行うもの。

 この議案は、全会一致で可決されました。

 

議案第88号 藤沢市国民健康保険条例の一部改正については、国民健康保険法施行令の一部が改正されたもとに伴い、本市でも同様の措置をするもの。このことにより、保険料の上限が77万円から81万円となります。

 この議案は、厚生環境常任委員会に付託されました。委員会での質疑の抜粋は次の通りです。

柳沢委員

 施行令の改正だが、賦課上限額の引き上げだけか?→賦課上限額の引き上げと、低所得者の低減の拡充で、5割低減、2割低減の対象を拡大するもの。

 どのくらいの対象者か?→2割低減から5割低減になるのが3,000世帯、新たに2割低減になるのが3,000世帯。

 保険料の最高額が77万円から81万円になるが、単身世帯と扶養世帯について、その収入額は?→平成25年度で、単身世帯は給与収入1,150万円、40代夫婦と子ども世帯で、1,050万円。

 医療分、後期高齢者支援分、介護分、それぞれの上限額に対する収入額は?→医療分は、単身世帯で960万円/40第夫婦と子どもで870万円、支援分は、単身世帯で1,150万円/40第夫婦と子どもで1,050万円、介護分は、単身世帯で670万円/40第夫婦と子どもで610万円。

 上限額の引き上げにより、全加入者の状況はどうなるのか?→中間所得層の保険料の引き下げになる。

 質疑の後、採決し、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

 その後、本会議を再開。採決したところ、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。

 

議案第89号 平成25年度藤沢市一般会計補正予算(第9号)は、3億4,926万円を補正し、補正後の一般会計予算は、1,262億3,956万6千円となります。

 この議案は補正予算常任委員会に付託されました。委員会での質疑の抜粋は次の通り。

【総務費】 補正額 4,723万8千円

1.(新規)情報伝達強化対策事業費 4,723万8千円

 国の補正予算の成立に伴い、新たに補助採択されたもので、災害時のネットワーク網の整備として、防災情報システム、防災情報ステーションシステム、公衆無線LAN環境を構築するうえで必要な業務を委託するもの。

友田委員

 サービス提供、セキュリティの状況は?→行政がサービスを提供する。セキュリティは、WPA認証などを。ユーザー側のセキュリティ意識の啓発に取り組む。

 公衆無線LANは、計画性をもって取り組むべきだが?→WIFIを整備することが目的ではなく、何を伝えていくかが大切。行政だけでなく、民間の面的整備が考えられるので、状況を踏まえて検討していく。

山口委員

 江の島サムエルコッキング苑と湘南台駅地下を選んだ理由は?→官公庁、避難場所が対象となっており、サムエルコッキング苑は、広域避難場所で日常的に多くの方が訪れる。湘南台駅地下は、帰宅困難者の避難場所となるため。

 サムエルコッキング苑での事業効果は?→地域住民、観光客に対して、詳細な情報を伝えられる。外国人観光客も日常的に活用できる。

柳沢委員

 維持管理費が必要となるが?→システムの運用費用、電気料で、年間500程度。

吉田委員

 今回、津波対策が必要な、鵠沼、辻堂地区が入っていないが、自家発電施設がないからか?→その通り。

 資料を見ると太陽光パネルがついているが?→屋外用はあるが、それ以外は屋内なので、太陽光パネルはない。

 一時避難施設、広域避難場所なども整備していくのか?→まずは拠点施設から。他の施設は、日ごろのニーズを踏まえて検討していく。

 

【土木費】 補正額 550万円

2.建設改良出資金 550万円

 国の補正予算の成立に伴い、新たに補助採択された下水道事業に対して、一般会計から出資金として支出するもの。

 

【教育費】 補正額 2億9,652万2千円

3.学校施設環境整備事業費(小学校) 2億1,050万円 

 国の補正予算の成立に伴い、新たに補助採択されたもので、明治小学校、高砂小学校の空調整備等を行うもの。

柳沢委員

 学校ごとの整備計画は?→平成26年度5校/27年度5校/28年度6校/29年度8校/30年度4校の計画。

 具体的な学校名は?→決まっていない。

4.諸整備事業費(小学校) 4,498万2千円

 国の補正予算の成立に伴い、新たに補助採択されたもので、石川小学校の空調整備等を行うもの。

5.給食室改修工事費 4,101万円

 明治小学校、高砂小学校の給食調理室の空調整備を行うもの。

 この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。

 

議案第90号 藤沢市下水道事業費特別会計補正予算(第3号)は、2億8,440万円を補正し、補正後の特別会計予算は、1,135億6,932万6千円となります。

1.国の補正予算の成立に伴い、新たに補助採択されたもので、南部処理区管渠建設費、辻堂浄化センター建設費、新市街地下水道建設費に活用するもの。

柳沢委員

 鵠沼東部1号貯留管導水管の対象地域は?→鵠沼藤が谷4丁目の蓮池周辺の60ha。

 鵠沼東部1号貯留管の貯留量は?→役6,000㎥

 雨水管は50mm対応だが、大丈夫か?→施設の規格は60mm対応。

 この議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

 その後、本会議で、採決。議案89号は、全会一致で可決されました。また、議案第90号は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。

 

人権擁護委員候補者の推薦・個人情報保護審査委員の委嘱について、市長より推薦がされ、全会一致で市長依頼の通りと決定されました。 

議会議案第8号 過労死防止基本法の制定を求める意見書 については、全会一致で可決されました。

議会議案第9号 国民健康保険制度における国庫負担の増額を求める意見書 については、私を含めて、賛成17、反対17で、可否同数となり、高橋議長が賛成しましたので、可決されました。

 

 以上、報告とします。これを持って、2月議会は閉会となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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