6月13日 9:30より、藤沢市議会、総務常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第12号 藤沢市市税条例の一部改正について
この議案は、地方税法の一部改正に伴い、法人市民税法人割の税率を引き下げ、固定資産税の課税標準特例割合を規定し、軽自動車税の税率を引き上げる等、所要の改正をするもの。
柳沢委員
消費税が8%となったが本市への影響は?→地方消費税交付金の増と消費税の増で、トータル平成26・27年度で、6億200万円の収入増を見込む。
10%となった場合の影響は?→同様に平成28年度分で、12億9,000万円の増が見込める。
この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
議案第14号 藤沢市職員の配偶者同行休業に関する条例の制定について
この議案は、地方公務員法の一部改正により創設された、配偶者同行休業の運用に関し、必要な事項を定めるもの。
柳沢委員
条例制定の背景は?→昨年6/14の日本再興戦略の中で、男女の仕事と子育て等の両立支援について、まずは公務員から率先して取り組むとあり、配偶者の離職を防ぐことが目的。国家公務員の法整備がされ、地方公務員法も改正されたため。
この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
議案第15号 藤沢市職員の自己啓発等休業及び修学部分休業に関する条例の一部改正について
この議案は、藤沢市職員の配偶者同行休業に関する条例を制定することに伴い、自己啓発等休業における休業期間の延長の承認について、配偶者同行休業と同様とするため、所要の改正をするもの。
この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
議案第16号 公益的法人等への藤沢市職員の派遣等に関する条例の制定について
この議案は、公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律の規定に基づき、必要な事項を定めるもの。
柳沢委員
民営化後の高砂保育園へ職員を派遣することが、条例制定の目的か?→高砂保育園の民営化については、保護者との話し合いの中で、引き継ぎ保育の要望があり、民営化後も対応を求められたので、対応できるように条例化するもの。
民営化後の職員の派遣は何人で何年を予定しているのか?→法上の規定では、最長5年となっている。今後、保護者、市、法人と話をしていく。開園時期も未定なので、人数、期間は今後の協議となる。
派遣された職員の給与について、100/100以内となっているが、現行の給与より低くなることはあるのか?→100/100以内というのは、必ずしも市の100%支給ではなく、派遣先が支給することを規定しているもの。合計で派遣前の給与を下回ることはない。
高砂保育園の場合、どちらが給与を支払うのか?→基本は市で支給と考えている。
条例制定は高砂保育園がきっかけ。他の法人等への派遣も考えられるが?→出資法人7法人、他に市からの委託業務を行っている社会福祉法人、医療法人などに派遣することができる。
今後、積極的な派遣はすべきでないと考えるが?→市職員を派遣して効果が出る場合は検討する必要はあるが、現在は、そのような状況ではないと考える。
この議案は、柳沢委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
議案第17号 外国の地方公共団体の機関等に派遣される藤沢市職員の処遇等に関する条例の一部改正について
この議案は、公益的法人等への藤沢市職員の派遣等に関する条例を制定することに伴い、派遣等に係る職員間の処遇の均衡を図るために所要の改正をするもの。
この議案は、柳沢委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
陳情26第4号 湘南ベルマーレ(フットサル施設)の営業時間に関する陳情
この陳情は、大庭地区にNPO法人湘南ベルマーレスポーツクラブが「フットサル」施設を営業するにあたり、夜間の営業について、現行の22:30までから21:00までに変更するよう、藤沢市に働きかけることを求めるものです。
経過としては、陳情者は、騒音、照明灯、利用者の車の危険など、近隣住民の環境を悪化させているとし主張。当初、ベルマーレは24:00までの営業としていましたが、自治会からの要請があり、現行の22:30までの営業としています。しかし、自治会としては、20:00までにすべきとして、市の担当を含めて協議をしましたが、折り合いがつかず、自治会としては21:00までに譲歩しました。しかし、ベルマーレ側は、採算の関係から21:00は難しいが、21:30なら、受け入れられるとの状況です。
柳沢委員 ※(陳述者に質問)
住民アンケートをしたとの事だが、アンケートの内容は?→ふじ自治会で隣接する40軒を対象に、窓を閉めた状態で音に耐えられるか?というアンケートで、11人は耐えられない。40%は困っているとの結果だった。
浜元委員
藤沢市が運営しているスポーツ施設と同じ21:00までにしてほしいと言うが?→藤沢市開発経営公社を通じてベルマーレに土地を貸したのだから、市の施設に準じるべき。
松長委員
近接する世帯で、高齢者介護や小さな子どもの世帯はあるか?→道路側に面している家で、子どもが生まれ、影響あると聞いている。84歳のいる世帯も苦慮している。
有賀委員
防音シートは貼ってあるのか?→貼ってある。
有賀委員 ※(市へ質問)
陳情によると、告知板で0時までの営業を知ったとの事だが?→告知板には営業時間の記載はなく、説明会で。
告知板と説明会はどちらが先か?→11/30から説明会を開催。告知板は12/3設置。
告知板で初めて知ったとの事だが、その前に説明会があったということか?→その通り。
浜元委員
ベルマーレとの賃借契約の時に、0時までの営業について、遅すぎると思わなかったのか?→説明資料を見て、遅いと思ったが、協議の中で調整するつもりであった。契約の中には、営業時間は入っていない。
脇委員
隣接する自治会数は?→3自治会。
ふじ自治会の他の自治会の考えは?→北側のなごみ自治会、東側のふじ自治会、南側の大谷戸町内会。なごみ自治会と大谷戸町内会は説明会資料を回覧。音、照明、駐車場などの問題出ている。
松下委員
市、公社が近隣住民に事前説明がなかったと言うが、なぜか?→3自治会・町内会へは、ベルマーレに説明するよう依頼した。
そもそも公社管理のこの土地は、新交通システム関係の土地で、地元の人たちは、そのことを知っているのに、なぜ説明しなかったのか?→従来から、当面めどの立っていない土地は有効活用をしてきた。これまで、借りた側が住民説明をしてきたので、今回も同様の対応とした。夜間利用を踏まえると、市、公社側で説明すべきだった。今後は、適切に説明していきたい。
住環境の悪化について、どのくらい検討を行ったのか?→ベルマーレは他でも運営しているので、住民の理解が得られるよう対応してきたもの。
市、公社はフットサル利用について、騒音などの検討はしないのか?→事前に検討していない。ベルマーレとの協議の中で、解決できるとの事だったので。
24:00までの影響を22:30まで゜にしている。21:30にしても事業継続に支障ないのか?→サッカースクールは18:00~20:00で、一般貸出が20:00から。本来2時間は必要だが、21:30なら、成り立つ。
営業努力で21:00までとならないか?→ベルマーレは21:30までなら承諾するが、21:00なら、事業が立ち行かない。
一度、白紙にすべきだが?→周辺住民へ最大限配慮し、24:00→22:30→21:30と譲歩している。青少年の健全育成、地域に開かれた施設として、地域での活用もある。21:30までの営業で理解してほしい。
柳沢委員
ベルマーレとの話はいつ頃からか?→平成24年10月頃から。
契約はいつか?→仮契約1/9、公正証書による契約3/31。
契約前に公社内で判断したのはいつか?→平成25年11月27日の理事会で最終決定。
松長委員
新交通システムについて、方向転換したということか?→辻堂駅から北方面の新交通として、ガイドウェイバスが検討されてきた。平成18年に、選択肢から外す判断をした。そして、BRT、連接バス、LRTなどの検討をしているもの。長期的なLRTについては、当面、活用する土地ではないので、今回、有効活用することとした。
15年の契約は長すぎるのでは?→定期借地契約は15年となっているので。
開発経営公社が管理している土地の有効活用について、議会に情報として伝えるべきだが?→情報提供の仕方を検討していく。
この陳情は、柳沢委員、松長委員が主旨了承としましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
陳情26第6号 立憲主義に反する集団的自衛権の行使容認についての意見書提出を求める陳情
この陳情は、立憲主義に反する集団的自衛権の行使容認について、政府に対して、慎重審議を求める意見書の提出を求めるものです。
この陳情は、全会一致で主旨了承となりました。
陳情26第7号 日本政府に対し「集団的自衛権行使を容認する解釈改憲を行わないよう求める意見書」の提出を要請する陳情
この陳情は、藤沢市議会として政府に対し、「集団的自衛権行使を容認する解釈改憲を行わないよう求める意見書」の提出を求めるものです。
この陳情は、脇委員、柳沢委員が主旨了承としましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
陳情26第10号 憲法9条を壊し、日本を海外で戦争する国へとつくり変える集団的自衛権行使を容認する閣議決定や立法をおこわないよう国に意見書を提出することを求める陳情
この陳情は、国に対し、集団的自衛権行使を容認する閣議決定や立法をおこわないことを求める意見書の提出を求めるものです。
この陳情は、脇委員、柳沢委員が主旨了承としましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
陳情26第8号 日本政府に対し「浜岡原発再稼働の中止」を求める意見書の提出を要請する陳情
この陳情は、藤沢市議会として政府に対し、「浜岡原発再稼働の中止」を求める意見書の提出を求めるものです。
この陳情は、脇委員、浜元委員、柳沢委員、有賀委員が主旨了承とし、4対4の可否同数となったため、加藤(一)委員長の採決により、主旨不了承となりました。
陳情26第11号 原発再稼働を許さず、原発ゼロを求める意見書の提出を求める陳情
この陳情は、藤沢市議会として、国に対して、原発再稼働を許さず、原発ゼロを求める意見書の提出を求めるものです。
この陳情は、脇委員、浜元委員、柳沢委員、有賀委員が主旨了承とし、4対4の可否同数となったため、加藤(一)委員長の採決により、主旨不了承となりました。
報告(1) (仮称)藤沢市災害復興条例の検討状況について
この報告は、2月議会の総務常任委員会で、条例制定に向けた基本的な考え方を示したが、今回、条例の素案が作成されたので報告がされたものです。今後は、12月議会に条例議案が上程される予定です。内容は、割愛します。
浜元委員
自治会の加入率が低下している。市民組織の活動との整合性は?→避難所に集まった人たちが組織して協力することを想定している。
有賀委員
復興基金について、この機能は財政調整基金が担っていたと思うが?→この基金は目的・使途を災害の復旧・復興に特定するもの。市民等の寄付金の受け皿を担う。
基金の規模は?→今後決めていく。
災害が起きないと、どんどん積み立てられていく。地域防災対策の充実に使うべきだが?→今後、財務部と調整し、他の基金とのすみ分けをしていく。2月に大雪があったが、そのような場合にも充てられるようにしていきたい。
柳沢委員
この条例の他市の策定状況は?→神奈川県内ではない。東京の墨田区、練馬区である。
市民が求めるのは、震災が起きた時の対応。他にすべきことがあるのでは?→最重要は津波対策。沿岸部3地区の津波避難計画をつくっていく。民間の行う整備に補助をし、2,000人を超える避難スペースを確保見込まれている。防災ナビ、津波ハザードマップなど対応している。この条例は理念条例で、市民、事業者、市が暮らしの復興をしていくことを共通認識としていくもの。
脇委員
文化財を含めた復興と言うことか?→文化財の継承は大切なので、再建支援も含んでいる。
市政運営の総合指針2016との整合性は?→まちづくりテーマ1、災害に強いまちづくりに位置付けられている。
震災復興本部の設置の目的は?→震災直後は、災害対策本部を設置することとなっているが、復興段階に対応するために設置するもの。
報告(2) ふじさわシティプロモーション推進方針(案)と今後の取り組みについて
この報告は、2月議会の総務常任委員会で推進方針の素案が報告されて以降の経過や取り組みについて報告がされたものです。
1.「(仮称)ふじさわ盛り上げ隊」について
シティプロモーション推進組織として、企業、関係団体、市民団体、大学、市の代表者など、15名で構成。平成26年5月15日には、推進方針(案)の決定、コンセプトの方向性及び、公募型プロポーザルの検討を行った。
2.「作戦室」について
(仮称)ふじさわ盛り上げ隊が行う、シティプロモーション推進に関する事業を円滑に遂行するためにアイデアや具体的な推進案の話し合いの場として設置した。(仮称)ふじさわ盛り上げ隊の各団体から選出された15名で構成。
3.ふじさわシティプロモーション推進計画(案)
(1)シティプロモーションの推進
①統一的なプロモーション
藤沢の価値や優位性を端的に捉えた「コンセプト」を設定し、統一したプロモーションを展開。
【コンセプトの具現化】
「コンセプトはわかりやすく、伝わりやすく表現するキャッチフレーズやロゴマーク等を作成し、市民、関係団体、市民団体、企業、藤沢市等が有効に活用することで、統一的なシティプロモーションを推進。
②パートナーシップによるプロモーション
市民、関係団体、市民団体、企業等と藤沢市が連携・協働し、「パートナーシップ」によるプロモーションを展開。
【(仮称)ふじさわサポーターズ・クラブの設置】
市民、関係団体、市民団体、企業等の方々が加入登録する応援組織「(仮称)ふじさわサポーターズ・クラブ」を設置し、活動を展開。
③効果的な情報発信によるプロモーション
様々なターゲットを意識し、発信する内容等を的確に組み合わせ、情報を最適な形で伝達。
【情報発信の最適化】
ターゲットが情報に触れるポイントを考慮した上で、発信する情報をターゲットの好みに合わせ、情報発信の最適化を図る。
4.今後の取り組み
(1)ふじさわシティプロモーション推進方針 → 6月までに決定
(2)統一的なプロモーション → 9月にコンセプトを具現化したキャッチフレーズ、ロゴ等を決定。10月から、キャッチフレーズ、ロゴ等を利用して、統一感のある事業を展開。
(3)パートナーシップによるプロモーション → 10月から(仮称)ふじさわサポーターズ・クラブと連携・協働した事業展開。
(4)効果的な情報発信によるプロモーション → 7月からツイッターやニュースレターの発行等によるプロモーションを展開。
有賀委員
主婦向け新雑誌「aene」(アイーネ・月刊)で主婦が暮らしやすいまちの1位に藤沢市がなった。踏まえた点は?→買い物のしやすさで、大型ショッピングセンターが評価された。シティプロモーションの取り組みと、雑誌の調査結果と方向性は一致している。
報告(3) 県有資産の活用検討状況について
この報告は、県有財産の活用について、経過及び考え方が報告されたものです。
1.藤沢高等学校跡地について
(1)県への要望
①低中層の建築による構成であること。
②特別養護老人ホーム及び、小規模多機能型居宅介護施設等の設置。
③認可保育所の設置。
④整備される公園への防災的配慮、記念碑等の移設、子育て支援に資するための面積確保。
(2)県の動向
5/16に、事業者との対話実施要領を公表し、5/26に、現地説明会を行ったところ、19社が参加した。
2.かながわ女性センターについて
(1)地元の主な意見
①市で購入してもらえば安心。
②市が購入できない場合
・ホールや体育館など、地元にも必要な機能を有する施設であるので、そのまま継続使用し、これまでと同等に地域へ施設開放をしてほしい。
・観光客誘致イベントなどで、地域と一体となった取り組みができる事業者を望む。
・安定的な施設運営が見込める文化施設などの事業者を選定してほしい。
(2)藤沢市の考え
①取得後の利用計画がないため、購入は難しい。
②今後の取り扱いについて、神奈川県に対して、協議の場の 設置を求めていく。なお、県に対しては、次のことを要望していく。
・現有施設の活用も検討すること。
・地域に密着し、開かれた施設運営をすること。
山口委員
市は購入しないとの事だが、理由は?→利用目的が定まっていないため。
民間への売却となるが、どうなるのか?→通常は一般競争入札。市の考え方を伝える協議の場の設定をお願いしている。
オリンピック誘致が成功した場合の考えは?→都知事が会場の見直しをしている。市としては、キャンプ、練習会場を考えている。2020年を超えて、将来的なことを踏まえて施設がつくられるべきと考える。
有賀委員
建築の高さ制限15mについて、かつて湘南ホテルもあった。グランドホテルもなくなるので、コンベンション機能を持たせた誘致をすべきだが?→女性センターを更地にするのか、居ぬきにするのか。オリンピックの強化地域は5か所で、葉山、江の島のマリーナが位置付けられている。キャンプ地として考えた場合、現施設は有効。ホテルの誘致については、15m規制でできるのであれば、妨げない。
松長委員
ホテルを誘致するなら、地区計画を見直すべきだが?→平成元年に地区計画を策定した。部分的に高さ制限を緩和するのは難しい。地区計画を外すのであれば、全体となる。外すとなると、策定した意味がなくなってしまう。
市が借りて、当面運営するなど、時間をかけるべきだが?→現行、県が運営している段階での本市への照会は異例。県からは購入の意向。買うには約30億円かかる。今後の使途について、県と協議していく。
以上、報告とします。