6月16日 9:30より、藤沢市議会、補正予算常任委員会が開催され、委員として出席しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第21号 平成26年度藤沢市一般会計補正予算(第2号)
この議案は、国庫補助事業に新規採択された事業、総事業費や補助額に変更があった事業、その他、緊急性があり、年度内に事業の執行が必要な事業などを補正するもの。
補正額は、10億1,936万4千円で、補正後の一般会計は、1,328億7,266万4千円となり、一般会計と特別会計の総額は、2,536億9,898万2千円となります。補正の概要は次の通りです。
【総務費 (補正額 1億5,924万7千円)】
1. 市民センター整備費 9,790万2千円
鵠沼市民センターの耐震補強工事、及び屋外階段、屋上転落防止フェンス等の設置を行うもの。
松長委員
県が示した津波の最大高さは10.7m。屋上の高さは?→地盤高が3.8mで、建物が8.2mなので、12mとなる。
屋上に何人避難できるのか?→約300人。
鵠沼センターは築何年か?→昭和55年の建築で36年が経過している。
多くの市民が避難してくると思うが?→浸水地域は、鵠沼海岸2・3丁目で約3,500人。津波避難ビルが8か所あり、4,800人避難可能で、センターの屋上300人を加えて、5,100人の避難が可能となる。
建替えの要望あるが?→まずは、緊急避難場所の確保を行う。建て替えは、公共施設再整備プランの中で、検討していく。
2. 六会センター改築事業費 5,884万5千円
六会市民センター本館及び、消防出張所の建設工事、体育棟改修工事を行うもの。
3. コミュニティ助成事業補助金 250万円
エスタテラ湘南台自治会に対して、組立テント、折りたたみテーブル、インバーター発電機等の購入費を補助するもの。
【民生費 (補正額 3億6,869万円)】
4. 地域介護・福祉空間整備推進事業費 3,927万円 (新規事業)
国の「地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金及び地域介護・福祉空間整備促進交付金実施要綱」に基づき、地域密着型サービス事業の円滑な開設に向け、施設の開設準備に要する設備経費について助成を行うもの。補助対象は次の通り。
(1)社会福祉法人いきいき福祉会 (定期巡回・随時対応型訪問介護看護) 1,029万円
(2)有限会社 ナースケア (定期巡回・随時対応型訪問介護看護) 1,029万円
(3)シニアウイル株式会社 (複合型サービス) 309万円
(4)セントケア神奈川株式会社 (認知症対応型共同生活介護) 1,080万円
(5)セントケア神奈川株式会社 (小規模多機能型居宅介護) 480万円
東木委員
第5期介護保険事業計画における施設整備の進捗状況は?→ 定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、2事業所を整備で計画達成。小規模多機能型居宅介護は3か所整備で達成。認知症対応型共同生活介護は、3事業所を整備で達成。複合型サービスは、3事業所を予定したが、1事業所が未達成。29人以下の特養は、3事業所を予定したが、0で未達成。
未達成の部分について、今後の予定は?→複合型サービス1事業所と29人以下の特養3事業所については、第5期計画の中では難しい。
柳沢委員
全国で整備されていない県は?→青森県、秋田県、宮城県、島根県、徳島県。
県内の状況は?→9市1町で整備。横浜27施設、川崎9施設、横須賀3施設、鎌倉・平塚・伊勢原・小田原・厚木・綾瀬・箱根で1施設。
看護師、介護人材が集まらない。人材確保の問題はないか?→看護師の確保が難しい。今回の2事業所は、訪問看護ステーションとの連携で対応。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用者の平均介護度はどのくらいと想定しているか?→全国のヒアリングでは、2.2~3.1。
全国平均の介護度は?→ 複合型サービスが3.06で、藤沢市が3.25/小規模多機能型居宅介護が2.56で、藤沢市が2.07/認知症対応型共同生活介護が2.80で、藤沢市が2.69。
特養は介護度は約4であり、介護度の高い人にどう対応するのか?→特養は特養でなければ生活できない方を支援する。地域密着型サービスは、なるべく在宅での生活をめざす。24時間訪問介護看護は、安心して在宅で過ごせるように対応する。
5. 法人立保育所施設整備助成事業費 2億4,910万3千円 (繰越明許)
湘南大庭地区に認可保育所を整備する設置運営法人に対して補助金を交付するもの。
(1)設置運営法人 社会福祉法人喜寿福祉会
(2)名称 (仮称)グリーンキッズ湘南ライフタウン
(3)定員 90名
(4)特別保育 一時預かり(10名)
(5)開所予定 平成27年6月
東木委員
開発経営公社の土地を賃借するが、契約期間と賃借料は?→期間は今後の調整だが、20年~30年を考えている。賃借料は、固定資産税相当額。
賃借料はすべて法人の負担か?→1/2を市が補助する。
消防の西部出張所の隣となるが、出動時のサイレン音に問題はないか?→承知の上での契約なので、問題ないと考える。
平成25・26年の緊急保育対策で約820人の定員拡大をめざしているが、見通しは?→平成25年度2園で150人、平成26年度途中で3園、藤沢地区で80人規模を新設、2園は認可外から認可化をめざし、年度末には110人の定員拡大となる。来年4月に4園、330人を拡大し、670人となる。更に、平成27年4月以降、今回の大庭地区を含めて、210人を予定しており、合計で880人の定員拡大となる予定。
今後も、公社の土地や公有地を利用して保育所の整備をしていくのか?→昨年、庁内で未利用地を調査したが、適当な土地はなかった。国の加速化プランでは、国有地の活用もあり、1か所、候補地がある。
有賀委員
総事業費と延べ床面積は?→概算で4億8,200万円、1,117㎡。
助成率は?→約50%。
助成制度に上限はあるのか?→県の安心こども基金補助金では、施設規模に上限ある。
安心子ども基金は、今年度まで。今後はどうするのか?→毎年の単年度事業。新制度に伴い、制度が変わる可能性あるが、今後も措置はされるので、活用をしていく。
松長委員
施設建設に当たっては、地元企業への発注がされるべきだが?→入札時期に向けて、調整していきたい。
6. 少年の森事業費 6,407万2千円
少年の森用地として賃借している土地の一部(1,428㎡)を取得するもの。
7. 地域子供の家等整備事業費 1,624万5千円
村岡子供の家の新たな施設を建設するため、地質調査及び設計を委託するもの。
竹村委員
子ども・子育て支援新システムを踏まえると、児童クラブが足りない。抜本的に考え直す必要あると思うが?→児童クラブは相当な整備が必要。村岡子供の家にも児童クラブを併設する。子どもの居場所について、今後、公共施設再整備プランの中で、検討していく。
子供の居場所は箱物だけではない。施設整備の考え方は?→地域子供の家には、屋内・屋外の環境ある。今後も、安心・安全に過ごせる居場所づくりをしていく。
【衛生費 (補正額 1億8,119万5千円)】
8. 最終処分場整備費 1億8,119万5千円 (継続費)
葛原第二最終処分場の上部整備工事を平成26年度、27年度の2か年で実施するもの。
有賀委員
日陰の対策は?→地元と調整した計画であり、四阿(アズマヤ)、パーゴラ、植栽の高木で対応。
高木は、育つまで時間かかるが?→ある程度の高さの木を植える。
【農林水産業費 (補正額 1億465万4千円)】
9. 有機質資源再生センター運営事業費 9,592万円
家畜排せつ物を戸別処理する、残りの2戸の家畜農家のうち、事業計画が確定した農家に対して、施設整備に要する経費を助成するもの。
市川委員
平成26年度で全ての農家が、施設整備完了の予定だが、進捗状況は?→この補正予算で、残り1戸となる。
6月補正で、全て終わる予定だったが、1戸残った理由は?→多額の事業費がかかるため、資金計画を含めて、現実的な計画を求めてきたが、自己資金、将来の見通しが立たないため、予算化を見送ったもの。この農家は、使用頭数を減らし、市の補助金を受けないで対応することとなった。
臭気対策は解決できるのか?→県の畜産技術所と相談しながら進めている。市としても、状況を把握していく。
柳沢委員
有機質資源再生センターの廃止に向けたスケジュールは?→平成26年度末には施設の稼働は終了、平成27年度に取り壊す予定。
跡地の今後の考えは?→平成33年度までは借地のまま。平成27年度中に、取り壊した後の利用について、検討を進めていく。
10. 畜産経営環境整備事業費 356万3千円
畜産経営における生産性や周辺の環境衛生の維持向上を図るため、畜舎、家畜排せつ物処理設備等の改修、更新等を行う畜産農家に対して、補助するもの。
11. 農業用水路等改修事業費 517万1千円
亀井野灌水施設組合の井戸掘削工事に対して助成するもの。
【商工費 (補正額 1億4,407万9千円)】
12. 商店街経営基盤支援事業費 458万6千円
商店街の安全・安心な買い物環境を確保するため、街路灯LED化、防犯カメラ設置にかかる費用の一部を助成するもの。
柳沢委員
商店街街路灯のLED化の進捗状況は?→41商店街のうち、商店街が所有しているのは35団体。昨年20団体でLED化し、約6割がLED化している。
市は、商店街街路灯の電気料金を補助しているが、街路灯には防犯の役割もある。市の考えは?→電気料金は100%助成している。LED化で電気料金の負担が減るので、その分を整備費に充てていく。
13. 観光施設整備費 1億3,949万3千円
江の島、稚児が淵レストハウスの解体及び新築工事を行うもの。
有賀委員
レストハウスの機能は?→トイレ、岩屋の事務所、展望デッキ。
【土木費 (補正額 4,861万円)】
14. 指定道路図等整備事業費 2,620万円
建築基準法に基づき、特定行政庁が指定した道路に関する情報管理の適正化を図るため、指定道路図及び指定道路調書の電子データを作成、保存するもの。
15. 村岡地区都市拠点総合整備事業費 500万円
村岡・深沢地区の総合交通戦略の策定を委託するもの。
柳沢委員
都市計画手続きの進捗状況は?→新駅の設置が前提であり、県、鎌倉市と協議を進めているが、手続きはまだ。
鎌倉市は都市計画決定するとの事だが?→土地区画整理事業の範囲の設定などだが、遅れている。
JRに正式な新駅設置の要望を出していないが?→県・鎌倉市と調整し、なるべく早い時期に要望を出していく。
16. 善行長後線街路新設事業費 1,741万円
未整備区間に位置するゴルフ練習場について、継続交渉に必要な補償額算定のための建物調査を行うもの。
柳沢委員
ゴルフ場との話し合いや、今後の整備をどうしていくのか?→地権者とは平成23年から交渉をしている。ゴルフ練習場としての営業の継続を希望しており、移転は難しいため、道路をボックスでトンネル化して、上部での再整備を考えている。今後は、建物調査を基に、交渉を進めていく。
通学路である、菖蒲沢戸塚線について、児童の安全確保のための整備状況は?→暫定措置として、県が、校門前から130mについて、幅2mの張り出し歩道を整備しており、今月末で完成予定。
【教育費 (補正額 1,288万9千円)】
17. 教育課程推進事業費 58万円
本市が、「かながわ学びづくり推進地域研究委託事業」の対象となったことから、研究推進校(善行小学校・善行中学校)において、実践研究(講演会開催、研究書籍購入など)を行うもの。
竹村委員
大学教授、JICA職員等による講演会とあるが、JICA職員が行う内容は?→国際理解や平和教育など。発展途上国の現状として、字が書けない、水がないなど、現状を理解し、先進国に何ができるか、子どもたちが考えられるようにしていく。
学びをどう捉えているか?→児童生徒に生きる力をつけさせること。判断力、表現力など幅広いものと捉える。
18. 八ヶ岳野外体験教室事業費 1,230万9千円
八ヶ岳野外体験教室におけるバス送迎委託料について、国のバス料金見直しに伴い、新たな運賃・料金制度に移行したため、増額をするもの。
柳沢委員
増額に伴い、保護者の負担は増えるのか?→全額公費なので増えない。
保護者は何を負担しているのか?→食事代、体験学習の活動費。
自己負担額は?→平成25年度平均、小学生で2,766円/中学生 2泊で6,350円。
要保護・準要保護への対応は?→措置費用の中に含まれている。
武藤委員
値上げにより、安全性は高まるのか?→国の料金改定で、バスが車庫を出るとき、1時間の点検、現地での点検、一定の距離で運転手の複数配置など、安全面が強化される。
この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
以上、報告とします。