2014.9.9 総務常任委員会

 9月9日 9:30より、藤沢市議会、総務常任委員会が開催され傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。

 

陳情26第15号 日本政府に対し「川内原発再稼働について慎重を期すよう求める意見書」の提出を求める陳情

 この陳情は、日本政府に対して、川内原発の再稼働の責任を明確にし、実効性ある避難計画の策定を重視し、少なくても周辺30km圏内の自治体の同意を得るまで、慎重を期すよう求める意見書の提出を求めるものです。

 この陳情は、脇委員、柳沢委員、有賀委員、浜元委員が主旨了承、松下委員、諏訪間委員、松長委員、山口委員が主旨不了承とし、可否同数となったため、加藤(一)委員長の採決により、主旨不了承となりました。

 

陳情26第16号 消費税増税の撤回を求める意見書提出を求める陳情

 この陳情は、国に対して、消費税10%への引き上げ反対の意見書の提出を求めるものです。

浜元委員

 4月から消費税が8%となった。引き上げ後の市内経済状況は?→年2回調査している。引き上げ後の状況調査結果が11月に示されるので、現段階では分からない。

柳沢委員

 8%になって、また、10%となった場合の市財政への影響は?→5%時に比べ、地方消費税交付金は平成26年度、12億6千万円増/27年度、25億2千万円増見込み/28年度、43億2千万円増見込み。

 増額分の使い道は?→地方消費税法で、年金・医療・介護・少子化対策など、社会保障政策に充てることとなっている。そのように対応している。

 歳出の負担増の状況は?→平成26年度、10億7,400万円増/27年度、10億8,800万円増見込み/28年度、17億9,000万円増見込み。

 差引は?→単純計算で、平成26年度、1億8,600万円増/27年度、10億8,800万円増見込み/28年度、25億3,000万円増見込み。

 公営企業会計への影響は?→下水道事業会計は、5%から8%で、7,000万円の負担増、10%で、更に1,700万円の負担増を見込む。病院事業会計は、5%から8%で、2億1,500万円の負担増、10%になれば、半年で8,500万円の負担増となる見込み。

 この陳情は、脇委員、柳沢委員、有賀委員が主旨了承としましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。

 

報告(1)藤沢市地域の縁側(交流スペース)モデル事業について

 この報告は、これまで、藤沢市社会福祉協議会と協働して地域情報の収集、分析などの地域診断を実施し、モデル事業の設計を進めてきた「地域の縁側事業」について、その内容と10月からモデルケースとして実施するモデル事業の内容について報告がされたものです。

1.藤沢市地域の縁側の類型について

(1)基本型

【基本機能】

 ①誰もが気軽に立ち寄れる居場所が設けられていること。(高齢者、障がい者、青少年、子ども等の多世代が集い、交流できる)

 ②気軽に相談でき、必要に応じて専門的な相談機関や必要な支援につながるような相談の仕組みができていること。

【運営主体】

 市民活動団体、地域団体、社会福祉法人やNPO法人など非営利型の法人、地域密着型サービス運営事業者等を運営主体とする。ただし、法人が運営主体となる場合には、「地域の縁側」の設置目的である、地域の絆や助け合いのコミュニティの醸成といった視点から、地域団体や地域住民が運営に関われる仕組みが構築されていることを条件とする。

【運営の要件】

 ①週1回以上の開設。

 ②1回の開設時間が4時間以上。

 ③見守りや相談等のスタッフ(ボランティア等)の常駐

 ④利用・相談が無料 など

【運営費等への補助】

 「地域の縁側」モデル事業への支援のため、開設・運営に必要な「施設改修費」「備品購入費」「運営費」に対して補助金を交付するものとする。今後、モデル事業の検証結果等を踏まえ、平成27年度以降の補助制度を構築する。

【その他の支援策】(平成27年度から)

 ①公共施設の利用

 ②いきいきパートナー事業(ボランティアポイント制度)への適用

 ③市の相談機関等からの出張相談

(2)サテライト型

 高齢者の居場所、子育てサロン、障がい者交流サロンのように対象を限定している居場所やサロン等の事業および、運営主体や運営体制など、「基本型」の要件に合致しないが、主旨を同じくする事業それぞれについて、運営主体の意向を踏まえながら、「サテライト型」として「地域の縁側」事業に位置付けていく。なお、「サテライト型」への支援・連携の仕組みについては、平成27年4月の本格実施に向けた検討の中で具体化していく。

(3)基幹型

 平成27年度からの介護保険制度改定に伴い、地域における支えあい機能の再生・強化に取り組むにあたり、本市では「(仮称)地域ささえあいセンター」の設置を支援していくこととしている。「(仮称)地域ささえあいセンター」には、介護保険制度の地域支援事業として位置付けられる予定の「生活支援コーディネーター」を配置していくことから、当該地区の「基本型」「サテライト型」を含めた、地区内の「地域の縁側」における中核を担う「基幹型」としての役割を担う。

2.モデル事業について

 地域での既存の取り組みを尊重しながら、基本型のすべての条件を満たしている次の2か所を「基本型」モデルケースとして、平成26年10月から事業を開始する。

(1)片瀬地区ボランティアセンター「ひだまり片瀬」

 ①所在地:片瀬3-16-10 香川ビル1階

 ②運営主体:片瀬地区ボランティアセンター運営委員会

(2)共生型コミュニティ「かるがも」

 ①所在地:城南4-9-8

 ②運営主体:社会福祉法人 いきいき福祉会

3.今後のスケジュール

(1)モデルケースの運営 平成26年10月~27年3/末

(2)モデルケースの検証 平成26年11月~27年3/末

(3)検証を踏まえた制度設計 平成26年11月~12/末

(4)平成27年度開始の運営主体の募集・選定 平成26年12/下~27年2/上

脇委員

 地域の縁側のイメージについて、地域ニーズを把握し、地域主体の自主運営をめざすものか?→社会福祉協議会と協働で地域診断をしてきた。地域参加型の自主的な事業を支援していくもの。

 市は認定だけでなく、どう関わっていくのか?→認定後の運営について、社会福祉協議会と協働で運営支援をしていく。モデル事業を検証して、今後の展開を検討していく。

 藤沢市地域福祉計画に位置付けられるのか?→現在策定中だが、位置付けていきたい。

 基幹型の地域ささえあいセンターは、介護保険の地域支援事業。基本型・サテライト型の一部も地域支援事業になるのか?→一部、位置付けられることも考えられる。

 地域密着型サービスの小規模多機能施設などの募集要件に、地域の縁側を入れるのか?→検討していく。

 モデルケースの検証と制度設計が同時併行となっている。検証をしっかりすべきだが?→モデルケースの検証は、運営実績、課題など、必要に応じて聞き取り把握する。検討会議で分析・検証していく。

有賀委員

 どうやって多世代交流していくのか?→近所で話をしたり、横で子どもが遊んでいる、お年寄りが子育てのアドバイスなど、多世代交流にしていきたい。

 地域子どもの家の子どもたちも地域の縁側に来てもらうイメージか?→ひだまり片瀬では、子育て世代が多く集まっている。かるがもでは、子どもの家利用世代も取り込んでいく事業を検討していく。

 お祭りを通して、多世代交流している地区もある。地域ごとの特色を活かすべきだが?→高齢者が多い地区、子育て世代が多い地区など、特性を活かしながら様々な地域の縁側が展開できるようにしていきたい。

松下委員

 ひだまり片瀬とかるがもの選定に至った実績は?→ひだまり片瀬は週5日、開設5時間、ボランティアが常駐している。かるがもは、週7日、開設7時間、法人スタッフが常駐している。両施設とも基本型の対応ができている。陽だまり片瀬は年間4,000人利用、かるがもは1,000人が利用している。

 実際に施設で話を聞いてきたが、モデルケースの検証どのような視点でやるのか?→すでに実績ある。施設改修支援を行い、モデル事業の検証しつつ、発展を検証していく。

 多世代交流の発展について、施設改修したから多世代交流が図れるのか?近隣の小・中学校とどう連携していくかを模索していると施設側は言っていてた。市の関わりは?→運営委員会を設置している。小・中学校を含めて、運営に参画できる仕組みづくりをしていきたい。

 ひだまり片瀬は人材不足が課題といっていた。人の支援が必要だが?→人件費は支援しないが、担い手の意見聞いて検証する中で、制度構築をしていきたい。

 10月~来年3月までのモデル事業だが、なぜ、6か月なのか?→モデルケースは実績十分なので、これまでの運営も踏まえて、検証し、4月から本格実施していきたい。

 スケジュールを見ると、10月からスタートで11月から制度設計に入ることとなっている。しかも12月までに設計のスケジュールになっているが?→見直し含めて検討していく。

 半年間、しっかりと検証したうえで制度設計すべきだが?→時間をかけるべきということであれば、しっかりと検証していく。

柳沢委員

 相談機能について、専門的な方を配置するのか?→気軽に立ち寄り相談できるようにする。必要なら専門機関につなげていく。

 モデルケースでの相談実績あるのか?→ひだまり片瀬では、定期的に専門職の派遣相談、子育て相談、成年後見相談を地域ボランティアで実施している。かるがもは高齢者施設なので高齢者相談の専門職がいる。

 他市の状況は?→高松市、京都市でやっているが、高齢者中心。

 13地区に設けることとなるが、人材確保など不安定さがある。見通しは?→運営要件、実績のあるところ、十数カ所把握している。人材も確保されている。引き続き、把握に努めていく。

 以上、報告とします。

 

 


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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