6月12日 9:30より、藤沢市議会総務常任委員会が開催され、委員として出席しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第10号 藤沢市個人情報の保護に関する条例の一部改正について
この議案は、行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(いわゆるマイナンバー法)が制定されたことに伴い、本市の個人番号を含む個人情報の適正な取り扱いに関して必要な事項を定めるものです。
原田委員
住所地に住んでいない人への通知はどうするのか?⇒住民登録地に送付する。
銀行へは任意となっている。今後、義務化となるのか?⇒任意と聞いている。将来的にどうなるかは把握していない。
桜井委員
個人情報の管理について市の見解は?⇒年金記録の情報漏えいは外部からの攻撃。市のシステムはネットを介していない。市としては、セキュリティは確保している。
企業の負担にたいする見解は?⇒大規模企業はシステム改修が必要となり負担がかかると思う。中小は、規模にもよるが、現在も個人情報を管理している。カギのかかるものなどが必要となるが、大きな負担とはならないのでは。
土屋委員
納税者の権利擁護、金融機関の守秘義務が心配だが?⇒今でも徴収職員からの調査に対して守秘義務はない。郵送での照会からネット上での照会となる。
預貯金について、海外の預金は把握できるのか?⇒国内に限られる。
中小企業での扶養控除など、パート、アルバイト、家族まで管理することとなる。負担感について、一定国も認めているが?⇒今までの法定調書の中にマイナンバーをつけることになるる番号管理のためのカギ付け、管理者を定める必要がある。罰則に対する負担感について、安全管理している場合は、罰則ではなく指導になるとされている。
マイナンバーの導入により、申請主義から自動手続きになるのか?⇒かわらない。
この議案は、土屋委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
請願27第2号 マイナンバー制度実施を延期し、廃止を求める意見書提出の請願
この請願は、マイナンバー制度実施を延期し、廃止をすることについて、国へ意見書の提出を求めるものです。なお、紹介議員は柳沢議員(共産党)です。
この請願は、土屋委員、原田委員が賛成しましたが、反対多数で不採択となりました。
請願27第1号 日本を「海外で戦争する国」にする「安全保障関連法案」に反対する意見書提出を求める請願
この請願は、①集団的自衛権容認の「閣議決定」を具体化する立法措置を行わないこと。②日本国憲法第9条を守り生かすこと。の2点について、国に対して意見書の提出を求めるものです。なお、紹介議員は柳沢議員(共産党)です。
この請願は、大矢委員(私)、土屋委員、原田委員が賛成しましたが、反対多数で不採択となりました。
※安保法案関連の請願、陳情が何件か出ていますが、基本的に私は、集団的自衛権は認めるべきではないと思います。広島・長崎での教訓を戦後70年間守ってきたのであります。なぜ、今の政権で強引に集団的自衛権を認めるのか理解できません。新3要件により、行使が限定されているという主張もありますが、それなら、憲法学者はなぜ違憲としたのでしょうか?特に、自民党の推薦した学者は、おそらく自民党サイドからすれば、違憲ではないというコメントを期待していたのでしょうというか、確信していたのでしょう。しかし、結論は違憲でありました。憲法学者が決めることではない、決めるのは政治家だ!と安倍首相は言っていましたが、やはり無理があります。立憲主義にたちかえる必要があると私は思います。
一方で、市議会の判断というか、市の判断で変えられない問題を市議会に請願・陳情という形で出されても、どうしようもないという気持ちにもなります。意見書を出したところで、その反映は期待できないと言ってもいいでしょう。請願・陳情について、考える必要もあると感じました。
報告(2) 神奈川県が公表した「津波浸水想定」を踏まえた津波対策の方向性について
神奈川県が新たに公表した「津波浸水想定」をふまえ、神奈川県及び市の今後の考え方が報告されたものです。概要(抜粋)は次の通りです。
1. 「津波高さ」または「浸水域」最大となる5つの地震
(1)相模トラフ沿いの海溝型地震(西側モデル)
(2)相模トラフ沿いの海溝型地震(中央モデル)
(3)元禄関東地震タイプ
(4)元禄関東地震タイプと国府津-松田断層帯の連動地震
(5)慶長型地震
2. 津波浸水想定
藤沢市の「津波浸水想定」は本市沿岸における最大クラスの津波である、「相模トラフ沿いの海溝型地震(西側モデル)」で設定されており、その浸水想定図は次の写真の通り。
※写真では分かりにくいですが、これまでの浸水想定が点線でしめされており、特に辻堂地区において浸水域が拡大していることがわかります。
3. 「相模トラフ沿いの海溝型地震(西側モデル)」の内容
(1)地震規模 マグニチュード8.7
(2)発生間隔 2,000年~3,000年 もしくはそれ以上
(3)最大津波高さ 11.5m
(4)最大波到達時間 12分
(5)最大浸水面積 4.9k㎡
4. 津波浸水想定を踏まえた津波対策の方向性
(1)神奈川県の考え方
3/31の公表の中で、今後の取り組みとして、県と市町が連携して、津波による災害から住民等の生命を守るための対策に取り組んでいく。地域の特性に応じて、必要な場合には、段階的に対策を進めるなど、より効果的な取組についても検討していくとしています。
3/31の公表後、県は本市を含む相模湾沿岸の3市3町との津波対策意見交換会を開催。その中で、地域住民への情報提供、ハザードマップの考え方、訓練の仕方、長期的なまちづくり、県の地域防災計画への位置づけ、今後のスケジュールなど、様々な視点からの議論がされました。この意見交換会を今後も継続するとのことです。
(2)本市の考え方
神奈川県の考え方などを踏まえ、県や沿岸市町と意見交換を重ね、藤沢市地域防災計画における位置づけや津波ハザードマップの改訂などの検討を進めていく。なお、これまでの想定津波として位置付けている、津波高さ・浸水区域が最大となる「慶長型地震」と、本市への津波到達時間10分以内と最も早い「南関東地震」を想定して進めてきた津波対策を基本としながら、一層充実強化することが重要。
そのため、民間ビルを活用した津波避難施設場所の更なる確保や、津波浸水想定区域に立地している市の施設の活用を図りながら、県施設における津波避難場所の確保への要望などの取り組みを継続していく。
また、長期的なまちづくりの視点から、どのような津波対策を講じていくのが最もふさわしてかについても、庁内の関係部門との連携を図りながら、検討を進めていく。検討状況については、適宜議会に報告するとともに、市民へ説明していく。
報告(3) 湘南台市民活動プラザの移転について
湘南台市民活動プラザの移転について、その検討内容が報告されたものです。概要(抜粋)は次の通りです。
1. 今後の方向性
湘南台市民活動プラザにおいて、利用者の拡大を図るためには、ハード面での制約が大きく、現在の場所では困難なため、現在工事中の六会市民センターへの移転を進めていく。
2. 運営体制と機能の充実
(1)現行の条例を改正し、市民活動推進センターの分館として位置付け、指定管理者制度により運営体制を充実させるとともに、拠点施設である市民活動推進センターとも連携を図り、市全体の市民活動の更なる推進を図る。
(2)開館日及び開館時間を拡大し、利用団体の利便性を高める。
3. 今後のスケジュール
(1)平成27年度
①6月 市議会総務常任委員会へ報告/6~7月 条例改正に関するパブリックコメント
②9月 市議会定例会に条例改正案を上程
③12月 市議会定例会へ指定管理者指定議案を上程
④平成28年2月 市議会定例会での予算案の審議
⑤3月 移転準備作業の開始
(2)平成28年度
①6月 「(仮称)藤沢市市民活動プラザむつあい」の開設
以上、報告とします。