6月15日 9:30より、藤沢市議会補正予算常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第16号 平成27年度藤沢市一般会計補正予算(第1号)
この議案は、国庫補助事業に新規採択された事業、総事業費や補助額に変更があった事業、その他、緊急性があり、年度内に事業の執行が必要な事業などを補正するものです。
補正額は、9億1,139万9千円で、補正後の一般会計は、1,368億3,139万9千円となり、一般会計と特別会計の総額は、2,676億3千円となります。補正の概要は次の通りです。
【 総務費 (補正額 2億8,333万9千円) 】
1. ホームページ運営管理費 240万3千円
平成26年の台風18号の際に生じた市ホームページの通信障害を解消し、今後の災害発生時に安定的な情報提供を行えるよう通信機器等を増強するもの。
松下委員
今後起こりうる災害発生時にも安定的な情報提供をおこなうためとあるが、どのような情報提供ができるようになるのか?⇒サーバーを2台から4台に増やすことで、市民等からの要求に応えるようにするもの。
市のホームページは、災害等の第1報が遅いが?⇒5月の台風時には、トップページを災害ページに切り替えて、市民の求める情報をタイムリーに発信していく。
地震への対応について、津波が来るかどうかという情報がホームページに出なかった。緊急時の広報体制は?⇒市のホームページの中に、防災危機管理室が管理する、災害インフォメーションがあり、リアルタイムで即座に掲載している。
防災インフォメーションに市民がたどりつけない。第1報の責任をどう考えるか?⇒広報課と防災危機管理室が連携して、できるだけ早く掲載できるようにしていく。
2. 市民センター整備費 7,064万8千円
湘南大庭市民センターの小ホール・ロビー系統の空調機を更新するもの。
東木委員
空調工事だが、この夏、市民への暑さ対策は大丈夫なのか?⇒小ホールは稼働できる。ロビーは稼働できないため、大型扇風機やクーラーのレンタルなどで対応する。
他の市民センターは、急に空調が壊れることはないか?⇒市民センター職員による目視点検、委託による点検により、必要に応じた予算措置をしている。空調も年2回、委託による点検をして機能を確保している。
永井委員
契約方法は?⇒公共建築課から契約課に入札依頼し、一般競争入札となる。
3. コミュニティ助成事業補助金 230万円
自治会・町内会が行うコミュニティ活動に必要な整備に対して補助するもので、補助対象は、亀井野団地自治会(善行地区)。
松下委員
ここ数年の申請状況は?⇒平成24年度10団体/25年度6団体/26年度5団体/27年度7団体。
採択されない団体は、エントリーした事業について、どのように対応しているのか?⇒翌年度以降も申請している。
どうしても必要な部分については、市が対応できないのか?⇒現行ではない。
4. 社会保障・税番号制度導入事業費(戸籍住民基本台帳) 2億798万8千円
個人番号カード交付のため、本年10月から特設窓口の開設を行い、申請受付け及び、交付事務を行うもの。
柳沢委員
個人番号カード64,000件を想定しているが、現在の住基カード交付の交付率と64,000件とした場合の率は?⇒住基カードは、平成26年度末で、55,000件で交付率は13.07%平成28年6月の想定64,000件だと、15.2%となる。
住基カードより多く見込む根拠は?⇒2年間で住基からの切り替え55,000件、更に7%の増25,000件の8割を見込んだもの。
個人番号カードへの登録内容と記載内容は?⇒住所・指名・性別・生年月日、写真、番号でICチップの内容も同じで、所得情報などは入らない。
今回は、カード交付業務の補正だが、他の変更は?⇒国保・後期高齢者医療・介護保険のシステム改修を行う。
全体の財政的負担の試算はしているのか?⇒法改正が予定されており、全体の金額は見込めていない。
【 民生費 (補正額 3億1,118万1千円) 】
5. 放課後児童健全育成事業費 2,017万5千円
放課後児童クラブの待機児童対策として、空き店舗等の活用により、その解消を図るとともに、「藤沢市放課後児童クラブ整備計画」に基づき、公益財団法人藤沢市みらい創造財団が行う施設整備の設計に要する経費の一部を助成するもの。
東木委員
放課後児童健全育成事業業務委託1,728万9千円の内訳は?⇒委託による、人件費370万円、家賃630万円、修繕360万円など。
職員は緊急に雇用したのか?⇒夏休み前までに配置していく。
待機児童について、4年生の子どもが多いと聞く。異学年との交流は必要だが?⇒学年構成、居住地を考慮していく。
今後の整備計画は?⇒鵠沼小学校区に今年度1カ所整備、明治・羽鳥小学校区は増員、藤沢小学校区は平成31年度に労働会館整備に合わせ整備、天神・六会は、天神スポーツ広場整備にあわせて整備していく。
永井委員
空き店舗などの小規模施設を活用する場合の安全面などの配慮は?⇒1人当たり面積1.65㎡以上、児童クラブの人数40以下という基準があり、140㎡が必要となる。小規模施設は、こういった基準の児童クラブが整備されるまでの間の対応となる。
生活困窮世帯への減免措置の状況は?⇒県民税12万円以下の世帯で、年6万円を限度に減免している。
更に減免できないか?⇒整備計画に基づく整備、指導員の配置などに費用がかかるため、現状維持とするが、減免制度はの拡充については、今後検討していく。
柳沢委員
空き店舗の活用について、地元商店街との合意はできているのか?⇒今回は、住宅街なので、近隣住民の理解を得ている。
学校と児童クラブの行き来が心配だが?⇒現行の児童クラブと隣接しているので、心配ないと考える。
学年ごとの待機児童の状況は?⇒平成27年度当初で、1年 12人/2年 5人/3年 16人/4年 47人/5年 24人/6年 18人。
待機児童をいつまでに解消するのか?⇒平成31年度までに、量の見込み4,000人の確保をしていきたい。必要に応じて、見直しもしていきたい。
西委員
緊急対応について、平成27年からとあるが、7/1からか?⇒夏休み前の開設をめざしている。
指導員の確保はできているのか?⇒見込みはたっている。
何人必要なのか?⇒常勤1人、非常勤1人で4施設で計8人が必要。
平成28年4月開所予定の施設整備について、指導員の確保については、4月からでは経験がなく対応できないと思うが?⇒みらい創造財団が運営を担うことになれば、財団の指導員経験者を人事配置することで対応できる。
6. 地域子供の家等整備事業費 2億9,100万6千円
(仮称)村岡子供の家の建設工事を行うとともに、現在賃借している大越子供の家の用地を取得するもの。
【 衛生費 (補正額 7,354万8千円) 】
7. 施設整備費 7,354万8千円
市立看護専門学校の空調設備更新工事を行うもの。
永井委員
契約方法は?⇒ 公共建築課から契約課に入札依頼し、一般競争入札となる。
【 土木費 (補正額 2億4,333万1千円) 】
8. 片瀬山地区防災対策事業費 4,901万1千円
片瀬山地区の避難経路に面する斜面地の防護対策工事を行うもの。
柳沢委員
残りの14カ所の整備計画は?⇒平成30年度を目標に整備をしていく。地権者や地元に説明をしながら、早期整備をめざす。
9. 健康と文化の森整備事業費 3,132万円
慶応大学周辺地区の浸水対策を図るため、流出解析シミュレーション等の調査を行うもの。
柳沢委員
小出川の処理能力不足だが?⇒県が4月に整備計画を策定している。
水害対策について、何ミリ対応でやっていくのか?⇒50ミリ。
寒川町でも被害がでている。遊水池整備の進捗状況は?⇒県の整備計画の中で、今年度中に位置を決めると聞いている。年次計画は出ていない。
都市化に伴う水害である。市の見解は?⇒慶応大学の交差点を例にすると、菖蒲沢境区画整理事業区域に遊水池ある。今回の調査の趣旨は、細かい部分を分析するもの。エリアを7つに分け、雨水の流れなどを分析する。新しいまちの中で、駅の位置、みどのり保全、水の問題ある。市がやれるものと県がやるものがあり連携が重要となる。
松下委員
4月の件の計画の内容は?⇒小出川、千の川の整備期間は、おおむね30年かかるとなっている。
今後のスケジュールは?⇒台風時期に観測し、分析・検討を今年度中に終了させ、来年度以降に対策工事をしていく。
具体的事業の実施計画はどうなるのか?⇒来年度当初には明確にはならないが、今後、遊水池などの貯留施設、浸透施設、排水施設など、個々の排水系統ごとに有効的な対応をしていく。
県は30年かかるという。市はどうしていくのか?⇒健康と文化の森は、平成33年度に市街化への編入を見据えている。その中で対応していく。
そのまでには計画できるのか?⇒駅周辺のまちができる。何をすべきか、計画をたてて、議会に説明していく。
10. 新産業の森整備事業費 8,320万円
土地区画整理区域内の藤沢市の土地において、廃棄物の埋設が確認されたため、その除去と埋戻しを行うもの。
永井委員
廃棄物の埋設について、事前に確認できなかったのか?⇒できなかった。
今後も同様な状況が起きる可能性があるのでは?⇒今後は土地の履歴について、どのように管理していくか検討するが、実際は難しい。
神村委員
廃棄物について、いつ頃、どのようなものが発見されたのか?⇒3月に試掘したところ、廃タイヤ、ビニール、固形化したし尿などが確認された。
今後の処理のスケジュールは?⇒廃棄物の掘削、分別、埋戻しをしていく。
柳沢委員
8,320万円の処分費を負担するが、全額市の負担なのか?⇒その通り。
土壌の分析もするのか?⇒処分時に十分調査して処分していく。
11. 藤沢駅周辺地区再整備事業費 7,980万円
藤沢駅北口駅前広場のリニューアルに先行して、特殊街路の電線類地中化を行うもの。
永井委員
事業の目的は?⇒賑わいの創出に向けて行うもの。
今後のスケジュールは?⇒電線の地中化、エスカレーターの設置、植栽設置などを行い、平成29年度には、イベントの開催、オープンカフェで賑わいを創出していく。
神村委員
電線の地中化について、なぜ6月補正なのか?⇒昨年度より負担協定の調整をしてきた。協議が整ったため。
各事業者の内訳は?⇒東京電力、NTT、J-COM、(株)有線。
柳沢委員
電線地中化、エスカレーター設置、植栽整備の総額は?⇒特殊街路整備は、まだ算定していない。
銀座通りへの誘導など、全体の振興策が重要。整備と一体にすべきだが?⇒特殊街路の通りは、全体の20%の人通りがあり一番多い。経済部との連携が必要で、イベントやオープンカフェが一過性のものでなく、継続的に使われるようにしながら、賑わいを創出していく。
この議案は、柳沢委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
以上、報告とします。