9月4日 9:30より、藤沢市議会建設経済常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第23号 市道の認定について(鵠沼911号線ほか15路線)
開発等により新たに市道として認定をするもの。
この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
議案第24号 市道の廃止について(片瀬79号線ほか10路線)
不要となった市道を廃止するもの。
この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
議案第33号 藤沢市自転車等駐車場条例の一部改正について
藤沢駅南口第2ミニバイク駐車場西側に新設される有料自転車駐車場を開設するため、所要の改正をするもの。
清水委員
駐輪場の対象者の想定は?⇒通勤、通学、買い物利用など、不特定多数の方。
50台では、通勤、通学で一杯になると思う。一般利用ができないのでは?⇒南口周辺は放置自転車が多く、駐輪施設が不足している。今後も路上駐輪施設の設置を検討し確保に努めていく。また、商業施設にも働きかけていく。
レンタサイクルの活用について、駅周辺での考えは?⇒ない。
柳沢委員
毎年実態調査をしていると思うが状況は?⇒平成26年11月の調査では、南口は、11:00時点で101台不足、15:00時点で399台不足していた。
商業施設での駐輪施設の状況は?⇒イトーヨーカドーや小田急百貨店などで、660台分が確保されている。
市として、不足分を確保するためにどうしていくのか?⇒短期的には公共空間で確保。江ノ電高架下の整備を検討していく。また、民間への補助なども検討していく。
友田委員
現時点で200台が放置されている状況。50台の整備後、どうしていくのか?監視員を土日に配置するなどすべきだが?⇒効果的な放置自転車の撤去については、年4回の土日の撤去を増やすことも検討していく。
この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
陳情27第13号 「藤沢市特定開発事業等に係る手続及び基準に関する条例」の一部変更に関する陳情
この陳情は、「藤沢市特定開発事業等に係る手続及び基準に関する条例」の第39条に記載されている「共同住宅」及び「特定共同住宅」への「駐車施設」整備基準の撤廃を求めるものです。これは、マンションなどの建設に伴い、一定の駐車施設の確保が基準で義務付けられていますが、駐車場の需要がない場合もあるので、設置基準を撤廃すべきと主張しているものです。
清水委員
設置基準を見直す考えは?⇒条例制定から10年を目安に、様々な角度から検討していく。
柳沢委員
陳情者が言う、駐車場がガラガラという実態を把握しているか?⇒市内の自動車の保有率は、1世帯あたり、平成22年0.69/23年0.67/24年0.67台となっている。なお、乗用車のみで軽自動車は含まれない。
実態調査をすべきだが?⇒条例制定10年をめどに、マンション業者からの聞き取りなど研究をしていく。
塚本委員
駐車施設の設置基準の根拠は?⇒平成8年の開発指導要綱から移行したもので、当時の1世帯当たりの保有率が0.83台で、条例制定度の平成21年度は、0.68台。
軽自動車の保有の状況は?⇒平成22年度、36,000台/23年度、37,000台/24年度38,000台で、乗用車と合わせると0.88台/世帯となる。
この陳情は、全会一致で主旨不了承となりました。
報告(1) 藤沢市道路整備プログラム策定に向けた取組について
この報告は、藤沢市道路整備プログラムの素案ができたので報告がされたものです。概要の抜粋は次の通りです。
1. 道路整備プログラムとは
未着手の都市計画道路を対象として、今後の概ねの着手時期等を示すもので、幹線道路整備の実施計画となるものです。
2. 進捗状況と課題
本市の都市計画道路の計画延長は約162kmで、平成27年4月現在、約76%の約122kmが整備済み。約12%の約20kmが未着手。その他の約12%、約20kmは、事業中や計画幅員の大半が整備され共用している状況です。
幹線道路のネットワークが完成していないことによる課題は、避難路の確保など災害面の課題、主要駅周辺の道路渋滞の課題、安全面での課題などがあります。
3. 対象路線と優先度
20以上の市民2,000人を無作為抽出して行った市民ニーズ調査の結果を踏まえ、道路整備の有効性、費用対効果の観点から総合的に優先度の順位付けをしました。その結果は次の通りです。
(1)優先着手区間
優先着手区間は、現在事業中の4区間(石川下土棚線の一部/遠藤葛原線/善行長後線の一部/藤沢石川線の一部)に続いて、おおむね10年以内の事業着手をめざす区間です。
① 鵠沼奥田線/藤沢駅南部区画整理境~県道戸塚茅ケ崎線/優先度1
② 藤沢石川線/石名坂善行線から南東側約280m/優先度1
③ 高倉下長後線/国道467号線~長後座間線/優先度1
(2)着手時期検討区間
着手時期検討区間は、優先着手区間の次の着手をめざして、着手時期を検討する区間として位置付けます。
① 亀井野二本松線/県道菖蒲沢戸塚線~北部第二土地区画整理境/優先度2
② (仮称)南北線/高山羽鳥線~県道戸塚茅ケ崎線/優先度3
③ 善行長後線/県道横浜伊勢原線~長後座間線/優先度3
④ (仮称)長後駅西口通り線/長後駅西口~善行長後線/優先度3
⑤ 鵠沼新屋敷線/国道467号線~鵠沼奥田線/優先度4
⑥ 藤沢駅鵠沼海岸線/鵠沼新屋敷線~国道134号線/優先度4
⑦ 片瀬辻堂線/国道467号線~鵠沼海岸線/優先度5
⑧ 片瀬辻堂線/鵠沼海岸線~県道戸塚茅ケ崎線/優先度5
⑨ 高倉下長後線/県道横浜伊勢原線~国道467号線/優先度5
⑩ 片瀬辻堂線/藤沢厚木線~茅ケ崎市境/優先度6
⑪ 上谷台山王添線/綾瀬市境~大和市境/優先度7
⑫ 長後駅東口駅前通り線/国道467号線~県道横浜伊勢原線/優先度7
(3)着手時期未定区間
着手時期未定区間は、現段階では着手時期が未定な区間です。
① 鵠沼海岸駅前通り線/優先度8
② 藤沢駅鵠沼海岸線/江ノ電石上駅南側~江ノ電柳小路駅北側/優先度8
③ 亀井野二本松線/国道467号線~県道菖蒲沢戸塚線/優先度9
④ 藤沢石川線/中学通り線~県道藤沢厚木線/優先度9
4. 見直しの考え方
概ね10年ごとに、実績の検証とともに見直しを行います。また、中間年の5年が経過した時点で、着手の見通しや社会・財政状況を踏まえて、見直しを行うか判断するほか、必要に応じて、個別路線の見直しを行っていきます。
5. 優先着手区間の着手プロセス
【事業計画の検討】 ⇔ 【住民へ事業計画の説明】 ⇒ 【事業認可取得等の手続き】 ⇒ 【着手】 ⇒ 【用地取得等】 ⇒ 【工事】
6. 今後のスケジュール
(1)パブリックコメント 平成27年9月15日~10月14日
(2)平成28年2月定例会 建設経済常任委員会に報告
(3)~平成28年3月末 整備プログラムの策定・公表予定
神村委員
(仮称)南北線について、費用対効果で評価が下がっている。事業コストが抑えられれば、早期整備するのか?⇒議会で総事業費を示してきたが、補償費、企業の市外転出が課題となっている。コストが軽減できれば、見直していく。
清水委員
鵠沼奥田線の進捗状況は?⇒土地の先行取得を進めており、約3割強取得済みとなっている。小田急線のところは平面交差となっているが、今後、測量などを行い、横断方法などを検討したうえで地元に示していく。
住宅も多く、反対が想定されるが?⇒市の課題が解消されるので、反対が多くても、優先度はかわらない。内容を示して、地元の理解を求めていく。
柳沢委員
対象の19区間は、いつ都市計画決定されたのか?⇒平成22年度に必要性を検証して見直したもの。昭和32年の都市計画決定が大半であるなか、存続、廃止を精査したものを今回示している。
今回の調査は無作為の調査なので、地元住民が対象ではない。地元の意向をプログラムに反映させるべきだが?⇒パブリックコメントを実施して意見を聞いていく。地元へは、事業計画を説明していく。
財政計画もあるのか?⇒現在着手中の事業量を踏まえて位置付けたもの。
塚本委員
2,000人対象に行ったアンケートの回収率は?⇒約4割。
42万市民の中で2,000人が対象で、なおかつ回収率4割で客観的な指標となるのか?⇒通常のアンケート調査では、回収率20%あれば、ニーズが反映できると言われている。
サンプル2,000人の妥当性は?⇒一般的にサンプルは2,000~3,000人。総合指針の満足度調査も3,000人。統計学的には、1,000人で妥当性があると言われている。回収率はだいたい30%程度なので、今回は妥当と考える。
事業中の4区間は、おおむね10年で完了するということか?⇒完了の見込み。
プログラムについて、総括的な位置づけは?⇒2030年に人口がピークになることも踏まえて、先を見据えた道路ネットワークによる都市基盤整備が必要。総論賛成各論反対となりがちだが、総論について、まず市民の理解を得る必要がある。各論については、総論の理解の上、丁寧に説明し、理解を得ていく。
報告(2) 石川丸山緑地保全計画(案)について
将来にわたって良好な自然環境を引き継ぐために、石川丸山緑地の将来像を定め、市、地権者、地元活動団体などの関係者が、保全のあり方を共有するとともに、保全に向けて実行すべき事項を具体的に示していくため、「石川丸山緑地保全計画(案)」を作成したので、報告されたものです。概要の抜粋は次の通りです。
【第1章 緑地の概要】
1. 計画地の位置
引地川特別保全緑地全地区と連担して一団の緑地を形成している面積約19.4haの緑地です。
2. 湧水の状況
この谷戸は、水量が豊富な2カ所の湧水群を水源とした細流により湿地が形成されており、低地では水田耕作がされています。湧水は、他と比較して湧出量が多く、ゲンジボタル、流水性のトンボ類、カワゲラ類などの生息が確認されており、生物学的水質段階級からみて、良好な水環境であると言えます。
3. 土地の権利状況
(1)丸山地区 全体の約56.3%を藤沢市が所有
(2)色子地区 全て民有地
(3)中河内地区 全て民有地
4. 自然環境の状況
平成23年度~25年度に実施した「藤沢市自然環境実態調査」では、良好な「樹林」「林緑」「草地」「水辺」環境に生育・生息する希少な動植物が多く確認をされています。代表的な生物の生息状況は次の通りです。
(1)植物
シュンラン・チダケサシ・キツリフネなど、絶滅危惧種や環境の変化を受けやすい種が多数確認されています。
(2)鳥類
アカハラ・アオゲラ・エナガ
(3)両生類・魚類
ツチガエル・シュレーゲルアオガエル・ホトケドジョウ
(4)昆虫類、その他
ニホンカワトンボ・ヤマサナエ・ヤマトタマムシ・ゲンジボタル・ヤマトヌマエビ・アブラコウモリ
※石川丸山緑地で確認されている「特定外来生物」「要注意外来生物」
【特定外来生物】 植物⇒アレチウリ
【要注意外来生物】 「植物」⇒トキワツユクサ・オランダガラシ・トウネズミモチなど 「昆虫類」⇒アカボシゴマダラ 「水生生物」⇒アメリカザリガニ
5. 緑地の特徴
(1)数少ない谷戸の一つ
(2)多様でまとまりある一団の緑地
(3)良好な動植物の生育・生息
(4)優れた景観
(5)市民団体による保全活動
【第2章 石川丸山緑地の保全計画】
将来像を、「人と自然が織りなす里・石川丸山」と定めます。
1. エリアの区分
19.4haを次の区分にします。
(A)丸山の丘エリア
石川丸山緑地のほぼ中心にあり、地形は台地上に開けた平坦な耕作地になっています。畑としての土地利用を継続し、耕作地を中心とした里地里山の景観を維持します。
(B)水源の森エリア・北
石川丸山緑地の北側に位置し、多種多様な生物の生息域になっていますが、一部の区域が造成され雑草群落になっています。雑草群落を除去し、水源の森として、樹林におおわれている斜面地や良好な水源域の湿地を保全し、その環境に生息する多様な生物が生育・生息しやすい環境を形成します。
(C)水源の森エリア・南
石川丸山緑地の南側に位置し、エリアの東側には水源があります。水源から細流の保全に努め、良好な湿地を維持し、水源の森として良好な湿地環境の保全を図ります。
(D)谷戸中央エリア
石川丸山緑地の中央部に位置し、2つの谷戸が合流したエリアで水田耕作地を囲むようにコナラ・ミズキなどの落葉広葉樹林体が形成されています。歩道等も確保されていることから自然観察の場所として人の出入りが最も多い場所です。人の歩行動線を見直し、人が立ち入る場所を限定します。水田については、引き続き市民活動団体に耕作してもらうことにより、谷戸の原風景を保全します。
(E)谷戸入口エリア
2本の枝谷戸が合流した中央の谷戸の下流域に位置し、エリア内には畑、水田、竹林があります。低地の耕作部について府は、上流域から連続する湿地帯の機能を維持するため、動植物の生息環境を考慮した湿地帯に更新し、良好な環境を保全します。また、市民活動団体が活動をより充実させるための機能を有する拠点施設をエリア内に設置します。
(F)引地川特緑エリア
引地川特別緑地保全地区と石川丸山緑地をつなぐ斜面樹林地になっており、屋敷林や神社林の一部を含み、シラカシ・アラカシ・コナラ・ムクノキなどの大径木が並ぶ常緑広葉樹、落葉広葉樹が混生した樹林地になっています。現在の植生を維持し、引地川特別緑地保全地区と石川丸山緑地をつなぐエリアとして保全します。
2. 緑地保全に向けた法的担保手法
法的手法については、次の通りとします。
(1)都市公園法による、都市公園
(2)都市緑地法による、緑地保全地域
(3)農業振興地域の整備に関する法律による、農業振興地域内の農用地区域
【第3章 今後に向けて】
1. 役割分担
(1)藤沢市の役割
・自然環境実態調査の反映
・危険を伴う伐採や整備
・保全作業に必要な資材等の支援
・不法投棄物の処理
・保全活動等の広報、保全活動する市民の育成・募集支援
・土地所有者及び地域住民への協力要請
(2)土地所有者の役割
・保全活動への協力
・特別緑地保全地区等の理解、配慮
(3)市民活動団体の役割
・自然環境保全のための活動
・倒木の伐採や整備等
・定期的な調査
・保全活動する市民の育成、募集
(4)市民の役割
・保全活動への参加
・ルールの遵守
・自然環境への関心
2. 保全計画スケジュール
平成30年度に都市緑地及び、特別緑地保全地区の都市計画決定を行うことを目標にしています。
(1)緑地保全に関する地権者等の合意形成 平成27年度~28年度
(2)保全計画の策定 平成28年度~29年度
(3)都市計画決定(目標) 平成30年度
(4)用地買収・施設整備 平成31年度以降
(5)ボランティア活動の推進・市民緑地制度の検討 平成31年度以降
塚本委員
外来種が入った原因は?⇒近隣の宅地化が進んでいる。造成の土砂の中からと考えられる。
Bエリアの整備について、その環境に生息する多様な生物が生育・生息しやすい環境を形成するとあるが、人工的に形成するのか?⇒元々樹林地であった。雑草を除去して復元するもの。
Eエリアについて、湿地帯に更新しとあるが?⇒現行、水田・畑がある。今後、都市公園となると個人が水田耕作できなくなるので、整備をするもの。
保全管理について、計画を実行するには、どのくらいの市の負担あるのか?⇒整備事業費は約3億円。都市公園として、約40億円の用地取得。
柳沢委員
湧水が豊富ということだが、枯れることはないのか?⇒東側は、調整区域なので、地下水が枯れることは想定しにくい。今後、湧水の状況を把握していく。
地権者50人のうち、8割の理解が得られたとのことだが、残りの2割の状況は?⇒今の段階で何とも言えないが半分、計画に縛られたくないが半分。
今後の市の用地取得の予定は?⇒7.3haの取得が必要。
以上、報告とします。