2015.9.16 本会議(4日目)~一般質問

 9月16日 10:00より、藤沢市議会9月定例会(4日目)が開催され、引き続き一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。

 

通告5番 竹村議員

1. 共に生きるまちづくりについて

(1)障害者差別解消法・改正障害者雇用促進法の2016年4月施行に向けた課題について

 障害者差別解消法・改正障害者雇用促進法の概要は?⇒障害者差別解消法では、全ての国民が生涯の有無により、わけへだたりなく共生する社会に向け、障がいを理由とした差別の解消を推進することを目的としているもの。改正障害者雇用促進法では、雇用における障がいを理由とした差別を禁止、合理的配慮として、障がい者に支障となるものを改善する義務、障がい者の苦情を解決する努力義務など。

 法律の障害者差別の定義と合理的配慮とは?⇒障がいを理由とする差別は、正当な理由なく、拒否や制限してはならない。合理的配慮は、社会的障壁を取り除くもの。合理的配慮を行わないことで、障がい者の権利が侵害されるものは差別となる。

 「きらりふじさわ」によると、障がいがあることが原因で、差別を受けたことがないが54.1%。藤沢が、共に暮らせる社会になっていないとも捉えることができる。市はどのように啓発していくのか?⇒障害者差別の解消のため、職員がすべきことを目的に関係7課で、障害者差別解消プロジェクトをつくり、施策の検討をしてきた。職員が障がいを理解し、障がいに応じた支援ができるよう、藤沢市職員サポートブックをつくり活用していく。市民への啓発は心のバリアフリー講習会、12月の障害者週間でリーフをバス車内への広告を予定している。

 障害者差別解消法は心の問題ではなく、社会のルールを求めている。国は、分野ごとの合理的配慮のルール作りを進めている。藤沢市も、対応要領をつくるべきだが?⇒4月の施行に向け作成していく。

 障害者権利条約のスローガンは、「私たちを抜きにして私たちのことを決めないで」である。藤沢市の対応要領の作成や福祉施策において、当事者の考えを聞くべきだが?⇒当事者の意見を聞くことは必要不可欠。サポーターブック作成時にも関係11団体と意見交換した。今後も当事者の意見を積極的に取り入れていく。

 学校行事の際に保護者の付き添いが必要な場合がある。差別事例アンケートでは、付き添いがなければ、遠足に連れて行かないとある。基本的には、保護者に付き添いを求めない条件整備すべきだが?⇒医療ケアが必要な場合、学校看護介助員を、それ以外では介助員をつけてきた。宿泊を伴う場合は、保護者に協力を求めてきた。今後は、学校と相談しながら、保護者の付き添いを求めないことを原則に取り組んでいく。

 今後、市役所における精神障がい者、難病患者雇用の取り組みの考えは?⇒6月から、ジョブチャレ藤沢を設置し、知的1人、精神2人を雇用している。企業、市民に発信し、障がい者雇用につなげていきたい。今後、難病の課題も研究していく。

 障害者支援施設の設置の際、どのように地域の理解を得ていくのか?⇒法では、認知症グループホームを含む認可について、周辺住民の合意を求める必要がないことを啓発することとなっている。グループホームや福祉施設は必要なので、地域の理解を得るために積極的な啓発をしていく。

 障害者差別解消法で禁止している差別事例が生じたらどうするのか?障害者差別解消支援地域協議会を組織すべきだが?⇒平成28年度中の設置を目標に、委員構成などを検討している。

(2)ケアする人(家族介護者)へのケアによる「ケア・ライフ・バランス」の実現について

 介護をする側への支援制度について、どうなっているのか?⇒介護者の健康づくり、孤立化予防など、家族介護者教室は、年間36回開催し、在宅介護者の運営支援をしている。障がい者や家族には、7人の障がい福祉相談員を委嘱し、助言をしている。

 介護者支援を前面に掲げている市もある。既存事業を介護者からの視点に変えるだけで、ずいぶん変わると思うが?⇒

 高齢者虐待防止パンフレットが家族介護者向けになっていない。介護者も追いつめられている。「一人で抱えないで」をテーマにしたパンフレットに直すべきだが?⇒今後、パンフレットの改定では、介護者の視点に立った見直しを検討していく。

 北海道の栗山町の社協で、介護者自身の状況も確認できるケアラー手帳を発行している。このような手帳を作成すべきだが?介護者の意向を踏まえて、内容、手法を検討していく。

 認知症カフェを発展させたケアラーズカフェというものが全国でうまれている。認知症だけでなく、精神障がい者も来ていた。半分は介護者の状況をチェックしている。このような場をつくれないか?⇒認知症に限らないカフェも市内にある。実態を把握して、気軽に集える介護者支援の居場所づくりを検討していく。

 介護者は高齢者に限らず、子どもや青年が担っているケースもある。介護と学業の両立、将来的な就職にも影響ある。ヤングケアラーについて、把握しているか?⇒児童・生徒が不登校になりがちになると把握している。学校、スクールカウンセラー、福祉機関と連携して支援している。今後も、適切な支援ができる条件整備をしていく。

 

通告6番 平川議員

1. 安心してくらせるまちづくりについて

(1)高齢者支援について

 市内の高齢化が急速に進んでいる。ごみ出しについて、高齢者の負担軽減の取り組み状況は?⇒平成13年度より一声ふれあい収集を開始、19年度より、可燃・不燃・ブラを戸別収集、24年度から、びん・缶・ペットを戸別収集、27年度より、雑紙を戸別収集にした。今後は、不燃大型の一声ふれあい収集を充実していく。

 一声ふれあい収集を充実するとのことだが、対象者の状況は?⇒ごみを集積所まで運ぶのが困難な世帯。申請を確認審査し、面接を行い収集日時を確認する。約500世帯で、毎回声をかけており、平均年齢は80歳。

 区域別収集日程カレンダーの拡大版の状況は?⇒拡大版はA4サイズで200部作成、30世帯に配布している。

 近隣他市で資源ごみを戸別収集しているところはあるか?⇒県内はない。東京都内の一部である。

 今後、全ての資源ごみを戸別収集にした場合の課題は?⇒人口規模からして、収集コストが1番の課題。

 高齢者の負担になっているのが、新聞。集積所まで持っていけない。新聞の戸別収集の考えは?⇒北部地域で資源ごみの持ち去り被害の課題ある。北部でモデル地区における実施を検討している。

 高齢者には、分別できない人もいる。今後、どうしていくのか?⇒在宅介護で医療廃棄物も課題。混入物による感染、事故を想定している。全てを同一で取り扱えないが、課題を共有して進めることが重要と考える。

 交通不便地域の支援について、善行の乗り合いタクシーの状況は?⇒2月から交通事業者による実証運行が始まった。1日20人の利用だったが、最近では50人程度となった。事業の採算的には厳しいので、10人乗りのワゴン車へ変更、新たなルートについて、補正予算で取り組んでいく。

 交通マスタープランでの高齢者の考えは?⇒最寄駅まで15分、藤沢駅まで30分の実現を目標にしている。地域と交通事業者による地域提案型バスの乗り合いも研究していく。

 長後地区に、善行地区での取り組みのようなものを導入できないか?⇒地域主体のシステムは、協議会で検討していく。

 

通告7番 清水議員

1. 地震の初動体制の強化について

(1)津波対策・耐震化・自主防災組織の課題と提言

 地震・津波の被害想定と避難想定は?⇒冬の18時発災の想定で、死者は津波以外1,300人、津波で1,960人を想定。避難者は、23万7,900人を想定。

 津波の場合、高齢者が一定時間で避難できることが必要。安全な場所をどう特定しているのか?⇒基本的に発災から10分以内で避難できない場合は、津波避難ビルへ。県の見直しで避難必要な人が5,400人増加したが、ほとんどの人が津波避難ビルに避難できる。

 高知県室戸市では、津波避難シェルターを建設している。71人が避難可能で2億7,000万円の事業費で3月に完成予定。平地向けの地下シェルターも検討しているとの事。地下型には敷地が必要となるが、本市としての避難シェルターの考えは?⇒高知県の津波シェルターは地形的条件をいかしていて有効。本市では、該当する場所がないので検討していない。平地向け地下型シェルターについては、地下への避難誘導は意識面から難しいが、今後、研究していく。

 住宅の耐震化について、国の目標は95%だが、本市の状況は?⇒平成26年度末で、店舗含む病院など89.4%/公共施設93.6%/住宅77.4%。

 耐震化への補助について、建物の1部だけ改修するシェルターへの補助の状況は?⇒やむを得ず、耐震シェルターや耐震ベッドへの補助制度はあるが、ほとんど利用はない。

 避難訓練について、参加率向上の取り組み状況は?⇒年に1回、地区ごとの総合防災訓練をしている。自治会・町内会ごとの訓練もしている。辻堂・片瀬・鵠沼地区では津波避難訓練をしている。総合防災訓練には全体で1万人、自治会・町内会の訓練には約2,000人、津波避難訓練は約4,200人。訓練内容、周知を工夫し、参加者の向上に取り組んでいく。

 高齢者対象や夜間の訓練の考えは?⇒高齢者向けに、リヤカーや車いすを利用している。夜間訓練は、前日から避難施設に泊まる訓練などもしている。

 

通告8番 山口議員

1. 観光施策について

(1)海外誘客について

 海外誘客の状況は?⇒台湾をターゲットに市長がトップセールスをしたり、ITF(台湾国際旅展)への出展、現地メディアなどに対して誘客してきた。欧米に対しては、トラベルフェア、米軍横須賀基地内のフェアなどへ。今後も積極的に誘客していく。

(2)2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて観光地江の島の整備について

 2020年オリンピックのセーリングが江の島となったが、地元の意見を聞くことが重要だが?⇒地元住民、関係者の協力が必要。組織委員会、県、市の役割が明確になっていないが、市の取り組むべきものは、地元の意見をきいて、一体となって取り組む必要ある。

 大会会場周辺はほとんど県有施設。地元の意見を踏まえた要望を県へすべきだが?⇒県の準備計画ないが、江の島の周辺地域の課題を県知事に特別要望書として提出した。

(3)藤沢市の北部観光について

 藤沢市の北部地域の観光振興の考えは?⇒季節に応じたお祭り、収穫観光ウォークラリー、サイクルチャレンジカップ藤沢を開催した。南北の回遊性も含めて北部の観光振興に取り組んでいく。

 わいわい市とえびねやまゆり園が連携した観光施策が必要だが?⇒わいわい市は農をキーワードとした拠点施設。収穫観光ウォークラリーを六会地区でするので、わいわい市をチェックポイントとする。今後、えびねやまゆり園と連携を図っていく。

(4)今後の観光振興策について

 観光の視点で多摩大学とどう連携しているのか?⇒観光協会で学生2人をインターンシップで受け入れている。観光振興計画で准教授が参加いただいている。

 インバウンド政策について、多摩大学と連携することが有意義と思うが?⇒2020年オリンピックに向けて産学連携が必要。学生のマンパワーはボランティアでも力になる。観光やホスピタリティでも連携できるよう、大学、観光協会、市での協定締結をめざしていく。

2. 環境施策について

(1)循環型社会形成に向けた取り組みについて

 本市におけるごみの減量・資源化の取組状況は?⇒指定収集袋のごみ処理有料化、コンポスト、電動生ごみ処理機への助成、焼却灰の溶融化による最終処分場の延命化、資源品目別戸別収集などで資源化率の向上に取り組み、平成27年度からは、スプリングマットの資源化、雑がみの戸別収集を行っている。

 雑紙、雑誌が戸別収集になったが、混乱などの状況は?⇒自治会・町内会へ周知したが、行き届かず、当初はかなり集積所に出された。8月からはだいぶ減ったので集積所に残すことにした。9月からは集積所へ出す者は減少した。

 大型ごみの資源化について、自転車・スプリングマットを資源化したが、今後の取り組みは?⇒市民の新たな負担とならないよう、ステンレス製品の資源化を検討している。

 集積所でのごみの持ち去りについて、今後の対策は?⇒資源ごみの持ち去りは条例で罰則ある。北部地域を中心に、悪質業者が新聞を持ち去るケースがあり、夜間巡回、GPSによる追跡し、買取業者へ指導してきたが、完全にはなくならない。新聞の持ち去り対策として、戸別収集も検討している。

 循環型社会構築への本市の考えは?⇒これまで、戸別収集、有料化など循環型社会実現に向けて取り組んできた。太陽光など再生可能エネルギーの普及にも取り組んでいる。今後も、社会情勢の変化に対応した取り組みを進めていく。

 

通告9番 山内議員

1. 道路行政について

(1)横浜藤沢線について

 横浜藤沢線の都市計画決定の経過は?⇒昭和32年に都市計画決定された。その後、4回の変更を経て平成7年に都市計画変更がされて現在に至っている。

 現在の必要性と今後の都市計画決定の考えは?⇒現時点でも広域交通網の整備として、国道467号線の渋滞緩和、緊急輸送道路としても必要。今後の都市計画変更は平成22年度に川名工区を地下化に変更、環境調査し、平成26年度に報告会を開催した。環境調査の結果、周辺環境に影響がないとなったため、詳細設計を進めている。

 将来の交通量の想定は?⇒1日あたり2万台。

 開通した場合、大型店舗の出店、路地への車の流入などにより、片瀬らしさが失われるのでは?⇒横浜藤沢線は、生活道路への流入を排除することが目的。適切な誘導をしていく。大型店舗は、片瀬商店街に適地がなく、現時点では想定していない。

 排気ガスに伴う健康被害が増える。市としての考えは?⇒藤沢市交通マスタープランでは、歩くことを第一とした、総合交通体系をめざしている。インターチェンジまで30分のネットワークをめざしている。

 自動車と公共交通の割合の統計は?⇒パーソントリップ調査で把握している。平成10年から20年で、自動車は全体で33.5%が29.6%に、片瀬地区は37.4%が24.9%に自動車の利用は減少している。一方でバス・鉄道は、22.5%が29%に、片瀬地区では27.5%が36.9%と増えている。

2. 環境行政について

(1)大気汚染と健康被害について

 児童・生徒のぜんそく有症率が増えている。その理由とそらプロジェクトの結果は?⇒国が調査したもので、平成23年5月に公表した。自動車の暴露とぜんそくとの関連性はあるとの結論には至らなかった。

 藤沢市のPM2.5の測定体制について、市内5カ所で順次整備していくとのことだが、速やかに導入すべきだが?⇒平成25年度に市役所/26年度に御所見地区/27年度に藤沢橋/28年度に湘南台地区/29年度に明治地区を予定しており、予算を平準化して実施していく。

 ナノ粒子の測定器あるのか?⇒産業用の研究用などあるが、ナノ粒子の基準、測定方法が示されていないため、測定器はない。

 

通告10番 北橋議員

1. 防災・災害対策について

(1)亀井野1丁目の竜巻被害

 8/17の突風について、竜巻の可能性が高い。事前情報と住民への情報発信の状況はどうだったのか?⇒8/17 14:00に大雨、雷、洪水注意報がが出され、事前情報は具体的な想定がなく、14:48に気象台から竜巻被害の情報が発表された。被害情報は市民からの通報があるなかで、消防、建設部門、市民センター・公民館と連携し、被害状況の把握に努めた。市民へはホームページ、メルマガなどにより、配信した。気象庁は8/18に調査して、竜巻の可能性が高いとのことだった。羽鳥~亀井野~泉区の約8.2km、幅180mにおよんだ。

 今回の突風に伴う被災者への支援状況は?⇒被災者からの相談に対して、制度、手続きなど相談に応じた。亀井野1丁目の1世帯は屋根が破損して善行市民センターの和室を避難所とした。市市営住宅の一時使用、災害見舞金などの対応をしている。

 今後の竜巻対策は?⇒身の守り方を身につけることが必要。黒い雲が近づいたら頑丈な建物に避難するなど、ホームページなどで啓発している。スマホ版防災ナビが有効なので早期に導入していく。被災者支援は、速やかに支援、制度の説明に努めていく。

(2)湘南藤沢の風水害対応

 藤沢市北部地域の風水害対策の状況は?⇒県へ河川改修の要望をしている。市では、一色川、慶応大学周辺の対策を進めている。水害避難所の見直しも進めている。

 具体的内容は?⇒立地場所に応じた再配置が必要になり、新たな避難所を指定し、安全確保を図った。車の避難として一色川沿いの石川地区では、自治会館、公園などへの避難措置をとった。

 市内には多くの鉄道がある。運休の情報提供が必要。交通事業者との連携の状況は?⇒市の防災会議で意見交換している。災害時の運行状況はテレビや携帯電話で、長時間の運休の時は、避難場所や一時滞在場所を情報提供することが必要。帰宅困難者対策協議会を設置して、マニュアル整備や訓練をしている。情報伝達の強化に努めていく。 

2. 三者連携(学校・家庭・地域)について

(1)学校を核とする地域づくりの展望

 3者連携事業の経緯は?⇒平成11年度から始まり、片瀬、湘南台のモデル地区をはじめ、地域協力者会議を設置したもの。児童・生徒を中心として、3者が連携し、子どもの健やかな成長をめざすもの。

 地域協力者協議会の委員構成と活動内容は?⇒学校長、PTA役員、おやじの会、青少年育成協議会、自治連などで、子どもたちの音楽会、スポーツ、ものづくりイベント、交流イベント、安全パトロール、学区内のゴミ拾いなど。昨年度は118事業、31,280人が参加した。

 情報交換と地域協議会からの情報発信の状況は?⇒年4回、会長会をしている。会議ごとに広報紙、ホームページで発信している。

 今後の展望は?⇒17年が経過し、各地区で工夫がされ充実してきている。子どもと大人が触れ合うことが大切。15地区の特色を活かして進めていく。

(2)子どもを支える地域団体  取り下げ

3. 北部地域の振興策について

(1)商店会と都市農業のネットワークについて

 わいわい市の来客数の状況は?⇒平成22年12月にオープン。売り上げは、平成23年8億9,700万円/24年10億600万円/25年10億2,500万円/26年10億3,500万円。来客は、累計で224万人で平成26年は54万人。

 周辺商店会との連携の状況は?⇒六会ねぶた祭りが近づくと、ねぶたを飾ったり、地域振興に関わっているが、地元商店会との連携はできていない。

 生産者の高齢化などで、荒廃地や耕作放棄地がある。市民農園として活用できないか?⇒体験型市民農園が有効な方策であり、開設への支援制度の周知をしていく。

 以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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