11月20日 9:30より、藤沢市議会藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会が開催され、傍聴しました。主なポイントは次の通りです。
1. 藤沢駅周辺地区再整備事業の進捗状況について
(1) 藤沢駅北口デッキ
① 平成26年度に「デッキにぎわいワーキング」を立ち上げ、リニューアル計画案の策定、リニューアル後の運営・管理について検討を行った。
② 平成27年8月には、デッキのデザインプロポーザルを実施、今年度中には、照明灯やタイルの意匠、エレベータやエスカレーターの増設位置を確定する。
③ 平成28年度には、詳細設計を実施し、平成29年度から2年間での工事を予定する。
(2) 特殊街路
① 平成27年度は、各企業者による電線類の地中化工事と2か年でのエスカレーター設置工事を実施する。
② 平成28年度には、舗装の張り替え、植栽桝の整備等を実施。
③ 平成29年度から、賑わいの空間として活用を開始する。
(3) 北口デッキ・特殊街路の今後の利用のあり方
① エリアマネジメントの導入について、平成30年度を目途に実施できるように検討を進める。
② エリアマネジメントの考え方
・ 持続的なにぎわいの創出
・ 行政主導でなく、住民・事業者・地権者等が主体的に進める。
・ 施設等の合理的・効率的な管理とコストの低減
(4) 藤沢駅市役所通り線
① 新庁舎の整備事業に併せ、藤沢駅から新庁舎までの主要なアクセス道路として歩行機能の向上を図る。
② 歩道の拡幅・段差の解消・植栽の更新・地下階段屋根のリニューアルを行う。
③ 平成28年度には、北口駅前広場から新館手前までを施工。
④ 平成29年度には、現在通行止めとなっている新館南側の工事を予定。
(5) 自由通路拡幅整備事業
① 自由通路拡幅及び、それに伴う駅改良をJR・小田急電鉄と協議を定期的に実施し、事業の具体化に向けた協議を進めている。
② 自由通路は、現在の8mの復員を16mに拡幅する。
③ 小田急改札を2階にし、JR・小田急・江ノ電を同一フロアで乗り換え可能にする。
④ 平成27~28年度は、測量・支障物等の調査、概算事業費の算出等を行う(調査設計)。
⑤ 調査設計の結果をもとに、鉄道事業者と市の間で、事業負担割合・範囲やスケジュール等の協議を行い、事業実施に向けた基本協定の締結を予定している。
(6) 南口広場の再整備・地下道リニューアル
① 平成28年度から、北口デッキと同様に「(仮称)藤沢駅南口デッキにぎわいワーキング」を組織し、取り組んでいく予定。
② 地下道については、リニューアルに向けて、平成28年度に概略設計、平成29年度に実施設計を行い、平成30年度から、特殊街路入口からの一部区間の工事を先行する予定。
(7) 駅周辺街区における商業・サービス等のポテンシャル調査について
① 商業・サービスの機能状況 ⇒ 特に大型店が古く小さい等、核となる施設が弱い
② 商業・サービスのボリュームの状況 ⇒ このままでは縮小均衡、攻めの視点も必要
③ めざすべき方向 ⇒ 広域からの吸引力を持ち、エリアの顔となる大型商業機能等の強化
神村委員
自由通路の拡幅について、鉄道事業者との負担割合は?⇒国の要綱に準じて決定していくが、既存施設がある場合は、鉄道事業者に負担を求めないことになっている。市の負担となるが、商業施設などの整備があれば、応分の負担を求めていく。
国の補助金の見通しは?⇒国交省の鉄道駅総合改善事業があり、国・市・鉄道事業者が1/3負担。法定協議会が必要となるが、今後、可能な限り特定財源の確保に努めていく。
友田委員
ポテンシャル調査について、平成19年でデータがとまっているが?⇒国の5年ごとの調査を編集したもので、平成21年度から経済センサスが導入されたため、市で調査しているが、直近では辻堂駅で実施した平成18年度が最後となっている。
テラスモールの影響もあり、具体的数値が必要。データの意味がなくなるが?⇒テラスモールのオープン前後のデータが必要と考える。平成28年度に辻堂駅周辺の調査に向けて準備している。
テラスモールには毎年2,300万人が訪れる。平成28年度以降も経年的に調査すべきだが?⇒3年~5年で、辻堂駅・湘南台駅・長後駅など、サイクルで調査してきた。定点的な観測をしていく。
脇委員
北口デッキのリニューアルについて、福祉団体、障がい者団体との意見の場の状況は?⇒5月に福祉団体連絡会に参加して意見交換した。今年度の予備設計の中で、いただいた意見を反映していく。
基本設計での配慮の内容は?⇒エレベーターの増設・改良、エスカレーターの増設、雨天時に滑りにくくする、情報コーナーの増設など。
エレベーター・エスカレーターへの案内が分かりにくいが?⇒2020年のオリンピックもあり、サイン計画を検討している。
エレベーターの改良内容も福祉団体に示していくのか?⇒予備設計後に再度、意見を聞いていく。
佐賀委員
エリアマネジメントについて、検討する組織体制は?⇒現時点では、既存の商店街や商工会議所などを中心にしていきたい。
塚本委員
南口の整備スケジュールが具体的になっていない。オリンピックを意識してスケジュールを進めるべきだが?⇒北口はオリンピック前に、自由通路と南口は協議・調整し、示したスケジュールで進めていく。
オリンピック中に工事が行われている可能性もある。一番の課題は?⇒平成28年度末から29年度初めに全体の事業費、負担割合を出すこととなる。金額によってスケジュールが決まる。工事中であれば、安全性の確保をしていく。
小田急改札の橋上化について、小田急との協議状況は?⇒月に2~3回協議している。改札の位置、JRとの関係、レイアウトなど、素案について協議している。
他の賑わいのある駅には動画がある。デジタルサイネージなど積極的に導入すべきだが?⇒エリアマネジメントの利用も含めて検討している。設置後の利用のあり方について、行政情報、シティプロモーションとしての発信などの検討を進めていく。
柳沢委員
民間ビルのエレベーターの市民開放はどうなるのか?⇒角若松ビルとは、一般利用の話を進めている。市の負担は考えていない。
エリアマネジメントについて、現在、市民が簡易に利用しているが、利用できなくなるのか?⇒個人的に利用する場合は、ゾーニングの中で使いやすい広場にしていきたい。
ポテンシャル調査を見ると大型店舗に特化しているが、駅周辺の再整備で商店街の賑わいをどうつくっていくのか?⇒駅前の集積には大型店舗は必要。南口では、飲食店や衣料店など集積している。コンサルタントでこれからの賑わい計画を作り活性化していく。
東木委員
駅での道案内について、ICTやロボット技術など、先進的な技術を取り入れて誘導していくべきだが?⇒今後、検討していく。
柳田委員
小田急の1階の改札は無くなるのか?⇒その予定。
利便性が低下するが?⇒低下する部分もあるが、乗り換えの利便性は向上する。南北の連携も踏まえて判断している。
2階と1階の改札、両方あるべきだが?⇒人件費など、小田急側の判断。
南口の利用状況からして再考すべきだが?⇒自由通路の拡幅に伴い、1階の改札が支障となるため難しい。
2. 藤沢市現新館・朝日町駐車場整備計画について
(1) 現新館について
① 現新館の状況
現新館については、多くの設備機器が更新時期を経過しているため、長寿命化を図るためには設備機器の更新が必要となります。
② 現新館の各階計画
・1階 社会福祉協議会/保育室/シティプロモーション事務局/レディオ湘南スタジオ・事務局
・2階 選挙管理委員会/福祉拠点会議室/団体活動室/多目的スペース/福祉喫茶室/JOBチャレンジふじさわ/会議室
・3階 都市計画課/開発業務課/建築指導課/街なみ景観課/住宅課/会議室
・4階 道路整備課/道路管理課/土木計画課/会議室
・5階 土木維持課/下水道業務課/下水道施設課/下水道整備課/会議室
・6階 柄沢区画整理事務所/藤沢駅周辺地区整備担当/都市整備課/村岡地区整備担当/みどり保全課/公園課
・7階 公共建築課/農業委員会/監査委員会/オンブズマン事務局
③ 整備スケジュール
・平成28年度~29年度 基本・実施設計
・平成30年度~31年度 整備工事
・平成31年1月 供用開始
(2) 朝日町駐車場について
① 既存駐車場
既存駐車場の屋上階の床板の劣化があるため、改修を行う。
② 新設
既存駐車場に隣接する倉庫を解体し、平置き駐車場(27台分)を新設する。
③ 整備スケジュール
・平成29年度 基本・実施設計
・平成30年度 整備工事
・平成31年4月 供用開始
神村委員
現新館の地下駐車場の公用車の配置の考えは?⇒建設3部中心の公用車と考えている。
現新館の整備事業費は?⇒概算で35~40億円と見込んでいる。
資金計画は?⇒決まっていない。特定財源の活用を考えている。
柳沢委員
新館に福祉拠点が入るが、福祉団体からの要望をどう取り入れたのか?⇒活動室、会議室、保育室、交流スペース、駅に近いところに、などの要望を反映した。
今後も福祉団体との話し合いは必要だが?⇒この報告を情報提供していく中で、意見交換していく。
車イス利用者が利用しやすくするため、エレベーターの改修が必要だが?⇒3機あるが、バリアフリーへの更新を計画している。
朝日町駐車場について、1階に雨水が落ちてくる。また、1階が暗いが解消されるのか?⇒改修する予定。
東木委員
1階に社会福祉協議会が入るが、現在の玉半ビルの執務面積と比べてどうなるのか?⇒広くなる。
佐賀委員
1階にレディオ湘南が入るメリットは?⇒平常時は市民に親しみを提供し、職員の情報発信力を活かす。災害時は、コミュニティFMとして、地域のきめ細やかな情報を発信することが可能となる。
友田委員
朝日町駐車場の公用車駐車場について、2階建化の検討はしたのか?⇒埋蔵文化財への影響もあり、この計画となった。
再検討すべきだが?⇒再度、検討していく。
2階の福祉部門を1階にしたほうが良いのでは?⇒庁内で検討し、各部門の優先順位、連携を考慮したもの。
脇委員
みんなのトイレについて、大人用のベッドは設置されるのか?⇒基本設計の中で検討していく。
障がいの状況によって、使い勝手が悪いこともある。様々な対応ができるように、同じ仕様にならないようにすべきだが?⇒付き添いも入れるよう要望も受けている。基本設計の中で十分検討していく。
3. 藤沢公民館・労働会館等複合施設建設基本設計(中間報告)について
(1) 各階計画(主なもの)
・地下1階 藤沢西部地域包括支援センター/地域生活支援センターおあしす/藤沢西部地区ボランティアセンター/駐車場50台/駐輪場約100台/防災倉庫
・1階 市民図書室/生涯学習活動推進室/ホール/地域団体活動室/雇用労働相談室/多目的室
・2階 会議室/談話室/和室/体育室
・3階 藤沢子供の家/放課後児童クラブ/保育室/多世代交流スペース
・4階 若年者就労支援事業/多世代交流スペース/会議室/多目的室/団体活動室
・5階 レストラン/展望テラス
(2) 管理運営方法について
施設管理部分については、指定管理者制度を基軸とし、各機能の現在の運営状況を踏まえて検討を進める。
(3) 労働会館閉館中の対応
① 若年者就労支援事業、雇用労働相談事業、就労支援講座、資格取得講座については、実施場所の確保を含めて、事業が継続できるよう検討を進める。
② 会議室等の代替えについては、労働会館の減免利用団体が市内の公民館施設を利用できるように準備を進める。
(4) 整備コストについて
藤沢市公共施設再整備プランでは、想定事業費を45億円としていましたが、基本計画の中間段階において積算した概算事業費は、約54億8,700万円となりました。主な増加要因は次の通り。
① 市民要望等により必要な機能の拡充を行うとともに、新たに追加した多世代交流スペース・生涯学習活動推進室により、14.7%の面積が増加したため。
② 労務費、資材価格が5%上昇したため。
③ 当初の段階で、施工方法など詳細の想定が困難であったものが2.2%あったため。
上記①の増加分6億6,327万円+②の増加分2億2,500万円+③の増加分9,900万円=9億8,727万円の増加となっています。
今後、実施設計及び施工等の段階で、事業全体の効率化を図り、できる限り事業費の圧縮に努めていく。
(5) 今後のスケジュール
① 平成28年度~29年度上旬 実施・解体設計
② 平成28年度中 仮囲い・内部撤去等・既存建物の一部解体
③ 平成29年度~30年度上旬 地下部分解体・山留工事
④ 平成29年度上旬~30年下旬 建設本体工事
⑤ 平成31年度 供用開始
なお、①~④までを一括発注とします。
東木委員
多世代交流スペースが2か所あるが経緯は?⇒市民より、地域の方が気軽に立ち寄れて、交流できる場がほしいと要望があったため。
3階・4階に子供の家、児童クラブ、ユースワークなどが入るが、中高生の居場所の考えは?⇒多世代交流スペースを利用して居場所をつくっていきたい。藤沢型地域包括ケアシステムのプロジェクトで子ども部会を設けており、検討を進めている。
ホールについて、グランドピアノを置いて、コンサートができるようにすべきだが?⇒グランドピアノは現在あるので、利用できるようにしていく。
山内委員
施設の防災対応は?⇒地下1階、1階、3階は直接外に出ることができ、非難階として扱う。2階も管理用スロープで出ることができる。4階、5階は直接出られないが、安全な場所に誘導していく。
これまでの労働会館の役割を踏まえた施設の名称を考えるべきだが?⇒機能は引き継いでいく。若者の就労支援、市内中小企業は全体の94%であり、労働者の施設として進めていく。名称は、そのことが表現できるものを検討していく。
管理運営について、職員構成はどうなるのか?⇒現行の運営体制を踏まえて検討していく。
一括発注とのことだが、地元業者へ発注すべきだが?⇒適切、適正に発注していく。市内業者の活性化は必要なので、発注の中で盛り込んでいく。
工事中の代替施設の検討状況は?⇒閉館中は、13公民館施設が利用できるように調整している。
将棋室は稼働率が高い。専用室を作るべきだが?⇒多世代交流スペースを活用する中で考えているが、地域の声を聞いて検討していく。
現在の子供の家を残すべきだが?⇒跡地利用については、公有地等活用検討委員会で検討していく。
友田委員
管理用スロープを公用車が通る。人の歩くところでもあり、安全面に問題あるが?⇒十分な安全確保をしていく。
柳田委員
契約について、実施設計、解体、建設の一括発注だが、市内での事例は?⇒市民病院整備で実施した。
施主側に立つ人がいなくなってしまうが?⇒懸念されるが、基本設計者へ管掌業務を担ってもらう予定。
入札の方式は?⇒高い技術が求められる一方でコストの縮減も必要。現在、総合評価入札を考えている。
酒井委員
喫煙スペースが地下にあるが、どのようなものか?⇒今後、実施設計の中で検討していく。
子どもの施設でもある。密閉スペースが必要だが?⇒踏まえて検討していく。
市の施設の中で、喫煙スペースをなくすべきだが?⇒現在、環境部と保健医療部で方針をつめている。その基本的な考え方に則って対応していく。
塚本委員
山留工事の安全性は確保されているのか?⇒基本設計の計画では、新築建物を山留の対岸の壁として利用する。実施設計で再度検討し、受託業者が責任を持って施工していくこととなる。
4. 藤が岡二丁目地区再整備基本構想(中間報告)について
(1) 対象敷地の概要
① 面積 3,104㎡
② 現況
旧藤が岡職員住宅(閉鎖)/旧市民病院看護師寮(閉鎖)/藤が岡保育園(運営中)
(2) 複合化検討機能と規模
① 藤が岡保育園 1,300㎡
② 藤が岡つどいの広場 130㎡
③ 藤が岡市民の家 300㎡
④ 子供の家(新規施設) 190㎡
⑤ 安全・安心ステーション(新規施設) 150㎡
⑥ 文書館書庫(新規施設) 500㎡
⑦ 防災倉庫(新規施設) 100㎡
⑧ 共用部(駐車場・階段・廊下) 1,450㎡
⑨ 民間事業者利用可能部分 1,500㎡
(3) スケジュール
① 平成27年度 基本構想
② 平成28年度 基本設計
③ 平成29年度 実施設計・既存施設解体工事
④ 平成30年度~31年度 建設工事
⑤ 平成32年度 供用開始
※PPP(公民連携)事業による施設整備の場合は、供用開始が平成33年度となる。
塚本委員
民間活力活用の可能性は?⇒余剰部分に民間活力として保育・学習塾・高齢者支援のデイサービスやグループホームなど、PFIゼネコンと話をしている段階。
友田委員
安全安心ステーションについて、高齢者しかいないところ、毎日空いていないところなど、課題がある。まず課題を検証すべきだが?⇒設置している6地区で改めて話し合いの場を設けている。課題を整理して取り組んでいきたい。
柳沢委員
保育園での保護者説明会での、保護者からの要望は?⇒仮設園舎が村岡保育園を利用するため、1km離れてしまう。車での送迎が必要となるが、駐車場の要望あり、確保の目途は立っている。2回目の説明会を11/26に開催する予定。
地下に駐車場できるが、保育園児の送迎にも使えるのか?⇒その予定。
地下から保育園に入れるのか?⇒そのようにしていきたい。
藤が岡地区に地域の縁側機能をもったコミュニティスペースが必要だが?⇒既存の公共施設利用を前提としているが、今後のニーズを踏まえて、市民の家などの活用も検討していく。
今後、この計画について変更もあり得るのか?⇒基本構想の段階なので、可能性はある。
施設の運営方法は?⇒現行の運営方法を考えている。
PPPの検討について、どう考えているのか?⇒PFIを検討している。
ゼネコンの感触は?⇒門前払いにはならなかった。
PFIのメリット・デメリットを検証して議会に説明すべきだが?⇒従来通りかPFIか選定して、財政面も比較して、次回の委員会で説明する。
柳田委員
PFIとして魅力あるものにするためには、建物の床面積を増やすべきだが?⇒日影規制を考慮した最大規模となっている。
ならば、2階建てに考え直すべきだが?⇒学習塾や高齢者のデイサービスやグループホームなどしかできない。その中で、PFIにふさわしい建物になり得るか検討しているところ。公共施設再整備基本方針の中の手法の検討にPPPを検討することとなっている。可能性があるのか検討するもの。ヒアリングの結果から、手法や規模の見直しもあり得る。
5. 藤沢市公共建築物長寿命化(予防保全)指針(素案)について
この指針は、「藤沢市公共施設再整備基本方針」に定める長寿命化に取り組むうえでの具体的な考え方を示すものです。
(1) 予防保全の対象建築物 ※予防保全の部分は屋上(防水)、外壁(シーリング含む)。
① 対象条件
・主要構造が木造以外である建築物
・1棟の延べ床面積が200㎡を超える建築物
・1985年(昭和60年)4月1日以降に建築した建築物
上記、3つの条件を満たしたものが予防保全対象建築物となり、全公共施設1,227棟のうち、167棟が対象となる。(公共施設再整備プランに位置付けられたものを除く)
② 目標保全年数
・鉄筋コンクリート造 法定耐用年数50年/目標保全年数70年
・鉄骨鉄筋コンクリート造 法定耐用年数50年/目標保全年数70年
・鉄骨造 法定耐用年数38年/目標保全年数50年
・軽量鉄骨造 法定耐用年数30年/目標保全年数40年
(2) 予防保全の建築設備(電気設備・機械設備)
① 電気設備対象部分
電力引込設備/受変電設備/幹線設備/動力設備/非常用照明設備/誘導灯設備/放送設備/自動火災報知設備/非常警報設備/非常用発電設備
② 機械設備対象部分
給湯設備/給水設備/ポンプ類/空気調和設備/換気設備/排煙設備/消火設備/エレベーター設備/エスカレーター設備/その他昇降設備
塚本委員
財政部分がない。この計画で、どのくらいの財政負担の軽減が図れるのか?⇒積算できていない。来年度にモデル施設を選び検証する。それを踏まえて、金額を算出していく。
耐用年数が伸びることで、減価償却との関係はどうなるのか?⇒固定資産台帳は法定の耐用年数としている。モデル事業をしたうえで、耐用年数の研究をしていく。
柳沢委員
市民の家など、木造は予防保全とならないのか?⇒長寿命化の効果が表れるものを対象としたもの。
対象167棟の資料を出してほしいが?⇒提供する。
予防保全の順位などの計画は?⇒中長期の予防保全計画をつくる。台帳システムに入力すると自動的に出てくるが、現状を確認して計画を立てていく。
柳田委員
対象外の施設でも重要な施設は長寿命化の考えを示すべきだが?⇒個々の建物について、予防保全に移行するものは検討していく。
以上、報告とします。