12月10日 9:30より、藤沢市議会補正予算常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第62号 平成27年度藤沢市一般会計補正予算(第5号)
国庫補助事業に新規採択された事業、総事業費や補助額に変更があった事業、その他、緊急性があり、年度内に事業の執行が必要な事業などを補正するものです。
補正額は、一般会計が15億4,776万4千円で、補正後の一般会計は、1,397億1,992万6千円、特別会計が1,505万2千円で、補正後の特別会計は、1,307億8,365万6千円となり、一般会計と特別会計の総額は、2,705億358万2千円となります。補正の概要は次の通りです。
【 総務費 (補正額 5億4,248万6千円) 】
1. 市民センター整備費 5億9,128万6千円
長後市民センター北側に隣接する神奈川県企業庁所有の土地を取得するもの。
2. 選挙事務費(市議会議員選挙) ▲4,880万円
4月に実施した市議会議員選挙の経費について、執行残を減額するもの。
酒井委員
役務費が補正額が0だが、予算と執行額が一致したのか?⇒当初予算から若干不足したため、その分を需用費から流用したため0となっている。
【 民生費 (補正額 12億811万7千円) 】
3. 介護保険事業費特別階繰出金 552万7千円
平成27年度介護保険法改正に伴う、事務処理システムを行うための繰出金。
4. 介護給付費等事業費 4億4,820万9千円
障がい福祉サービスの利用件数増加により、不足額を補正するもの。
東木委員
障がい児・者が増加したとのことだが、状況は?⇒平成27年4/1現在で、身体障がい10,910人(前年147人増)/知的障がい2,579人(92人増)/精神障がい2,888人(211人増)。
放課後等デイサービスについて、どのくらい増えたのか?⇒平成27年度に6施設開設し、市内25施設となった。
増えすぎて撤退することないか?⇒仮に撤退した場合には、次の事業所に利用者をつなぐ責務があり、市も連携して取り組む。
許認可は市なのか?⇒県
急に増えているが?⇒ニーズはあるが、全て埋まっている状況ではない。
柳沢委員
放課後等デイサービスの今後の見通しは?⇒ニーズを把握し、社会福祉法人やNPO法人と協議して、適切な整備が図られるようにしていく。
5. 自立支援医療事業費(更生医療) 6,351万9千円
生活保護受給者等、給付対象者の増加により、不足額を補正するもの。
柳沢委員
人工透析患者について、生活保護受給者の中での人数は?⇒平成26年度、人工透析者全体123人の内、生活保護は69人。平成27年度は84人と見込んでいる。
一人あたりの透析費用は?⇒平均、月額42万円。
6. 一時入所事業費 185万3千円
処遇困難事例等、緊急的な一時的保護が必要となるケースの増加により、不足額を補正するもの。
酒井委員
傾向は?⇒虐待や財政的理由など、年々増加している。
対象者の状況は?⇒平成27年9月で、緊急避難15件、内虐待6件。
一時入所が必要とだれが判断しているのか?⇒高齢者支援課内で協議して、福祉事務所長判断している。
自己負担は、ちゃんと支払われているのか?⇒支払われている。
予防策は?⇒介護疲れがある。家庭内の介護負担の軽減支援をしている。
7. 地域包括支援センター整備事業費 983万1千円
平成28年4月に予定されている、辻堂東、藤沢東部地域包括支援センターの新設に伴う開設準備経費、及び、辻堂地域包括支援センターの移転に要する経費を補正するもの。
東木委員
辻堂と藤沢が2分割となるが、東・西の高齢者人口は?⇒辻堂東は、24,251人の内、高齢者は5,005人、西は、17,923人の内、高齢者は4,236人。要支援1・2は、辻堂東341人、西290人。藤沢東は24,512人の内、高齢者は5,807人、西は、21,190人の内、高齢者は4,911人。要支援1・2は、藤沢東382人、西288人。
2つの地区の委託先は現行と同じ法人か?⇒辻堂東は同じ法人で、藤沢東は異なる法人となった。
村岡地区で法人の撤退があったが理由は?⇒社会福祉協議会から撤退の話があった。社協は、他の法人のけん引役を担ってきた経緯があり、9年が経過し、地域包括支援センターも安定してきた。担い手の法人の育成が進んだため。発展的な撤退をしたもの。
柳沢委員
高齢者人口3,000~6,000人で1か所で、市内14か所ある。今回の分館のほかにも6,000人を超えている地区あるのでは?⇒村岡、善行、湘南大庭、六会、湘南台、長後。
今回設置して16か所となる。更に増やしていくのか?⇒状況を見ながら検討していく。
8. 小児医療助成費 9,741万4千円
対象者数、受診件数の増加に伴い、当初予算に不足が見込まれるため。
西委員
平成27年度当初予算が前年度より低いが?⇒平成25・26年度決算を見て、見込んだもの。
受診件数が増えた要因は?⇒1月~11月で、小児感染症が昨年より、3~5倍となった。要因の1つと考える。
所得制限を設けたり、一部負担を求めるべきだが?⇒子どもの健康維持増進が目的なので、所得制限をしていないもの。
9. 法人立保育所施設整備助成事業費 4,050万円
法人立認可保育所2園の開設に伴う改修費、賃借料の補助を補正するとともに、2園とも、工期が平成28年度にかかるため、全額繰越明許するもの。
西委員
認可保育所整備の補助額の上限は?⇒今回は賃貸型で中を改修する費用への補助で、3/4補助で、上限は2,025万円。
定員がそれぞれ60人だが、年齢別の定員は?⇒それぞれ、0歳6人/1歳10人/2~5歳各11人。
柳沢委員
2保育所の園庭はどうなっているのか?⇒SST内のは、敷地内の地上園庭、もう一つの方は、屋上園庭。
給食は自園調理か?⇒その通り。
保育士の確保は大丈夫なのか?⇒選考の段階で確認している。
株式会社での運営について、撤退したところもあった。不安定だが?⇒国・県では、株式会社の参入に制限はない。安定性を確認したうえで選んでいる。認可外施設が廃止となったケースがあったが、児童の行先の確保について、行政としても対応した。認可外施設としても事前の予告をするよう周知している。
10. 特別支援保育等関係費 741万1千円
法人立保育所や幼稚園等で実施する特別支援保育の実施園数及び対象児童が、当初の見込みを上回るため。
西委員
対象の児童数910人とあるが、どのように決まるのか?⇒知的障がい児は手帳または児童相談所で知的障がいの判定を受けた者、身体障がい児は手帳、発達障がい児は、診断を受けた者、病弱は、小児性心臓疾患やてんかんなどで、主治医の診断を受けた者。
11. 生活保護扶助費 5億3,385万3千円
生活保護世帯の増加により、不足額を補正するもの。
神村委員
平成26年11月、市役所内にバックアップふじさわが開設した。内容と効果は?⇒必須事業として、自立相談支援、住宅確保給付金、その他、就労準備支援、家計相談支援、子どもの学習支援を行っている。生活保護に該当しなくても、必要に応じて生活保護につなげるなど、柔軟な対応をしている。
ジョブスポットふじさわが12月に開設した。内容は?⇒ハローワークの常設窓口で、バックアップふじさわ対象者からの相談も受けている。平成26年度は4か月間で、126人を支援し、就職した者は54人、平成27年度は、11月までで、186人の支援を行い、118人が就職した。
柳沢委員
補正額が大きくなった要因は?⇒平成26年度、3,954世帯、5,554人で、補正後4,132世帯、5,804人と見込んでいる。全体的に生活費扶助、医療費扶助が多くなっている。
【 衛生費 (補正額 4,430万4千円) 】
12. 高齢者予防接種費 2,508万円
インフルエンザワクチンの単価上昇により、不足額を補正するもの。
13. し尿処理関係費 1,922万4千円
北部環境事業所の脱臭装置を修繕するもの。
【 農林水産業費 (補正額 ▲1億8,513万8千円) 】
14. 有機質資源再生センター運営事業費 ▲1億8,792万円
有機質資源再生センター解体工事の入札残を減額するもの。
15. 農業用水路等改修事業費 278万2千円
水利組合のポンプ故障修繕に対して緊急に補助するもの。
【 土木費 (補正額 ▲6,200万5千円) 】
16. 市道新設改良費 ▲6,986万8千円
藤沢652号線法面工事について、地権者の相続により工程を見直したことから、減額するもの。
西委員
法面工事について、当初の方法と変更が生じたとのことだが?⇒伊勢山緑地に隣接する土地について、土地利用が明確になったため、工法を変更したもの。
対象地区は街なみ継承地区内と思う。景観に配慮必要だが?⇒吹き付けて法面緑化をしていく。
その上に伊勢山公園ある。文化財包蔵地に含まれているのか?⇒対象外。
発生した残土の量と処分方法は?⇒8,500㎥、工事間流用とし、中井町の埋め立てに流用する。
神村委員
当初予算より増額になっているが?⇒工事区域の変更、法面勾配の変更などを精査したところ増額となった。
17. 道路安全対策費 1,529万3千円
道路区画線の補修・新設について、通学路合同点検対策箇所の今年度分が確定したこと。また、新規要望箇所の増加に伴うもの。
永井委員
通学路安全点検の対策箇所の状況は?⇒平成27年度は、32小学校から202件の要望あり、7/22~8/25に合同点検し、市が114か所対応することを確認した。
114か所のうち、土木部が対応するものは?⇒114件の内、67件。主なものは、区画線、グリーンベルト新設、道路施設修繕など。
なぜ区画線のみ補正するのか?⇒関係機関と協議が整っているため。
東木委員
202件の要望に対して、114件を対応する。残りの88件はどうなるのか?⇒対策が必要なものは150件となり、114件は市で、23件は警察、5件は学校、8件は県、残りは対応が難しいものや民地への要望。
できないところは、その理由を保護者へ伝えているのか?⇒今年度から、学校側へ状況を回答している。市のホームページでも周知していきたい。
18. 総合交通体系推進業務費 ▲1,666万6千円
湘南モノレール「湘南江の島駅」のエレベーター設置事業について、年度内の事業着手が困難となったため、補助金全額を減額するもの。
西委員
今年度中に行ったものはあるのか?⇒ない。
今後のスケジュールは?⇒湘南モノレール(株)の出資会社が変更してたので、現時点では事業計画が示されていない。
19. 長後地区整備事業費 523万6千円
長後市民センター東交差点改良に伴う、不動産鑑定、用地測量、建物等調査を行うもの。
柳沢委員
交差点改良について、周辺住民に周知したのか?⇒11月の郷土づくり推進会議、地区全体集会で説明した。周辺へはしていない。測量前に周知していく。
交差点改良に伴い、測量、建物調査をする。地権者の状況は?⇒地権者は3人。交差点改良計画を示して協力を得ている。
20. 柄沢特定土地区画整理事業費特別会計繰出金 362万円
雨水調整池整備の進捗に伴い、隣地の造成を行うための一般会計繰出金。
21. 建設改良等出資金 38万円
柄沢特定土地区画整理事業の50街区整備工事に伴う、下水道合併施工のための一般会計繰出金。
この議案は、柳沢委員が反対しましたが、賛成多数で、可決すべきものと決定しました。
議案第63号 平成27年度藤沢市柄沢特定土地区画整理事業費特別会計補正予算(第1号) 【 補正額 362万円 】
雨水調整池整備の進捗に伴い、調整池に隣接する50街区の周辺整備を下水道工事との合併施工により2か年の継続事業として行うもの。
柳沢委員
今回の補正で、特定財源は使えないのか?⇒交付申請が終わっているので使えない。また、旧まちづくり交付金は、今年度で終了となる。
国の方針転換なのか、限度額を超えたからなのか?⇒第3期分として、30億780万円の枠に対して、29億5,200万円の交付を受けている。残りは5,400万円あるが、国の方針転換により、受けられなくなった。
この議案は、柳沢委員が反対しましたが、賛成多数で、可決すべきものと決定しました。
議案第64号 平成27年度藤沢市介護保険事業費特別会計補正予算(第1号) 【 補正額 1,105万2千円 】
介護保険法改正に伴う、介護保険事務処理システムの改修に伴うもの。
柳沢委員
来年度以降もシステム改修あるのか?⇒国から詳細が示されていないものもある。来年2月補正で予定しているほかはない。
法改正によるものなのに、国庫半額しか出ていない。国が100%出すべきだが?⇒各自治体で導入しているシステムは自治体ごとのパッケージとなっている。国の制度改正によるものだが、全額を求めるのは難しい。
この議案は、柳沢委員が反対しましたが、賛成多数で、可決すべきものと決定しました。
議案第65号 平成27年度藤沢市下水道事業費特別会計補正予算(第1号) 【 補正額 38万円 】
柄沢特定土地区画整理事業の50街区周辺整備の全体工程の見直しに伴い、平成27年度から28年度の2か年継続事業として、雨水管渠築造工事を行うもの。
柳沢委員
一般会計からの出資金となっているが、全てなのか?⇒すべて一般会計。
この議案は、柳沢委員が反対しましたが、賛成多数で、可決すべきものと決定しました。
以上、報告とします。