6月13日 9:30より、藤沢市議会子ども文教常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
陳情28第1号 藤沢市立図書館取扱図書の規制の強化並びに県に有害図書の定義の広汎化及び例規の改正を求める意見書の提出に関する陳情
この陳情は、次の事項について求めるものです。
1. 藤沢市立図書館取扱図書の規制の強化のため、藤沢市の例規の改正を求める。
2. 1.に際し、有害図書の定義の広汎化のため、神奈川県青少年保護育成条例の改正等に係る神奈川県に対する意見書の提出を求める。
この陳情は、全会一致で主旨不了承となりました。
陳情28第10号 消滅の危機に瀕する言語の保全及び継承を求めることに関する陳情
この陳情は、次の事項について、市及び教育委員会並びに関係機関に働きかけるよう求めるものです。
1. わが国における消滅の危機に瀕する言語であるアイヌ語の保全及び継承に努めること。
2. 学校図書館及び市立図書館において、アイヌ語に係る図書を、貴重な言語を思わせる目立つ表示を随伴する特別なスペースに置き、各種講習会も併せて開催すること。
この陳情は、味村委員が主旨了承としましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
陳情28第9号 義務教育課程における平和教育に係る課題図書に関する陳情
この陳情は、次の事項について、市及び教育委員会並びに関係機関に働きかけるよう求めるものです。
1. 義務教育課程において平和教育の一環として、広島の原爆被爆者による自伝である漫画「はだしのゲン」を課題図書にすること。
2. 学校図書館及び市立図書館に当該図書を、「平和教育」を思わせるフレーズを含んだ目立つ様態での特別なスペースに置くこと。
この陳情は、全会一致で主旨不了承となりました。
陳情28第7号 保健所等における動物の殺処分に係る施設見学を義務教育課程に含むことを求めることに関する陳情
この陳情は、保健所等の動物収容施設における、当該動物の殺処分に係る部分の施設見学を、義務教育課程に含ませることを求めるものです。
山口委員
学校での動物の飼育状況は?⇒1・2年生の生活科で動物とのふれあい体験などをしている。
この陳情は、全会一致で主旨不了承となりました。
陳情28第13号 藤沢市立高浜中学校テニスコート場を学校校庭内に設置するよう求める陳情
この陳情は、藤沢市立高浜中学校のテニスコート場について、危険度の高い状況を解消するため、学校校庭内に設置することを求めるものです。
清水委員
学校側から敷地内に設置してほしいと要望はあるのか?⇒ない。
阿部委員
陳情理由の中に、現在4面あるテニスコートが平成27年11月の整備計画では3面の案だったものが、28年2月の案では2面に変わっており、学校側に聞けば1面は校庭内に設置してもらう予定と聞いている。とあるが事実か?⇒基本構想を検討する中で、テニスコートの配置について複数案を検討してきたことだと考える。
この陳情は、全会一致で主旨不了承となりました。
報告(1) 待機児童の状況と解消に向けた取組について
待機児童解消に向けた取組状況について報告がされたものです。内容の抜粋は次の通りです。
1. 待機児童の状況について
(1) 平成27年度の取組
認可保育所の新設や再整備に伴う定員拡大、小規模保育事業所の整備などにより、平成28年4月時点で、昨年4と比較して、514人の定員拡大を図るとともに、藤沢型認定保育施設制度の見直しなどを行いました。
(2) 待機児童の状況
平成28年4月1日現在、待機児童数は55人となり、昨年同時期の83人と比較して、28人減少しました。なお、利用申込者数は、昨年より426人増加し、就学前児童数に対する利用申込者数の割合は、昨年から2.0%上昇して、29.9%となっています。
① 就学前児童数 22,691人 (3歳未満11,052人/3歳以上11,639人)
② 保育所等利用申込者数(A) 6,793人 (3歳未満3,221人/3歳以上3,572人)
③ 利用児童数(B) 5,983人 (3歳未満2,539人/3歳以上3,444人)
・ 認可保育所等 5,834人 (3歳未満2,390人/3歳以上3,444人)
・ 地域型保育事業 149人 (3歳未満149人/3歳以上0人)
④ 保留児童数(C)=(A)-(B) 810人 (3歳未満682人/3歳以上128人)
・ 藤沢型認定保育室(D) 195人
・ 預かり保育を実施している幼稚園(E) 3人
・ 求職活動中のうち、求職活動を休止している方(F) 172人
・ 私的な理由により待機している方(G) 179人
・ 育児休業中の方(H) 206人
⑤ 待機児童(I)=(C)-((D)~(H)) 55人 (3歳未満50人/3歳以上5人)
⑥ 総定員数 6,220人 (認可保育所 6,036人/地域型保育事業 184人)
2. 待機児童解消に向けた取り組み状況
(1) 現在進めている保育所整備
① 認可保育所の新設整備
・ 東南地区/定員90人/内3歳未満36人/平成28年7月 開所予定
・ 西南地区/定員60人/内3歳未満27人/平成28年8月 開所予定
・ 西南地区/定員60人/内3歳未満27人/平成28年9月 開所予定
・ 東南地区/定員120人/内3歳未満48人/平成29年4月 開所予定
・ 西南地区/定員60人/内3歳未満27人/平成29年4月 開所予定
・ 北部地区/定員60人/内3歳未満27人/平成29年4月 開所予定
★ 計 6園 定員450人/内3歳未満192人
② 既存保育所の再整備による定員拡大
・ 中部地区/定員拡大6人/内3歳未満0人/平成29年4月 定員拡大時期
★ ①と②の合計 定員拡大456 人/内3歳未満192人
③ 認可外保育施設の認可化促進
・ 北部地区/定員75人/内3歳未満28人/平成29年11月 定員拡大時期
(2) 小規模保育事業所の新設整備
整備計画に基づき、公募を次のとおり実施しています。
【募集期間】 平成28年5月16日~7月8日
【募集地区及び設置予定数】 北部地区2園/中部地区2園/東南地区5園/西南地区1園/=計10園
【開所時期】 平成29年4月~平成30年4
【計画目標値】 定員171人
(3) 幼稚園における預かり保育の長時間化等の推進
今年度から補助金の支給要件を見直し、教育時間前の預かり保育に対する補助の新設や、長期休業中の補助基準の充実を図っています。今後も、幼稚園事業者との協議・調整を行っていきます。
(4) 幼稚園の「認定こども園」への移行に向けた支援
認定こども園は、保護者の就労条件によらず、就学前の子どもにに教育及び保育を一体的に提供する施設であり、また、小規模保育施設等の3歳児以降の受け入れ先としての連携施設となります。
北部地区の1園が、平成29年4月の認定こども園への移行を検討していますので、その円滑な移行に向けて、県との手続き・調整など、より具体的な支援を行っていきます。
(5) 利用者支援事業の充実
市では保育コンシェルジュを配置し、利用者支援事業を行っています。保育課窓口での相談支援のほか、湘南台・辻堂の子育て支援センターに出張相談を実施してきましたが、今年度からは、新たに辻堂・六会の子育て支援センターに正規職員の保育士を各2人を配置しています。
3. 国から示された緊急対策に対する本市の対応について
4月7日に、国から緊急的に対応する施策について方針が公表されました。次の5つが柱となっています。
(1) 子ども・子育て支援新制度施行後の実態把握と緊急対策体制の強化
(2) 規制の弾力化・人材確保等
(3) 受け皿確保のための施設整備促進
(4) 既存事業の拡充・強化
(5) 企業主導型保育事業の積極的展開
対象となる自治体は、平成27年4月1日現在の待機児童数が50人以上いる自治体など、全国で227自治体であり、本市もその対象となっています。国から示された対応方針を踏まえた新たな取り組みを今後検討していきます。
阿部委員
小規模保育事業所の整備について、人材確保と保育士用の託児所整備の考えは?⇒全体の認可施設に対する法人立の人材確保に対しては助成している。潜在的保育士に対しては、説明会などを実施する。保育士の業務量の軽減のための園児台帳システムの購入経費を助成する。
保育コンシェルジュの活用状況と今年度2人配置するが子育て支援センターとの連携の見通しは?⇒コンシェルジュは、保育課窓口相談は、平成27年度で564件、出張相談は、湘南台で144件、辻堂で100件、合計808件。
国の緊急対策について、中間年の見直しはするのか?⇒藤沢市の計画は29年度が中間年なので、見直しを予定している。
山口委員
小規模保育事業所の新設整備について、募集10園、定員171人の根拠は?⇒保育所整備計画に基づいて整備を進めている。小規模保育事業所は最大19人の定員だが、これまでの提案は12人とか15人とか様々で、平均を17人として10園で171人としている。
幼稚園の預かり保育について、補助金の要件を見直すが、長時間保育の見通しは?⇒4月から始めたが、市内33園ある。教育前と後の実施は11園ある。預かり保育は8:00前と17:00以降の両方を実施しててるのは5園、長期休業中の預かり保育の実施は5園。
認定こども園への移行に手を上げない理由は?⇒人員体制や運営上の課題整理ができていない。
その対策は?⇒幼稚園事業者へのアンケートや訪問などをして支援していく。
事業所内保育施設について、茅ヶ崎市では補助をしているが本市の考えは?⇒実施方法を確認したうえで検討していく。
清水委員
認可保育所の入所基準について、何を重要視しているか?⇒ひとり親、就労状況、疾病、介護などで、優先順位をつけている。
留保児童数810人は、前年度より264人と大幅に減っていると示すべきだが?⇒国の基準で示している。実際に入所できなかった人数も必要なので、今回報告した。
藤沢型認定保育所の4/1現在の利用者数は?⇒5/1現在で434人。
藤沢型認定保育所が有効と思っても、利用者から評価されていなければならない。434人の評価は?⇒まだ、2か月しか経過していない。評価を集約していないが、運営費を補助し、基幹保育所の保育士が巡回している。保育の質は向上し満足が図られていると考える。
アンケートをして、対策をすべきだが?⇒様々な方法を検討していく。
今後の見通しは?⇒需要が想定以上となることが考えられる。計画の見直しを進めていく。
味村委員
入所保留は第一次で1,201人だったが、第二次募集の状況は?⇒4月の二次内定者は272人。
政府の緊急対策の企業主導型保育事業とは?⇒企業が運営する事業所内保育事業。
原委員
保育所整備計画の当初計画に対して、現状はどうなっているのか?⇒当初の量の見込みは、国が示した方法でアンケートしたうえで、利用の率を出して、人口推計などで計算したもの。それに対して現状は、申込者数は想定より増えている。
平成29年度に見直して30年度・31年年度に反映させていくのか?⇒平成29年度に入ってからでは遅いので、来年の4月の申込は年末から始まるので、年明けにはニーズがわかる。平成29年度中に見直しができるように進めていく。
国の緊急対策について、新たな取り組みとは?⇒小規模保育事業所の卒園児の円滑な受け入れについて最大22人まで受け入れることとし、3歳になっても利用できるよう方針が示されているので、検討をしていく。また、保育士の復職支援として、保育士の子どもを優先的に入れるようにしていく。
以上、報告とします。