6月21日 10:00より、藤沢市議会6月定例会(4日目)が開催され、昨日に引き続き一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。
通告7番 永井議員
(1) 市民福祉の増進施策について
① 生活困窮支援について
経済的格差の広がりを踏まえ、藤沢市として生活困窮をどう捉えているか?⇒経済的困窮をはじめ、様々な生活上の課題ある。社会的孤立もある。市としては、バックアップふじさわ、バックアップ社協で包括的支援をしている。
生活困窮者自立支援事業は、必須と任意事業がある。平成27年度の実績は?⇒平成27年度は、自立相談支援事業のバックアップふじさわ423件、うち支援プランは56件、就労準備支援21件、家計相談16件、学習支援は南北110人が登録。
生活困窮者の一時生活支援事業の検討状況は?⇒任意事業で、住居を持たない人、ネットカフェ利用者へ、一定の住居など、自立支援するもの。無料低額宿泊所などNPOが実施しているため見送っている。ニーズなどを研究していく。
市の学習支援について、利用状況は?⇒4月から湘南大庭地区で、中学生対象としたが、小学生から高校生まで受け入れていく。3施設で90人で、小学生23人、中学生32人、高校生26人、その他8人。
学習支援は外国人の子どもも対象とすべきだが?⇒NPOでは、制度以前から自主事業で外国人の子どもも受け入れている。引きこもり、不登校の子どもも個別プログラムで支援している。
② 子ども青少年の支援について
※東木議員の質問と重複しているため、省略します。
通告8番 山口議員
(1) 藤沢市の観光施策について
① 海外観光客誘客について
11/4に多摩大学、市、観光協会で観光連携の協定が締結された。外国人観光客のウェブサイトで多摩大学との連携は?⇒外国人観光客のアンケート時に協力いただいた。多言語ウェブサイトの操作研修会でも協力いただいた。
江の島島内でアンケートした。どの国からの観光が多いのか?⇒台湾32%、中国15%、アメリカ7%で、東南アジアが58%。個人ツアーが多く、20代が36%、30代が31%。
アンケートから、どのような施策が必要か?⇒トイレ、外国語表示、Wi-Fiの満足度が低い。公衆トイレの洋式化が必要と考える。
トイレの洋式化について、県にも要望すべきだが?⇒県の6か所のトイレについて様式は4割、更なる洋式化を要望していく。
昨年11月に稚児が淵レストハウスが完成した。中津宮広場の仮設トイレを撤去して整備すべきだが?⇒排水設備など課題ある。江の島全体のトイレについて検討していく。
弁天橋と大橋について、通行規制の状況は?⇒弁天橋は、歩行者と自転車。大橋は、車両と自転車で歩行者は通行できない。
大橋の歩行者の現状をどう考えるか?⇒東浜の砂浜を歩いてくる人が大橋を通行していると考える。分かりやすい表示、案内を県に要望していく。
弁天橋を渡った先で人の動線が交差する。整備が必要だが?⇒改善が図られるよう県に要望していく。
② ふじさわ宿交流館について
交流館について、戸塚宿、保土ヶ谷宿との連携が必要。今後の連携の考えは?⇒3宿の連携の中、伊能忠敬のイベントやスタンプラリーなどを実施していく。また、県が実施するイベントと連携して取り組んでいく。
宝物館を含めた遊行寺との連携についての考えは?⇒ふじさわ宿内の文化財の公開、遊行の盆の写真パネルの展示など、一層の連携を図っていく。
鉄道事業者や商工会議所など、民間との連携が必要だが?⇒鉄道事業者、商工会議所、観光協会と行政で、賑わい創出協議会を設置して、民間と行政の連携を構築するとともに、民間主催のイベントを誘致していく。
通告9番 平川議員
(1) 安心・安全にくらせるまちづくりについて
① 通学路の安全について
子どもへの声掛け事案は、登下校時に起きる。防犯対策が必要。市内の防犯カメラの設置状況は?⇒自治会・町内会、商店街に設置補助している。自治会・町内会208か所、商店街242か所の計450台。
450台の中に通学路の設置あるのか?⇒自治会・町内会、商店街で設置場所を決めている。通行者が多いところに設置しているので、通学路や交差点にも設置されていると思う。
保護者からの設置要望はあるのか?⇒平成25年度に1件要望あった。
設置されたのか?⇒自治会へ相談して、設置の申請がされ、現在手続き中。
通学路の防犯カメラの設置について、要望の問い合わせ先について、周知の状況は?⇒自治会・町内会の防犯カメラの設置については、3月に町内会長に通知、市民センター・公民館・防犯交通安全課で対応しいる。説明会などで周知していく。
通学路の防犯カメラの設置について、他市の状況は?⇒大和市、海老名市、座間市で設置している。
子どもを犯罪から守るためにも、通学路へ防犯カメラを設置すべきだが?⇒登下校時のブザー、スクールガードリーダーによる見守りある。通学路への防犯カメラの設置について、教育委員会では考えていない。自治会・町内会でのカメラ設置について、通学路も含めて、市民自治部と調整していく。
中学校の通学路の安全対策は?⇒学校が指定している通学路はない。個別に対応している。
② 健康について
特定健康診査の内容と他市の状況は?⇒平成20年度から義務付けがされ、40歳~75歳で実施。メタボ対策の検査項目の基本に加え、結果により、詳細な検査している。全国共通だが、独自で追加しているところもある。
人間ドックち特定健康診査の違いは?⇒特定健康診査は義務付けでメタボ対策として病気予防のための検診。人間ドックは、任意でガンなどの早期発見を目的としている。
特定健康診査の個人負担は?⇒個人負担は2,000円で、市の負担は1万円。
人間ドック国保加入者への助成状況は?⇒平成27年度で、19市中、11市が1~3万円助成している。
本市の助成の考えは?⇒特定健康診査とがん検診を合わせて受診することで早期発見につながる。人間ドックへの助成は考えていない。
通告10番 味村議員
(1) 子育て・教育について
① 小児医療費助成制度について
家庭の経済的困難が、子どもの健康に影響している。実態を把握する必要あるが?⇒把握は困難。
小児医療費助成制度について、県内で、中学卒業まで助成しているところは?⇒平成28年4/1で、19市中4市で、綾瀬市、海老名市は所得制限なし、平塚市、伊勢原市はある。
小児医療費助成制度により、国保への国費の減額について、本市の減額額は?⇒平成26年度決算で、2,900万円。
国保への減額措置の廃止を国に求めるべきだが?⇒国保会計への国費負担の減額は不合理で廃止すべき。3/29に、全国知事会、市長会、町村会から廃止要望している。
本市の小児医療費助成制度について、所得制限なしで、中学校卒業まで拡充すべきだが?⇒総合指針の見直しの中で、財源を整理し、中学卒業までの拡充を検討していく。
② 奨学金制度について
給付型奨学金について、県内での事例は?⇒給付型はない。
市として、貸与型でなく、給付型を検討している理由は?⇒貸与型は、非正規雇用などで、自己破産に至るなど、重荷となるため、給付型の奨学金を検討していく。
検討状況は?⇒学習意欲があり、一定の所得に満たないものとし、制度の詳細は、総合指針の改定の中で、財源の整理を行い、早期実現に向けて進めていく。
(2) 人権施策について
① 人権施策の推進について
ヘイトスピーチに関して条例化している自治体は?⇒大阪市のみ。
今後、藤沢市として条例化の考えは?⇒法の趣旨について、意識啓発に努め、すべての人の人権が尊重されるように取り組んでいく。
通告11番 武藤議員
(1) 藤沢市の環境施策について
① 循環型社会形成に向けた取り組みの現状と今後について
夏季と夏季以外の収集量の状況は?⇒ペットボトルは、7~9月は135トン/月、夏季以外は90トン/月。缶も夏季に増えている。
平成27年度に毎週収集を試行した。状況とアンケート結果は?⇒六会と明治地区の300世帯で、集積所と戸別収集を実施したところ、80%以上が、毎週収集に満足している。方式は、56%が戸別収集を望んでいる。戸別のペットボトル毎週収集のコストは約3,000万円で、缶を加えると、約4,350万円となる。
収集経費4,350万円について、新たな手法などで軽減できないか?⇒ペットボトルと缶の混合収集で試行すると、集積所で920万円、混合で590万円とコスト軽減できるが、作業負担の増、収集時間の延長などの課題がある。今年度、検証し、毎週収集を早期に実施していきたい。
② 大規模災害発生時の対応について
大規模災害発災時のごみ量の想定は?⇒619万トン。
619万トン出た場合の仮置き場の計画は?⇒地域防災計画の中で定めており、市内5か所で、76,000㎡。環境省の指針からすると不足するので検討課題となる。私有地、県有地、国有地、民有地の順で確保していく。
発災時のごみ収集について、課題は?⇒鬼怒川氾濫の状況を踏まえると、避難施設での可燃ごみ収集を50台で収集する必要あることが分かった。興業公社などと災害協定をしており、停滞なく収集できると考えている。分別には市民の協力が必要で、道路状況から集積所の周知などが課題となる。
今後の災害廃棄物処理計画策定の状況は?⇒地域防災計画で概略を定めている。今後、県がマニュアルを策定予定なので、受けて計画を策定していく。
(2) 災害に強いまちづくりについて
① 本市の「災害復興条例」と「国土強靭化地域計画」について
国土強靭化地域計画について、他市の策定状況と本市の状況は?⇒県内では川崎市が3月に策定した。地域計画策定のため、県が公表した津波想定から被害想定を見直した。
事前復興計画をつくることが必要。国土強靭化地域計画策定のスケジュールは?⇒災害復興条例で基本的なものを示している。具体的な被災状況を見て作成する。地域計画は、県の計画などをみながら検討を進めていく。まずは、防災・減災アクションプランの素案をつくっていく。
② 復旧・復興に対する本市の取り組みの現状と今後について
災害時の罹災証明書を発行するためのシステム整備や職員体制の状況は?⇒熊本の例から、優先業務に収集するため、家屋調査など、他自治体などからの職員協力で対応していく。システムは、西宮市のシステム活用を検討している。
熊本では、救援物資が滞留していた。民間物流のノウハウを活用すべきだが?⇒指定民間拠点2社と協定を結んでいる。必要に応じて、協力要請できる。円滑な対応を図っていく。
災害時物流計画を策定すべきだが?⇒単独の計画はつくらないが、合同訓練で対応力の強化を図っていく。
③ 災害発生時の「レディオ湘南」の活用について
大規模発生直後の情報発信について、レディオ湘南はどうするのか?⇒震度5以上で即座に放送する。洪水、高潮などは、通常放送を中断して、情報発信する。
継続して放送できるため、レディオ湘南に対しての協力体制は?⇒機材、スタッフの食料などが必要となる。市として支援していく。
現新館1階へのレディオ湘南の配置について、緊急時の情報発信するということを市民に認知させる必要あるが?⇒防災ラジオの活用がレディオ湘南の認知アップとなる。レディオ湘南の配置について、基本設計の中で、具体化を検討していく。
通告12番 竹村議員
(1) 教育行政について
① 学校施設の複合化の課題について
池田小事件から15年経った。学校に設置されたモニュメントの中に8つの鐘がある。希望ではなく、悲しみのモニュメントであるが、これからの安全に活かすためのモニュメントでもある。開かれた学校と児童・生徒の安全をどう両立させるか。国が示した、学校施設整備指針の内容は?⇒基本方針で、高機能、多機能で変化に対応できる施設環境の整備、安全で豊かな施設環境の整備、地域のまちづくりの核としての整備としている。
学校開放と複合化の違いは?⇒学校開放は、夜間や休日など、支障のない範囲で、地域住民の活動に供するもので、複合化は、学校と他の機能、施設を建物や敷地で複合化するもの。
学校開放には、どのような条件があるのか?⇒安全性を確保したうえでの、地域住民の利用。開放していないところに部外者が入らないように、ルールをつくる。
鵠南小学校と保育園、児童クラブの複合化が検討されるが、複合化について、学校施設整備指針での原則は?⇒学校における児童生徒の学習と生活に支障のないことが重要、学習に悪影響のある施設との合築は避けることなど。
埼玉県の志木市にある、小学校と図書館、公民館の複合施設をみてきた。学校と公民館・図書館が渡り廊下やオープンスペースでつながり交流できる。子どもたちは、図書館を自由に使える、公民館の成人学級の人が社会人講師として小学校の授業を受け持つ。公民館の休日には、学校が自由に公民館を利用できる。志木小学校の理念は、学校の中に街をつくればいいということ。今後の学校の複合化について、どう考えるか?⇒学校は、学ぶ場であり、豊かな学校生活を送る場。複合化にあたっては、児童の居場所、教育と関係のある施設との複合化を検討することとし、有意義な交流が生まれるなど、効果が期待できるように検討していく。
志木小学校では、開かれた学校の一方、厳重な防犯対策がとられていた。複合施設の安全確保について、防犯カメラの設置の考えは?⇒防犯カメラについては、犯罪の抑止効果あるが、児童生徒のプライバシーなどの課題もあり、今後、研究していく。
(2) 青少年政策について
① 児童養護施設を退所した青年へのアフター・ケアについて
児童養護施設について、聖園の子供の家、聖園ベビーホーム、片瀬学園がある。利用状況と藤沢市から市外で保護されている状況は?⇒4/1現在で、聖園子供の家98人定員で75人/ベビーホーム40人定員で35人/片瀬学園48人定員で41人。昨年度1年間での措置されたのは71人。
児童養護施設に入るのは、その子供の責任ではなく、養育の責任は社会にある。児童養護施設退所後の青年へのアフターケアの状況は?⇒平成26年7月に県が、社会的自立拠点として、あすなろサポートステーションを開設、訪問相談、同行支援、交流の場として支援している。
開設して2年が経過したが、利用764人、相談665件に対して、スタッフ2人とボランティアで対応している。県からの補助も870万円で全県をカバーしている。市でも支援できないか?⇒生活保護、就労はジョブスポット、ユースワーク、個別サポート、社協の安心センター、無料低額宿泊所など、庁内と民間、横断的な連携で役割を果たしていきたい。
社協とあすなろサポートステーションとの介護人材育成とは?⇒あすなろサポートステーションと連携して、児童養護施設退所後の青年を対象に、人材育成を始めた。職員同伴でのオリエンテーション、市内の高齢者・障がい者施設を訪問し、伴奏型のサポートを行っている。
世田谷区では、児童養護施設退所後の支援として、住居支援している。退所後に住み込みや寮で働いて、会社が倒産すれば住むところがなくなる。世田谷区では、住居と仕事を分けて実施したため、仕事を失っても住むところなくならない。市営住宅などで何らかの支援できないか?⇒市営住宅は、夫婦、親子が対象で、青年層への支援は困難だが、住宅政策を総合的に検討を進める中で、研究・検討していく。
児童養護施設退所後の進学率は低く、中退率は高い。藤沢市独自の奨学金制度の検討状況は?⇒庁内で藤沢型地域包括ケアシステムの専門部会で検討してきたが、今後は教育委員会で検討していく。学習意欲があり、一定所得に満たない世帯に含まれる。支給額は学業に専念できるように取り組んでいく。
児童養護施設退所後の支援について、様々な部署にまたがるが、全体的に調整するところがない。他の自治体との連携できる体制をつくれないか?⇒あすなろサポートステーション、市町関係機関と連携して支援している。近隣自治体間の連携が重要であり、広域連携のネットワークづくりを検討していく。
通告13番 土屋議員
(1) 福祉行政について
① 藤沢型地域包括ケアシステムについて
藤沢型地域包括ケアシステムでは、具体的に何を進めていくのか?⇒誰でも住み慣れた地域で、いつまでも暮らせるように、医療、介護、福祉の連携、相談支援体制の強化と支えあいの地域づくりを進めていく。
支えあいの地域づくりについて、今年度の取り組みは?⇒地域課題解消に向けた、13地区ごとの特性を踏まえた支援をしていく。
地域づくりを多様な主体任せにしていないか?市の関与は?⇒多様な主体との協働することが必要。社協の協力による基盤づくりと、地域で解決困難な課題に対応していく。
担い手不足、高齢化などの課題ある。善行団地の一部でゴミ出し困難な人のために、地域の人がゴミ出しをしている。市が関わり、解決の仕組みづくりをすべきだが?⇒地域の支えあいが脆弱となっている。市としては、一声ふれあい収集など、公的サービスで対応することを基本に、新たな支えあいの仕組みをつくっていきたい。
相談支援体制の強化について、コミュニティソーシャルワーカーの役割は?⇒地域活動を拠点として、様々な支援を行う。制度のはざま、孤立している人、住民の支えあいの支援など。
コミュニティソーシャルワーカー、民生委員・児童委員、まちのコンシェルジュの区分けが分かりにくいが?⇒コミュニティソーシャルワーカーは、福祉の専門職で、民生委員・児童委員は、地域の身近な相談役で、対応が困難なケースはコミュニティソーシャルワーカーにつなげる。まちのコンシェルジュは、向こう三軒両隣の一番小さい単位で、役割は今後検討していく。
コミュニティソーシャルワーカーの配置・業務の展望は?⇒鵠沼、湘南大庭、六会地区に社協に配置。検証しながら、将来的には、13地区をカバーしていく。
障がい者は65歳になると介護保険制度に移行となり、改善が必要。コミュニティソーシャルワーカーは、政策提言できるのか?⇒地域ごとの取り組みの中で、把握した課題について、公的な仕組みが確立していない場合は、住民の代弁者として提言することも役割の一つ。
藤沢型地域包括ケアシステムについて、行政が責任を持つべき。行政・財政の責務は?⇒多様な主体との協働、マルチパートナーシップの推進とともに、様々な支援体制の構築に責任ある。財源の確保など関係部門と協議していく。
(2) 公共事業について
① 道路の補修改修整備について
昨年度、自治会・町内会で、小規模改修が行われたが、その際に、地域のお祭りへの寄付がされたが事実か?⇒小規模改修で、近隣自治会と打ち合わせをしたところ、自治会から、業者に寄付の話があった。
金銭のやり取りはよくあるのか?⇒業者と自治会との金銭のやり取りは、一般的にはないと思う。
小規模改修の際、寄付について規制あるか?⇒規制する規定はない。
一定の規定が必要だが?⇒自治会・町内会への寄付は、地元業者と自治会・町内会で行われるものなので、行政が関わるものではない。
公共事業の際に行われないように注意すべきだが?⇒自治会・町内会への寄付について、疑念を持たれないようにすべき。
以上、報告とします。