9月20日 10:00より、藤沢市議会9月定例会(5日目)が開催され、引き続き一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。
通告13番 味村議員
1. 地域づくりについて
(1)地域公共交通の在り方について
本市の交通マスタープランでは、地域公共交通をどう位置付けているのか?⇒地域交通サービスの位置づけは、地域ニーズにあった交通をめざし、乗り合いタクシーやオンデマンド交通を支援すると位置づけている。
地域ごとに特性があり、地域ごとの取り組みを進めるべき。近くに駅がなく、バス利用が多く、高齢者が多い湘南大庭地区、ライフタウン地区では市民病院へのバスを増やしてほしいとの要望あるが?⇒要望は市民が直接バス事業者にするものだが、本市では、実態と地域の要望を把握し、事業者へ要望している。交通事業者が対応する場合と、難しい場合があり、難しい場合は、地域住民による実証運行が行われている。
本市では、善行地区で実証運行がされている。住民、事業者、行政の連携は欠かせない。市として、善行地区の現状、課題を把握していると思うが、どのようにしていくのか?⇒4月から、NPO法人「のり合い善行」が運行している。1日平均40人の利用があるが、運賃だけでは採算取れない。運行を分析し、運行事業者、交通事業者、市で定期的に話し合いをしている。
運営に関わっている住民からは、市の手助けが求められている。他自治体の取り組みを参考にして、市として支援すべきだが?⇒運行継続には、NPOを中心として、運行経路、時間帯、運行計画の見直しなど、広告、協賛金などの収入確保など、事業の採算性を高めるための総合的な支援をしていく。
2. 高齢者施策について
(1)移動支援について
高齢社会を見据えて、高齢者が外出しやすい環境づくりに取り組むべきだが?⇒生きがい、健康づくり、介護予防、引きこもり予防などの観点からも重要。高齢者が元気に集える、地域支えあいセンター、地域の縁側の整備を進めている。老人福祉センター3館の湘南スマイルバスなどで外出しやすい環境づくりに努めている。今後も、外出しやすい環境づくりに取り組んでいく。
地域包括ケアシステムの中で、高齢者の移動支援の位置づけはどうなっているのか?⇒藤沢型地域包括ケアシステムでは、健康づくり、生きがいづくりなどの観点から、検討を進めているところ。
湘南スマイルバスについて、1便の利用状況は?⇒平成23年度10.4人/24年度13.0人/25年度13.8人/26年度14.4人/27年度14.7人。
湘南スマイルバスについて、拡充させるべきだが?⇒平成22年度から、様々な意見を聞きながら、停車位置の増や変更などをしてきた。引き続き、バス事業者など関係機関とと調整しながら進めていく。
高齢者移動支援制度助成について、県内自治体の支援状況は?⇒市営バスでは、フリーパスの購入助成や半額の乗車券などある。中核市では、100円バスの助成などある。
本市ではバスカードを廃止したが、高齢者の外出支援は重要。交通機関の無料、定額利用にすべきだが?⇒様々な観点から検討する必要はあると認識している。ニーズを踏まえて検討していく。
通告14番 友田議員
1. NPO法人との協働の推進について
(1)調査結果及びその後の対応について
昨年の12月議会の一般質問で、国の交付金事業を受けた、NPO法人に市が関与していたことについて、そのNPO法人が行った手続きについて不適切と指摘がありました。
その私的に対して、今回は市側が説明する形で一般質問がされました。内容が複雑で、メモを取ることができませんでしたので、報告は割愛します。
2. 中学校教員の負担軽減について
(1)教員の負担軽減に鑑みる部活動支援について
本市の部活動について、競技経験や指導経験のない顧問の状況と、部活動に費やす時間と休日出勤の状況は?⇒経験のない顧問は、運動部241の内40、文化部は、94のうち12。顧問の時間外と休日出勤の状況は把握していないが、日照時間の長い4月~7月は、平時の始業前1時間、放課後2時間の計3時間以上費やしている。休日出勤も多い。
学習指導要領の改定では、学習の一環と位置付けられている。部活動の活動指針は?⇒部活動は、学校教育の一環といて捉えているが、過度な活動とならないよう運営されるべきと考えている。
地域指導者が派遣されているが、身分保障なく単独での練習もできない。謝礼金は上限6万円で、待遇に課題ある。謝礼金、身分保障を今後どうしていくのか?⇒謝礼金は活動実態に近づけるように努めていく。指導員の範囲について解決する必要あり、慎重に進めていく。
指導者の派遣、登録状況について、需要と供給が保たれているとの事だが、ボランティア精神でやっている現状ある。供給不足と捉えるべきだが?⇒平成27年度で、年間24回を超えた指導員は60人中47人で、2,477日となっている。平均は52回で、今後の検討課題としていく。
派遣指導者の人材不足もある。単独指導ができないことも課題だが?⇒技術的な教員の負担軽減につながっていない。
部活動の環境の把握は県の調査がある。本市独自の基礎調査をすべきだが?⇒調査の必要性は認識している。今後、中体連と協議しながら、検討していく。
部活動の指針が必要だが?⇒各中学校で方向性を明確にする必要がある。手引きやマニュアルを指導者に配布している。指針やガイドラインは示していないが、県のハンドブックを参考に、指針の策定を検討していく。
藤沢市には、市費講師の制度がある。非常勤特別職となれば独自の指導もできる。市費の非常勤講師と同様の制度とすることは可能か?⇒制度としては可能と考える。
部活動の顧問をモデル事業として、非常勤職員の位置づけで実施すべきだが?⇒顧問の意識調査を行い、課題を把握していく。顧問の負担軽減のために、非常勤職員としてのモデル事業を研究しながら、部活動の環境づくりをしていく。
通告15番 北橋議員
1. 三者連携事業について
(1)学校・家庭・地域の連携について
三者連携の地域協力者会議は15団体ある。他の自治体との連携が重要だが状況は?⇒三者連携は、中学校区ごと15地区に分けて地域協力者会議を設置して進めている。イベントでの協力、連携を図っている。市外との連携は、藤沢教育フォーラムの中で、市外の取り組みを紹介するなど、更に連携が進むように取り組んでいく。
小中学校に加えて、幼稚園・保育園・高校・大学を含めた連携が必要と考えるが現状は?⇒幼稚園・保育園・高校・大学が地域協力会議に入っており、小学生が高校へ行ってのものづくり、部活体験などがあり、実りあるとの声がある。今後も連携、交流を進めていく。
2. 生涯学習へのとりくみについて
(1)浮世絵間を含む文化施設について
アートスペース、交流館、浮世絵館、開設したが、取り組み状況は?⇒アートスペースは10/3開設以降、トークイベント、ワークショップ、展示会など、開設から11か月で13,000人が来館している。交流館は、郷土資料展示室でのパネル展示、資料展示、多目的ホールでの宿場寄席、ミニコンサート、縁日などに取り組み、4/29~8月末で、16,000人が来館した。浮世絵館は、7/16に開館し、東海道五十三次、江の島の浮世絵を展示し、中村獅童さんのトークショーなども行った。8月末までに9,000人が来館した。今後もアンケートを参考にして、取り組みを進めていく。
広報紙の発行やPRの考えは?⇒ポスター・チラシの配架、ホームページ、フェイスブックでの情報発信、新聞、情報誌への掲載など、情報発信をしている。アートスペースは大学を訪問しPRしている。浮世絵館では、藤沢市オリジナルグッズを販売、浮世絵だよりの発行をしている。交流館では、指定管理者の観光協会の強みを生かして市内外へPRしている。辻堂駅付近でのデジタルサイネージでのPRについて準備をしている。
(2)音楽イベントについて
藤沢市の音楽振興の現状と考え方は?⇒昭和48年から市民オペラを開催、藤沢市ゆかりの音楽家シリーズなどある。ジャズやポップスなども市とみらい財団が連携して、音楽振興を図ってきた。
市民参加型の音楽祭の取り組みは?⇒中学校の吹奏楽の合同演奏会、アマチュア合唱団の合唱祭、サークル、学校主催の優先会場確保、ポスター・チラシの配架などへの支援をしている。今後も市民の音楽活動への支援をしていく。
北部の音楽拠点は湘南台文化シアター。市民の音楽活動への支援状況は?⇒市民シアターでの、第9を歌う会は、3年に1度の開催で、第10回目を行った。団体の活動が定着したことが一つの成果。
通告16番 吉田議員
1. 環境施策について
(1)超高齢社会が抱える生活環境問題への取り組みについて
2025年問題について、環境部としての課題は?⇒75歳以上の高齢者が66,000人となり、ごみの分別、持ち出しの負担が大きくなる。在宅医療・介護に伴う医療系ごみ、紙おむつなどの介護系ごみ、ごみ屋敷の増加などの課題を想定している。
ごみ屋敷について、具体的状況は?⇒住居内に生活雑貨や生活用品が放置された状態のもので、平成24年度以前は、年間3~4件の連絡だったが、環境部への連絡は、平成26年度12件、27年度16件で、計28件のうち、19県が高齢者の住宅。分別の複雑化、外への持ち出しが困難、処理費用の負担できないなどが要因。対応策を検討し、解決に向けた取組をしている。
処理に係る人数や時間は?⇒1件当たり、15人で2日間かかる。大規模なものは、30人で3~4日かかる。収集現場の職員が中心で対応している。
ごみ屋敷の背景は複雑で増加傾向にある。。今後の対応は?⇒要因の多くは、地域からの孤立化にある。地域での生活が継続できるような支援が必要。コミュニティソーシャルワーカー、民生委員児童委員を中心に、課題解決の仕組みづくり、早期発見、早期対応に努めていく。
藤沢型地域包括ケアシステムの中での、ごみ屋敷、空き家の課題は?⇒ごみの問題は、敷地内にある限り、排除できない。空き家、空き店舗の老朽化課題が生じている。当事者の意思が確認できないことが問題。藤沢型地域包括ケアシステムの重点テーマと位置づけ、仕組み、体制づくりの検討をしていく。
今後、収集業務を再構築する中で、環境部職員との関わりの考えは?⇒一声ふれあい収集や福祉大型ごみ収集している。ごみ屋敷の課題などに対応するには、収集区域の区域割の変更、直営のあり方などを検討していく。
(2)安心・安全なまちづくりにおける環境分野での取り組みについて
台風時の災害対応について、自宅前側溝の清掃で出たごみや災害ゴミへの対応、高齢者・障がい者が土のうを要望した場合の対応は?⇒側溝清掃りのごみは、ボランティアごみとして無料で対応している。高齢者・障がい者への土のう運搬は、北部は環境部で、南部は福祉部で対応している。
子どもたちの安全確保について、収集車を災害の初期段階で活用できないか?⇒120台が収集している。現在の子どもの見守りをしている。子ども110番の収集車への掲示も予定している。災害発生時は、深水倒木などを無線で報告し、関係部署へ連絡する対応をしている。また、収集車のIOT化に取り組んでおり、災害時の危険情報の集約にも対応できる。10月から試行をしていく予定。
(3)循環型社会の形成について
ごみの分別、ごみのなぜを動画配信している。経緯と反応は?⇒ごみ分別アプリを活用し、周知啓発している。市民・大学生との意見交換の中で、動画の意見をいただいたもの。8月末までのダウンロード数は、7200回を超えている。分かりやすいとの声があり、今後は、DVDにして、市民センター・公民館へ配布、関係者に貸し出すことで、周知啓発を図っていく。
今後の周知啓発の取り組みは?⇒減量化・資源化の周知啓発について、12月に動画にポイ捨て防止編を配信していく。マルチパートナーシップで社会情勢の変化に対応した取り組みをしていく。
2. 市長の政治姿勢について
(1)持続可能な組織づくりについて
※一連の不祥事に関する質問でした。補正予算常任委員会での質疑、武藤議員の一般質問と重複する部分が多かったので、質疑は割愛します。
通告17番 井上議員
1. 藤沢駅周辺のまちづくりについて
(1)現状と課題と今後について
藤沢駅周辺再整備事業の進捗状況は?⇒平成25年に公表した基本計画におおむね沿って進んでいる。先行する北側は、特殊街路にエスカレーターを8月に設置、市役所通り線も9月に着手している。北口ペデストリアンデッキは、平成29年度からのリニューアルに向けて詳細設計をしており、JR・小田急と継続して協議している。南口広場は、再整備の方向性について、検討を進めている。
バリアフリー、ユニバーサルデザインについての考えは?⇒藤沢駅周辺は、昭和50年代半ばに完成しているので、バリアフリー、ユニバーサルデザインは不十分。重点に取り組むものと考えているが、ニリューアル整備のため、段差の解消、昇降施設の整備、、案内の中で最大限の工夫をしていく。
財源について、資材や人件費が高騰している。どう捉えていくのか?⇒当初想定との乖離が少なくなるよう、事業費の精査をしていく。
地下通路について、暗い、汚いイメージがある。現在、案内スペースが使われていない。使用状況は?⇒照明看板は41面あり、28面が利用されている。うち市が4面利用している。
照明看板の収入は約330万円とのことだが、利用PRをもっとすべき。浮世絵館、アートスペース、交流館オープンし、案内にも活用できる。また、地下通路の一部が屋根がなく、雨が降れば傘が必要となる。通路内の市民ギャラリー前スペースの活用など、様々考えられるが?⇒エレベーターの設置、バリアフリー化、LED照明化、デジタルサイネージの実施などに取り組んでいく。市民ギャラリー前は、賑わいや憩いの空間として取り組んでいく。
地下通路は、東西方向と南北方向があるが、リニューアルをどう進めていくのか?⇒東西方向は、リニューアルの方向性を見極めて、早期実施していく。南北方向は、自由通路の拡幅、駅の改修と関連するので、最終段階に実施することを考えている。
再活性化に向けた意気込みは?⇒(宮治副市長)藤沢駅周辺再整備については、先行する北口は2020年までにリニューアルを進めていく。自由通路の拡幅は、鉄道事業者とスケジュール、費用負担など、平成29年度中に基本協定を締結していく。南口広場は、ワーキンググループを今年度中に立ち上げて検討していく。南北広場の整備後の活用は、賑わいや交流を生み出すために、エリアマネジメントの導入を視野に入れて検討していく。本市の顔となるもので、未来に向けた元気なまちづくりとなるように、民間の投資を刺激するようなものにしていきたい。マルチパートナーシップの考えをもって進めていく。
通告18番 脇議員
1. 明日の藤沢を担う子どもたちの健やかな成長のために
(1)えがおあふれる学校づくりについて
教職員の勤務実態アンケートの内容と結果は?⇒平時の勤務時間外、土日祝の勤務日数調査で、平日の時間外は98%がしており、2~3時間が30%、3時間以上が、小学校で30%、中学校では45%以上となっている。土日祝の勤務は、平均1日以上が小・特別で40%、中学校で90%近くになっている。しかも8日以上が20%いる。中学校は部活動があるため顕著となっている。特に教頭の負担が大きい。
教員は、どの仕事に多忙と感じているのか?⇒65%以上が、文書処理、打合せ、授業の準備、保護者対応などで、中学校では部活動もある。
部活動は、土日のどちらかを休養日にすることになっているはずだが?⇒本市では、周5日制導入時に、土日のどちらかを休養日として、主催大会は土曜日にし、日曜を休養日と定めている。しかし、利用施設の状況、他市との関係などから、土日とも対応せざるを得ない部分がある。
部活動は、強制的に入らなければならないのか?⇒学習指導要領では、自発的なものとされており、全員が入部しなくてよい。
保護者は入らなければならないと思っている可能性ある。説明は?⇒保護者説明会で、生徒の希望であると説明している。
教員の多忙化解消に向けた今後の取り組みは?⇒教員の意識改革、学校での取り組み、人的配置などある。給食費の公会計化、校務支援システムなどで事務量のしてきたが、今後も取り組んでいく。
人的配置が必要。2020に向けて学習指導要領が改正される。国から示されているものは?⇒アクティブラーニング、各学校のカリキュラムマネジメント、小学校での外国語教育などが示されている。
部活動の休養日の設定を含めて、今後の考え方は?⇒学習指導要領の素案では、部活動の休養日や部活動時間の設定することが求められている。踏まえて、今後のあり方は、中体連と協議して検討していく。
市として、オリンピック・パラリンピック教育に取り組む根拠は?⇒オリンピック憲章にある。大会開催の条件となる。プログラムを推進することが示されている。
プログラムをつくって実施までは踏み込んでいない。本市では、インクルーシブ教育がされている。オリンピック・パラリンピックの視点を取り入れることで、あえてプログラムをつくらなくても良いのでは?⇒オリンピック・パラリンピック教育がめざすものは、学校教育ふじさわビジョンや支援教育の理念などに合致するもの。プログラムの扱いはや方向性は、市長部局と調整するが、これまでの取組みを融合させることを考えていく。
以上、報告とします。