12月12日 9:30より、藤沢市議会補正予算常任委員会が開催され、委員として出席しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第54号 平成28年度藤沢市一般会計補正予算(第5号)
国庫補助事業に新規採択された事業、総事業費や補助額に変更があった事業、その他、緊急性があり、年度内に事業の執行が必要な事業などを補正するものです。
補正額は、一般会計が19億3,440万円で、補正後の一般会計は、1,442億5,279万4千円、特別会計が0円で、補正後の特別会計は、1,282億2,572万9千円となり、一般会計と特別会計の総額は、2,724億7,852万3千円となります。補正の概要は次の通りです。
【 総務費 (補正額 1億519万9千円)】
1. (新)ふるさと納税関係事業費 ※債務負担行為の設定(1,500万円)
全国のふるさと納税は増加しており、寄付をした人が居住する市町村においては、寄付金控除により税収が減少していることから、税の流出を防ぐ必要があります。そこで、ふるさと納税制度を活用して、シティプロモーションに資する返礼品等を寄付者に贈呈するため、関係事務を委託するものです。平成28年度は、出来高がないため、債務負担行為の設定のみとします。
西委員
ふるさと納税について、総務常任委員会の説明では、支出を1,250万円だったが、債務負担行為額が1,500万円となっているのはなぜ?⇒上限額の設定であり、支出は1,250万円を見込んでいる。
柳沢委員
ふるさと納税は、ネットでの申し込みだけになるのか?⇒他市で実施している窓口や郵送も考えている。
2. 過年度市税等還付金及び還付加算金 1億519万9千円
過年度市税等還付金のうち、法人市民税に係る還付金等について、見込みを上回ったため、増額補正をするものです。
柳沢委員
還付する企業数と内容は?⇒平成25年度458件/26年度413件/27年度527件の還付。
今回は、何社の還付となるのか?⇒414件。
【 環境保全費 (補正額 351万2千円)】
3. 生活環境美化推進費 351万2千円
路上喫煙禁止区域を、平成29年2月1日から、市内全鉄道駅周辺に拡大するため、周知啓発の看板、路面シート等の準備経費を増額補正するものです。
堺委員
2月から全駅路上喫煙禁止区域とするが、受動喫煙防止であるべきだが?⇒これまでのオリンピックでは、建物内禁煙だったが、国のたたき台では、敷地内禁煙を検討しているが、屋外の記載はない。本市では、歩行者の危険性を踏まえて、一定の規制をお願いしている。
分煙対策をすることで、吸う人、吸わない人の共存ができる。今ある喫煙所をどうしていくのか?⇒パーテーションの設置は有効だが、美観などの課題もある。設置できそうな場所について、関係者と協議をしていく。喫煙所の利用者の状況などを踏まえて、総合的に検討していく。
清水委員
巡回指導の予算が少ない。体制は?⇒現状の8人で、藤沢駅・湘南台駅・辻堂駅を巡回している。シフトを組み、対応していく。
平川委員
啓発キャンペーンを3駅でするとのことだが、他の駅での啓発は?⇒順次実施していく。
路面シート、看板について、どこに設置するのか?⇒路面シートは、ここから区域が始まるところにシートを貼る予定。看板は、駅構内は難しいので、入口、道路部分に設置していく。
4. (新)北部環境事業所余剰電力地産地消事業 ※債務負担行為の設定(13億7,106万4千円)
北部環境事業所の余剰電力を公共施設で使用する電力の地産地消プロジェクトを実施するため、電力の売却と購入を一括して取り扱う小売電気事業者の選定を行うものです。平成28年度内に事業者と契約をする必要があるため、債務負担行為の設定をします。対象施設は、市立学校54校、市民センター・公民館12施設、その他公共施設12施設、計78施設。事業期間は、平成29年4月1日~33年3月31日までの4年間で、対象施設の年間光熱水費(電気代)3億4,276万6千円×4年間=13億7,106万4千円の債務負担行為を設定します。
清水委員
事業者選定の進捗状況は?⇒今年度は、北部環境事業所の電力を売る事業者と買う事業者が別々となっているが、1つの事業者にしていく。その準備を進めていく。今年度中でのプロポーザルを実施する。
柳沢委員
FIT法改正とは?⇒固定価格買取り制度の改正により、来年4月から、東電以外に扱えなくなる。
今までの北部環境事業所の売電状況は?⇒個別事業者へ売電してきた。発電量は、年間1,300万Kwは、市施設80施設の電気量。
小売電気事業者の状況と仕組みは?⇒PPSは、368社ある。電気の卸売市場や施設で調達して売る仕組み。
どこから電気を仕入れているのか、自然エネルギーの仕入れについて、プロポーザルで条件付けるのか?⇒小売りの自由化が進んでおり、家庭でも買える。PPSについて、再生エネルギーをPRしている事業者もあるが、大手は複数から仕入れているので、把握は難しい。プロポーザルの中では、状況を把握して考慮していきたい。
事業者を変えるリスクは?⇒今回は、プロポーザルなので、経営状況も把握できる。安全性を重視して選定していきたい。
【 民生費 (補正額 16億6,517万9千円)】
5. 社会福祉総務事務費 275万5千円
中国残留邦人等に対する支援給付について、医療給付の増加等により不足が見込まれるため、増額補正をするものです。
6. 障がい者福祉手当 210万8千円
受給対象者の増加に伴い、不足が見込まれるため、増額補正をするものです。
7. 介護給付費等事業費 3億6,043万6千円
障がい児者(身体・知的・精神)の増加に伴い、障がい福祉サービスの利用件数・回数・時間が増加したことから、当初予算に不足が見込まれるため、増額補正をするものです。
8. 養護老人ホーム湘風園施設整備助成費 △537万8千円
2市1町で設立した養護老人ホーム「湘風園」について、施設の老朽化に対する今後のあり方の検討を進めています。平成28年度は基本構想策定するための業務委託を行う予定でしたが、プロポーザル方式で発注したところ、全社辞退となり、今年度の執行が困難となったため、減額補正をするものです。
柳沢委員
再整備についての基本方針は?⇒施設全体が老朽化している。あり方について、平成25年度に分科会で調査・研究が進められてきた。基本構想に向けた検討を進めている。
9. 紙おむつ支給事業費 373万6千円
新規利用者の増加や単価の高い商品の利用が増加したため、増額補正をするものです。
原田委員
紙おむつ支給が増えた理由は?⇒対象者の要介護・支援者の増加に比例している。事業周知を行ったことと、利用しやすくしたため、増加したと考える。
今後も増えると見込まれる。制度見直しの考えは?⇒家族の負担軽減につながるため継続する必要がある。対象。要件などを検討していく。
10. 臨時福祉給付金給付事務費 2,974万8千円
国の2次補正の成立を受け、消費税率引き上げに伴う低所得者支援の給付金について、支給に係る事務経費を計上するものです。なお、年度内に十分な事業期間を確保できないことから、繰越明許費の設定を行います。
11. 臨時福祉給付金 8億5,500万円
国の2次補正の成立を受け、消費税率引き上げに伴う低所得者への支援措置として、給付金を支給するものです。なお、年度内に十分な事業期間を確保できないことから、繰越明許費の設定を行います。
12. 法人立保育所施設整備助成事業費 3億1,929万3千円
老朽化した法人立保育所(神明保育園)の再整備に伴う工事費、改修費、及び、賃借料等の補助を計上するものです。なお、整備期間を平成29年2月~30年1月と見込んでいることから、繰越明許費の設定を行います。
阿部委員
神明保育園の再整備について、移動距離がある。児童の安全性、車の駐車などの配慮は?⇒距離は本園から仮園舎まで600mで徒歩10分。分園から新園舎までは400mで、徒歩6分。安全面は、新分園内に8台分の駐車場と駐輪場も用意される。
西委員
分園は2歳児までだったと思うが、定員増により変更するのか?⇒現在は2歳児までだが、新たな分園の定員構成は、5歳児までと想定している。
仮設園舎に120人入ることとなるが、新分園は70人定員となるのはなぜか?⇒分園なので、本園と同じ規模とはならない。法人の考え。
仮設園舎の園庭について、近くに公園がないと思うが?⇒敷地内に200㎡の園庭を設ける予定。また、道路向かいに公園がある。
清水委員
70人定員の園舎を仮設園舎として120人定員で使用する。安全面は大丈夫か?⇒建物の1階で、840㎡の床面積があり、120人の受入れは可能。専用駐車場も8台確保できるし園庭も使える。
新本園は3人の定員増だが、もっと増やせないのか?⇒法人の検討結果だが、ランチルームやホールも確保していると聞いている。
13. 特別支援保育等関係費 471万円
対象児童数及び、加配職員数が増加したため、増額補正をするものです。
西委員
発達に特別な支援が必要な児童は、どのように認定するのか?⇒知的・身体・発達、病弱など、手帳や児童相談所の判定者。
14. 小規模保育事業費 8,718万1千円
小規模保育事業者に対する給付費について、国の単価が引き上げられたため、増額補正をするものです。
15. 放課後児童健全育成事業費 559万円
児童クラブ、(仮称)高谷子どもの新設、(仮称)第2ちびっこの改修、高谷子ども(東)・神明しいのみの移転に係る経費の負担金を増額補正するものです。
西委員
高谷、駒寄、本町小学校の学校施設内の利用は検討したのか?⇒高谷は現時点で教室不足、駒寄は児童数計では児童現象だが、減少が見込まれない、本町はすでに児童クラブを運営している。
【 衛生費 (補正額 7,020万円)】
16. リサイクルプラザ管理費 7,020万円
リサイクルプラザ藤沢の破砕処理施設で発生した火災事故に対する設備復旧費用のうち、「不燃ごみコンベア」の復旧に要した費用について、増額補正をするものです。
阿部委員
分別の周知徹底が必要。根本的な解決が必要だが?⇒啓発は事故のたびに行ってきた。ホームページのトップページへの掲載、環境フェアでも分別の徹底をお願いしている。火災の段階でも、最小限になるよう、設備改良をし、熱感知器も設けている。また、散水栓を設けて、散布しながら排除できるようにしている。7月の火災に伴い、セコムから消防への連絡体制を整えた。
清水委員
なぜ、不燃ごみではなく、特定処理品目となっているか、その理由を周知すべきだが?⇒ボタン電池は、リサイクル店だが、12月からは乾電池と一緒の収集とした。自治会・町内会にチラシを配布した。動画アプリでも配信する予定にしている。また、リサイクルプラザの施設見学時に説明しているが、破砕するもの、資源にするものなど、今後、周知徹底していく。
柳沢委員
特定財源の建物総合損害共済金の対象は?⇒管財課が原則すべての建物に掛けている。
原田委員
建物保険の残りはグリーンパークが出しているとのことだが、グリーンパークに保険金が出た理由は?⇒自然発火だったため、市加入の共済を使うが、大規模だったため、管理責任として共済の対象とならなかった分をグリーンパークの負担としたもの。
グリーンパークから申し出があったというが、故意や過失でないのに、なぜグリーンパーク側が支払うのか?⇒事故が起きた場合、直ちに協議することとしている。グリーンパークの方も、若干の塵があったということで、施設管理者としての責任があるとして協議が整ったもの。
今年度3回の発生している。分別について駅などで広く周知していくべきだが?⇒緊急的にチラシを作成して、自治会・町内会に配布した。今後、更に分かりやすい周知の必要ある。方法を検討していく。
【 農林水産業費 (補正額 542万5千円)】
17. 農業基盤整備事業費 542万5千円
台風9号で破損した農業用水路について、次期作付け時期前に復旧するものです。なお、復旧工事は2ヶ年の継続費で実施します。
【 商工費 (補正額 320万1千円)】
18. 商店街経営基盤支援事業費 140万4千円
長後商店街協同組合が実施する歩道の路面舗装工事について、その費用を助成するものです。なお、敷地後退による私有地の提供により、一般市民が安全・快適に利用できる安全性・公共性の見地から、補助率を100%とします。
柳沢委員
長後商店街のモールへの助成だが、私有地を使用していくこととなるが、他の商店街でも行っているのか?⇒長後のみ。
歩道として扱う場合、事故などの管理は?⇒事故へは、商店街で保険に加入するが、保険料は市が負担する。
19. 販路拡大支援事業費 179万7千円
中小企業展示会出展支援事業補助金について、見込みを上回ったため、増額補正をするものです。
原田委員
出展の状況は?⇒交付は平成27年度、30件、今年度も11月時点で26件ある。
事業の成果と今後の考えは?⇒アンケート調査では、受発注、共同開発あり、満足度高い。今後は、企業の声を聞きながら、多くの企業が活用できるよう継続していく。
【 土木費 (補正額 3,198万9千円)】
20. 行政指導道路等関係費 ※債務負担行為の設定(5,467万円)
行政指導道路等の廃止に伴い、当該土地所有者に対して、土地評価の損失相当額の補償を行うため、損失補償費について、債務負担行為の設定をするものです。
柳沢委員
今後の損失補償予定は?⇒最終的には、今回の3件のみ。6月の報告では4件と想定していたが、精査の結果3件となった。
21. 道路安全対策費 2,008万8千円
今年度実施した、通学路合同点検により、安全対策のための道路区画線の補修、新設等について、工事費を増額補正をするものです。
清水委員
区画線の対象箇所数と耐用年数は?⇒188か所の要望のうち、対応するのは108か所。土木部では、そのうちの50か所を対応する。区画線の耐用年数は、交通量などで変化するが、早ければ5年程度。
交通量の多いところは、ハンプ、狭さくなどで対応できないか?⇒スピードの抑制には効果的だが、道路の性格にはそぐわないため、積極的には行っていない。
柳沢委員
108か所を対応するとのことだが、今後の予定は?⇒区画線等を工事として発注し、今年度中の完了を見込む。
22. 橋りょう改修費 5,070万円
国の2次補正に伴う、社会資本整備総合交付金の追加を受け、長寿命化修繕計画に基づき、予定していた大庭大橋の舗装改修及び、奥田橋の塗装改修を早期に行うものです。なお、年度内完了が見込めないことから、繰越明許費の設定を行います。
23. 藤沢駅周辺地区整備事業費 2,519万7千円
国の2次補正に伴う、社会資本整備総合交付金の追加を受け、現在建設中の新庁舎方面への歩行者動線を早期に確保するため、道路の整備を行うものです。なお、年度内完了が見込めないことから、繰越明許費の設定を行います。
柳沢委員
4号線歩道整備の内容は?⇒新庁舎整備に合わせて、延長45m、幅員4mの中で、歩道打ち換え、転落防止柵の更新などを行う。
市役所通り線の街路樹が撤去されているが?⇒ツリーサークルを配置していく。線路側にも新たに植栽を配置していく。
24. 善行長後線街路新設事業費 1,300万4千円
善行長後線六会工区の未開通区間の道路予備設計委託を行うものです。なお、交通管理者協議に時間を要することから、繰越明許費の設定を行います。
柳沢委員
予備設計の内容は?⇒整備の交差点など、接続する県道周辺の範囲で設計する。開削の擁壁などを検討していくもの。交通管理者との協議を並行して進めていく。
地権者との交渉で、掘割で進めていくということか?⇒地権者は現在地での営業継続を望んでいたため、BOXでの検討をしてきたが、今年度、開削による整備で協議を進めている。
25. 住宅環境整備事業費 △7,700万円
市営滝ノ沢住宅4号棟外壁改修及び、防音工事について、国庫補助金が不採択となったため、防音工事費を減額するとともに、社会資本整備総合交付金の交付決定を受けている外壁改修工事を先行実施するものです。なお、年度内完了が見込めないことから、繰越明許費の設定を行います。
清水委員
防音工事は市が要望したのか?⇒市が住民に声を掛け、住民の同意で実施している。
来年度以降の計画は?⇒滝ノ沢住宅6棟を平成27年度から計画的に進めている。
【 教育費 (補正額 4,969万5千円)】
26. 学校管理運営費 4,969万5千円
市内中学校において、平成23年4月の部活動中に発生した事故に係る損害賠償を行うものです。※議案第46号関連。
この議案は、柳沢委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
以上、報告とします。