2017.1.30 藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会

 1月30日 9:30より、藤沢市議会藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。

1. 「第2次藤沢市公共施設再整備プラン」(案)について

 昨年の10月26日の当委員会で示された素案の後、市民説明会、パブリックコメントなどを踏まえ(案)として示されたものです。ここでは、短期プランに追加された事業、平成29年度から32年度までの想定事業費が示されましたので、その部分を記載します。

(1)第1期短期プランからの継続

 ① 市庁舎等再整備

 平成29年度 新庁舎建設135億9,783万円/30年度 現新館整備設計・朝日町駐車場設計15億5,000万円/31年度 現新館工事21億円/32年度 0円/新庁舎総事業費見込み 185億8,954万円 平成30年1月供用開始予定/現新館・朝日町駐車場総事業費見込み 37億9,064万5千円 平成32年1月供用開始予定 

 ② 藤沢公民館・労働会館等再整備

 平成29年度 解体工事・建設工事・実施設計施工監修21億5,561万3千円/30年度 建設工事・実施設計施工監修27億9,726万3千円/31年度 0円/総事業費見込み 53億2,980万4千円 平成31年4月供用開始予定 

 ③ 津波対策整備(市営鵠沼住宅)

 平成29年度 市営鵠沼住宅4号棟津波避難施設設置工事6,461万6千円/30年度 0円/総事業費見込み 1億5,910万6千円 平成29年度中供用開始予定(平成28年度一部供用開始)

 ④ 付帯施設整備(宮ノ下公園整備・防災備蓄倉庫整備)

 平成29年度 宮ノ下公園第1期工事・防災備蓄倉庫設置個所の検討及び設置2億2,988万4千円/30年度 宮ノ下公園第2期工事・多目的トイレの設置・防災備蓄倉庫設置個所の検討及び設置1億7,241万1千円/31年度 防災備蓄倉庫設置個所の検討及び設置1,198万8千円/32年度 防災備蓄倉庫設置個所の検討及び設置1,198万8千円/総事業費見込み 4億5,471万4千円 平成31年4月供用開始予定

 ⑤ 市民病院再整備

 平成29年度 旧東館解体工事・外構工事27億5,781万9千円/30年度 0円/総事業費見込み 119億4,393万1千円 平成30年2月供用開始予定

 ⑥ 下水道施設再整備(辻堂・大清水浄化センター・各ポンプ場)

 平成29年度 辻堂浄化センター管理棟建設工事・藤が谷ポンプ場他耐震対策工事・ストックマネジメント計画策定委託他12億3,238万1千円/30年度 辻堂浄化センターポンプ棟建設工事・ストックマネジメント計画策定委託他7億3,824万円/31年度 辻堂浄化センターポンプ棟建設工事・大清水浄化センター自家発電機棟耐震対策工事他2億4,600万円/32年度 辻堂浄化センター旧管理棟撤去設計他2,900万円/総事業費見込み — 平成30年4月供用開始予定(辻堂浄化センター管理棟)

(2)検討事業からの移行

 ① 善行市民センター再整備

 平成29年度 実施設計・埋蔵文化財調査7,998万2千円/30年度 新市民センター棟工事1億8,815万7千円/31年度 新市民センター棟工事16億6,640万1千円/32年度 現市民センター解体工事・埋蔵文化財調査(新体育館棟部分)1億992万4千円/総事業費見込み 26億3,522万6千円 平成32年3月供用開始予定(新市民センター棟)・平成34年3月供用開始予定(新体育館棟)

 ② 辻堂市民センター再整備(南消防署辻堂出張所等)

 平成29年度 実施設計・元県職員住宅解体工事・用地買戻し5億8,606万5千円/30年度 建設工事3億5,649万5千円/31年度 建設工事249,546万9千円/32年度 建設工事7億4,736万8千円/総事業費見込み 42億2,309万1千円 平成32年9月供用開始予定

 ③ 北部環境事業所再整備

 平成29年度 事業者選定支援業務・生活環境影響調査・事業者選定・契約3,445万5千円/30年度 解体工事・新2号炉建設工事・工事監理5億6000万円/31年度 解体工事・新2号炉建設工事・工事監理7億4,900万円/32年度 解体工事・新2号炉建設工事・工事監理4億4,120万円/総事業費見込み 167億2,148万5千円 平成35年4月供用開始予定

 ④ 藤が岡二丁目地区再整備(藤が岡保育園等)

 平成29年度 PFIによる事業者公募・選定・契約1,209万6千円/30年度 解体工事・埋蔵文化財調査・基本設計550万円/31年度 実施設計550万円/32年度 建設工事550万円/総事業費見込み 46億8,805万円 平成33年度中供用開始予定

★ 今回、新規追加された事業 ※素案では、新規検討事業であったもの。

 ① 辻堂保育園等再整備(放課後児童クラブ複合化) 

 平成29年度 測量委託・地質調査・基本、実施設計(1年目)1,907万6千円/30年度 基本、実施設計(2年目)・土地買戻し・事前家屋調査4億4,068万3千円/31年度 建設工事(1年目)5億3,800万円/32年度 建設工事(2年目)・事後家屋調査・解体工事5億9,800万円/総事業費見込み 15億9,575万9千円 平成32年度中供用開始予定

 ② 放課後児童クラブ整備((仮称)天神小学校区放課後児童クラブ、障がい児者一時預かり施設)

 平成29年度 — /30年度 基本、実施設計 — /31年度 建設工事 — /32年度 供用開始予定/総事業費見込み 1億3,848万9千円

 ③ 鵠南小学校等再整備(浜見保育園、放課後児童クラブ複合化) 

 平成29年度 基本構想852万2千円/30年度 基本、実施設計(1年目)7,824万円/31年度 基本、実施設計(2年目)・仮設校舎解体工事・プール、体育倉庫等解体工事1億9,736万円/32年度 校舎棟建設工事(1年目)14億4,704万円/総事業費見込み 43億6,172万2千円  平成34年1月供用開始予定(校舎棟・屋内運動場棟)

 ④ 六会中学校屋内運動場再整備

 平成29年度 基本、実施設計(1年目)4,413万5千円/30年度 基本、実施設計(2年目)・建設工事(1年目)2億6,736万5千円/31年度 建設工事(2年目)5億6,840万円/32年度 既存屋内運動場解体工事・多目的(防災)広場整備8,000万円/総事業費見込み 9億5,990万円  平成32年3月供用開始予定

(3)検討事業(継続)

 ① 善行保育園・善行乳児保育園等再整備

 ② 市民会館・南図書館等再整備

 ③ 村岡公民館再整備

 ④ 文化財収蔵庫整備

 ⑤ 老人福祉センターやすらぎ荘再整備

 ⑥ 太陽の家再整備

 ⑦ 環境事業センター再整備(南北収集事務所統合)

 ⑧ 石名坂環境事業所再整備

 ⑨ 南消防本町出張所(第9分団)再整備

 ⑩ 南消防署苅田出張所(第5分団)再整備(自家用給油所等)

(4)検討事業(新規)

 ① 片瀬山市民の家再整備

 ② 鵠沼市民センター等再整備

 ③ 鵠沼保育園等再整備

 ④ 北消防署善行出張所(第15分団)再整備

 ⑤ 鵠沼中学校校舎棟再整備

 ⑥ 辻堂小学校再整備

 ⑦ 鵠洋小学校再整備

 ⑧ 片瀬小学校再整備

山内委員

 辻堂市民センター再整備について、1/21の地区全体説明会において、住民側から南側の配置案が出された。市の案と住民案の良いところを反映させた設計案にできないか?⇒これまで、住民説明会を重ねてきた。1/21の説明会の中で、建設検討委員会で検討した案との比較を説明し、市の基本構想の配置の考え方を説明した。もう少し時間をかけて、住民に説明する必要がある。3月までに基本設計の予定となっているが、丁寧に対応していきたい。

 今後の進め方は?⇒建設検討委員会での議論を基本に進めていくが、1/21の住民案についても検討する必要はあると考える。

 市営鵠沼住宅の3号棟が津波に耐えられない理由は?⇒平成27年2月の神奈川県の新たな津波浸水深で、3・4号棟の安全性の確認ができなかったため、調査したところ、3号棟は、杭の抵抗力よりも波力が大きく、津波で動いてしまう可能性があることが分かり、津波避難施設の設置を取りやめたもの。

 鵠南小学校の再整備について、4mの津波浸水深の場所で建て替えるとのことだが、移転を検討すべきだが?⇒津波浸水エリアなので、改築時に仮設校舎で対応できないため、現状の考えとなっている。移転は、近隣他校も飽和状態で、場所が見当たらない。

 鵠南小学校に複合化する保育園の設置について、津波浸水区域外にすべきだが?⇒新たに公募する場合は、津波浸水区域外を条件としている。浜見保育園は需要が高いため、十分な津波避難対策をした上での合築を提案している。

西委員

 鵠南小学校の再整備で、児童クラブや保育園が複合化される。本町小学校では、児童が一度、昇降口を出てから、児童クラブに入る状況。鵠南小学校ではどうなるのか?⇒まだ、小学校内での配置が確定していない。配置によって、通所のあり方を今後検討していく。

原田委員

 パブリックコメントの中に、新しい建築文化の創造とあるが、どう受け止めているのか?⇒直接聞いたところ、公共施設はシンボルであるべきとのことだった。相応しい色合いなど、そのような視点で検討していく。

 検討事業には想定事業費が示されていない。財政状況によりなくなるケースもあるということか?⇒スケジュールを明らかにできないため、事業費は示せない。

 今後も示さないのか?⇒検討が進む中で、財政部局と協議して記載していく。

 辻堂市民センター再整備について、住民側から提案があったとき、建設コストに上限がないような説明がされた。庁内統一の考えか?⇒建設コストの話の中で、数字的な積み上げがないため、比較が難しいという意味で話をした。建設コストは重要。

 新たな案は、ワークショップから出た案であり、コスト比較もすべき。それを住民へ提示すべきだが?⇒2つの案を時間とコストをかけて、積み上げることとなる。技術的なこともあるので、関係課と調整して検討していく。

 北側住民の意向、コストも考えたうえで、総意としていくべきだが?⇒北側の日陰の部分ある。立ち止まって検討する。テニスコートの配置にも課題がある。地域の総意を大切にしながら進めていく。

 鵠沼市民センターの再整備は、いつから着手されるのか?⇒検討事業に位置付けたのは、隣接地の用地取得がきっかけだが、実施事業の後となる。

 計画が明確になっていない中での土地取得は適正なのか?⇒この用地は、市民センターに隣接する土地であり、将来の整備用地として想定している。全体的に老朽化しており、将来的に再整備は必要なため、近隣土地を把握しながら必要な土地を買ってきている。昨年、所有者から処分の話があったため、機会を逃さないで取得するもの。

柳沢委員

 村岡公民館の再整備について、新駅建設が決まっていない中で、検討事業に位置付けた理由は?⇒新駅実現に向けて、県・鎌倉市と検討を進めている。再整備の位置は、新駅への影響がない位置にしている。

 今後の住民との協議スケジュールは?⇒地区集会に説明し、平成29年度に建設検討委員会を設置する予定。地域住民に参加いただき、合意形成を図っていく。

 市民会館・南市民図書館の再整備について、どのように検討されているのか?⇒文化ゾーンとして重要な場所で、大きな事業となる。進め方にも多くの手法があり、PPPやPFIも手法の一つ。今後、利用者の意見を踏まえた計画をつくっていきたい。

 利用者だけでなく、全市的に意見を聞く必要あるが?⇒指摘通り、今後、検討していく。

 PPP、PFI導入の考え方が盛り込まれた。国からの指針によるものだが、強制ではないはずだが?⇒国からは要請で出されている。人口20万人以上の自治体は、平成28年度末までに優先的規定を定めていただきたてとなっている。今後、財政状況を踏まえて、取り組むもの。

2. 藤沢市藤が岡二丁目地区再整備事業について

 藤が岡二丁目地区再整備事業について、PFI事業による再整備を導入することとしており、その募集要綱(案)などが示されました。ここでは、今後のスケジュールを記載します。

(1)平成29年2月中旬 PFI法に基づく特定事業の選定、公表

(2)平成29年4月上旬 募集要綱等の公表

(3)平成29年4月上旬 説明会・見学会の開催

(4)平成29年4月中旬 質疑の受付(1回目)

(5)平成29年5月 質疑への回答(1回目)・参加表明者からの質疑の受付(2回目)

(6)平成29年6月 競争的対話(予定)・質疑への回答(2回目)・参加登録申込受付

(7)平成29年7月 提案書の受付・プレゼンテーションの実施

(8)平成29年8月 最優秀提案者等の選定・公表

(9)平成29年9月 基本協定の締結

(10)平成29年12月 事業仮契約の締結

(11)平成30年3月 事業契約の締結

原田委員

 埋蔵文化財調査をPFIで行う理由に、スケジュールの短縮がある。質の低下にならないか?⇒埋蔵文化財の調査は限られた業者となるため、市でも民間でも質は変わらない。

 望ましい用途の根拠は?⇒一定の需要があると考えたもの。住民の意見も取り入れている。

 藤が岡の住民のニーズ調査はどうしたのか?⇒各団体の要望を基本とし、民間事業者の意見を踏まえ、住民説明をした上でのもの。

 事業撤退のリスク分担は?⇒最優秀提案者との協定の中で、リスクについて入れていきたい。

 堆肥化センターは事業者が撤退した。撤退した場合やPFIが成り立たなくなったらどうするのか?⇒基本は次の引き受け手を探すこととなる。建物の所有権は市にあるので、直営や業務委託になると考える。

 契約前にリスク分担を確認する必要がある。市民・議会に公表すべきだが?⇒提案内容によりリスクが変わる。事業の継続が困難になった場合のリスク分担表が、実施方針に入っている。契約の中で、リスク分担が明記されるもの。

友田委員

 VFMが工期短縮で落ちている。市の負担が増えるが?⇒保育園に通う子どもへの影響を少なくするため。

柳沢委員

 下請事業者の状況も把握していくのか?⇒要求水準書に定め、モニタリングをしていく。

 請負代金も把握するのか?⇒モニタリングの中に配慮し、聞き取りをしていく。

3. 藤沢市新庁舎建設事業及び現新館整備計画について

 新庁舎建設事業については、昨年10月26日の当委員会での報告以降の変更について、現新館整備計画については、平成27年11月20日の当委員会で報告されましたが、現在の整備計画が報告されたものです。

(1)新庁舎の計画変更・追加工事

 ① 各課レイアウトの調整等に伴うフロア計画の変更 (建築工事)約5,400万円 (電気工事)約6,600万円 (設備工事)約5,200万円

 ② 多目的トイレの増設(1箇所) 約300万円

 ③ 市議会タブレット導入に伴うWi-Fi環境整備 約400万円

 ④ 窓口発券システムの機能拡充 約6,100万円

 ⑤ 庁内掲示のためのデジタルサイネージの増設(11台) 約1,000万円

 ⑥ 市民ラウンジへの冷水機の設置(3台) 約200万円

 ⑦ 地下1階への防犯用管理シャッターの設置 約1,800万円

 ⑧ 各フロアのセキュリティ強化のためのICカードによる入室管理機能の整備 約300万円

 ⑨ 共通仮設費・現場管理費・一般管理費・消費税 約6,000万円

※以上のことから、総事業費は、平成27年9月の当初契約185億円から、189億円となります。

(2)現新館整備基本計画の見直しについて

 平成27年11月20日の当委員会後、平成28年11月に設計委託事業者が決定し、平成30年3月までに基本設計・実施設計を行う予定としています。基本計画の見直しについては次の通りです。

 ① 福祉喫茶室を2階から1階に配置変更

 ② 平成29年4月の組織改正に伴う建設3部のレイアウト調整

 ③ 現新館整備に伴う受動喫煙防止対策について

 「藤沢市公共的施設等における受動喫煙防止を推進するためのガイドライン」及び「藤沢市の公共施設における受動喫煙防止対策に関する指針」に基づき、敷地内禁煙を前提に計画を進めています。
 あわせて、来年から供用開始する新庁舎についても、敷地内禁煙とし、受動喫煙防止を推進していきます。

桜井委員

 ユニバーサルレイアウト導入による効果について、年間1,600万円の縮減の内容は?⇒LAN配線、電話回線、間仕切りなど。

 什器の移転費用3,000万円が不要とあるが、書類などの移転費用は?⇒約6,200万円かかる。

原田委員

 2階の平面図を見ると、選挙管理委員会と会議室の面積が広すぎると思うが?⇒各課の現状・要望を踏まえて整理した。選挙管理委員会で必要な面積を積み上げたもの。会議室は、選挙の説明会、期日前投票などを踏まえたもの。

 市民活動推進センターは、現新館に入れるべきだが?⇒移転の要望あったが、庁内調整の結果。

柳沢委員

 福祉喫茶室が1階に入った経緯は?⇒2階としていたが、関係団体、市社協などと話をした結果、1階が好ましいとなった。

西委員

 選挙管理委員会の会議室で期日前投票をするのか?⇒期日前投票も含めて使える配置としている。実施するかは今後の調整。

 電話交換機の仕様変更とは?⇒電話機807台ある。多機能電話機が入ったため、仕様変更が必要となったもの。

 FAXは使用できるようになるのか?⇒セキュリティの課題もあるため、仕組みだけで解決するものではない。

神村委員

 1階・2階の配置について、社会福祉協議会や福祉団体と共有したうえで、今回示しているのか?⇒前の案の時は、社協や団体から意見を聞いている。全て反映はされていないが、オープンスペースの活用を含めて、今後、話をしていく。

 以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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