5月30日 9:30より、藤沢市議会藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
【新庁舎建設事業及び現新館整備基本設計(案)について】
1. 新庁舎建設工事の進捗状況等
(1)工事進捗について
5月現在、概ね躯体工事が完了し、低層階から内装や設備工事に順次、着手しています。全体の進捗状況としては、、約64%となっており、12月13日竣工に向けて計画通りに進んでいます。
(2)デザイン・色彩計画について
新庁舎のデザインコンセプト【湘南からイメージされる「水平線」「風」「波(さざ波)」に沿って、庁内検討委員会等で本市のイメージに合った色彩等の調整を進めています。
2. 新庁舎建設工事に伴う発生土の処分について
(1)処分先について
当初予定していた養浜事業での活用が出来なくなったため、新たに処分方法の検討を進めてきました。費用や条件面を比較検討した結果、平塚市の土地区画整理事業区域を処分先としました。
(2)処分費用について
運搬費約8,200万円+処分費約2,800万円+仮設費・経費・消費税約5,000万円 = 合計約1億6,000万円
※この工事の変更手続きとして、6月議会の補正予算等を上程します。
3. 現新館整備基本計画の概要について
(1)現新館の主な機能について
① 新庁舎と同様に、ユニバーサルレイアウトを採用し、また、多目的トイレなどバリアフリーに配慮した庁舎とします。
② 太陽光発電設備の導入など自然エネルギーの活用により、熱負荷の低減を図ります。
③ 各フロアの利用形態に合った空調方式を選定し、維持管理に係るランニングコストを抑えます。
④ エネルギー管理設備を新庁舎と連携させ、一元管理による効率的な庁舎管理を行います。
⑤ 災害時に必要な非常用電源を確保するほか、井水設備を導入するなど、防災機能を備えた庁舎とします。
⑥ 1階・2階は、市社会福祉協議会を中心に、生活困窮者等の自立相談支援や権利擁護等の相談窓口、障がい者団体等の活動支援の場、ボランティアや担い手等の人材育成や情報提供の場、高齢者・障がい者・子育て支援に関する機能等を配置した福祉拠点機能を整備します。
(2)現新館のフロア計画
1階 福祉拠点(社会福祉協議会/更生保護サポートセンター/基幹相談支援センター/福祉喫茶室 他)・企画政策部(レディオ湘南事務局/スタジオ 他)
2階 福祉拠点(ボランティア活動・団体活動室/引きこもり支援スペース/子育て支援機能/JOBチャレふじさわ 他)・行政委員会(選挙管理委員会)
3階 計画建築部(住宅政策課/開発業務課/江の島地区周辺整備担当/都市計画課/建築指導課/街なみ景観課 他)
4階 道路河川部(道路管理課/道路整備課/河川水路課/道路河川総務課 他)
5階 道路河川部(道路維持課)・下水道部(下水道管路課/下水道施設課/下水道総務課 他)
6階 都市整備部(柄沢区画整理事務所/藤沢駅周辺地区整備担当/公園課/みどり保全課/村岡地区整備担当/都市整備課 他)
7階 計画建築部(公共建築課)・行政委員会(農業委員会/監査委員会/オンブズマン事務局 他)
阿部委員
新庁舎建設の発生土処分について、運搬費が全体の50%以上となっている理由は?⇒平塚の現場まで距離があるため。
それでも平塚の方が良いのか?⇒処分費が軽減されるため、総額で平塚で処分する方が安かった。
処分費がなぜ必要なのか?⇒平塚の区画整理で受入れ単価が決まっている。
運搬方法と期間は?⇒村岡の仮置き場所からダンプで運搬する。期間は2~3か月程度。
長期間大型車が出入りする。村岡地区住民の理解は得られているのか?⇒近隣に丁寧に説明し、注意しながら搬出していく。
市でなく、業者が近隣に説明するのか?⇒基本的にはJVが説明するが、必要があれば市も一緒に。
受動喫煙対策について、進捗状況は?⇒現新館の喫煙所は7月末を目途に撤去していく。
山口委員
新庁舎建設について、仮設の歩道橋は今後どうなるのか?⇒新庁舎整備後に撤去する。
現新館について、録音機能はどうなるのか?⇒行政委員会の会議室は、各行政委員会と調整しながら、必要な機能を調整していく。
山内委員
災害時の庁舎の利活用の考えは?⇒新庁舎は1~5階の各フロアでラウンジ、会議室を一時避難場所、帰宅困難者の受入れに活用する。現新館は、1・2階の福祉拠点フロアを活用することとなるが、今後、計画の中で検討していく。
飲食可能なスペースは?⇒市民会議室は飲食禁止としていく。新庁舎の1階と5階の市民ラウンジでの利用を考えている。
新庁舎5階の屋上庭園で飲食できるのか?⇒利用可能で考えている。
Wi-Fi環境はどうなるのか?⇒新庁舎は、1~5階の待合ロビーとラウンジに設置する。現新館の1・2階に設置予定。
酒井委員
新庁舎の木質化について、検討されたのか?⇒構造的には不可能。内装面で検討したが、木質化は少ない。
最大限検討したのか?⇒関係各課と調整して検討した。
コンクリート打ちっぱなしの部分があり危ないが?⇒角が立たないように工夫している。
植栽の管理はどうしていくのか?⇒全体の庁舎管理の中で行っていく。
市民ボランティアを活用すべきだが?⇒屋上庭園など部分的に協力を得られるようなら今後、検討していく。
新庁舎内に点字ブロックはしないのか?⇒計画では、エントランスから総合窓口まで誘導する。あとは、職員が案内する。
桜井委員
現新館の空調はどうなるのか?⇒個別空調システムを導入し、各エリアごとに温度設定が可能となるよう考えている。
エネルギーの管理設備を新庁舎と連携とあるが?⇒新庁舎の中央制御システムと同等のシステムを導入する。
現新館再整備工事の入札方法は?⇒全体的に内部リニューアルするもので、一括発注を考えている。総合評価方式に向けて関係課と協議している。
総事業費は約35億円。総合評価のメリットは?⇒市内業者の参入等、新庁舎同様に提案型が考えられるので、総合評価方式を考えている。
現新館のライフラインは老朽化している。どう改修していくのか?⇒耐用年数を過ぎているので全面改修を考えているが、単純な更新ではなく、管の内部を調査し、使えるものは使っていく考え。
新庁舎建設は大手が受けて、地元業者を活用するとのことだったが、なかなかできていないとの声ある。現新館は、市内業者とのJVなど、検討すべきだが?⇒JVについて、市内業者の参入を踏まえて関係課と調整していく。
地下駐車場の扱いは?⇒基本的には現行の通り、地下1階は公用車駐車場、地下2階は書庫として予定している。
新庁舎について、現状の懸垂幕などでのPRを考えるべきだが?⇒懸垂幕の設置は、JR側にポールを設置する。また、国道側の擁壁にも設置していく。
柳沢委員
発生土の処分量は?⇒約25,000㎥。
全て、平塚にもっていくのか?⇒砂質土に自然石も含まれている部分があるので、その部分は建設リサイクルセンターに搬入する。
処分費の単価は?⇒平塚の区画整理組合では500円/㎥。当初予定の茅ヶ崎市赤羽は、4,200円/㎥。
なぜ、平塚は安いのか?⇒区画整理組合から示されたもの。
村岡の仮置き場から、1日何台ぐらい搬出するのか?⇒1日当たり、50~100台で考えている。
新庁舎建設について、市内業者の参入状況は?⇒現在、建築は目標16%に対して14.7%/電気は目標21%に対して23.2%/機械は目標21%に対して19.8%/土木は目標26%に対して49%。
これから内装関係となる。参入をもっと増やすべきだが?⇒JVと調整しながら、検討していく。
2次・3次下請けの状況把握はできているか?⇒随時、施工管理台帳で把握に努めている。
現新館について、災害時の非常用電源、井水設備の整備とあるが?⇒発電機を設置して3日間の電源を確保する。飲料水は、地震に耐えうる受水槽を設ける。トイレの洗浄水の確保は井戸水で確保する。排水は、下水道が被災した場合は、地下の水槽を活用するため、排水管を切り替える。
スケジュールについて、朝日町駐車場が平成30年5月ごろ着手とあるが、整備中の駐車場はどうするのか?⇒JR側倉庫を解体して平置きの駐車場を整備する。朝日町駐車場は部分的な改修なのてぶ市民利用に支障のないように進めていく。
武藤委員
現新館整備について、効率的・効果的な整備範囲はどう決めるのか?⇒現状を調査して使えるものは使っていく。
調査は委託していくのか?⇒コンサルが外注で、配管を切り取って内部調査をする。
セキュリティの考えは?⇒17時以降や休日の福祉拠点などの市民利用は、エレベーターでの制限を検討している。
階段を利用した場合は?⇒階段室を施錠して制限するが、災害時を踏まえて、非常時にはロックが解除するよう工夫をしていく。
柳田委員
現新館について、福祉関係フロアとなるが、障がい者団体の方々からの要望内容は?⇒障がい福祉法人協議会からはみんなのトイレの設置などの意見をいただいている。
障がい者団体の拠点としての要望があったと思うが?⇒藤沢型地域包括ケアシステムの中で、障がい者、高齢者、子育て支援などの拠点としていく。
障がい福祉を一元的に取組むべきだが?⇒高齢者より専門的な相談機能スペースが必要となる。藤沢型をコンセプトに進めているが、今後、社協と協議しながら、進めていく。
庁舎の名称について、どう考えているのか?⇒市民から分かりやすい名称を検討していく。
原委員
新庁舎のキッズコーナーの検討状況は?⇒市役所に用のある人が一時的に預ける施設として、1回の利用を4時間以内を想定している。
管財課が中心に検討しているのか?⇒その通り。
運営はどうなるのか?⇒専門的な委託を検討している。
今後の見通しは?⇒新庁舎の供用開始にあわせて、スケジュールを定めていきたい。
【藤沢公民館・労働会館等複合施設建設事業の進捗状況について】
1. 進捗状況
(1)実施設計の進捗状況
実施設計についは、平成28年度に設計・施工の一括発注をしており、基本設計を基本として、事業者との定例会議で検討を重ねるとともに、関係各課等とのヒアリングを実施し、利用しやすい施設となるよう検討を進めました。なお、実施設計の完了に伴い工事内容等が確定するため、6月議会において建設工事費の減額に伴う契約変更の議案上程・議決後、契約変更手続きを行います。
(2)解体工事の進捗状況
実施設計と並行し、既存施設地上部分の解体工事を進めており、引き続き地下部分の解体工事も実施する予定です。また、既存施設の解体にあたり、敷地に隣接する住民への説明会を開催し、理解を得ています。今後も、個別の説明を含めて適宜対応していきます。
2. 基本設計からの主な変更点
(1)建物全体の配置及び外装形状の変更
工事をより安全かつ適切に進める観点から、敷地境界線から新施設までの空地を、1.5m程度確保したため、建物全体の配置及び外装形状について変更をしました。
(2)法令等許認可の手続きに伴う設計の変更
敷地内西側の擁壁築造範囲を基本設計作成時より延長する必要が生じたため、設計の変更をしました。
(3)機械設備工事の変更
実施設計段階で、ホールへの搬入用エレベーターの必要がなくなったことにより、搬入用エレベーターの設置を取りやめました。
3. 新施設の利用計画・管理運営等
(1)使用料等
貸室等の使用料については、旧労働会館や公民館、市民センターの使用料との均衡を図りながら、検討を進めていきます。駐車場については、施設利用者が適正かつ公平に利用できるよう、有料とすることを基本とします。
(2)利用時間
現行の各施設の利用時間を基本とし、共用利用をする諸室等は、公民館の利用時間(9時~22時)を基本とします。
(3)管理運営方法
施設管理部分は指定管理者制度を基軸とし、運営部分については、効率性及び、市民サービスの維持・向上につながる体制を検討し、併せて設置条例の検討も進めていきます。
(4)新施設名称・愛称
複合化する施設・機能を踏まえた名称の検討を進め、愛称については、市民や利用者等からの公募により決定します。
4. 今後のスケジュール
平成31年度の供用開始を予定しています。
阿部委員
擁壁を延長する理由は?⇒解体工事を進め、造成した結果、安全性を確保する必要があることから延長するもの。
延長する長さとかかるコストは?⇒約20mで2,800万円。
設置条例はワーキンググループで検討するのか?⇒その通り。
ワーキンググループの構成は?⇒産業労働課、生涯学習総務課、公民館。今後は、他の関係課にも参加いただく。
外部を入れる予定は?⇒管理運営と条例の内容を検討するので、庁内関係課で進めていく。
労働会館と公民館は所管がちがう。どうしていくのか?⇒ワーキンググループで方向性を検討していく。
利用する市民に丁寧に周知すべきだが?⇒方向性を適宜利用者に説明していく。
駐車場の料金設定は?⇒施設利用者の免除・減額・時間も含めてワーキンググループで検討していく。
山内委員
バイク、自転車駐車場の台数は基本設計から変わらないのか?⇒90台のうちバイク3台としている。
駐車場を駐輪場に柔軟に対応できないか?⇒万一、不足した場合は、運用の中で安全を最優先に臨時的に確保していく。
自動車50台、自転車90台とした根拠は?⇒開発の条例で基準が決められいる。
酒井委員
木質化の検討は最大限したのか?⇒利用団体と調整して決めたもの。
ふじさわ宿を意識した部分は?⇒ふじさわ宿をイメージした色合いを採用している。
コスト縮減の取組み状況は?⇒ホール搬入用のエレベーターを取りやめた他、敷地境界線から1.5mにしたことでコスト縮減した。
喫煙について、敷地内禁煙か?⇒その通り。
柳沢委員
新施設の利用料金の検討状況は?⇒他の公民館と整合性を図りながら検討していく。
これまで、労働団体の使用料について減免してきたが、今後は?⇒これまで通りの考え。
いつ頃までに案を出していくのか?⇒今年度中に方向性を出していく。
管理運営部分について、運営部分は直営で進めていくのか?⇒検討しているところ。
公民館部分は、他の公民館と同じ運営で進めていくのか?⇒13地区公民館の1つなので、整合性を図りながら、直営での検討も進めている。ワーキンググループで検討を進めていく。
以上、報告とします。