9月20日 10:00より、藤沢市議会9月定例会(5日目)が開催され、引き続き一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。
通告10番 味村議員
1. 市長の政治姿勢について
(1)平和行政について
7/7に核兵器禁止条約が122国の賛成で採択された。採択されたことについて市の受け止めは?⇒核兵器のない平和な世界への具体的第一歩と捉えている。
被爆者国際署名に市長も6月に署名した。経緯は?⇒平和市長会議加盟都市に要請があり、6/26に署名した。
広く市民に訴えるべきだが?⇒被爆者国際署名を市のホームページ等で周知していく。
子どもたちを広島・長崎に派遣している。事業開始の経過と今年度の取り組みは?⇒昭和62年に広島県に30人派遣でスタートした。これまで1,000人以上を派遣している。今年度は、広島へ6組の親子、長崎に40人派遣している。
本市でも、被爆者や二世、三世が核の証人として役割が果たせるよう、平和事業を進めていくべきだが?⇒被爆体験懇話会を市内小中学校で、語り聞かせ、2,207人の児童生徒に聞かせた。被爆者の平均年齢は81歳を超えており、直接話を聞くことが今後難しくなっている。広島・長崎の伝承者からの講話の検討などを進めていく。
市として、厚木基地の岩国移駐後の見通しは?⇒国は移駐後、岩国から直接硫黄島に行くとしているが、折に触れ、厚木基地も使用するとしている。移駐後、厚木基地周辺の騒音が軽減されると言われており、本市でも期待している。今後も、詳細な情報を求めていく。
空母艦載機による騒音、落下物の危険ある。藤沢市として、厚木基地撤去を強く求めていくべきだが?⇒米軍基地の整理・縮小を引き続き求めていく。
住宅防音工事について、本市全域が対象となるよう求めるべきだが?⇒これまでも基地関係県市連絡協議会で対象の拡大を要望してきた。訪問の際には、全市域を対象にするよう国へ求めている。今後も要請していく。
構造的欠陥のあるオスプレイについて、藤沢市として日米両政府に対して配備撤回を求めるべきだが?⇒基地関係県市連絡協議会として米軍機の点検、パイロットの教育など、万全の措置をとるよう、国へ求めていく。
通告11番 井上議員
1. 全庁課題について
(1)効率的な業務執行について
時間外勤務についての状況は?⇒5年間で最も多かった職員は、平成24年度で年間1,035時間で、時間外勤務手当は約415万円。25年度は、962時間/26年度832時間/27年度792時間/28年度728時間となっている。
36協定違反では?⇒36協定に抵触しないように努めているが、一部の職場で抵触するしており遺憾と考える。
所属長に管理責任があると思うが?⇒所属長に指導・監督責任がある。改めて、所属長研修でマネジメントの徹底を図っていく。
行革プランにも位置づけられている。早急に改善すべきだが?⇒具体的に検討し実施していく。
2. ふじさわサイクルプランについて
(1)駐輪場について
市全体の駐輪場の状況は?⇒公民合わせて、藤沢駅周辺で17施設6,071台分/辻堂駅周辺で27施設7,342台分/湘南台駅周辺で3施設3,667台分/長後駅周辺で9施設2,416台分、その他含め、全体で79施設24,724台の収容台数となっている。
藤沢駅周辺について、過去5年間で駐輪場増設の状況は?⇒平成24年7月時点では、5,126台分だったものが、29年7月には、6,071台分となり、17.6%増えている。
通勤通学など、定期利用の待機の状況は?⇒藤沢駅周辺では定期利用は予約待ちの状況で、一時利用も空きは少ない。予約待ちは延べ南口で約600人、北口で約400人。
江ノ電付近にパーキングメーターある。駐輪場の整備に向けて地元商店街との合意形成の進捗状況は?⇒高架下のパーキングメーター撤去に伴う駐輪場の整備の検討を進めている。商店街、警察との協議をしている。
既存路上駐輪場について、平日の8時には満車になっている。一時利用ができない状況だが?⇒定期・一時利用のあり方について、土日の実態調査をして、配置、割合の変更を検討していく。
既存駐輪場において、高齢者が2段ラックの上段に上げるとき、負担あるが?⇒高齢者に限らず、係員が補助している。
駅前の放置自転車対策としてのカラーコーンについて、撤去して効果の検証すべきだが?⇒放置自転車は年々減少している。今後、近隣商店と調整し、試行的に撤去し検証していく。
(2)自転車走行空間について
ふじさわサイクルプランにおける、自転車走行空間整備の進捗状況は?⇒自転車走行空間ネットワーク路線123km位置づけている。うち、延長23kmで整備率19%となっている。
矢羽根表示について、車での送迎場所では車が乗ってしまうため、矢羽根通りに走行した方が危険な場所あるが?⇒交差点周辺での矢羽根表示は、場所に応じた表示の検討が必要となる。
今後の整備方針は?⇒警察と各課と連携し、走行ルール・マナー向上に向けた啓発をしていく。交差点の付近の表示は、藤沢市自転車走行空間のあり方を見直すなど、安全な走行空間の整備を進めていく。
通告12番 阿部議員
1. 子どもたちの未来を守るまち・ふじさわについて
(1)小児歯科について
藤沢市歯科保健推進計画における年代ごとの取り組みは?⇒乳幼児から青少年期は、歯科健康検査、歯磨き、成人期は、歯科健康診査、歯間フロスなどで健康を守ること、高齢期は、成人期の取組に加え、口の体操を続けることを目標としている。
学校での歯科健康診断について、統計調査をしているが、どう活用しているのか?⇒歯科健康診断結果を平成15年度までは県が実施していた。本市では終了後も5年ごとに集約している。集約したものを学校に報告、保健教育の資料などに活用している。
歯列、咬合、顎関節の状態について、学校での情報共有の状況は?⇒定期的観察、専門医が必要な場合ある。保健指導の資料として活用している。
歯科教育における学校歯科医との連携の考えは?⇒77人の学校歯科医は、小中特別支援学校の歯科保健活動に協力いただいている。歯や口の健康状態を直接指導することが必要。学校での取組例を周知し、連携が図れるよう努めていく。
乳幼児健診における咬合異常の割合、相談の実施状況は?⇒平成26年度からの3年間で、1歳6か月検診では4%台/2歳児検診で10~11%/3歳6か月検診で11~12%で推移している。保護者からの相談が必要な場合は、歯科相談、治療が必要な場合は受診勧奨している。
乳幼児期の顎関節への取組が必要だが?⇒歯科医師会との連携について、顎関節の成長を取り入れることは重要な要素。歯科医師会と連携し、保育園、幼稚園、小中学校で、児童生徒に咬む指導をするとともに、保護者向け講演会などを実施し、今後も歯科医師会、歯科保健推進会議などと連携し、取組を進めていく。
通告13番 清水議員
1. 湘南にふさわしい玄関づくりについて
(1)理想の藤沢駅舎について
藤沢駅周辺再整備における、駅舎について、最新の状況は?⇒駅舎は鉄道事業者の施設であり、鉄道事業者が検討しいるところ。
デザインにこだわった駅が増えてきている。海外にも多くの特徴的な駅舎がある。湘南らしさを意識した駅舎にすべき。市の見解は?⇒駅舎のデザインは、鉄道事業者がするものだが、南北自由通路の拡幅と駅舎整備が一体となって湘南の顔となる取り組みが必要。湘南の玄関口にふさわしい姿になるよう、提案を参考にして検討していく。
(2)今後の周辺経済について
藤沢駅前には、さいか屋、小田急デパートがあり、話を聞いた。さいか屋はニトリを誘致、小田急デパートは地下、1階が堅調とのこと。今後、デパートに対する、行政の協力が必要だと思うが?⇒現在、再整備に合わせ、経済団体と連携し、鉄道事業者、大型店と再整備後の手法について、エリアマネジメントを視野に検討を進めており、駅周辺商業施設への回遊性を高めていく。
通告14番 平川議員
1. 誰にも優しい藤沢市を目指して
(1)障がい者施策について
現在、本市の図書館でLLブックは何冊あるのか?⇒4市民図書館合計で、7タイトル、13冊。
知的障害、学習障害、日本語を母語としない子どもなど、図書館で積極的に収集すべきだが?⇒新たな出版を捉えて収集していく。
図書館におけるLLブックコーナーの設置、市民への情報発信が必要だが?⇒困難をかかえる人に対して、様々なイベントを8月に開催し、LLブック、点字図書、マルチメディアデイジー図書などを展示している。
学校でのLLブックの取組について、現在の利用状況は?⇒特別支援学校・学級の図書の中に含まれている。教科用図書として利用している児童生徒もいる。
LLブックを今後学校にどう周知していくか?⇒校長会、教頭会、司書教諭の連絡会などで情報提供していく。
学校でのデイジー教科書の利用状況は?⇒2名の児童が使用している。
効果や課題は?⇒印刷文書の認識困難なケースについて、内容が理解できるなど一定の効果ある。課題は、ダウンロード端末を学校や家庭で用意するため、自由に活用できない。
今後の音声教材の活用の考えは?⇒イントラネットの視聴について、校長会、教頭会で申請方法の周知をした。保護者へは家庭でも使用できることを周知していく。
医療的ケア児の把握状況は?⇒12人。
医療的ケア児について、本市保育園での受け入れ状況と相談の状況は?⇒認可保育園での受け入れ難しく、在園していない。相談は、数件あったが入所に至らなかった。
課題は?⇒安全性の確保、看護師の配置、医療機関との連携、保育士の医療的ケアの知識の取得など。
国はモデル事業する。導入すべきだが?⇒市が看護師を雇用し派遣するため課題ある。モデル事業の実施状況を見ていく。
医療的ケア児12人への支援は?⇒障害児者一時預かり事業、太陽の家での支援を利用できる。
医療的ケア児に対する今後の対応は?⇒保育所での受け入れについて、看護師の配置、医療機関との連携などの課題の整理に向けて検討していく。
2. 子育て支援の取り組み
(1)保育事業について
公立保育園での教育的保育について、市の考えは?⇒子どもの成長・発達には教育的役割も大変重要と考える。
今後、教育的保育の導入の考えは?⇒専門講師での教育については、他市の状況も見て研究していく。
通告15番 土屋議員
1. 福祉の充実について
(1)藤沢型地域包括ケアシステムについて
本市の地域ケア会議の目的は?⇒対象者の生活の質の向上を図るもの。
介護保険から卒業させることを目標としていないか?⇒介護保険サービスを利用できなくするものではない。
本市での健康体操の目的は?⇒地域包括支援センターが地域づくりの一環として行っているもの。近所のつながりの中で、地域そのものを健康にしていくもので意義のあるもの。
公園体操について、介護予防プログラムにより強制的にすべきでないが?⇒本人の自主的活動であり、強制的にするものではない。
総合事業について、現行相当サービスは廃止すべきだが?⇒従来の基準でのサービスは、利用者が安心して暮らせるために必要。現段階では継続していく。
訪問型サービスAについて、現状と利用者ニーズがあっていないのでは?⇒9/1現在、指定事業所30か所で、6月末までの利用は延べ119回にとどまっている。
現行相当のサービスでよい。訪問型サービスAは止めるべきだが?⇒実績が少なく評価できない。利用状況、サービスBの進捗などを見て、総合的に検討していく。
通所型サービスBの準備状況は?⇒10月からのモデル試行に向けて運営団体に説明し、受け入れの確認をしている。地域包括支援センターでアセスメントし、受入状況の調整をしている。モデル試行を検証しながらあり方を検討していく。
訪問型サービスBの内容は?⇒掃除、ゴミだし、外出支援、電球交換、枝切り、相談相手などを想定している。
住民主体のサービスBは、自主的な取組に市が支援すべきだが?⇒地域コミュニティの活性化につながる。住民主体の取組が継続できるための環境整備が市の責務だと考える。
(2)介護保険について
第6期の保険料基準額と県内他市の状況は?⇒4,700円で、最も高いのが横浜市の5,990円、三浦市5,716円、逗子市5,710円、川崎市5,540円、伊勢原市5,450円で、本市は19市中15番目。
介護保険事業運営基金の状況は?⇒平成28年度末残高は、約24億9,554万円。
ここまで積み立てられた理由は?⇒介護保険事業計画では、ある程度リスクを想定しているので、結果的に積みあがったもの。
第7期では基金を活用し、保険料負担の軽減を図るべきだが?⇒基金の有効活用をしながら保険料を決定していく。
国庫負担割合の引き上げを国に要望すべきだが?⇒これまでも市長会通じて国の負担割合を要望してきた。引き続き、要望していく。
以上、報告とします。