2018.9.12 補正予算常任委員会

 9月12日 9:30より、藤沢市議会補正予算常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。

議案第44号 平成30年度藤沢市一般会計補正予算(第2号) 

 国庫補助事業に新規採択された事業、総事業費や補助額に変更があった事業、その他、特別な理由により緊急に補正を必要とする事業です。補正額は、一般会計が3億5,983万円で、補正後の一般会計は、1,392億2,138万8千円となり、一般会計と特別会計の総額は、2,581億6,055万6千円となります。補正の概要は次の通りです。

【 一般会計 (補正額 3億5,983万円) 】

【 総務費 (補正額 59万4千円) 】

1. 戸籍費 59万4千円

 戸籍事務へのマイナンバー制度の導入に向けて、国が実施する文字(外字)の同定作業のため、本市が管理している対象文字情報のデータ抽出を行うものです。

土屋委員

 外字を統一する必要性は?⇒各自治体が独自で外字にコードをふっているため、統一なコードが必要。

 同じ文字と判断されなかった場合は?⇒専門家による会議を設置し、同定の可否を判断する。

【 民生費 (補正額 1,788万4千円) 】

2. いきいきシニアセンター施設整備費 1,693万6千円

 土砂災害警戒区域に指定されている「やすらぎ荘」の南側斜面地について、2ヵ年継続事業として斜面地の防護対策工事を行うものです。

清水委員

 北海道での地震による大規模な斜面の崩壊があった。調査のあり方を見直す考えは?⇒北海道での斜面地崩壊により、調査基準が改正される可能性もある。今の基準で安全対策を進めるが、国の動向を注視していく。

 公共施設以外への対策は?⇒土砂災害警戒区域に指定されているということを認識いただき、避難に備えていただく。

 法面近くの住宅を移転してもらうのも1つの手法だと思うが?⇒現状では移転補償は検討していない。国の動向に注視しながら、今後検討していく。

塚本委員

 対象の50か所について、現地踏査から1次調査に進む基準は?⇒職員が目視で判定し、1次調査が必要か判断している。

 1次調査から2次調査にいく基準は?⇒測量、地質調査し、安定度の算出、工法を検討した結果による。

 対策を実施する3か所はどのような基準で判断されたのか?⇒滑動に対する安全率が1.2を上回っているため。

 現地踏査から1次調査に移行する場合、職員の主観によるものだと本当に必要かどうかわからない。明確な基準が必要だが?⇒具体的な基準を検討していく。

 サムエルコッキング苑も工事が必要となっている。スケジュールは?⇒工事エリア、工法などを検討している。整理したうえで予算計上していく。

 学校関係3施設が経過観察となっている。どうなったら実施に移行するのか?⇒2次調査で法面が安定している。北海道の斜面崩壊を見ると水を含むと変化する。法面に水が多く含まないように雨水排水対策をする中で、現地踏査で観察していく。

3. 地域介護・福祉空間整備推進事業費 94万8千円

 国が定める「地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金交付要綱」「地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金実施要綱」に基づき、宿泊を伴う高齢者施設へのスプリンクラー設置に対して経費の助成を行うものです。補助対象施設は、有限会社ナースケアーが運営する「絆」。

土屋委員

 スプリンクラーの設置状況は?⇒義務付けの施設は62施設で全てに設置されている。

 設置が望ましい施設の設置状況は?⇒該当は5施設で、1施設は設置済みで残りは4施設。

 設置を促すべきだが?⇒今回の補正で1施設での設置を予定。残り3施設に対して働きかけをしていく。

東木委員

 今回のスプリンクラー設置について、事業者の負担額は?⇒把握していない。

 今回の補正を加えると残りは3施設となる。早期に設置できるよう、更なる補助はできないか?⇒国の来年度の概算要求の中に入っている。状況を見て判断していく。

【 商工費 (補正額 1億2,996万円) 】

4. 拠点駅等周辺商業活性化事業費 236万円

 旧東海道藤沢宿周辺地区の街並み継承地区における回遊性の向上と賑わいの創出を図るため、新たに開店する事業者に対して、店舗の改装・賃借にすする経費の一部を助成するものです。

土屋委員

 採用の条件は?⇒選考委員会で歴史的雰囲気、回遊性への寄与、事業者の意欲などを評価している。補助対象期間後も経営できるかなども審査されている。

 今回、決め手となったのは何か?⇒明治期の蔵を活用した店舗で、まちなみの保存にも寄与することが評価された。

 事業が不振でやめるときはどうなるのか?⇒賃借料の期間は2年間。やめるときは補助金は返還、整備したものは5年間そのままとなる。

井上委員

 補助の内容は良いと思うが、これまで活用されてこなかった課題は?⇒出店希望者が少ないこと。人が多く歩いていれば、店舗の出店あると思うが、普段は人通り少ない。事業者からは、将来性、採算性で踏み出せないと聞いている。

 街なみ継承地区に限定して藤沢宿周辺の活性化を進めているが、藤沢宿に限定するとテナントがないと思うが?⇒街なみ継承地区の対象物件は古い建物でなくても改装して景観を出せば対象となる。

 飲食店の経営者がこの制度を知らない。どうしていくか?⇒これまで、経済団体を通じて情報発信、広報で周知しているが、今後もこの事例もPRしていきたい。

 商店会への加入率も下がっている。未加入の経営者への周知を含めて広報のあり方をどう考えているか?⇒加入促進も研究して取組んでいく。

 藤沢宿に限られているが、地域の活性化、駅前のまちづくりなどへも対応できるようにすべきだが?⇒商店会向けの商店街賑わいまちづくり事業として支援している。六会商店会の湘南ねぶたへの支援、本鵠沼商店会の蓮池の取組への支援、藤沢駅南口イータウン商店会の毎月マルシェへの支援している。それぞれの商店会で考えた活性化への取り組みへの支援をしている。

5. 観光施設台風被害復旧等対応費 1億2,760万円

 平成29年10月の台風21号により、被害を受けた、江の島岩屋の復旧工事を行うものです。

清水委員

 今後も台風により再び被害にあう可能性ある。どうしていくのか?⇒被害時に復旧しやすい観点で復旧工事をする。

塚本委員

 被害時に復旧しやすい工事とは?⇒高欄の手すりを波の影響を受けにくい形状にするとか、階段は簡易基礎にして、メッシュ状にすることで波を受け流す。それでも崩れたら、再度付けられるよう、事業者から提案があった。

 関西空港が浸水した台風21号のような場合、相模湾の潮位も上がることが想定される。今回の整備工事を契機に観光施設の安全対策の見直しが必要だが?⇒指摘の通り。台風21号を基本として考える必要がある。

 

【 土木費 (補正額 1億6,808万円) 】

6. 市道新設改良費 1億6,678万円

 社会資本整備総合交付金の増額内示に伴い、次の事業を行うものです。

(1)戸中橋線の用地取得・補償 9,740万円(歩道の新設)

(2)宮原百石線の建物調査・用地取得・補償 7,046万円(歩道の新設)

(3)藤沢駅辻堂駅線の用地取得 6,938万円(歩道の改良)

7. 一色川改修費 130万円

 社会資本整備総合交付金の増額内示に伴い、準用河川一色川整備基本計画の進捗を図るため、河川改修に必要な用地取得を実施するものです。

8. 江の島地区周辺整備事業費 ※債務負担行為の設定

 鵠沼海岸10号踏切の改良事業を実施するため、小田急電鉄へ調査設計の負担金1,296万2千円の債務負担行為を設定するものです。

塚本委員

 小田急との協議での負担割合は?⇒本市が全額負担となっている。

 その理由は?⇒国交省の指針の中で、工事は道路管理者の負担となっている。

 遮断機の負担は?⇒遮断機は鉄道事業者のものだが、市がお願いしているので市の負担となる。
 

【 教育費(補正額 4,331万2千円 ) 】

9. 学校施設環境整備事業費 799万2千円

 近年の猛暑に対応するため、来年度の整備予定を前倒しして小学校8校(藤沢・鵠沼・大道・鵠南・俣野・滝の沢・大鋸・大清水)の普通教室にエアコンを整備し、全校への設置を完了するもので、併せて、平成31年6月からの使用開始に向けて、9,777万8千円の債務負担行為を設定するものです。

土屋委員

 平成30年2月補正予算と当初予算での整備状況は?⇒今年度は、2月補正で4校工事、当初予算で2校リースで、6校の整備中。工事・リースともに来年の1-2月から使用を開始する予定。

 整備は、土日、冬休み、春休みに行うのか?⇒授業に支障が生じないように、学校と調整して進めていく必要がある。音が出るような作業は、土日、休業期間に行うこととなる。

 8校集中して整備することとなるが、工事期間がタイトになるが、大丈夫なのか?⇒使用開始から逆算している。6か月の期間があれば、十分できることを業者にも確認している。

脇委員

 職員室の空調が壊れて困ったと聞いている。保守・点検の状況は?⇒職員室等の管理諸室の空調は設置から25年以上たち老朽化しているため、複数の学校で故障している。緊急対応をしているが、全校の普通教室に空調整備が完了したのち、設置して20年以上経過している管理諸室は3年間で更新する予定。特別教室への設置もしていく。

 厚木基地の防音工事の関係で空調設置している学校について、更新はどうしていくのか?⇒六会小学校、六会中学校、長後中学校があるが、長後中学校の空調は状態が良くない。部分的更新はできず大がかりな工事となる。防衛省の補助が入っているので、更新にも補助を活用したい。防衛省と協議し、なるべく早く更新していきたい。

塚本委員

 小学校の空調整備について、もっと早くできたはずだが?⇒できる限り早期に全校設置を目指していた。学校施設全体が老朽化が進んでいる中で、空調だけの整備に特化できなかった。

10. 中学校給食運営管理費 1,065万5千円

 平成31年度全校実施に向けて、新たに藤が岡・村岡・羽鳥中学校でのランチボックス等の購入、事前案内パンフレットの作成、利用登録に向けたシステム設定を行うものです。

11. 中学校給食施設整備費 2,466万5千円

 平成31年度実施に向けて、藤が岡・村岡・羽鳥中学校の配膳室等を整備するものです。

※この議案は、土屋委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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