2018.11.19 藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会

 11月19日 9:30より、藤沢市議会藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会が開催され、委員として出席しました。内容の抜粋は次の通りです。

『藤沢駅周辺地区再整備事業について』

 写真の➀~➄は整備済み、➅は整備中、➆~➉は検討協議段階で、それぞれの状況の報告がされました。

1. 北口駅前広場リニューアル事業について(写真の➅)

 藤沢駅北口は、平成29年度から「北口ペデストリアンデッキ再整備工事」に着手、平成30年度は「藤沢駅北口サイン整備工事」に着手しています。また、平成31年度は、デッキ下部の「交通広場再整備工事」の着手に向けて、現在、設計をしており、東京2020大会までの完成を目指しています。

(1)北口ペデストリアンデッキ再整備工事(現在工事中)

【工事費総額】 19億4,162万4,000円

【工期】 ~平成31年12月13日

(2)藤沢駅北口サイン整備工事(現在工事中)

 現在、サイン板の工場製作をしており、デッキ上部の再整備工事の進捗に合わせて、設置可能な個所から順次、設置する予定です。

【工事費】 2,012万2,560円

【工期】 ~平成31年3月15日

(3)藤沢駅北口交通広場再整備工事(平成31年度工事予定)

 デッキ上部の工事進捗に合わせて施工するため、平成31年度の工事着手に向け、交通広場再整備工事の設計をしています。

【予定工期】 平成31年6月中旬~32年6月下旬

2. 南北自由通路拡幅整備事業について(写真の➈)

 利便性・回遊性の向上、街の活性化を目的として、南北自由通路拡幅および、それに伴う駅舎改良の実現に向けて、JR・小田急・藤沢市の3者で協議をしており、今年度内に国庫補助金の活用を前提とした基本協定の締結をする予定です。なお、基本協定締結後、小田急電鉄とは基本設計に着手し、JRとは、平成31年度からの基本設計着手に向けて調整を進めています。

3. 南口駅前広場とデッキ整備事業について(写真の➉)

(1)南口駅前広場再整備基本計画の検討状況

 基本計画の検討においては、多様な意見を反映できるよう「藤沢駅南口駅前広場等あり方検討会議」と「藤沢駅南口交通広場調整会議」の2つの検討組織との意見交換や、利用者アンケート調査の実施(平成29年度)、関係団体等へのヒアリング、交通事業者や庁内関係課との協議をしています。
 基本計画案は、平成30年度内に取りまとめ、その後、パブリックコメント等を経て策定する予定です。南口駅前広場の再整備については、現在、協議中の南北自由通路や駅舎等の整備に次いで事業を実施する予定です。

4. 地下通路リニューアル事業について(写真の➇)

 事業の進め方としては、さいか屋やビックカメラなどをつなぐ東西方向部分と、東海道線の線路下を通過する南北方向部分に分け、まず、東西方向部分を先行してリニューアル工事を進める予定です。平成30年度は、調査・概略設計の受託者を選考するための公募型プロポーザルを7月~8月に実施し、現在、調査・概略設計を進めています。
 東西方向については、平成31年度に詳細設計を予定しており、32年度に工事着手、33年度半ばから利用できることを目指しています。南北方向については、南北自由通路拡幅整備事業と関連することから、藤沢駅周辺地区再整備事業の最終段階でのリニューアルを計画しています。

5. 藤沢駅北口南北線整備事業について(写真の➆)

 平成29年度に交通管理者と道路拡幅整備に伴う交差点協議を終え、現在、権利者への事業説明および事業合意に向けた調整を図っています。

6. にぎわい・交流および魅力づくりに向けた取組について

(1)サンパレットにぎわい創出社会実験

 平成29年度は、年間を通じてテーブルと椅子を配置した「オアシススペース」および「ふじさわ元気バザール」等のイベントを実施。30年度は、29年度のイベントに加え、月に1度、市内の新規就農者グループによる地元野菜を販売する野菜市や、サンパレットの配電地上機器にデジタルサイネージを設置して、公共情報を発信する取組を実施しており、実施結果を踏まえた検証をする予定です。

(2)エリアマネジメント導入に向けた取組

 平成28年度から地元経済団体や駅街区内の事業者等が参画した勉強会重ね、エリアマネジメントの組織のあり方や運営方法等について、理解を深めるとともに、藤沢駅街区で導入した場合を想定した意見交換をしています。平成30年度前半は、実施を見据えたスキームや体制等について理解の共有化を進め、後半は、実施計画を作成し、概ねの方向性について協議・調整を進めています。
 エリアマネジメント導入にあたっては、現時点で関連する可能性が考えられる庁内部署が参加した庁内調整会議を設置し、エリアマネジメント導入に適用する制度等について検討をしています。
 また、北口デッキリニューアル工事の完了後の導入をめざし、平成31年度は、エリアマネジメント組織設立準備会を立ち上げるとともに、導入に適用する制度等に必要な各種手続き等を進める予定です。

加藤委員

 南北自由通路拡幅の事業費について、330億円とのことだったが、概算事業費はどの程度下がったのか?⇒JR・小田急・藤沢市の協議調整により、20億円程度圧縮できる予定。

 20億円圧縮できるとなると、藤沢市の負担額も下がると思うが、3者協議の中で、全体事業費の内、藤沢市の負担の考え方は?⇒細部の協議が必要であり、来年2月の当委員会で考え方を報告していく。

西委員

 南北自由通路が8mから16mに拡幅されるが、北口デッキの接続部分も16mになるのか?⇒現在、北口デッキへの接続部分は11mとなっている。自由通路拡幅の計画の中では、デッキの構造上、接続部分の拡幅は困難。自由通路拡幅の状況を見ながら必要に応じて検討していく。

山内委員

 エリアマネジメントにより、市のイベントが優先され、政党や市民団体の活動が制限されるのでは?⇒自由な活動を制限することはできない。一定のルールの中で使いやすくしていく。

井上委員

 北口通り線の整備により、遊行通りの通行が少なくなった。行政としてイベントなどへ支援する考えは?⇒歴史的資源を活用する事業などへ支援していく。

 サンパレットのにぎわい創出について、ターブル、椅子が設置されているがイベントは天候に左右される。テントを張らなくてもイベントができるような工夫はできないか?⇒地下通路を整備していく中で、雨天時の活用などについて検討していく。

柳沢委員

 エリアマネジメント導入に当たってのメリット・デメリットを市民に知らせる必要ある。財政負担の課題は検討しているのか?⇒当初の数年間は支援を考えているが、自立的な運営が基本と考えている。

 エリアマネジメント導入後の組織と市の権限などの関係を明確にすべきだが?⇒現在、勉強会の中で議論している。他市の状況では、2~3年で自立でき、最終的には市の支援は必要なくなる。権限については、道路の規制緩和をすべきか条例で指定管理にするかなど、勉強会で議論していく。

 既存商店街への影響について、サンパレットにおいて野菜の販売イベントしている。銀座通り商店街での実施などを考えるべきだが?⇒商店街との連携については、商店会連合会が勉強会のメンバーに入っている。エリアマネジメントでにぎわい創出できれば、商店街にひろげていきたい。

 JR・小田急・藤沢市の協議の中で、ホームドア設置の考えは示されているのか?⇒今回の駅舎改修で小田急は、ホームドア設置すると公表している。JRは、3月の記者発表において、オリンピック後に、ホームドアを設置するとしているが、時期は示されていない。

 国庫補助の範囲と補助率は?⇒市としては、自由通路拡幅について、都市再生整備の補助を検討している。鉄道局の補助金も検討していく。都市局の補助は45%、鉄道局の補助は1/3。

武藤委員

 小田急線のホームの安全性について、市として小田急に課題を伝えていくべきだが?⇒神奈川県鉄道輸送力増強促進会議の中で、市民からの意見として、要望している。

原田委員

 自由通路拡幅の費用負担について、行革の中における藤沢駅周辺地区再整備費用は、どう位置付けられているのか?⇒費用負担は工事着手前に確定する。中期財政フレームの中では予定として入れている。

 南口駅前広場の整備は、さらに先となる。平成36年度以降、どのくらい事業費がかかるのか?⇒再整備の事業計画案の中で250億円と示しているが、自由通路拡幅に伴う移転補償費は含まれていない。

 来年2月の当委員会で分かるのか?⇒想定額は示せる。

 エリアマネジメントについて、イベントを主体的にやる程度にか思えないが?⇒イベントだけが目的ではない。駅前の維持管理の一部をエリアマネジメントで担えないかなど、勉強会で議論している。整備の中で収益に資するものができないか、地下道の掲示板の広告を民間になども議論している。次回の委員会でエリアマネジメントのメリット・デメリットを示していきたい。

 福祉、市民活動分野も入れて、意見を聞くべきだが?⇒エリアマネジメントの仕組みや使い方について、議会からも意見が出ている。踏まえて今後検討していく。

永井委員

 デッキ下のバス乗り場について、市民病院行きを待っている人用のベンチについて、改修予定は?⇒更新していく予定。

『市民会館の再整備に向けた検討結果について』

 藤沢市民会館の再整備については、6月の当委員会にて、大規模改修か建替えに絞って検討を進めるとの報告がありましたが、今回は、その検討結果が報告されました。概要は次の通りです。

1. 検討結果

(1)結論

 市民会館は、大規模改修と比較検討した結果、「建て替え」との結論が出されました。

(2)概算事業費

 概算事業費は、約120億円で、現在の市民会館・南市民図書館・市民ギャラリーの現在の床面積に対して、近年に建設された他市の同様な施設の工事単価80万円/㎡を掛けて算出されたものです。

(3)再整備手法

 従来の公共工事の手法にするか、PPP/PFI手法とするかの最終的な整備手法については、基本構想策定時に実施する「PPP/PFI導入可能性調査」の結果と、今後の金利動向等を勘案し、最適な手法を選択していきます。

(4)今後のスケジュール(案)

➀ 従来方式

 平成32年度基本構想/33年度基本計画/34年度基本設計/35年度実施設計/36~38年度 市民会館休館・新築工事/39年度供用開始。

➁ PPP/PFI方式

 平成32年度基本構想/33年度基本計画/34・35年度PPP、PFI手続き/36年度基本、実施設計/37~39年度 休館・新築工事/40年度供用開始。

大矢委員(私)

 どちらの整備手法にしても、3年程度の休館となる。この間は、市民会館の機能はすべて停止するということか?⇒その通り。

 市民会館は設置以来、長きにわたり施設の運営を藤沢市民会館サービスセンター(株)に業務委託してきたが、これまでの経過と委託金額は?⇒設置以来、舞台管理を始め市民会館の運営に欠かせない存在となっている。委託額は、平成29年度決算で、1億8,600万円。

 3年間休館となると、業務委託先の市民会館サービスセンター(株)の経営や雇用に影響があると考えるが、どう認識しているか?⇒大きな影響ある。雇用の問題も大きいと考えている。

 市民会館サービスセンター(株)への出資状況と取締役の構成は?⇒資本金は1,000万円で、その内520万円を市が、残りはさいか屋が出資している。取締役は、さいか屋から4人、市から3人、その他から2人。

 市民会館再整備の検討経過、方向性について、この間、会社側に適切に情報提供してきたのか?⇒従業員へ社長を通じて説明してきた。今後も説明していく。

 デメリットで示されているように、市財政への影響、様々な要望に応えると事業規模が拡大する可能性があるなどの課題があるが、市民会館サービスセンター(株)の経営や雇用への影響に対する対応も解決すべき重要な課題。この点について、市の基本的な考え方は?⇒長期にわたり、サービスセンター社員に協力をいただいてきた。再整備に伴い長期休館となるため、社員に大きな影響があるので、サービスセンター(株)と協議しながら、出資者、雇用者としての責任を持ちながら課題の解決に向けて努力していく。

西委員

 休館する期間を短縮できないか?⇒基本設計の中で検討していく。

 建設費用について、縮減する必要あるが?⇒できるだけ、費用を圧縮できるように進めていく。

山内委員

 洪水浸水想定区域なので、複合化すべきではないが?⇒複合対象施設については、基本計画策定の際に検討していく。

 南市民図書館、市民ギャラリーは、小田急百貨店のままで良いのでは?⇒基本的には暫定移転。来年度以降、意見を聞く機会があるので、議論していく。

武藤委員

 大規模改修にかかる50億円の根拠は?⇒近隣市の改修工事の単価から算出したもの。

 50億円には図書館や市民ギャラリーは含まれない。比較にならないのでは?⇒図書館はバリアフリー課題あり、暫定移転をするので、比較の中に入れなかった。

柳沢委員

 今回は結論を出したという報告だが、市民から直接意見聞いていない。庁内検討委員会の議事録は出せるか?⇒議事概要を情報提供する。

 概算120億円について、藤沢保育園、青少年会館、博物館の要望もある。複合化の決定前に市民・利用者から意見を聞くべきだが?⇒広く意見を聞きながら判断していく。

 PPP/PFI手法の検討について、検討状況を市民に公表すべきだが?⇒導入可能性調査をするが、サウンディング調査などもして、成り立つかどうかを検討したうえで、市民や議会に報告していく。

井上委員

 様々な視点でのシミュレーションが必要。経済的収益のシミュレーションも必要だが?⇒収益については、ある程度サウンディング調査したが、今のところ方向性を出せていない。先進事例の調査をした上で、検討していく。

 地元の経済団体からも話を聞いてシミュレーションすべきだが?⇒商工会議所から建て替え要望出されていたが、どのようなものにするかはについて意見交換していない。シミュレーションの検討をするには予算をかけて外部委託が必要。まず、建て替えの方針を示したうえで、機能や規模、商業施設などについて意見を聞く手順で進めていく。

脇委員

 市民会館について、市民文化の創造・発信拠点とあるが?⇒代表的なのが市民オペラ。発表の場の中心としてきた。

 市民会館について、近隣他市の文化芸術拠点と比べて見劣りしていると判断しているのか?⇒近隣他市よりも古い施設。見劣りしているというより、施設の老朽化、バリアフリーに対応できていない。

 市民からの意見について、専門家から意見聞いているのか?⇒舞台の専門家、音楽の専門家などからも意見を聞いている。

 市民オペラ観客のアンケートだけ載っているが?⇒直近にした「椿姫」の時のアンケートを記載したもの。

 2016年に文化芸術検討委員会から建て替えの提言がされている。この段階まで結論を先延ばしした理由は?⇒昨年度、建物調査して庁内検討した。大きな施設なので、慎重に検討したため。

 文化芸術検討委員会、こひれからの図書館委員会からの代表的な意見は?⇒24時間リハーサルができるような意見もあった。これからの図書館委員会からは、建て替えに時間を要するなら、駅周辺への仮移転の提言を受けている。

 複合化施設の対象について、保育園や子育て支援センターは分離すべきだが?⇒対象は参考として、近隣公共施設を列挙しているもの。

原田委員

 市民会館の再整備が文化ゾーンありきで進んでいる様に感じる。辻堂のC-1街区なども検討したのか?⇒C-1街区は茅ヶ崎に近く中心から離れる。市内の広い土地が限られることから現在の位置とした。

 ホール規模について、大ホールの稼働率に加え、座席の利用率も把握したうえで規模を検討すべきだが?⇒指摘を踏まえて検討していく必要ある。プロモーターからも意見を聞いて適正規模を検討していく。

 市民の声について、利用していない人、周辺で練習している若者たちからの意見は聞いているのか?⇒中高生の意見も聞いていく。

 南市民図書館は暫定移設で小田急百貨店に入る。利便性が良いので、そのまま残る可能性もある。1か所にする判断はいつ頃するのか?⇒これからの移設だが、設計が始まると後戻りできない。一定のタイミングで判断する必要がある。

 もっと考えをまとめて出すべきだが?⇒今回示したスケジュールでも建て替えるのに10年かかる。老朽化の状況は、利用者の声を踏まえると、これ以上先送りできないので判断した。将来の財政シミュレーションもした上で判断しているもので、建て替えを前提にして検討をスタートしていく。奥田エリアの方向性にいては、まとめて2月の当委員会で報告していく。

 以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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