2月7日 9:30より、藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会が開催され、委員として出席しました。内容の抜粋は次の通りです。
1. 藤沢市藤が岡二丁目地区再整備事業について
平成30年12月末でSPCによる基本設計が完了したため、基本設計の内容、これまでの取組等が報告されたものです。
(1)基本設計について
【地元説明会等での意見を反映させた点】
➀安全安心ステーション兼コミュニティスペース南側を休憩や交流が図れるスペースにするため、ベンチやお知らせ掲示板を配置。
➁子どもが道路に飛び出さないよう、「藤が岡ストリート」北側の出口から道路沿いに植栽帯を設置。
➂地域市民の利用が多い、「市民の家」を2階の中央側(EV・階段付近)に配置。
➃地域のイベントが開催できるよう、2階のデッキにスペースを確保。
➄近隣居住者のプライバシーに配慮し、建物北面の窓を曇りガラスにするなど、その場所に応じた目隠しを設置。
【施設所管課との協議内容を反映させた点】
➀公民連携による病児保育を実施するため、保育園内に「病児保育室」を設置。
➁防犯性向上のため、知か階の施設中央側EVの入口を北側に向け、道路からの視認性を高めました。
(2)フロア構成
【民間収益施設】
3階:小規模多機能型居宅介護施設
2階:フィットネススタジオ・放課後デイサービス
1階:クリニック
地下1階:クリニック・薬局
【公共施設】
2階:藤が岡つどいの広場・藤が岡市民の家・放課後児童クラブ・地域子どもの家
1階:藤が岡保育園
地下1階:藤が岡保育園調理員の休憩室・防災備蓄倉庫
(3)埋蔵文化財調査について
既存施設解体後、6か所の試掘調査を行い、中世から旧石器時代の遺構(柱穴・土坑など)や遺物(土器・石器・馬の骨など)が確認されました。神奈川県教育委員会との協議の結果、敷地の北西部と西部を本調査の対象とし、平成31年5月末までの予定で調査を行っています。
(4)今後のスケジュール
➀平成31年9月上旬 建設工事開始
➁平成33年2月末 建設工事終了
➂平成33年4月 施設供用開始 ※なお、藤が岡保育園については、5月の連休に新園舎へ移転、供用開始予定。
西委員
放課後児童クラブの広さと定員数は?⇒107.05㎡で60人予定。
児童1人当たりの面積は?⇒1.78㎡。
児童クラブの備品などについて、みらい創造財団と調整しているのか?⇒協議している。
地域子どもの家は、屋内となるのか?⇒部屋の中での遊具を考えているが、立体的な大型の遊具などを考えている。
柳沢委員
2階の児童クラブと地域子どもの家は自由に行き来ができるのか?⇒緊急時には出入りできる。
両方の運用の考えは?⇒地域子どもの家はみらい創造財団による指定管理を想定している。児童クラブもみらい創造財団の運営となる。効率的に運用できると考えている。
病児保育について、この施設の他にはあるのか?⇒民間施設で病後児保育は3施設あるが、病児保育はない。
クリニックとの連携について、具体的にどうなっていくのか?⇒近隣クリニックから医師、看護師の派遣をする。
ここに入るクリニックの医師との連携になるのか?⇒その通り。
埋蔵文化財調査について、学術的な価値は?⇒縄文時代の土器が出土している。珍しいものも出ている。
調査後、学校での展示なども必要だと思うが?⇒市の収蔵庫に保管となるが、3/10に現地見学を実施し見られる予定。企画展として市民ギャラリーでの展示なども考えている。
民間収益施設はどのくらい話は進んでいるのか?⇒小児科クリニックに応募いただいている。歯科クリニックや薬局についても、条件等を事業者間で詰めているところ。
フィットネスや小規模多機能型居宅介護施設の状況は?⇒フィットネスはミサワホームのネットワークの中で募集していく。小規模多機能型居宅介護施設は市で募集していく。
信号機の再設置の進捗状況は?⇒藤沢警察署と協議しているが、人だまりが課題。引き続き協議していく。
人だまりスペースの確保について、積極的にしていくのか?⇒以前も設置されていたので、今後も協議していく。
武藤委員
病児保育について、クリニックが入らなくても実施するのか?⇒前提が崩れるので難しくなるが、この間、医師会を含めてSPCで事業者の選定が進んでいるので6月の実施は可能。
現行の保育園と新園舎の定員は?⇒現行の藤が岡保育園は定員119名だが、再整備後は、定員140名で更に一時保育10名を予定している。
新園舎は5月移転で年度をまたぐが、増員分の募集はどうしていくのか?⇒4月の入園申し込みの保育所ガイドで周知していく。
募集時に6月入所を理解した上となるのか?⇒4月入所に向けて10月に保育所ガイドで周知していくので。増員分は6月入所として案内していく。
原田委員
安全安心ステーションやコミュニティスペースの使い方は?⇒使い方は今後、地域の方々とSPCを含めて調整していく。
多世代交流のコーディネートはどうしていくのか?⇒市とSPCとテナントで協議会をつくり、交流が図れるようにしていきたい。
小規模多機能型居宅介護施設が3階となる。地域との交流をどうしていくのか?⇒事業者側の提案により3階の配置となった。交流できるように公募していく。
平川委員
埋蔵文化財調査について調査期限延期の可能性はあるか?⇒想定通りなので、期限で終了する予定。
保育園児の送迎について、安全対策は?⇒現状、駐車場は無く、路上駐車となっていたため、施設内に整備の要望あり、そのスペースを確保したもの。
2. 藤沢駅南北自由通路拡幅整備事業について
自由通路拡幅および、それに伴う駅改良事業について、JR東日本と小田急電鉄と藤沢市の3者で協議を重ねてきましたが、一定の合意が図られたことから、本年2月末に事業実施に向けた基本協定を締結する予定です。今回は、その内容が報告されたものです。
(1)基本協定の概要
➀事業実施に関する事項
【自由通路拡幅整備事業】
〇市が事業主体となり事業費を負担する。
【駅改良事業】
〇鉄道事業者が主体となる。
〇国交省鉄道駅総合改善事業費補助の採択をめざす。市は補助要綱に基づき1/3を補助する。
〇鉄道駅総合改善事業に該当しない、その他の駅改良事業は、鉄道事業者が事業費を負担する。
➁自由通路に関する事項
【財産及び維持管理】
〇市が財産を所有し、維持管理を行う予定。
【法的位置づけ】
〇都市計画法に規定する「都市施設(通路)」として、立体的な範囲を都市計画として定める。
➂基本協定(案)で整理している費用負担の考え方
全体事業のうち、藤沢市は、自由通路拡幅整備事業を負担するとともに、駅改良事業の中の鉄道駅総合改善事業に対し1/3を負担します。自由通路拡幅整備事業については、国交省社会資本整備総合交付金都市再生整備事業での特定財源の確保を目指します。
具体的な事業費及び事業期間、3者の費用負担額については、基本協定締結後に実施する基本設計及び詳細設計で明らかになります。
➃今後のスケジュール
平成33~34年に詳細設計、35年頃からの工事着手を目指しています。
加藤委員
全体事業費310億円のうち、藤沢市の負担は180億円とのことだったが、すべて市が負担するということか?⇒市費と起債と駅改良事業の中の鉄道駅総合改善事業の1/3の費用で、国庫補助金は含まれていない。
負担額や事業期間が確定するのはいつ頃か?⇒基本設計、詳細設計で明らかになる。
事業が止まることはないか?⇒基本協定を締結するので、進めていくスタンス。国庫補助の不採択などがあった場合は、改めて協議が必要と考えている。
永井委員
小田急の1階改札は必要だと思うが、どうなるのか?⇒小田急の判断となるが、小田急からは検討したいと聞いている。
自由通路にある観光案内所はどうなるのか?⇒現時点では未定だが、鉄道事業者と協議していく。
西委員
市が負担する180億円に対する具体的経済効果は?⇒推計はしていないが、駅利用者の南北の回遊性を高めて、賑わい、活性化を目指すもの。民間の新たな投資にもつながると考える。
工事の完了予定は?⇒基本設計、詳細設計で明らかになる。
柳沢委員
駅施設の移転補償対象は?⇒自由通路拡幅で支障となる部分として、JRの券売機、みどりの窓口、小田急は1階の改札など。
みどりの窓口はどこに移るのか?⇒自由通路に面した場所が想定される。
ホームドア設置の考えは?⇒小田急は、この改修に合わせて設置の考え。JRは2032年までに設置と発表されている。
ホームドアに市の負担はあるのか?⇒補助活用となれば一定の市の負担は出る。
エリアマネジメントの検討状況は?⇒勉強会を12月と1月に実施した。エリアマネジメント組織の進め方などを勉強している。
エリアマネジメントの対象範囲は?⇒サンパール広場、サンパレット、南口駅前広場、地下通路、南北自由通路などを想定している。
権限をどこまで持たせるのか?⇒市が権限を持ったまま、代行的役割を果たすことを考えている。
広場や自由通路について、市民が自由に表現したりしている。今まで通りできるようにしていくべきだが?⇒今よりも良くなることを想定している。
原田委員
商業施設が増えることで、近隣商店への影響について、商工会議所との協議状況は?⇒商工会議所にも報告している。検討会に経済団体にも入ってもらっている。自由通路拡幅により、人に出てもらい、南口北口に広がることを期待している。広く情報提供していく。
中期財政見通しを考えると、村岡新駅の必要性を市民に問うべきだが?⇒鉄道利用者として、藤沢駅、辻堂駅利用者の東京方面にプラスになるのか?県全体として茅ヶ崎市民や平塚市民がどう思うか?県の事業として進めるもので県がリーダーシップをとり進めるものと考える。事業費が明らかになる平成32年度に判断することとしている。
以上、報告とします。