9月11日 9:30より、藤沢市議会補正予算常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第39号 令和元年度藤沢市一般会計補正予算(第3号)
国庫補助事業に新規採択された事業、総事業費や補助額に変更があった事業、その他、特別な理由により緊急に補正を必要とする事業です。補正額は、一般会計25億8,425万7千円で、補正後の一般会計総額は、1,523億2,051万1千円となり、一般会計と特別会計の総額は、2,724億9,402万4千円となります。補正の概要は次の通りです。
【総務費(補正額337万7千円)】
1. 防災施設等維持管理費 337万7千円
民地に設置している防災行政無線の子局1基について、地権者から移設依頼があったため、移設をするものです。
【環境保全費(補正額1,707万7千円)】
2.(新規)森林譲与税基金積立金 1,707万7千円
令和6年度からの森林環境税の課税に先立ち、令和元年度から譲与税が譲与されるものです。
【民生費(補正額16億579万7千円)】
3. 介護給付費等事業費 261万4千円
消費税率改定に伴い、障がい者自立支援給付システムの改修をするものです。
4. 障がい児通所給付費等事業費 622万5千円
令和元年10月から実施される就学前の障がい児通所サービスに係る事業所利用料の無償化に対応するため、扶助費の増額をするものです。
5. 地域密着型サービス整備助成費 183万4千円
神奈川県地域医療介護総合確保基金(介護分)事業費補助金交付要綱の改正により、地域密着型サービス事業所の施設整備及び開設準備に係る補助単価の引き上げが行われたため、増額補正をするものです。
6. プレミア付商品券発行事務費 402万9千円※繰越明許費の設定
消費税率の引き上げに伴い実施するプレミアム付商品券事業において、商品券の使用期間を令和2年3月末までとすることにより、監禁業務等に係る費用の一部について、繰越明許費の設定をするものです。
7.(新規)プレミアム付商品券事業費 4億1,100万円※うち6,850万円は繰越明許費の設定
消費税率の引き上げに伴い実施するプレミアム付商品券事業において、商品券の販売に合わせ、受託者に使用された商品券のプレミア分を支給するものです。
購入対象者は、➀平成31年度住民税非課税者で、購入限度額は販売額2万円、➁平成28年4月2日~令和元年9月30日までに生まれた子がいる世帯主で、購入限度額は販売額2万円×対象となるこの人数。
味村委員
プレミアム商品券について、政府の財政負担は?⇒プレミアム商品券のほか各種ポイント事業で、2兆280億円。
申請の状況は?⇒7/16に対象者76,000人に申請書を送付した。9/1で申請は15,800人。参加店舗の申請は9/1で1,200店舗が登録しており、12/31まで受付けている。
プレミアム商品券の使用期限について、県内自治体の状況は?⇒10/1から開始で、終了は3/31が藤沢市を含めて21自治体、2/29までが11自治体、3/15までが1自治体。
限られた人が対象、景気対策としての効果はあるのか?⇒消費喚起、地域経済の活性化などに有効と考える。
石井委員
プレミアム商品券を購入できる場所は決まっているのか?⇒市内31の郵便局と日本旅行の窓口3か所の計34か所。
いつ頃周知するのか?⇒最終調整後、速やかにホームページで周知していく。
ホームページでは取扱店舗一覧がエリアごとになっている。検索しやすい表示の考えは?⇒改善の余地があれば対応していきたい。
乗合タクシーで利用できることとなっているが、おつりが出ないため商品券を使うと損してしまうが?⇒詳細を確認して店舗としてふさわしいか検討する。
公共性の高いものの回数券への利用は考えているか?⇒委託事業者と調整していく。
取扱店舗一覧について、紙ベースでの案内はするのか?⇒8/30までに登録した店舗一覧については、印刷して、引換券郵送の際に入れていく。
追加店舗の周知の考えは?⇒月1回、ホームページを更新していく。
8. 市立保育所運営費 ※財源更正
令和元年10月から実施される幼児教育・保育の無償化に伴い、公立保育所使用料の減額、入所児童(3歳~5歳)の給食食材費が実費徴収となることに伴う増額等について、財源更正をするものです。
9. 法人立保育所運営費等助成事業費 732万6千円
令和元年10月から実施される幼児教育・保育の無償化に伴い、法人立認可保育所において、給食食材費(副食費)の徴収方法が変更され、事務負担の増が見込まれるため、負担軽減に向けた支援をするものです。
10. 法人立保育所等施設整備助成事業費 5,250万円
令和2年4月開所に向けて公募・選定した認可保育所設置運営法人に対して、施設整備費等に係る経費を助成するものです。
(1)中部地区 社会福祉法人 育木会/設置場所 善行6丁目/予定定員64人/開所予定日 令和2年4月1日
(2)西南地区 (株)モード・プランニング・ジャパン/設置場所 鵠沼神明5丁目/予定定員30人/開所予定日 令和2年4月1日
11. 児童保育委託費 ※財源更正
令和元年10月から実施される幼児教育・保育の無償化に伴い、認可保育所及び認定こども園を利用する本市在住児童の保育に係る給付費(公定価格)の財源更正をするものです。
12. 幼稚園等就園奨励費補助金 △3億134万7千円
令和元年10月から実施される幼児教育・保育の無償化に伴い、本事業の内、国庫補助対象事業分が同年9月で終了することに合わせ、市単独事業分を終了することとしたため、減額補正をするものです。
13.(新規)幼児教育振興助成費 4,752万7千円
令和元年10月から実施される幼児教育・保育の無償化にあたり、無償化の対象とならない幼児教育施設に通う児童を対象に、新たな保育料助成事業を行うものです。また、無償化の実施に伴う事務負担の軽減に向けた支援をするものです。
14. 給付型幼稚園事業費 8,531万2千円
令和元年10月から実施される幼児教育・保育の無償化に伴い、施設給付を受ける幼稚園又は認定こども園を利用する本市在住児童の教育に係る給付費(公定価格)について、利用者負担(保育料)が公費負担となるため、増額補正をするものです。
15.(新規)子ども・子育て支援施設等利用給付費 11億5,790万4千円
令和元年10月から実施される幼児教育・保育の無償化に伴い、新たに創設された幼稚園や認可外保育施設等の利用に係る費用の給付及び助成を行うものです。
西委員
ファミリーサポートセンターの利用者が無償化の対象になるためには、保育認定が必要なのか?⇒その通り。
利用者は理解されているのか?⇒広報、ホームページで周知するとともに、会報誌の中で制度の説明をしている。
無償化となるサービスとならないサービスがある。不正利用の対策は?⇒まかせて会員が報告書を作成するのでチェックできる。
16.(新規)地域子どもの家等整備事業費 1億712万9千円
土地賃貸借契約をしている長後子どもの家用地について、相続が発生し、相続人から土地売却の申し出があったため、用地を取得するものです。
石井委員
取得する価格の根拠は?⇒路線価を基準として、地価を算出したうえで、面積を掛けて算出している。
近くにある緑の広場について、今後追加で取得していくのか?⇒担当がいないので、後で説明する。
17. 放課後児童クラブ整備事業費 2,537万5千円
藤沢市放課後児童クラブ整備計画に基づき、大鋸小学校区と鵠沼小学校区において、設置運営事業者を公募し、選定した事業者に対して整備に係る費用の一部を負担するものです。
(1)大鋸小学校区/定員60人/事業者 (株)アイ・エー・アイ/開所予定 令和2年4月
(2)鵠沼小学校区/定員60人/事業者 特定非営利活動法人非営利活動法人三楽/開所予定 令和2年4月
西委員
鵠沼小学校区は再公募となったが、条件を緩和したのか?⇒定員を60人から、48人~60人と緩和したが、結果的に60人定員となった。
当初に応募がなかった要因は?⇒物件が後から具体化したのではないかと考えている。
18. 生活保護適用措置関係事務費 239万8千円
生活保護法改正に伴うマイナンバー情報連携等に対応するため、生活保護システムの改修をするものです。
【衛生費(補正額2,770万7千円)】
19.(新規)環境事業センター整備費 2,770万7千円
環境事業センターの南北収集事務所を統合し、あわせて石川小学校区の児童クラブを合築した環境事業センター・(仮称)石川小学校区新設放課後児童クラブの建設を行うにあたり、基本・実施設計、測量、地質調査などを行うものです。
味村委員
収集コースの見直しについて、市民生活に影響のないようにしていくべきだが?⇒市民に丁寧に説明し、事前にホームページや広報などで周知していく。
統合後の執行体制はどうなるのか?⇒収集区域の再編成をしていくが、戸数、ごみの量が減るわけではないので、収集人員の削減は考えていない。管理部門で適正な配置をしていく。
事務所統合にあわせて児童クラブが整備されるが、保護者の意見は?⇒石川小学校区の児童クラブの保護者に8月初旬に説明会を行ったところ、複合施設に対して特に反対の意見はなかった。
現在の児童クラブについて、複合化後はどうしていくのか?⇒石川みつばち児童クラブは、定員75人で運営しており、条例の基準を越えている。新しい児童クラブが出来れば、それぞれの児童クラブで条例基準に沿った定員で運営していく。
【土木費(補正額6億1,059万5千円)】
20. 道路安全対策費 3,060万円
本年5月の滋賀県大津市の交通死傷事故を踏まえ、歩行者の多い藤沢駅、辻堂駅、湘南台駅周辺部の55交差点に対し、緊急対策として車止め及びガードパイプを設置し、歩行者の安全対策を図るものです。
清水委員
ガードパイプの車に対する強度は?⇒現在は基準はない。大津市の事故後、車止めメーカーが車で実験し強度の検証をしていると聞いている。
車に対する強度はないということか?⇒巻き込み防止が目的となる。
車止めにも強度はないのか?⇒車止めにも基準はない。少しでも被害を軽減させるもの。
通学路や保育園の近くでの対策が必要だが?⇒警察、道路管理者と合同点検を実施して、今年度末にかけて必要な対策をしていく。
甘粕委員
車止めが点字ブロックにかかっているところある。視覚障碍者に対する配慮が必要だが?⇒今回、緊急点検したところ、そのような個所もあった。今回の対策で対応していく。
武藤委員
交差点55か所を選定した基準や理由は?⇒藤沢・辻堂・湘南台駅周辺は人が多く、幼稚園や保育園も多いことから、交差点を確認したうえで選定したもの。
今回の対策の中に、辻堂駅北口の浜見山交差点から地下道を出たところの交差点は対象となっているか?⇒ガードパイプで斜め横断を抑止していく。
斜め横断禁止などの周知が必要だが?⇒警察と協議していく。また、横断危険の周知も検討していく。
石井委員
今回、藤沢・辻堂・湘南台駅周辺だが、市内には他の駅もあるが?⇒保育園などから要望があったところを合同点検していく。
善行駅西口工事について、ガードパイプ設置はどうしていくのか?⇒バリアフリー化の取組の中で、必要なものを検討していく。
堺委員
ガードパイプでなく、ガードレールにすればよいのでは?⇒スパンの関係や形状からガードパイプとしたもの。
安全基準が定められた後に設置したものと、その前に設置したものと区別をしていくべきだが?⇒区別していく。
21. 橋りょう架替事業費 △2,792万6千円
蓼中橋架替工事の鋼上部製作において、材料の手配に長い期間を要することから、継続費の年割額を変更するため減額するものです。
22. 藤沢駅周辺地区再整備事業費 1億8,293万円
現在実施している藤沢駅北口デッキ高質化工事において、工事を進めている中で、当初想定していたものに変更が生じたため、増額するものです。
味村委員
工事費が増えた理由、それぞれの概算は?⇒コンクリートの取り壊しで1,700万、防水層で2,200万円、取付金具で7,800万円、夜間工事で4,000万円、附帯工事で2,600万円。
夜間工事の時間帯は?⇒準備と片付けを含め、21時から翌6時まで。
夜間工事で近隣からの意見は?⇒工事の音で眠れないとの声があり、音の出る作業は、21時から24時までに行うようにした。
工事費の増額による工期の延期はあるのか?⇒請負業者と工程の調整をした結果、工期の変更はない。
石井委員
約1億8,000万円の補正だが、完成予定日は?⇒12月13日しゅん工予定。
12月13日にしゅん工できるのか?⇒出来ると考える。
作業量が増える。何か工夫はされたのか?⇒請負業者と工程調整した結果、工期の変更はない。
23. 江の島地区周辺整備事業費 4億2,499万1千円
東京2020競技大会前の完成を目指し、交通空間の整備工事及び先行取得した土地の買戻しを行うとともに、鵠沼海岸10号踏切改良工事に係る負担協定を締結するものです。
【教育費(補正額3億1,970万4千円)】
24. 学校施設環境整備事業費(小学校) 3億1,970万4千円
令和2年度に実施を予定していた事業(辻堂小・片瀬小トイレ改修/村岡小・長後小・八松小・富士見台小体育館外壁改修)について、国庫補助金の追加内示があったため、増額補正をするものです。
石井委員
今回の6校を選んだ理由は?⇒施設の古い順と現状を踏まえて選定したもの。
今回の補正により、来年度以降の改修が早まるのか?⇒来年度以降の事業の前倒しなので、早まると思うが、予算の調整もある。
トイレ改修が2校だが、金額に大きな差があるが?⇒施設規模の差。
災害時に備え、敷地内の配管の耐震化はするのか?⇒今回は対象としていない。
トイレの改修時に、水道管、下水管の耐震化を合わせてすべきだが?⇒今後は防災安全部と協議しながら検討していく。
工事にあたり、避難施設運営委員会から意見を聞いているか?⇒市民センターを通じて意見をいただいたこともある。
工事の実施時期は?⇒9月末から翌3月中旬を予定している。
※この議案は、味村委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
※※今日の補正予算常任委員会を傍聴して疑問に感じたことがあります。民生費の中にある保育に関する補正予算ですが、多くは幼児教育・保育の無償化に関するものであり、9/9に開催された子ども文教常任委員会で、事業の内容について掘り下げて審査がされているにも関わらず、同様な質疑が多くされました。子ども文教常任委員会での質疑も把握したうえで、補正予算の質疑に臨むべきで、非常に不効率と感じました。今後の、議会改革推進会議の中で、意見していきたいと思います。
※以上、報告とします。