12月10日 9:30より、藤沢市議会総務常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第54号 地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の一部改正について
国家公務員の給与改定に準じて、本市の短時間勤務会計年度任用職員の報酬の改定措置をするものです。
山内委員
非正規職員の給与改定の資料も出してほしいが?⇒非常勤の職員は、各課で任用しているので、平均給与、経験年齢など把握していない。
会計年度任用職員の処遇について、労使協議の状況は?⇒労使協議している。民間春闘結果、厚労省の賃金調査をベースに協議している。
※この議案は、山内委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
議案第55号 藤沢市一般職員の給与に関する条例及び藤沢市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部改正について
国家公務員の給与改定に準じて、本市の一般職の職員の給与の改定措置をするものです。また、地方公務員法の一部が改正されたことに伴う規定の整備をするものです。
※この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
請願1第3号 所得税法第56条の廃止を求める意見書を国に提出することについての請願
この請願は、所得税法第56条を廃止するよう国に意見書を求めるものです。
※この請願は、柳田委員、有賀委員、山内委員が採択としましたが、採決の結果、不採択すべきものと決定しました。
陳情1第17号 市のプロジェクトとして「#藤キュン課」を発足することについての陳情
この陳情は、市政に若者の意見を反映させることで藤沢市をより一層活性化させるために、市のプロジェクトとして「#藤キュン課」を発足するよう求めるものです。※なお、この陳情は、湘南台高校におけるシチズンシップ教育の一環としての陳情です。
松長委員
若者の意見を取り入れることは重要とのことだが、現状の取組と課題は?⇒意見を反映させる仕組みは整っていないが、市民会館のWSへの参加、鵠沼地区でのまつりへの参加などがある。
#藤キュン課の要望だが、意見を聞く担当を設置できるのか?⇒湘南台高校の生徒と意見交換をしながら、課の設置、プロジェクトなど、今後研究していく。
甘粕委員
湘南台高校以外の高校で取組はあるのか?⇒各地区のイベントに参加している。
中高生に過度な負担はかけられないと思うが?⇒中高生は未成年なので、自ら企画し事業の実施には職員のサポートが必要。若い方の意見、アイデアをまちづくりに活かしていくことは重要と考える。
有賀委員
#藤キュン課を受け止めた場合、どこの部署か担うのか?⇒湘南台高校と意見交換をした上で、検討していく。
#をどう受け止めるか?⇒SNSを活用した情報発信ツール。高校生が企画発信することで広がっていくものと考える。
松下委員
組織として、中高生で常設との要望だが?⇒内容については、直接聞いたうえで検討していきたい。
庁内横断的なプロジェクトとすべきだが?⇒設置するなら、庁内プロジェクトも考えられる。
山内委員
庁内プロジェクトをつくるには人的に難しいのでは?⇒目的、課題に応じてメンバー構成を議論していく。
柳田委員
#藤キュン課はニックネームみたいなものと思われる。鯖江市や湖南市のJK課とはどのようなものか?⇒市民が主役のまちづくりに向けて、高校生を対象にしているもので、プロジェクト名やチーム名となっている。
県内の山北町で高校生による政策提言があると聞いたが?⇒県の教育委員会と協力して、高齢化の課題について、山北高校を中心に未病と防災の視点で研究している。
山北町の取組は、高校生の政治参加というより過疎化に協力してほしいという感じに思えるが?⇒町長が行政で思いつかないアイデア、地元意識、地元に戻ってくる人材を育てたいとのこと。
湘南台高校の生徒にも郷土愛の醸成につながるのでは?⇒市に意見提案することで藤沢市のことが好きになり、将来住んでもらうことが重要。市外の生徒にも藤沢市が良いまちと思ってもらうことに繋がればよいと思う。
理事者に質問。若者の意見を聞く場は必要だと思うが?⇒(小野副市長)居場所であるとか、当事者の思いは聞くべきで、子どもの貧困対策の調査でも小学5年、中学2年生にアンケートした。全ての行政範囲の中で、意見を聞く、意見交換も必要。常設の課、若者の組織などについては、今後の検討となるが、政策に参加するツールは当然必要。
※この陳情は、堺委員、甘粕委員、松下委員が主旨不了承としましたが、採決の結果、主旨了承となりました。
報告(1)会計年度任用職員制度施行に向けた準備状況について
会計年度任用職員制度は、地方自治体における臨時・非常勤職員の適正な任用及び勤務条件を確保するため、地方公務員法及び地方自治法の改正が行われ、本市においては、2月議会で必要な条例改正を行っています。
今回は、改めてこの制度の概要と施行に向けた本市の準備状況の報告がされたものです。
1. 会計年度任用職員制度の概要
(1)地方公務員法の改正点
➀特別職の任用の厳格化
「特別職」の範囲が「専門的な知識経験等に基づき、助言、調査等を行う者」に厳格化されました。
➁臨時的任用の厳格化
「臨時的任用」は、本来、緊急の場合等に、選考等能力実証を行わずに職員を任用する例外的な制度であることから、「常勤職員に欠員を生じた場合」に厳格化されました。
➂一般職の非常勤職員の任用等に関する制度の明確化
一般職の非常勤職員として「会計年度任用職員」に関する規定が設けられ、その採用方法や任期等が明確化されました。
(2)地方自治法の改正点
➀期末手当等の支給
会計年度任用職員について、国の非常勤職員に準じ期末手当等の支給が可能となるよう、給付に関する規定が整備されました。
2. 会計年度任用職員の職の整理
会計年度任用職員の職については、これまでの特別職非常勤職員や臨時的任用職員等約239種類の職から、職務内容や勤務条件により、109の職に整理しました。
令和2年度の会計年度任用職員の任用数については、市民病院を除く市長部局及び行政委員会で約1,450人、市民病院で約350人を予定しています。なお、藤沢市嘱託に関する規定に定める常勤の嘱託職員については、廃止となります。
3. 会計年度任用職員の報酬等について
会計年度任用職員の報酬額は、各職における職務の困難度により初任給基準を定め、本市の非常勤職員等の勤務経験を加味して決定します。
現在、令和2年度の当初予算編成作業を進めていますが、期末手当を支給すること等、常勤職員との均衡を図るための処遇改善を行うことにより、これまでの支出額の合計約30億円に対して、約6億5,000万円程度増額する見込みです。
また、会計年度任用職員は、一般職の地方公務員となるため、防災用被服の購入費や研修、安全衛生、福利厚生等の関係費用について、約6,000万円の支出増を見込んでいます。
なお、会計年度任用職員の報酬は、地方財政上、給与費として扱うこととされたことから、予算及び決算において、人件費に位置付けて計上することとなります。
4. 会計年度任用職員の職員定数
会計年度任用職員は、非常勤の職に位置付けられることから、藤沢市職員定数条例に定める職員定数の対象外となります。一方、廃止となる常勤の嘱託職員のうち、一部の職については、藤沢市一般職の任期付職員の採用等に関する条例に定める任期付職員等へ移行することから、職員定数の対象となります。
また、市民病院における医師等の専門職については、今回の制度改正により、任用形態の見直しを行う必要があることから、一定数の職員定数の増加を予定しています。
5. 会計年度任用職員への移行に向けた人員確保の状況
(1)今後の対応
令和2年度の制度施行に向けて、全庁で約1,800人の会計年度任用職員を任用する必要がありますが、選考試験の合格者では、37の職で約200人が不足します。この不足を解消するために、公募の試験を実施することとし、各職の必要人員に対して不足することが無いよう、人員確保の取組みを進めていきます。
6. 今後の取組
新たな会計年度任用職員への報酬の支払や人事、労務管理については、原則として職員課及び病院総務課で行っていきます。適切な事務処理を行うため、令和2年度当初から稼働できるよう、現在、人事給与や庶務に関わるシステムの構築を進めています。
松長委員
会計年度任用職員の報酬について、減収になる職員はいるのか?⇒いない。
家庭の事情で扶養の範囲内で働きたいとしいうひといる。処遇改善により、働けなくなった人はいるのか?⇒意向を聞いたところ、全体でエントリーしなかった人は200人いる。昨年度に制度の説明はしている。
エントリーしなかった人へ理由の聞き取りはしないのか?⇒していない。
200人の公募についての応募状況と4月スタートに問題はないか?⇒37の職を募集し、全体の申し込みは600人だが、不足している職もある。来年度に向けて市民サービスに支障をきたさないよう対応していく。
山内委員
公立保育園の非正規職員の会計年度任用職員への移行状況は?⇒来年度、対象者の中でエントリーしなかったのは、保育士資格者で38人中4人、資格のない職員で92人中57人。
堺委員
現在の非正規職員の人数と会計年度任用職員の人数は?⇒制度改正で増えることはない。
パートタイムが増えるのか?⇒フルタイムをパートタイムに置き換えることはない。
生産性を向上させる取組は?⇒一般職の非常勤職員に位置付けることで、責任の度合い、仕事の内容、質も求められるので対応していく。
※以上、報告とします。