12月2日 9:30より、藤沢市議会厚生環境常任委員会が開催されました。今議会も密を避けるための運営をしていることから、自宅においてインターネット中継での傍聴としています。内容の抜粋は次の通りです。
陳情2第15号 安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康を守るための陳情(意見陳述あり)
この陳情は、次の項目について、国に意見書の提出を求めるものです。
(1)今後も発生が予想される新たな感染症拡大などの事態にも対応できるよう、医療、介護、福祉に十分な財源確保を行うこと。
(2)公立公的病院の統合再編や地域医療構想を見直し、地域の声を踏まえた医療体制の充実を図ること。
(3)安全・安心の医療・介護提供体制を確保するため、医師・看護師・医療技術職・介護職等を大幅に増員すること。
(4)保健所の増設・保健師等の増員など公衆衛生行政の拡充を図ること。ウイルス研究、検査・検疫体制などを強化・拡充すること。
(5)社会保障に関わる国民負担軽減を図ること。
※この陳情は、土屋委員のみ賛同しましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
陳情2第19号 気候非常事態宣言を発出する様、市当局に対して働きかけを求める陳情(意見陳述なし)
この陳情は、気候非常事態宣言を発出するよう市に働きかけを求めるものです。
陳情2第23号 気候非常事態宣言についての陳情(意見陳述あり)
この陳情は、「藤沢市気候非常事態宣言」の表明を求めるものです。
※上記2つの陳情は、全会一致で主旨了承となりました。
陳情2第22号 野猫の給餌制限に関する陳情(意見陳述なし)
この陳情は、野猫の給餌を制限する規制を市に働きかけるよう求めるものです。
※この陳情は、全会一致で主旨不了承となりました。
報告(1)2025年に向けた藤沢型地域包括ケアシステムの推進について
2025年に向けた藤沢型地域包括ケアシステムの推進と福祉関連の行政計画との位置付けなどについて報告がされました。内容は割愛します。
栗原委員
13地区ごとの課題は出さないのか?⇒2月に改めてロードマップの案と地域の取組を報告する。
現在の情報発信の方法は?⇒広報誌やSNSでの発信が主。
子どもから大人への情報発信もあると思うが?⇒子どもや若い世代へ情報が届いていない。今後、庁内会議で議論を深めていく。
吉田委員
関りの薄い方になじみがないと思うが?⇒ボランティアに関して参加する時間がない、活動や参加方法が分からないとの声ある。情報発信が課題と考えている。
新型コロナウイルスのリモートワークで時間が出来た方もいる。プラス面もあると思うが?⇒日頃買い物をする施設でのパネル展示をし、近所の見守りの視点を持ってもらうようにしていきたい。
ICT活用の状況は?⇒モデル的に高齢者が通う場所でリモートなどを試し、課題を検討した。
土屋委員
農福連携の状況は?⇒食材の支援、障がい者の社会参加など農福連携の可能性を福祉分野で取組んでいる。
互助が低下している認識か?⇒自治会の加入率低下、共働き世帯の増加、地域の希薄化は高くなっている。
互助に頼りすぎず、現状の互助を支援していくべきだが?⇒誰もが安心して住みなれた地域で暮らせるよう、日頃の見守り、ボランティア活動を市としても支援していきたい。
新型コロナウイルスの影響は?⇒居場所事業など、住民との意見交換でも、修正・中止することもある。より良い方法を模索する必要ある。
2月の報告で出てくるのか?⇒意見交換を踏まえて、出していく。
東木委員
リーフレット作成、ホームページでの発信、ウエブページの作成などの検討状況は?⇒今年度末でのパンフレット作成を進めている。
ウエブページは?⇒高齢者向けにシニアネットと協働してホームページを作って情報発信している。
藤沢型地域包括のウエブページが必要だが?⇒今後、どのような形で情報発信できるか検討していく。
この4年間の総括について、2月に報告されるのか?⇒2月議会でこの4年間のロードマップの検証と、それを踏まえた新しいロードマップを示していく。
報告(2)(仮称)藤沢市地域福祉計画2026の策定について(中間報告)
藤沢市地域福祉計画2020が今年度末で終了することから、新たな計画を策定するもので、その素案が報告されたものです。ここでは、計画の基本目標、施策の方向性、施策の展開を示した体系を記載します。
【基本目標 1】 地域に関心を持ち、行動できる人材づくり
(1)誰一人取り残さない地域づくりに向けた周知・啓発
➀介護や子育て、障がい者等への理解の深化
➁地域福祉を学び、体験する機会の提供
(2)地域福祉活動の普及・啓発
➀分かりやすい情報の提供
➁気軽に参加できるきっかけづくりの提供
(3)地域福祉の担い手の養成・参加促進
➀地域福祉を支える人材の養成・活動支援の充実
➁ニーズや対象にマッチした活動の促進支援
【基本目標 2】 お互いが見守り、支えあい、つながる地域づくり
(1)地域における交流の促進
➀顔の見える関係づくりの推進
➁誰もが気軽に集える場づくりに向けた支援
(2)課題を早期発見・早期対応できる地域づくり
➀地域における支えあい・見守り・ネットワークの強化
(3)福祉団体等の活動支援
➀福祉団体の活動場所の整備・活動支援
➁地域におけるボランティアや地域活動を推進する団体の支援
➂様々な活動主体への連携・支援
(4)災害時に備えた地域づくりの推進
➀地域における自主防災活動の活性化支援
➁避難行動要支援者支援体制の強化
➂災害時における救援ボランティアの受け入れ体制の整備
【基本目標 3】 誰もが安心して暮らせるしくみづくり
(1)地域福祉の基盤づくりとネットワークの推進
➀民生委員・児童委員の活動環境の整備
➁福祉人材の確保・育成への支援
➂多様な職種や機関との連携・協力による包括的な取組の推進
(2)包括的な相談・支援体制の推進
➀地域における福祉相談窓口の充実
➁生活困窮者等の自立に向けた生活・就労支援の推進
➂重層的な支援体制の推進
➃地域における相談支援ネットワークの整備
(3)権利擁護のための支援の充実
➀権利擁護のための意思決定の支援
➁成年後見制度の利用促進
(4)更生保護に向けた地域づくり
➀地域住民等の関心と理解の醸成
➁関係機関・団体の支援、連携の推進
➂罪を犯した人の自立支援
谷津委員
ケアラー支援について、今回の計画で後退したと思うが?⇒記載について、次回の報告までに検討していく。
北橋委員
団体ヒアリングで、担い手のスキルアップが必要とのことだが?⇒団体の意向に合わせた取組をしたり、団体間の情報共有もしている。
地域で孤立状態の方々への支援の考えは?⇒様々な背景があることを踏まえて、支援につなげていく。
武藤委員
重層的な支援とのことだが、具体的には?⇒包括的相談支援について、今後は対象を広げていく体制が必要。困りごとを抱えている世帯への支援が大切と考えている。
計画を進めるうえで、他部署の関わり方は?⇒福祉部と防災安全部で連携して取組んでいきたい。
栗原委員
教育との連携は?⇒子ども青少年部や生涯学習部とも連携して進めていくこととなる。
子どもたちへ高齢者や障がい者の介助の仕方を教育すべきだが?⇒高齢者への対応は、認知症サポーター養成講座を児童クラブや中学生向けに開催している。障がい者への対応は、心のバリアフリー授業の一環として、小学4年生にリーフレットを配布している。
東木委員
団体ヒアリングで出た課題の解消策が計画に反映されるべきだが?⇒社会福祉協議会の地域福祉活動計画がアクションプラン的なものなので、すみ分けをして事業展開していく。
報告(3)(仮称)いきいき長寿プランふじさわ2023~藤沢市高齢者保健福祉計画・第8期藤沢市介護保険事業計画~の策定について(中間報告)
いきいき長寿プラン2020が今年度末で終了するため、見直しをするもので、その素案が報告されたものです。ここでは、高齢者を取り巻く状況、施策の展開について掲載します。
『高齢化率の将来見通し』
2021年25.3%/2022年25.5%/2023年25.7%/2025年26.0%/2030年27.9%/2035年30.7%/2040年34.1%
『65歳以上人口に占める一人暮らし高齢者の割合』※2018年より70歳以上
2009年12.0%/2010年12.2%/2011年12.4%/2012年12.8%/2015年13.4%/2017年14.1%/2018年11.5%/2019年12.5%/2020年13.6%
『認知症高齢者の動向』
2009年6,267人/2012年7,517人/2015年9,380人/2018年10,186人/2019年10,566人/2020年10,901人
『要介護・要支援認定者の見通し』
2021年20,590人/2022年21,318人/2023年22,069人/2025年23,750人/2040年33,004人
『施策の展開』
【基本目標 1】 生きがいをもって暮らせる地域づくりの推進
1. 生きがいづくりの支援
(1)高齢者の多様な活動・居場所の支援
➀シニア世代の起業支援
➁いきいきシニアセンター(老人福祉センター)
➂ゆめクラブ藤沢(老人クラブ)
➃高齢者福祉大会・高齢者スポーツ大会
➄敬老会
➅敬老祝金
➆いきいきシニアライフ応援事業
➇老人憩の家・老人ふれあいの家
(2)生涯学習などの支援
➀生涯学習人材バンク「湘南ふじさわ学びネット」
➁高齢者を対象とした生涯学習
➂図書館宅配サービス
2. 社会参加活動の支援
(1)ボランティアの育成・支援
➀ふじさわボランティアセンターとの連携
➁地区ボランティアセンターへの支援
➂いきいきパートナー事業(介護予防・日常生活支援総合事業)
(2)高齢者の就労・就業支援の促進
➀シルバー人材センターへの支援
➁中高年齢者向け就労支援セミナー
(3)地域活動団体への支援
➀市民自治組織・地域団体への支援
➁市民参加型団体等の育成・支援
➂愛の輪福祉基金による活動団体助成
3. 地域コミュニティの活性化
(1)地域交流拠点の推進
➀地域ささえ合いセンター
➁地域の縁側
➂高齢者の通いの場
(2)地域福祉を支える関係機関等との連携・支援の推進
➀藤沢市社会福祉協議会との連携
➁地区社会福祉協議会への支援
【基本目標 2】 認知症施策の推進
1. 認知症支援体制の充実・強化
(1)認知症の早期発見・早期受診・診断・対応
➀簡易認知症チェックサイト
➁物忘れ相談
➂認知症初期集中支援チーム
➃認知症受入れ医療機関情報の提供
(2)「認知症になっても安心して暮らせるまち」を目指した地域づくり
➀認知症ケアパスの活用
➁認知症サポーター養成講座
➂おれんじサポーターの養成
➃認知症地域支援推進員
➄認知症カフェの開催
➅徘徊高齢者SOSネットワーク
2. 認知症予防の推進
(1)認知症予防のための事業の充実と普及啓発
➀認知症予防に関する事業(介護予防・日常生活支援総合事業)
【基本目標 3】 介護予防と健康づくりの推進
1. 健康寿命の延伸
(1)健康づくり・介護予防事業の推進
➀一般介護予防事業 普及啓発の推進(介護予防・日常生活支援総合事業)
➁一般介護予防事業 地域介護予防活動支援の推進(介護予防・日常生活支援総合事業)
➂健康づくりの推進
2. 自立支援・重度化防止の取組
(1)介護予防・生活支援サービス事業の推進
➀訪問型サービスA(介護予防・日常生活支援総合事業)
➁訪問型サービスC(短期集中予防サービス)(介護予防・日常生活支援総合事業)
➂介護予防ケアマネジメント(介護予防・日常生活支援総合事業)
(2)生活支援の体制整備
➀生活支援コーディネーター
➁協議体の開催
(3)地域ケア会議の開催
➀地域ケア会議
【基本目標 4】 医療・介護及び福祉連携による在宅生活の充実
1. 日常生活の支援
(1)生活支援サービスの提供
➀生活支援型ホームヘルプサービス
➁ごみの一声ふれあい収集
➂高齢者いきいき交流事業
➃ふれあい入浴事業
➄あんしんみまもりカード
(2)在宅福祉サービスの提供
➀緊急通報サービス
➁紙おむつの支給
➂寝具へ乾燥消毒サービス
➃一次入所サービス
➄訪問理美容サービス
➅藤沢市福祉タクシー券
➆福祉有償運送
(3)介護者への支援(ケアラーケア)
➀家族介護者教室
➁ケアラー(介護者)に対する支援の充実
2. 在宅医療・介護連携の推進
(1)多機能協働による包括的支援体制の推進
➀在宅医療支援センター
➁在宅医療推進会議
➂在宅医療に関する普及啓発
➃多職種研修会
➄在宅療養者等歯科診療推進事業(お口の相談窓口)
➅藤沢市障がい者等歯科診療事業
➆かかりつけ薬局の普及啓発
【基本目標 5】 介護保険サービスの適切な提供
1. 介護サービス基盤の整備
(1)ニーズを中長期的に見据えた整備目標
➀GIS手法を用いた分析等
➁介護離職ゼロ等に向けた基盤整備
➂施設・居住系サービスの整備
➃地域密着型サービスの整備
(2)共生型サービスの取組
2. 介護現場の革新に向けた支援
(1)介護人材の確保・定着促進とイメージ改善
➀介護の入門的研修事業
➁外国人介護職員受入支援事業
➂介護職員等研修受講料助成事業
➃介護のしごと相談会バスツアー
➄介護の職場体験事業
➅介護のしごと出前授業
➆介護職員等キャリアアップ研修支援事業
(2)人手不足に対応したマネジメントの構築
(3)介護ロボット・ICTの活用
➀介護労働環境の改善プロジェクト
3. 介護保険制度の適正な運営
(1)サービスの質の向上
➀地域密着型サービスにおける独自報酬の見直し
➁ケアマネジメント支援事業
➂介護サービス相談員派遣事業
➃運営推進会議の支援
(2)介護給付費等の適正化の推進
➀要介護認定の適正化
➁介護給付費通知
➂ケアプラン点検
➃縦覧点検・医療情報との突合
➄住宅改修等の点検
(3)低所得者の支援
➀保険料の減免制度
➁居宅サービス等自己負担額助成
➂社会福祉法人等による利用者負担額軽減制度
(4)介護事業者に対する指導・監査の強化
【基本目標 6】 安心して住み続けられる環境の整備
1. 住まいなどの生活環境の整備
(1)多様な住まい方の確保・支援
➀養護老人ホーム
➁高齢者向け市営住宅
➂高齢者の住まい探し支援
(2)人にやさしいまちづくりの推進
➀公共施設・民間施設のバリアフリー化
➁都市公園のバリアフリー化
➂歩行空間ネットワーク整備事業
➃道路バリアフリー化の推進
➄公共交通機関のバリアフリー化
➅移動交通手段の確保
➆湘南すまいるバス
2. 安全・安心なまちづくりの推進
(1)防災・防犯などに対する取組の推進
➀高齢者の交通安全教室など
➁ひとり暮らし高齢者などへの防火指導
3. 地域と連携した見守り活動の推進
(1)多様な主体が連携した見守り体制の強化
➀高齢者見守りネットワーク
➁友愛チーム
➂藤沢地区保護司会との連携
【基本目標 7】 地域生活課題に対する相談支援の充実
1. 地域の相談支援体制の充実
(1)相談支援体制の機能強化
➀福祉総合相談支援センター(総合相談)
➁いきいきサポートセンター(地域包括支援センター)
➂基幹型地域包括支援センター
➃コミュニティソーシャルワーカー(CSW)
➄地域生活支援窓口「バックアップふじさわ」・「バックアップふじさわ社協」
➅地区福祉窓口
➆民生委員・児童委員
➇ふじさわ安心ダイヤル24
➈消費生活相談
(2)権利擁護の推進
➀高齢者虐待の防止
➁ふじさわあんしんセンターへの支援・連携
➂成年後見制度利用支援事業
➃日常生活自立支援事業への助成
➄市民後見人の育成・支援
【基本目標 8】 非常度(災害・感染症等)の対応
1. 災害時等避難体制の整備
(1)自然災害時における施設入所者等の避難及び健康維持への取組
➀避難行動要支援者の避難支援体制づくり
➁介護事業所における避難訓練等の充実
2. 新型コロナウイルス感染症に対する取組
(1)新しい生活様式での健康づくり・介護予防
(2)介護現場における感染症対策の支援
永井委員
コロナの影響により敬老会が中止となったが、何らかの代替の考えは?⇒敬老会を楽しみにして生きがいとなっている高齢者もいる。今後のお祝いの活動について次年度検討していく。
土屋委員
訪問型サービスAの事業所や利用状況は?⇒平成29年度より5事業所増えている。延べ利用数は、平成30年度517回、令和元年度487回、2年度は9月末で237回。
利用回数が減っている理由は?⇒サービス内容が分かりにくいことが考えられる。
第8期の目標は?⇒調整中。
訪問型サービスAはやめるべきだが?⇒要介護認定を受けなくてもサービスが受けられる。選択の幅を広げるうえで意義のあるもの。
特別養護老人ホームの平均的な入居費用は?⇒1割負担で、ユニット型個室で14-15万円。
第8期での予定は100床だが、待機者数からして足りないのでは?⇒第7期の計画で2021年に100床開所される。鎌倉市の市境での整備、有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅なども年々整備がされていることから100床としたもの。
保険料について、第1-5段階の人数は?⇒令和2年10月末で、57,708人で全体の54%。
次期計画では900円の引き上げとなっているが、高齢者の生活は苦しい。引き下げるべきただが?⇒介護給付費の増加が見込まれる。基金残高も10億円となっていることから、保険料を引き上げざるを得ない。
東木委員
介護保険分野へのAIやRPAなどの活用について、計画の中に入れるべきでは?⇒介護人材の確保、負担軽減の中で、ICT技術をどう取り入れられるか検討していく。
地域密着型の共生型サービスの状況は?⇒平成30年度からのサービスで、状況を見守ってきたところ。今後は意見交換していきたい。
報告(4)「(仮称)ふじさわ障がい者プラン2026」の策定について(中間報告)
本市では、「ふじさわ障がい者計画」、「第5期ふじさわ障がい福祉計画」及「第1期ふじさわ障がい児福祉計画」の3つの計画を一体化した「ふじさわ障がい者プラン2020『きらり ふじさわ』(中間見直し)」を平成30年3月に策定し、様々な障がい福祉施策を推進してきました。
この計画が今年度末で終了することから、今後の障がい福祉施策の方向性を見据えるとともに、令和3年4月に施行される「地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律」で求められている「相談機能」「参加支援」「地域づくりに向けた支援」を視野に入れ、3つの計画を一体化した「(仮称)ふじさわ障がい者プラン2026」を新たに策定するものです。内容の抜粋は次の通りです。
Ⅰ 障がい者数の状況
(1)総人口数
平成27年 420,619人/28年 425,105人/29年 427,501人/30年 429,317人/令和元年 433,080人/2年 435,121人/5年間の伸び率3.4%
(2)身体障がい者数手帳所持者数
平成27年 10,910人/28年 10,896人/29年 10,918人/30年 10,939人/令和元年 11,032人/2年 11,005人/5年間の伸び率0.9%
(3)療育手帳所持者数
平成27年 2,597人/28年 2,679人/29年 2,895人/30年 3,027人/令和元年 3,143人/2年 3,272人/5年間の伸び率26.9%
(4)精神障がい者保健福祉手帳所持者数
平成27年 2,889人/28年 3,071人/29年 3,275人/30年 3,519人/令和元年 3,744人/2年 3,991人/5年間の伸び率38.1%
(5)障がい者手帳所持者数(延べ数)
平成27年 16,378人/28年 16,646人/29年 17,088人/30年 17,485人/令和元年 17,919人/2年 18,268人/5年間の伸び率11.5%
Ⅱ ふじさわ障がい者計画
【基本理念】 すべての人が、障がいの有無にかかわらず、お互いに助け合い、自分らしく、生活できるまちへ
【目指す社会像】
(1)一人ひとりが、地域の中で、共に理解し、つながることができる社会
(2)一人ひとりが、地域の中で、安心して生活できる社会
(3)一人ひとりが、地域の中で、生きがいをもって生活できる社会
【基本目標】・【施策の柱】・【施策の方向性】
1. 尊厳を守り合う社会づくりの推進『共生の基盤づくり』
(1)共生のための環境づくり
➀障がい理解と心のバリアフリーの促進
➁合理的配慮の推進
(2)権利擁護の推進
➀差別解消と虐待防止の推進
➁意思決定支援の推進
2. 支援体制の強化『支援の基盤づくり』
(1)相談支援の強化
➀福祉情報・相談窓口の利便性の向上
➁相談支援体制の拡充
➂計画相談支援・障がい児相談支援の推進
(2)連携による支援体制の強化
➀分野別横断的な協議体制の確保
➁地域における支援体制の構築
(3)支援・サービス提供体制の確保
➀サービス提供施設・事業所の充実
➁支援人材の育成・確保
3. 地域での生活を支える支援の充実『日常生活の支援』
(1)一人ひとりの必要に応じた支援の推進
➀様々な障がい等に応じた支援体制の充実
➁重度障がい・医療的ケアへの対応体制の充実
➂本人・家族の高齢化への対応
(2)障がい福祉サービス等の充実
➀障がい福祉サービスの充実
➁その他の福祉サービスや支え合い活動の充実
➂家族の支援
(3)暮らしの場の確保支援
➀住まいの確保支援
➁入所施設の確保
➂住宅改良の支援
4. 子どもの育ちを支える支援の充実
(1)障がいの早期発見と乳幼児期における発育・発達支援の充実
➀障がいの早期発見・早期対応の推進
➁保育・療育の充実
(2)学齢期における教育等支援体制の充実
➀学校教育の充実
➁様々な学びや体験機会の充実
(3)切れ目のない障がい児支援の充実
➀成長に応じた発達支援の充実
➁障がい児支援サービスの充実
➂子育てへの支援
5. 社会参加を支える支援の充実『参加・活躍の支援』
(1)就労等の参加・活躍支援の推進
➀就労支援体制の充実
➁様々な仕事や創作活動の充実
(2)様々な活動への参加促進や支援
➀文化・スポーツ活動の充実
➁様々な活動への参加促進
➂当事者・家族団体等の活動支援
(3)活動の手段や環境の確保
➀外出・移動支援の充実
➁情報の受発信支援
6. 生活の安心を支える社会づくりの推進『安心の基盤づくり』
(1)保健医療学部体制の確保
➀健康づくり・リハビリの推進
➁受診しやすい医療体制の確保
(2)緊急時対応・災害対策等の強化
➀緊急時支援の確保
➁災害対策・感染症対策の強化
(3)経済的な支援
➀経済的な支援
Ⅲ 第6期ふじさわ障がい福祉計画
【令和5年度の目標】
1. 福祉施設入所者数
令和元年度 245人/令和5年度 245人 うち、地域生活へ移行する人の目標は23人(9.4%)
2. 一般就労に移行する福祉施設利用者
令和元年度 114人/令和5年度 181人
3. 就労定着支援事業の利用率
令和5年度 70.2%
4. 就労定着率8割以上の就労定着支援事業所の割合
令和5年度 72.7%
5. 相談支援体制の充実・強化等
(1)令和5年度末までに、総合的・専門的な相談支援の実施 4か所
(2)相談支援事業者に対する訪問等による専門的な指導・助言件数 2,700件
(3)相談支援事業者の人材育成の支援件数 150件
(4)相談機関との連携強化の取組の実施件数 160件
Ⅳ 第2期ふじさわ障がい児福祉計画
第2期ふじさわ障がい児福祉計画は、本計画の基本理念やめざす社会像を踏まえ、児童福祉法第33条の20に基づき、障がい児通所支援及び障がい児相談支援の提供体制の確保に係る目標並びに各年度における指定通所支援及び指定障がい児相談支援の種類ごとの必要な見込み量を定めるものです。見込み量については、現在検討中です。
谷津委員
組織改正で障がい福祉課が障がい者支援課になるが理由は?⇒市民に分かりやすくするためで、障がい福祉課を障がい者支援課へ、高齢福祉課を高齢者支援課にしていく。
アンケート調査の中で、保護者は仕事の心配、当事者もやりたい仕や賃金が合わないとあるが?⇒賃金については勤務形態や業務内容により精査されているが、仕事は職場側の難しさもある。総合支援協議会の部会の中で働きやすい環境となるよう議論していきたい。
就労先について、障がいの特性に合った仕事先について、伴走型の支援は?⇒湘南地域就労援助センターで相談者のニーズを把握し訓練受けた上で就労につなげている。平成30年度に就労定着支援事業ができたので、一般就労後のフォローし、昨年度は69人利用した。
東木委員
医療の必要な障がい者について、大人になってからの医療機関とのつながりの状況は?⇒医療機関と直接協議の場はないが、訪問看護ステーションの対応事業所も増えてきている。
親亡き後が大きな課題だが?⇒障がい者プランの基本目標の中にも位置付けている。国では施設利用だけでなく、グループホームも平成30年度に創設され、市内でも4か所創設されている。
報告(5)障がい者相談支援体制の拡充について(報告)
障がい者相談支援体制について、藤沢市障がい者総合支援協議会からの意見も踏まえて、拡充することについて報告がされたものです。
1. 現在の状況
(1)委託専門相談支援事業所(市内全域の専門的な支援サービスに対応)
➀藤沢障がい者生活支援センターかわうそ(身体障がい:湘南台文化センター)
➁ふらっと(知的障がい:法人施設内)
➂藤沢市地域生活支援センター(精神障がい:Fプレイス)
➃地域福祉支援センター・マロニエ(重度心身障がい)
➄藤沢市発達障がい者相談支援事業所リート(発達障がい)
➅藤沢市高次脳機能障がい者相談支援事業所チャレンジⅡ(高次脳機能障がい)
(2)基幹相談支援センター
➀ふじさわ基幹相談支援センターえぽめいく
2. 新体制の考え
(1)委託総合相談支援事業所(人口10万人前後の地域に1か所に配置する考え)
➀北部障がい者地域相談支援センター(湘南台文化センター)
➁中部障がい者地域相談支援センター(善行市民センター)
➂東南部障がい者地域相談支援センター(Fプレイス)
➃(新)西南部障がい者地域相談支援センター(辻堂市民センター:令和3年夏頃新規設置予定)
(2)委託専門相談支援事業所(市内全域の専門的な支援サービスに対応)
➀地域福祉支援センター・マロニエ(重度心身障がい)
➁藤沢市発達障がい者相談支援事業所リート(発達障がい)
➂藤沢市高次脳機能障がい者相談支援事業所チャレンジⅡ(高次脳機能障がい)
(3)基幹相談支援センター
➀ふじさわ基幹相談支援センターえぽめいく
3. 今後のスケジュール
(1)令和3年4月 北部・中部・東南部の障がい者地域相談支援センターを開設
(2)令和3年夏頃 西南部障がい者地域相談支援センターを開設(再整備後の辻堂市民センターに新設)
北橋委員
断らない包括的支援体制とあるが、これまでは断っていたのか?⇒相談を断るという意味ではなく、直接的な相談に加えて、付帯的な相談を関係機関につなげてきた。法改正の趣旨を踏まえて、窓口が受け止めて、引き継ぐ体制づくりと考えている。
土屋委員
障がい者地域相談支援センターと市の役割を明確にすべきだが?⇒相談支援の中で発見された事案について障がい福祉課の果たす役割は大きくなる。連携会議を密にする中で細かい役割分担をしていく。
民生委員との連携が必要となる。過度な負担にならないようにすべきだが?⇒民生委員の多忙は認識している。民生委員が障がいに関する相談を受けた場合、気軽に相談支援センターや事業所を活用してほしい。
東木委員
障がい児の家族の対象となるのか?⇒なる。
医療情報は相談機関が共有して情報提供できるのか?⇒そのような体制にしていきたい。
報告(6)「藤沢市民病院健全経営推進計画」の素案及び新たな診療体制の構築について
平成29年3月に策定(平成30年8月に改訂)した「藤沢市民病院健全経営推進計画」について、計画期間が今年度で終了するため、新たな計画を策定するもので、その素案が報告されたものです。ここでは、健全経営に向けた取組の基本指針と戦略項目について記載します。
【基本指針1】医療機能の充実
1. 目指す姿
多様な診療機能を有する当院は、県の医療計画で定められた5疾病5事業の充実に向け、重要な役割を担っています。引き続き、地域完結型医療の推進に取り組みます。
2. 戦略項目
(1)救急医療
➀救命救急センターとして、三次救急対応及び救急車受入【継続】
➁救急医療充実段階評価Sランク【継続】
➂小児救急24時間体制【継続】
➃ドクターカー運用の広域化【※新規】
(2)災害医療
➀災害拠点病院としてのBCP(事業継続計画)更新【継続】
➁感染症BCPの策定【※新規】
➂DMAT体制の継続【継続】
(3)周産期医療
➀周産期救急医療中核病院としてのハイリスク分娩に対する総合的な診療体制【継続】
➁LDR室(陣痛分娩室)の活用促進【継続】
➂母児同室の整備【※新規】
(4)ゲノム(遺伝)医療
➀がん及びがん以外の先天性疾患等を含めた医療の提供体制の検討【※新規】
(5)がん医療
➀地域がん診療連携拠点病院の高度型の取得【※新規】
➁ゲノムセンターの組織化【※新規】
(6)手術支援ロボット
➀手術支援ロボットの対象疾患の拡充【継続】
(7)心疾患
➀心不全、急性心筋梗塞等重症心疾患への対応及び病診連携強化【継続】
➁アブレーション、低侵襲性医療等新たな診療機能の拡大【継続】
➂心血管リハビリの検討【※新規】
(8)脳卒中
➀血管内治療の体制の維持【継続】
➁脳血管リハビリの早期介入の実施【継続】
(9)腎移植
➀生体腎移植の実施継続に向けた腎センターの組織化【※新規】
(10)チーム医療
➀多職種のチーム医療の推進による医療の質の向上【継続】
【基本指針2】新型コロナウイルス等感染症への対応
1. 目指す姿
感染対策を徹底し、感染症患者受入のために必要な病床の確保を行うとともに、検査が必要な入院・外来患者に対するPCR検査体制の充実を図り、安全・安心な医療提供体制を継続します。
2. 戦略項目
(1)感染予防策
➀感染症患者と一般患者の動線が交わらないエリア分けの徹底【継続】
➁医療スタッフの適切な防護具の使用、手洗の励行、消毒の徹底等【継続】
(2)PCR検査体制
➀全入院患者に対するPCR検査の実施【※新規】
【基本指針3】医療のデジタル化への柔軟な対応
1. 目指す姿
「経済財政運営と改革の基本方針」で掲げられた、デジタル化を通じた強靭な医療体制の構築として、オンライン資格確認、電子処方箋等が2020年7月にデータヘルス改革に関する工程に示されました。当院では、このほかに新型コロナウイルス感染症対策のひとつとして、電子機器を使用した診療体制等について、研究を進めていきます。
2. 戦略項目
(1)オンライン診療
➀慢性疾患等患者へのオンライン診療ができる環境づくり【※新規】
(2)オンライン資格確認・オンライン処方箋発行
➀マイナンバーカードを活用した保険証の資格確認や処方箋の発行のオンライン化の環境づくり【※新規】
(3)オンラインでの地域医療連携
➀地域医療機関とオンラインによる退院調整等の環境づくり【※新規】
【基本指針4】経営の効率化及びその他機能強化に関わる取組
1. 目指す姿
経営状況の改善に向け、収益確保を図るための対策、経費の削減等を実施し、持続可能な経営に向けた取組を行います。また、患者サービスの向上や医療機能充実のため、さらに「働き方改革」を推進するなど、病院を取り巻く環境の変化に対応するとともに、収益の向上と人件費のバランスを十分精査した上で、必要な執行体制を確保していきます。
2. 戦略項目
(1)収益確保
➀各診療科の新入院患者受入状況の把握による定期的なヒアリングの実施【継続】
➁クリニカルパスに基づく医療の標準化及び入退院支援強化による適正な入院期間での退院【継続】
➂DPCデータを活用した戦略的な収益確保策の推進【継続】
➃診療報酬確保に向けた院内体制の連携強化【継続】
➄室料差額、文書料等の使用料及び手数料の見直し検討【継続】
(2)経費削減
➀診療材料の共同購入及び有効活用【継続】
➁業務委託費の適正化【継続】
➂ジェネリック医薬品採用の拡大【継続】
(3)働き方改革
➀医師事務作業補助者等の配置によるタスクシフトの推進【継続】
➁チーム医療を推進するための看護師特定行為の体制整備【継続】
➂多職種連携の拡大【継続】
➃多様な任用形態の推進【継続】
➄医師等の時間外勤務の可視化【継続】
(4)広報、情報発信の推進
➀ホームページによる情報発信の推進【継続】
(5)地域医療連携の推進
➀地域医療支援病院としての連携登録医との連携強化【継続】
➁退院調整等円滑な連携強化【継続】
(6)手術室の効率的運用
➀手術枠の見直し及び手術間のインターバルの効率化【継続】
(7)組織力強化
➀採算性を踏まえた職員採用及び育成による組織力の強化【継続】
➁時代にあった組織の見直し【継続】
➂院内スタッフへの情報発信・共有【継続】
(8)患者サービスの向上
➀待ち時間改善【継続】
➁患者向けの情報提供の充実【継続】
吉田委員
新たな計画の中で特徴的な取組は?⇒腎移植とゲノム医療の推進。
腎移植とゲノム医療について病院の考えは?⇒地域で求められる医療を地域で完結することが当院の役割。腎移植の実施、ゲノム医療の提供について早急に取組んでいく。
早期の体制づくりが必要だが?⇒腎センター、ゲノムセンターは重要であり、早期に検討したい。
栗原委員
経常収支が2019年度に悪化した理由は?⇒働き方改革による職員増、抗がん剤などの材料費の増、消費税率の引き上げ、コロナの影響など。
人件費は固定費なので、今後も改善されないのでは?⇒4つの基本指針の中で収益増に取組んでいく。
病院運営協議会の外部の有識者とは?⇒医師会の医師、歯科医師会の歯科医師、薬剤師会の薬剤師、学識経験者、市民公募。
経営状況を職員に周知しているのか?⇒毎月、所属長が参加する病院運営会議を経て職員に周知される。
年単位の経営状況は?⇒年度当初に病院運営指針を出す中で、前年度の状況を院長から報告がされる。
土屋委員
入退院センターの患者からの満足度は?⇒安心して入院できた、退院後の生活を家族と話し合えたなど、満足の声ある。
入退院センターに配置された職員の負担は?⇒開設前から試行していたので適正な人員配置ができたが、新型コロナによるPCR検査の実施、面会の禁止の説明など負担ある。
武藤委員
医療の質の問題について、手術室で行っていた手術を診察室で行っていると聞いたが?⇒当院ではしていないが、白内障の手術は日帰り外来でしている医療機関はある。
看護師や医療事務職の接遇教育の状況は?⇒新採用研修で接遇研修している。窓口のクラークは委託先事業者で研修するよう指示をしている。
接遇が経営につながることもある。手本となるようにしていくべきだが?⇒患者や家族から意見いただくこともある。院内で共有して改善すべきものは改善する。病院運営協議会でも共有している。
東木委員
腎センター、ゲノムセンターの人材確保の考えは?⇒当院でまかなえない場合は、関連病院から医師の派遣も必要に応じてしていく。
※以上、報告とします。