8月24日 9:30より、藤沢市議会藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会が開催されました。いつもなら、委員会室で傍聴するのですが、コロナ禍における密を避けるため、傍聴を自粛していますので、自宅にてインターネット中継を傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
1. 藤沢市民会館等再整備事業の進捗状況について
昨年11月29日に開催された当委員会で進捗状況の報告がされましたが、それ以降の取組について報告がされたものです。
(1)市民ワークショップについて
市民会館等の再整備にあたり、市内在住・在勤の方で、全ての回への参加を基本に公募し、参加した28人を3班に分け、全4回開催しました。
(2)関係団体との意見交換について
これまで、藤沢市文化団体連合会、藤沢市みらい創造財団から、新市民会館に関する意見・要望を聞き取りました。
(3)サウンディング調査について
サウンディング調査とは、事業発案段階や事業化段階において、事業内容や事業スキーム等に関して、民間事業者との直接の対話により、意見や新たな提案の把握等を行うことで、対象事業の検討を進展させるための情報収集を目的とした手法です。また、対象事業の検討の段階で広く対外的に情報提供することにより、当該事業への民間事業者の参入意欲を期待するものです。
➀市独自によるサウンディング調査
令和元年11月12日から15日に開催した直接対話(意見交換)には26社の応募があり、最終的には25社の参加により、意見や提案等を受けることが出来ました。調査結果はホームページで公表しています。
➁国主催のサウンディング調査
国の主催により、設計コンサル、ゼネコン、運営事業者等11社と直接意見交換を行いました。ここでは、事業手法やホールの規模等の意見がありました。調査結果はホームページで公表しています。
(4)新市民会館と複合化する機能について
新市民会館と複合化する機能について、市として意思決定した方向性は次の通りです。
➀複合化を可とした機能
・防災備蓄倉庫
・文書館
・青少年会館
➁複合化を否とした機能
・環境拠点収集場所
・アートスペース
➂複合化しないが、計画時に配慮すべき機能
・環境フェアイベントスペース
・生涯学習室
➃可否の判断に至らず、複数案を作成した機能
・市民活動推進センター
(5)今後の予定について
※今年度は、基本構想を策定する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響による社会情勢の変化や本市の財政見通しなど、多くの不確定要素があるため、基本構想策定を令和3年度以降に着手することとし、「藤沢市民会館等再整備基本構想策定検討委員会」についても今年度の開催は見送ることとしました。
清水委員
異常気象など、前提が変わってきている。当該地は、浸水想定区域となっている。将来的に大丈夫なのか?⇒浸水深3-5mとなっているので、対応を検討していく。
新型コロナによりデパートは経営不振になっている。将来的に小田急湘南ゲートのところに建てられないか?⇒駅前はメリットあるが、現在の場所は生活文化拠点の位置づけある。
美術館の考えについて、箱モノではなく、駅や市役所ロビーを活用すべきだが?⇒ワークショップで市民の意見聞いた。美術館の話もあったが、収集・展示・研究などの細かい意見には至っていない。指摘を踏まえて、基本構想を検討していく。
杉原委員
一度立ち止まって再考とあるが、計画の中止もあるのか?⇒ない。
関係団体からの聞き取りと、丁寧な説明が必要だが?⇒今後も聞き取りし、情報共有をしていく。
味村委員
市民ワークショップについて、参加者から1回で終わりにしてほしくないとの声ある。今後も継続していくべきだが?⇒継続実施を考えていたが、コロナ禍では難しい。市民からの意見はインターネット等を活用していく。
基本構想策定検討委員会について、メンバー構成の検討状況は?⇒市民委員、ホール再整備に詳しい方、学識経験者、文化団体連合会など諸団体、市職員など、計15人程度を想定している。
再整備に係る事業費の見通しは?⇒前回の委員会では、現状機能・規模15,000㎡から想定したもので、今回は青少年会館などを複合化することで、19,468㎡としている。今年度、各機能の規模の縮減などを検討して、床面積を減らして事業費の縮減を図っていく。
再整備手法について、PPP・PFIを導入すべきでないが?⇒民間活力の活用を検討していく。
友田委員
文化施設を複合化しない理由は?⇒アートスペースは、現在のアートスペースが辻堂C-X内にあり、辻堂が文化拠点に位置付けられているため。
浮世絵館もある。アートスペースも賃料が発生している。市の財政を考えるとなるべく集約していくべきだが?⇒市としての方針を示したもの。アートスペース、浮世絵館には設置経過があるので、基本的には現状で考えていく。
青少年会館、市民活動推進センターは要望面積が増えている。現状が足りてないのか?⇒狭あい化が進んでいるため、要望面積が増えているが、各機能の縮減、共有化をしていく。
会議室について、第五世代通信が広がる。庁内検討プロジェクトの中で、技術革新について検討していくべきだが?⇒庁内検討プロジェクトの中でそこまで議論できていない。基本構想検討の中で検討していく。
山口委員
関係団体との意見交換について、経済的な視点も必要だが?⇒商工会議所から意見を聞くことを目的に説明してきた。今年度中には、意見を聞いてまとめていく。
コンベンション機能、大ホールも要望してきたが?⇒基本構想の中で検討していく。
塚本委員
一度立ち止まると決めた意思決定のプロセスは?⇒今年度、基本構想を策定するための発注の準備を進めてきたが、コロナ禍となり、会議が密になること、1年近い工期で年度内の完了が困難となることから、見送ることとしたもの。
担当部局だけで検討して決定したのか?⇒担当部局で検討したもの。
もっと多角的視点での検討が必要。コロナ禍で何を理由にして延ばしたのか?⇒最終的には当委員会報告に至る前に、他部局の意見も聞いたうえで、理事者が判断したもの。基本構想策定検討委員会での議論が不十分な中では進められない。コロナなど未知な感染症における公共ホールのあり方も検討する必要が出てきたため、今回の報告に至ったもの。
桜井委員
今後、コロナによる財政への影響と市民会館再整備に与える影響は?⇒まだ見えない中で、出来るだけ市民の意見を反映できるように検討していく。サウンディング調査での意見も踏まえて、最小の経費で最大の効果が得られるように検討していく。
財政の見通しが厳しい中で、民間活力の活用がより重要となると思うが?⇒財政状況は著しく悪化しているが、直ちに市民会館の規模見直しに直結するものではない。整備手法の見直しなどで計画を進めていく。
2. 藤沢市藤が岡二丁目地区再整備事業について
藤が岡二丁目地区再整備について、これまでの進捗状況、供用開始に向けた今後の予定等の報告がされたものです。
(1)工事の進捗について
令和2年7月末現在、3階躯体工事を施工している状況です。あわせて、地価1階から内装工事、電気設備工事、機械設備工事も施行しており、令和3年2月末の工事完了に向け、順調に進捗しています。
(2)公共機能について
複合施設の公共施設機能部分は既存及び新設施設・機能について複合化し、民間収益施設との相乗効果により施設の魅力アップ、多世代交流の機会を増やします。
【既存施設】
藤が岡保育園/藤が岡つどいの広場/藤が岡市民の家/チンチロ児童クラブ
【新規施設】
大道子どもの家/安全・安心ステーション兼コミュニティスペース/防災備蓄倉庫
(3)民間収益施設のテナント決定状況について(予定)
【3階】小規模多機能型居宅介護施設・(株)リフシア
【2階】フィットネススタジオ・セントラルスポーツ(株)/放課後等デイサービス・未定
【1階】小児科クリニック・医療法人社団栄友会
【地下1階】歯科クリニック・個人経営歯科医院/薬局・(株)大島薬局
(4)施設の愛称募集について
SPCが主体となって、市民等から愛称を募集しました。今後、選定委員による選考を行うなど、10月頃に愛称を決定する予定です。
(5)今後のスケジュール
➀令和2年9月 9月議会に関係条例改正議案を上程
➁令和2年10月 愛称決定
➂令和3年2月 建設工事完了
➃令和3年3月 内覧会
➄令和3年4月 供用開始
➅令和3年5月 藤が岡保育園新園舎への移転・供用開始
土屋委員
杭抜きの時は住民から苦情があったが、その後の住民からの苦情の状況は?⇒建設工事に関しては特にない。
細かい意見要望があると聞いている。今後も住民に丁寧に対応すべきだが?⇒これまでの説明会の中では、駐車場、施設の安全性などの意見をいただいている。引き続き、丁寧な対応をしていく。
チンチロ児童クラブの移転について、引越しのスケジュールは?⇒春休み期間を活用して引越しをして、新年度に新しい場所で児童クラブを運営していく予定。
保護者の納得は得られているのか?⇒平成29年4月に現位置に移転しているが、その時に藤が岡への移転について周知し納得を得ている。
保護者からの意見は?⇒施設内の動線、駐車場、駐輪場の利用に関する意見がある。
新規施設の大道子どもの家もみらい創造財団が管理運営していくのか?⇒市内17の地域子どもの家はみらい創造財団が指定管理者となっている。大道子どもの家を追加していく予定。
北西部交差点への信号設置に向けた進捗状況は?⇒県警本部、藤沢警察署へ要望してきたが、現時点では明確な返事はない。
できない理由は?⇒設置したものを撤去した経過がある。優先順位もあるため。
今後の取組は?⇒再整備事業完了後には、子ども関連施設、医療機関が供用開始となり、再設置が必要と考えるため、引き続き要望していく。
色彩の決定について、今後のスケジュールは?⇒外壁タイル、吹付け材など、SPCと相談して決めているところ。
※以上、報告とします。