9月9日 9:30より、藤沢市議会総務常任委員会が開催され、委員として出席しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第42号 藤沢市市税条例等の一部改正について
地方税法の一部が改正され、登記名義人等が死亡した場合における固定資産を現に所有している者の申告制度が創設されたこと、新型コロナウイルス感染症等により中止等がされた指定行事に対する入場料金等払戻請求権を放棄した場合の寄附金税額控除の特例が設けられたこと等に伴い、所要の改正をするものです。
※この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
陳情2第11号 国に対し「消費税率5%以下への引下げを求める意見書」の提出を求める陳情
この陳情は、消費税率5%への引き下げを求める意見書を政府に提出することを求めるものです。
※この陳情は、山内委員のみ賛同しましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
報告(1)令和3年度組織改正の検討状況について
平成29年度の全庁的な組織改正から一定期間が経過しているため、新たな市政運営の総合指針及び行財政改革基本方針の策定状況を踏まえながら、新型コロナウイルス感染症対策を含めた危機管理体制の再構築など、喫緊の課題の解決と令和2年度施政方針に基づく重要施策の推進に積極的に取組むことを基本として、令和3年4月の組織改正に向けた検討がされています。今回は、その報告がされたものです。
1. 令和3年度組織改正の基本的視点
(1)新型コロナウイルス感染症への対応から顕在化してきた保健所執行体制等の感染症対策における課題の解決を図ります。
(2)各部局が抱える現状の組織課題において、令和2年度施政方針に基づき、デジタル市役所の実現など、早急な取組が必要不可欠な重要施策の推進を図ります。
➀デジタルテクノロジーを活用したスマート自治体やスマートシティの実現を加速させる組織の機能強化
➁福祉、保健、医療の施策強化並びに健康づくり、疾病予防及び介護予防の推進を図る組織の機能強化
➂情報収集、情報発信、政策立案、危機管理などの機能整理と強化
(3)新たな施設運営の総合指針及び行財政改革基本方針の策定状況を見据え、その考え方を可能な限り捉えた見直しをします。
2. 組織改正に当たって特に検討を要する事項
(1)保健所の体制強化と福祉健康部の分割再編の必要性
➀保健所における健康危機管理体制(感染症対応等)の強化手法
➁地域医療施策推進体制の強化手法
➂地域共生社会の実現と地域包括ケアシステムの更なる推進へ向けた組織のあり方
(2)スマート自治体、スマートシティを推進する部署の組織的位置づけ
➀スマート自治体、デジタル市役所の実現に向けた推進体制の強化手法
➁官民額が連携したスマートシティ推進のための組織の整理
(3)危機管理とリスク管理を担う部署の組織的位置づけ
➀企画政策部及び総務部の業務、機能整理
➁対外的な対応と内部管理機能の重点化
➂新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた、組織的な危機管理のあり方
(4)重要施策を推進する部署の設置に伴う組織の拡大抑制
➀部直轄の組織として設置している「室」の位置づけ
➁組織の拡大抑制と職務職階など職制の整理
(5)総務機能のあり方
➀部局内事業の進捗管理の更なる強化手法
3. 今後の検討スケジュール
(1)令和2年9月~11月 市議会の意見を踏まえた改正(案)の検討
(2)令和2年12月 総務常任委員会へ概要の報告(新旧対照表)
(3)令和2年12月 市議会の意見を踏まえた改正(最終案)の検討
(4)令和3年2月 市議会へ事務分掌条例改正案を上程
(5)令和3年3月 事務室レイアウト変更、広報等周知活動の準備
(6)令和3年4月組織改正の実施(予定)
杉原委員
スマート自治体、デジタル市役所を具体化する組織の考えは?⇒ICTを推進する体制が必要と考える。
予定している組織改正で、副市長の分担はどうなるのか?⇒市長の政策を支える立場であるので、市長と相談して検討していく。
石井委員
組織改正で、市民センター・公民館は変わりないのか?⇒頼りになる拠点づくりとして重要な位置づけ。市民自治部と生涯学習部のあり方も含めて検討していく。
山内委員
デジタル市役所について、12月議会に最終案を示すスケジュールとなっている。市民の意見を聞きながら進めていくべきだが?⇒ICTの動向や市民の意見を聞いて検討することとなる。
柳田委員
保健所について、新型コロナウイルスで顕在化した課題とは?⇒保健所において、新型コロナウイルス感染症に適切、迅速に処理する体制が取れなかったこと。
対外的にも課題があったと思うが?⇒対市民への情報発信について、陣頭指揮が曖昧だったことも課題。
新型コロナウイルス感染症による見直しなら、福祉部と保健所を分けるのは一時的ということか?⇒今回の課題には普遍的な部分もある。違う感染症の発生にも対応できる体制にしていく。
報告(2)藤沢市官民データ活用推進指針の策定について
官民データ活用推進基本法の中で、地方公共団体に対して、官民データ活用の推進に関する計画の策定が求められていること、官民データやICTの利活用を市政運営につなげていく必要があることから、藤沢市官民データ活用推進指針を策定することとしました。今回は、その指針の策定について報告がされたものです。なお、内容については割愛します。
杉原委員
PDFデータでは二次利用ができないが?⇒ファイルを見やすくしているもの。
文字検索ができるCSV、JSON形式が必要だが、職員にその知識はあるのか?⇒オープンデータを民間が利用する場合、DATAGOJPの利活用も検討していく。
石井委員
デジタル化が進む中、京都市のようなフリーWi-Fiの整備を進めるべきだが?⇒フリーWi-Fiは設置目的が重要。メリット・デメリットを検討していく。
山内委員
※個人情報に関する質疑有。
松下委員
ローカル5Gについて、行政情報システムにおける業務改革の促進に位置付けられているが、デジタルバイト対策に位置付ける方が良いのでは?⇒デジタルバイトは、電波が届かないところで5Gを活用するケースが多いが、本市にはないので、業務改革の推進に位置付けた。
報告(3)令和元年度藤沢市内部統制に関する取組結果報告書について
内部統制制度の推進について、令和元年度の取組について報告がされたものです。
1. 令和元年度の取組
(1)ガイドラインの策定
(2)「藤沢市内部統制推進本部会議」等の開催
(3)職場風土の改革
(4)外部有識者の意見反映
(5)リスクの再点検と帳票の改訂
(6)不祥事等の再発防止のための取組
(7)研修の実施
(8)内部統制制度における帳票の活用及びリスク事案の共有
(9)モニタリングの実施
(10)監査委員による内部統制の整備状況及び運用状況の監視(改善・是正)
2. 現状と課題及び今後の取組
(1)リスク事案の現状と課題
令和元年度に発生したリスク事案としては、「事務処理上の誤り」「支払事務遅延等の不適正事務」「広報・通知等の誤り」が多く発生しました。これらの発生要因としては、「書類の確認漏れ」「業務進捗管理不足」「手順・ルールに則らない処理」であり、不十分な確認体制やルールの不徹底によるものが全体の約57%となっています。平成30年度は全体の約69%だったため、一定の改善は見られますが、まだチェックが十分機能していない状況です。
こうした状況を踏まえ、ルールの再徹底、適切な予算執行管理、リスクの洗い出し等の組織的な課題及び職務職責に応じた役割の自覚や問題意識を持った自主的・積極的な取組等の職員個人の課題があげられます。
(2)今後の取組
令和元年度のリスク事案は、平成30年度と比較すると155件減少していましたが、令和2年4月から8月までの状況では、納税通知書の納付期限誤り(印字テスト等の検証が不足していたもの)、公務災害及び労働災害の申請手続きの遅延(「収受簿兼処理簿」などを備えておらず、進捗管理が不足していたもの)、通知兼納入通知書の帳票印刷誤りや通知文等の電話番号の記載誤り(帳票校正時や決済時の確認が不足していたもの)などのリスク事案が発生しています。
これらの事案については、再発防止策を講じ対応を図るとともに、同様な事案が繰り返さないよう、庁内において情報共有を図り、業務の進捗管理の徹底、「収受簿兼処理簿」等の活用の検討及びチェック体制の再確認を行いました。引き続き、ガイドラインに基づく内部統制の取組を実施し、業務に潜むリスクが発生しないよう組織一丸となって内部統制の実効性が高まるよう取り組みます。
山内委員
内部統制の取組について、市独自で取組んでいる理由は?⇒支払遅延等の不適切事務があったため。
風通しの良い職場風土について、市長とワールドカフェ方式で職員から出された意見は?⇒職場で聞きやすい、話しやすい雰囲気にしていきたい。市長と直接、身近に話すことができたなど。
企業でしている社員アンケートなどをすべきだが?⇒毎年、所属長が人事異動のためのヒアリングをしている。全職員が内部統制の自己点検をする中で、自由記載欄がある。
石井委員
会計年度任用職員への対応は?⇒会計年度任用職員も一般職なので対象となる。
窓口の委託先への対応は?⇒委託で発生したリスクは報告がされるので、対応していく。
報告(4)「(仮称)藤沢市パートナーシップ宣誓制度」導入について(中間報告)
「(仮称)藤沢市パートナーシップ宣誓制度」の素案がまとまりましたので、令和3年4月の施行に向けた取組状況が報告されたものです。
1. 「(仮称)藤沢市パートナーシップ宣誓制度」(素案)
(1)主旨
「藤沢市人権施策推進指針」の基本理念に基づき、一人ひとりの市民がお互いの人権を尊重し、セクシャル・マイノリティ(性的少数者)をはじめとする多様性への理解が進み、差別や偏見のない、自分らしい生き方ができる社会の実現を目指し、パートナーシップ宣誓制度を創設します。
本制度は、法律上の婚姻とは異なり、法的な権利や義務が発生するものではありません。
(2)パートナーシップの定義
パートナーシップとは、互いを人生のパートナーとして相互に協力しながら継続的な共同生活を行うことを約束した二人の関係をいいます。
(3)制度の概要
パートナーシップ宣誓制度は、セクシャル・マイノリティや事実婚など、同性・異性を問わず、パートナーシップのある二人が、両者の自由意思により、互いを人生のパートナーであることを宣誓し、市長がその事実を公的に証するものです。
(4)宣誓を行うことのできるものは、次の要件を全て満たす者とします。
➀民法に規定する成年に達していること。
➁双方が市内に住所を有していること又は、一方が市内に住所を有し、他方が3か月以内に市内への転入を予定していること。(この場合は、宣誓をした日から3か月以内に、市内に転入したことを証明する書類(住民票の写し等)を提出すること。)
➂配偶者がいないこと及び宣誓をしようとする相手以外の者とパートナーシップがないこと。
➃民法に規定する婚姻のできない続柄(近親者など)でないこと。ただし、パートナーシップのある二人が養子縁組をしている場合は、養子縁組を解消した後に宣誓することができる。
(5)宣誓に必要な書類
➀現住所を確認できる書類(住民票の写し等)
➁婚姻をしていないことが確認できる書類(戸籍抄本等)
➂本人確認ができる書類(マイナンバーカード、運転免許証等)
➃その他市長が必要と認める書類
(6)市が交付する書類
➀パートナーシップ宣誓書受領証
➁パートナーシップ宣誓書受領証カード(希望者のみ)
(7)受領証の返還
宣誓者は、次のいずれかに該当するときは、受領証を返還するものとします。
➀双方の意思によりパートナーシップが解消されたとき。
➁一方又は双方が市内に住所を有しなくなったとき。
➂その他宣誓者の要件に該当しなくなったとき。
(8)無効となる宣誓
➀宣誓者の要件に反している又は宣誓書の内容に虚偽があった、若しくは当事者間にパートナーシップを形成する意思がないときは、宣誓は無効とします。
➁市長は、必要があると認めるときは、無効とした受領証の交付番号(受領証ごとに付与された番号をいう)を公表することができる。
(9)その他
➀正当な理由がある場合には、通称名を使用することができます。
➁市長は、パートナーシップ宣誓制度の趣旨が適切に理解され、宣誓者に対して公平かつ適切に対応が行われるよう、市民や事業者への周知啓発に努めます。
2. 今後のスケジュール
(1)令和2年10月 男女共同参画推進会議において最終案に向けた意見聴取
(2)令和2年11月 ふじさわ人権協議会、ふじさわ男女共同参画プラン推進協議会に報告
(3)令和2年12月 市議会総務常任委員会に最終報告
(4)令和3年1月~3月 市民・職員・関係機関に制度の周知
(5)令和3年4月 パートナーシップ宣誓制度施行
杉原委員
なぜ、セクシャルマイノリティだけを対象とするのか?⇒人権施策推進指針改定の中で、特に理解が進んでいないのがセクシャルマイノリティだったもの。
制度化を急ぐ理由は?⇒だれひとり取り残さないまち藤沢に向けて、心のバリアフリー、子どもをいじめから守る条例、認知症、外国につながる市民、コロナへの差別解消に努めてきた中で、現在、差別的な扱いを受けているセクシャルマイノリティ当事者へ光をあてる必要がある。本制度の理解を得るための啓発丁寧に行っていく。
安藤委員
他自治体の導入状況は?⇒県内では、横浜市・小田原市・横須賀市・鎌倉市・相模原市・逗子市・川崎市・葉山町で導入がされている。
横須賀・鎌倉・逗子・葉山で自治体間の協定結んでいる。本市の考えは?⇒自治体間相互利用ができる。当事者の負担軽減のため、連携を視野に検討していきたい。
石井委員
この制度を利用するメリットは?⇒市営住宅への入居、医療機関でのパートナーへの病状説明などが考えられる。各部局で条例などとの整合を検討している。
人権協議会、男女共同参画プラン推進協議会に当事者を入れて議論すべきだが?⇒今後、次期改選時に検討していく。
山内委員
事実婚も対象として検討すべきだが?⇒事実婚も含めて検討していく。
公的書類における性別標記について撤廃すべきだが?⇒庁内調査した結果、多くの申請書で性別欄の変更が可能と確認できた。人権指針に沿って、業務上必要な場合のみとなるよう取り組んでいく。
報告(5)水害避難所等の運営における課題解消に向けた取組状況について
令和元年11月の災害対策等特別委員会で報告した台風15号・19号の災害対応における課題等について、解決に向けた本市の取組状況と、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえた取組について、報告がされたものです。
1. 配備体制について
令和元年台風第15号・19号の災害対応において、今までにない多数の避難者等により、避難所を運営する従事職員の不足等が課題として浮き彫りになったことから、令和2年3月に配備体制を見直し、水害避難所等での人員不足の強化を図りました。
(1)各指揮本部応援職員の区分創設
(2)地区防災拠点本部(市民センター・公民館)応援職員の増員
(3)各地区防災拠点本部間の応援体制の構築
2. 避難行動について
避難情報を発令した際、市民からは「自分は避難の必要があるのか」「避難する場所はどこなのか」といった問い合わせが多く寄せられた状況や、さらには、新型コロナウイルス感染症対策といった視点も踏まえ、市民に対する平時からの災害に関する情報の事前広報と、災害発生時における情報発信力の強化を図りました。
(1)市民への事前広報等
(2)SNSを活用した情報収集体制の強化
(3)要配慮者利用施設の避難体制の強化
3. 水害避難所について
令和元年台風第15号・19号における水害避難所での課題を整理し、施設管理者や避難所従事職員の意見も踏まえ、基本ルールの作成及び運用方法の見直しを図りました。また、新型コロナウイルス感染症を踏まえ、新たな避難所の確保等に取組んでいます。
(1)水害避難所基本ルールブックの作成
(2)新たな水害避難所の確保等
➀学校施設における教室等の個室スペースの確保
➁秋葉台文化体育館を新たに水害避難所に指定(令和2年7月)
➂市民の家の活用(令和2年7月)
➃車両避難が可能な施設の確保
➄民間宿泊施設等の活用
(3)水害避難所等の変更
➀水害避難所に指定されていた「江の島市民の家」は、土砂災害警戒区域内に位置することから指定を解除し、新たに「江の島大師」を令和2年6月に水害避難所として指定しました。
➁「やすらぎ荘」の指定を解除し、「荏原湘南スポーツセンター」を令和元年11月に避難施設として新たに指定しました。これにより、約1,000人の避難収容者数の増が見込まれます。なお、「やすらぎ荘」については、避難生活が長期化した場合などには、入浴等の生活を支援する施設として活用します。
4. 土のうの提供について
令和2年5月、明治地区に立地する消防団第11分団器具置場を、土のう集積場所として新たに位置づけ、供給体制の強化を図りました。
5. 停電について
停電の早期把握、早期復旧に向けて、東京電力パワーグリッド(株)と情報収集の連携体制の強化を図りました。更に、東京電力パワーグリッド(株)の職員が災害対策本部事務局に派遣されるなどの連携体制について調整を図りました。
6. 業務継続について
災害対応等による人員不足を想定した業務継続については、全庁的な応援体制を敷き対応を図ります。また、新型コロナウイルス感染症に係る業務継続計画の発動を踏まえ、各部局において継続しなければならない業務等を改めて整理しました。
7. 急傾斜地崩壊危険区域及び土砂災害警戒区域について
対策工事及び新たな指定について神奈川県に継続的に働きかけをしています。また、県が予定している土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の情報や、近年のがけ崩れ等の事例を踏まえた土砂災害関連情報などを提供し、多くの市民が相談できる環境づくりを進めています。
8. 支援策について
(1)市の多岐にわたる支援制度を一元的に情報提供できるよう、市のホームページにおいて、各部局の支援制度を集約したページを整備しました。
(2)罹災証明書の発行業務について、現地調査を省略できる「自己判定方式」の導入及び事務処理の効率化を図ることで、発行までの期間を短縮させました。
9. 防災協定の締結について
避難所において避難者情報の集約等を効率的に行うため、ノートパソコン等の提供を受ける協定を締結し避難所運営の円滑化を図りました。また、令和元年台風第15号・19号における屋根等の被害の状況を考慮し、施設等の修理や修繕等の支援協力を内容とする協定を締結し応急復旧体制の強化を図りました。
さらに、新型コロナウイルス感染症を踏まえ、間仕切り等のさらなる供給体制の強化が必要となったため、避難所用簡易間仕切りシステム及びハニカム構造の紙製簡易ベッドの供給に関する協定を締結し、避難所の環境改善を図りました。
10. 避難所運営体制の確立について
(1)備蓄資機材については、要配慮者向けにエアーマットの整備を行いました。また、新型コロナウイルス感染症を踏まえ、パーテーションや簡易ベッド、非接触型体温計等の感染症対策資機材購入費を専決処分(7/29)による補正予算で対応しました。なお、避難が長期化する場合には、自治体や企業等との協定に基づき必要な資機材を要請し、避難所運営の充実を図ります。
(2)神奈川県が6月に示した「新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難所運営ガイドライン」を基本とした避難所運営訓練を令和2年7月3日に実施しました。その後、訓練の検証、参加者の意見等を反映させた「感染症を踏まえた避難施設等開設運営マニュアル」を作成し、令和2年8月19日にマニュアルに基づいた避難所運営訓練を実施しました。なお、マニュアルについては、地区防災拠点本部、学校施設等の避難施設運営委員会に配布し、避難所運営体制の確立を図ります。
石井委員
家屋損壊などによる住居支援について、市営住宅が一杯になった場合は?⇒県営住宅、UR賃貸住宅、被災者再建支援制度の活用など。
ペット同行避難について、どのくらいと見込んでいるのか?⇒今後、各地区での防災訓練でアンケートして実態把握をしていく。
学校施設における教室等の個室スペースの確保とは?⇒公立、私立の全ての学校で、教室の開放の調整が済んでいる。
停電時の電力供給の考えは?⇒避難所では発電機を備蓄している。リチウム蓄電池、ポータブル蓄電池のほか、EV車の協定を検討している。
杉原委員
※断水時の給水に関する質疑有。
山内委員
市民センター・公民館における避難者の情報収集のためのインターネット端末サービスを設置すべき。課題は?⇒設置台数、スペース、セキュリティが課題と考えられる。
松下委員
AI技術を活用したSNS災害情報収集ツールを試行的に導入し検証しているとのことだが、具体的には?⇒個人がツイッター、Facebook、インスタグラムで投稿した被害状況を閲覧できる。AI解析で場所の特定をリアルタイムで確認できる。誤報や虚偽はAIで精度を高めている。
具体的な導入スケジュールは?⇒制度を見極める検証をして進めていく。
市民の登録制にして、発信してもらい分析すべきだが?⇒研究していく。
災害が発生した時、ホームページのトップが切り替わって分かりやすくしている自治体ある。本市の考えは?⇒防災インフォメーションのホームページがあり、災害時の情報発信をしている。
外国人への対応が整理されていないが?⇒昨年の台風15号・19号の時に外国人に関する課題があまりなかった。今後、課題を集約して対応していきたい。
避難所におけるアングルボードの取組状況は?⇒段階的に導入していきたい。
優先配備の考えは?⇒市民センター・公民館で導入していきたい。
停電時の対応について、本庁舎東側の充電スタンドが非常用電源につながっていない。早急に検討すべきだが?⇒財務部と調整する。
報告(6)市民窓口センターにおける「窓口業務のあり方の検討」結果等について
市民窓口センターの窓口業務のあり方について、一定の結論を得ましたので、取組内容が報告されたものです。
1. 目的
(1)BPRの推進
(2)適正な定員管理の推進
(3)市民窓口センターの課題解決
➀待ち時間の解消
➁マイナンバーカードの普及促進
2. 視点
(1)マイナンバーカードを普及させる。普及が図られることで将来的には、窓口での取扱量を減少させ、窓口業務の省力化を図る。このことで窓口での待ち時間を解消する。
(2)停滞しているマイナンバーカードの普及が進むことで、市民窓口センターへの一極集中を緩和し、対応できる窓口を増やす。このことで、マイナンバーカードに係る窓口での待ち時間を解消する。
(3)対応窓口を増設するにあたって、極力定数の増にならないよう、委託の導入により生み出される人員をこれに充てる。
(4)待ち時間の解消等、市民サービスの向上に向けた工夫を委託業務に取り入れる。
(5)中長期的に見込まれる窓口業務の減少に備え、人員配置の弾力性に対応しやすい委託とする。
3. 検討の経過
(1)先進都市視察
(2)業務分析
現行業務について、「業務量」や「人員数」を次の4つの視点で精査し、想定される委託業務の範囲を検討しました。
➀封入業務などの比較的簡易な業務
➁システムへの入力など判断基準が明確な業務
➂電話や窓口による問い合わせ対応など、専門知識が必要不可欠な業務
➃予算、決算業務など自治体が担うべき業務
(3)見積依頼
令和元年11月 業務分析結果をもって民間事業者へ見積もり作成依頼
(4)コスト分析
令和2年2月 現行体制・委託後の体制におけるコスト分析
4. 検討結果及び今後の方向性
検討した結果、委託目的の達成、事務の効率化が見込まれることから、予算要求など、具体的な手続きを進め、協働事業(業務委託契約)として実施していきたいと考えています。
5. マイナンバーカード普及への取組
窓口委託等協働事業と併せ、市民センターでのマイナンバー関連業務の取扱いの拡大について検討を進めるとともに、北部地域におけるマイナンバーカードの対応窓口について、臨時専用窓口の新規開設に向けて検討を進めています。また、マイナンバーカードの普及促進と市民窓口センターでの混雑を緩和するため、臨時出張窓口を開設する予定で準備を進めています。
6. 今後のスケジュール
(1)令和3年2月 協働事業実施設計業務開始
(2)令和3年6月 市議会に実施設計業務の進捗状況及び協働事業実施可否の最終報告
(3)令和4年1月 協働事業開始(最終報告で実施可とした場合)
※私からは、次のような指摘をしました。
現在、市民窓口センターのマイナンバーカードの申請窓口が込み合い、市民の待ち時間が長くなっおり、市民に負担をかけている一方で、窓口で対応する職員の負担も大きくなっています。そして、マイナンバーカードの窓口に従事する職員の中には、月当たりの残業が45時間を超えている者もいます。この状況が続くとメンタル疾患になることも懸念されることから、一刻も早い対策が必要です。臨時窓口の開設の予定はありますが、時間がかかることから、部や課内の応援体制をとり、明日からでも残業が集中している職員の負担軽減を図るよう指摘をしました。
石井委員
保険年金課、介護保険課での検証結果が出ていないのに、市民窓口センターでの窓口委託を急ぐ理由は?⇒3つの課が同じタイミングで進めているもの。保険年金課が先行しているもので、保険年金課の取組を参考に取組んでいる。保険年金課の課題を踏まえて進めていく。
山内委員
市民窓口業務は様々で重要。市民からの相談への対応はどうするのか?⇒相談内容により案内している。委託事業者が判断できないものは、市職員が引き継いで対応していく。
委託による職員定数減の見込みは?⇒正規フルタイム職員15-20人減、任期付短時間職員15-20人減、会計年度任用職員10-15人減程度。今後、実施設計の中で範囲を確定していく中で変動する。
※以上、報告とします。