2021.2.18 建設経済常任委員会

 2月18日 9:30より、藤沢市議会建設経済常任委員会が開催されました。新型コロナウイルス感染症感染防止の観点から、委員の出席を1/2に制限しているため、私も自宅でインターネット中継を傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。

議案第81号 市道の認定について(鵠沼944号線ほか4路線)

 寄付や開発行為に伴い、市道の認定をするものです。

議案第82号 市道の廃止について(長後1476号線)

 払い下げにより、市道の廃止をするものです。

※上記2議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。

議案第89号 藤沢市道路占用料徴収条例の一部改正について

 道路法の一部が改正されたことに伴い、自動運行補助施設の占用料の額を定めるものです。

味村委員

 占用料の取扱いは?⇒国は、令和13年度末まで免除する考え方を示している。状況を見て検討していく。

 自動運転の実証実験の課題は?⇒藤沢市で行ったSSTや江の島周辺では違法駐車により自動運転モードに切り替わらない課題があった。

 自動運転のための施設整備を拙速に進めるべきではないが?⇒技術面を含めて課題あるが、交通死亡事故はドライバーに起因している。死亡事故を減らすことや渋滞緩和に期待できる。国の動向を見て自動運転への支援をしていく。自動運行の補助施設を設置する路線は十分検討した上で取組んでいく。

※この議案は、味村委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

議案第91号 藤沢市都市公園条例の一部改正について

 本市の都市公園について、公募設置管理制度(Park-PFI)を活用した事業における公募対象公園施設の建蔽率を緩和するため、所要の改正をするものです。

※この議案は、味村委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

報告(1)鵠沼海浜公園改修事業の取組について

 鵠沼海浜公園は、鵠沼プールガーデンの営業終了後、平成13年から、スケートボードやインラインスケート、BMXなどの遊戯を取扱う「鵠沼海浜公園スケートパーク」としてオープンし、株式会社湘南なぎさパークが設置許可により運営を行い、現在に至っています。

 スケートボードがオリンピックの正式種目に採用されたことや、平成30年度に新たな施設として「コンビプール」を開設したことにより、入場者数の増加が見られ、本公園に対する注目が高まっている状況です。

 しかし、本公園の施設は、設置から30年以上が経過しているため、老朽化が激しく、一部施設については閉鎖をしている状況となっています。これらを踏まえ、老朽化した施設を更新し、本公園の更なる魅力の向上や利用者の利便性の向上を図るため、施設の改修を進めるものであり、その取組について報告されたものです。

1. 改修の方法

 令和2年2月から3月にかけ、民間事業者に対しマーケットサウンディング調査を実施した結果、都市公園法に定める公募設置管理制度(通称Park-PFI)の活用による事業実施が可能であることが確認されました。この制度を活用することにより、民間事業者の創意工夫による公園の魅力の向上や、財政負担の軽減が図れることから、Park-PFIによる改修を進めるものです。

2. 基本方針

(1)スケートパークの機能や魅力の向上

(2)憩いの場の創出

(3)周辺地域の賑わいや魅力の向上への寄与

(4)公園全体の魅力の向上

3. コンセプト:公園の目指す姿

 スケートパークという現在の公演が持つ魅力を向上し、より多くの人たちに利用され、周辺地域の賑わいや魅力の向上にも資する、魅力的な公園

4. 事業の概要

(1)老朽化した施設の更新

(2)スケートパークの機能や魅力向上のための再整備

(3)地域や周辺施設利用者が利用できる憩いの場の整備

(4)公園利用者の利便性と快適性を高めるための飲食施設等の設置

(5)上記整備及び公園施設の一体運営・管理を行う事業者の選定

5. 事業者に求める主な条件

(1)公募対象公園施設
 
 カフェ、レストラン等の飲食施設(必須提案)/スケートパーク以外の運動施設や物販施設等(任意提案)

(2)特定公園施設

 スケートパーク(現在と同等以上の機能を確保)/広場/トイレ(主に広場利用者用)/駐車場(現在の台数以上を確保)

(3)制限をかける事項

 公園内に設置できる建築物の建蔽率の上限は公園区域の12%以内/スケートパークの入場料は藤沢市都市公園条例で定める額が上限

(4)特に詳細な提案を求める事項

 スケートパークの利用者の増加、魅力の向上、競技者の意欲が向上するレイアウトの工夫/工事期間中でもスケートパークが少しでも利用できるような工夫

6. 事業者の選定方法

 「藤沢市都市公園公募対象公園施設設置等予定者選定委員会の設置に関する要綱」を定め、学識経験者や財務の専門家等により組織された委員会を設置し、事業者の選定を行います。

7. 想定される費用について

 市が負担する費用については、公募設置等指針に、市が負担する上限額を定めた上で、事業者から提案を求める予定です。

8. 事業スケジュール

(1)令和3年10月 事業者の選定・計画の認定・協定の締結

(2)令和4年度 工事実施

(3)令和5年度中 全面供用開始予定

松長委員

 スケートパークについて、現在、周辺から苦情や意見はあるか?⇒苦情はない。

 改修について、近隣住民へ説明したか?⇒今回報告している内容は、自治会に相談した上で説明していく。事業の内容は、事業者の公募後、改めて説明会を事業者が行う予定。

 いつ頃か?⇒今回の報告後、なるべく早く自治会長と相談して実施していきたい。

 駐車場について、立体駐車場も考えられるのか?⇒将来的に下水道施設となるため、基本的には平面となる。

 駐車場の営業時間の想定は?⇒施設の利用時間を考えている。

 カフェなどの飲食施設ではアルコールの販売は可能か?⇒可能だが競技者には制限する。

 施設の高さ制限や屋上でのバーベキューの可能性は?⇒北側に2階建ての住宅があるので、現在の高さとする。屋上でのバーベキューは可能と考えている。

 津波避難に関するものは?⇒基本的にはソフト対策をしていく予定。

友田委員

 資料を見るとBMXエリアがなくなるように見えるが?⇒スケートパーク施設は、面積5,500㎡ある。条件の中で、それ以上のものとしていく。

 任意提案にある新たな運動施設の想定は?⇒ボルダリングなどが想定できるが、あくまで任意提案。

 任意提案に物販施設とあるが、近隣にはサーフショップもある。競合するか?⇒コンビニ、修理施設など様々ある。提案を受けて評価していく。

 競合する物販も提案できるということか?⇒条件は設けないが、基本的には利用者に資するものと考える。

 入場料金について、上限額は?⇒小中学生は100円、一般は400円、幼児は無料。

 市民は割引してほしいとの声あるが?⇒割引やパスポートなどについて、提案を受けて評価していく。

 事業者が提案してきたら加点評価されるのか?⇒市民感謝デーでの無料開放などの提案を受けていきたい。

 工事期間中の利用について、半分にしたとしてもニーズに追いつかない。代替施設の考えは?⇒代替は運動公園に設置して暫定利用できるように調整している。

 事業者選定について、競技者の視点が必要だが?⇒具体的競技施設は、競技関係者が入った協議会の中で意見を聞いていく。

塚本委員

 Park-PFIを導入するとのことだが、公共施設再整備プランに入っていないが?⇒庁内的に次のステップで位置付けることを検討している。

 土地などの資産のマネジメントをしていくべきだが?⇒私有財産をトータルとしてマネジメントしていく必要ある。今後、全体をどうマネジメントしていくか企画政策部で位置付けていく。

 シティプロモーションの観点からの取組が見えてこないが?⇒このエリアはロケーションがいい場所で再整備は注目される。具体的提案が明らかになった段階でアピールしていく。

 シティプロモーションを常に意識するべき。知名度アップが命題であるが?⇒スケートパークは寒川や大和にもでき、差別化を図る必要ある。立地的には有利なところにある。Park-PFIで民間のアイデアを取り入れていくことで、新たな観光名所となるようにしていきたい。

 スケートパークは国際大会が出来るようなものになるのか?⇒国際級の大会もしているので、今後も増えていくと考えている。

 国際大会の誘致やスポンサーの誘致が条件に入っているか?⇒指針へ反映していく。

 建蔽率緩和の根拠と妥当性は?⇒平成29年の法改正により、10%緩和となった。

 今後の20年間のコストシミュレーションを示すべきだが?⇒現状の試算では、建物撤去の上限を1億5,000万円、同等の施設整備に2憶円程度の計3億5,000万円。歳入では、土地使用料が最低年間400万円、維持管理費約180万円が20年間なくなる。今後の運営は、事業者に収支シミュレーションを示していただくので、次回に報告する。

 下水道用地を含んでいるが、要件から取り払うことできないか?⇒ポンプ場の計画があるので、施設的なものはできない。駐車場の設置、憩いの場として担保していきたい。

味村委員

 現在運営している、湘南なぎさパークとの合意はできているのか?⇒協議しているところ。スムーズに引き継げるよう調整していく。

 20年間の間に事業者が撤退した場合は?⇒協定の中で、別の事業者への継承、保証金の納付、補償の項目を入れていく。

 今後、整備が必要な都市公園はPark-PFIの対象となっていくのか?⇒民間参入の意向を確認した上で検討していく。

議案第96号 藤沢市自転車等駐車場条例の一部改正について

 江ノ島駅自転車等駐車場を有料化することに伴い、所要の改正をするものです。

味村委員

 有料化により、放置自転車が増える懸念あるが?⇒昨年6月に片瀬江ノ島駅第1駐輪場の供用開始とあわせて、自転車等放置禁止区域に指定してからは、放置自転車は減少している。

 工事中の代替え施設は?⇒片瀬第2駐輪場、洲鼻広場を代替地としている。

 片瀬第2駐輪場も今後有料化していくのか?⇒片瀬江ノ島駅第1駐輪場と今回の供用開始後の状況を見極めて再整備の必要性を判断していく。

※この議案は、味村委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

陳情2第24号 「最低賃金の改善と中小企業支援の拡充を求める意見書」の提出を求める陳情

 この陳情は、次の事項について国に意見書の提出を求めるものです。

(1)政府は、労働者の生活を支えるため、最低賃金1,500円以上をめざすこと。

(2)政府は、最低賃金法を全国一律最低賃金制度に改正すること。

(3)政府は、最低賃金の引き上げができ、経営が継続できるように、中小企業への支援策を最大限拡充し、国民の生命とくらしを守ること。

※この陳情は、味村委員のみ賛同しましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。

報告(2)藤沢市ロボット未来社会推進プロジェクトの中間見直し(案)について

 藤沢市ロボット未来社会推進プロジェクトは、実施期間を平成30年度から令和4年度の5年間とし、中間年である令和2年度を目安に見直しをすることとしていました。今回は、その見直しの状況の報告がされたものです。ここでは、見直し(案)の施策の体系を記載します。

【目指す将来像】ロボットと共生する未来社会

1. ロボット利活用の推進

(1)介護現場の生産性向上

 ➀介護ロボット導入支援・ICTリテラシー向上支援

(2)医療・介護予防・健康増進等

 ➀身体機能維持・改善等のためのロボット利活用、利用支援

(3)防災力の充実強化

 ➀防災分野でのロボット利活用

(4)行政サービスでの活用

 ➀庁内課題解決型ロボット利活用の推進

(5)社会情勢の変化への対応

 ➀新しい生活様式やオリンピック等に対応したロボットの利活用

2. ロボットの普及啓発・人材の育成等の推進

(1)普及拠点の活用

 ➀生活支援ロボット普及啓発等推進事業

(2)普及機会の拡大

 ➀市庁舎等における生活支援ロボットの展示・体験

 ➁さがみロボット産業特区と連携した普及啓発の促進

(3)次世代人材の育成

 ➀子ども向けセミナー等の開催

3. ロボットの社会実装の推進

(1)実証実験への支援

 ➀実証実験等への支援の強化

(2)先端技術を活用した先導的なまちづくり

 ➀産学官連携によるまちづくりの推進

4. ロボット関連企業への支援

(1)ロボット産業への参入支援

 ➀藤沢ロボット産業研究会

 ➁ロボット産業推進事業補助金

(2)企業集積・産業集積の促進

 ➀企業立地に係る税制上の支援措置

 ➁重点産業立地促進助成金

松長委員

 介護分野と子どもをロボットでつなげると相乗効果があると思うが?⇒介護と子どもについて、ロボット体験を県の事業で学校で実施している。地域包括の方でVRの取組しているが、子どもがやりたがる。課題は13歳未満のコンテンツの選定。

 ロボット関連企業への支援について、補助金の申請がなかったとのことだが、具体的な課題と今後の検討は?⇒ロボット開発への補助金あるが、平成30年度は申請7件、31年度2件、今年度1件。課題はコロナ禍でのロボット開発はハードルが高く、ロボット産業研究会で交流やマッチングに努めているところ。今後の拡充を検討していく。

 他市と比較して魅力的な成果はあるか?⇒特区は10市2町あるが、情報収集している。ロボット関連企業への支援、導入普及、普及啓発などあるが、実証実験は相模原、厚木は件数ある。藤沢市は普及啓発に力を入れている。

 ロボット導入普及には、WiFi環境が必要だが?⇒介護現場ではロボット導入に加えWiFi環境が必要との声ある。今後も必要性が高まると考えられるので情報収集していく。

神尾委員

 生活支援の中でのロボット活用に期待がかかる。社会的課題をどう捉えて対応していくのか?⇒社会的課題は当初は人口減少などを想定していたが、今回の新しい取組みでは、コロナに伴う新しい生活様式などがある。行政課題、社会的課題へのロボットの利活用について、各課から挙げられたものを実証していく。

 ロボット施策庁内連携推進会議で検討されたものは取組むということか?⇒毎月、推進会議をしている。情報を共有して議論している。

 一人暮らし高齢者への支援について、コロナ禍で訪問も出来ていない。どうロボットを活用していくのか。見守り、寄りそえるロボットの活用も必要と思うが?⇒一人暮らしの高齢者に対応するロボットは沢山ある。多くの人に利用されるよう、今後行政課題としていけるか検討していく。

塚本委員

 ロボットとは知能化した機械システムであり、市民の認識と違いある。指針の中で定義を整理しておく必要があると思うが?⇒ロボットの定義が曖昧なところある。どのようなものとしていくかプロジェクトの見直しの中で定義づけしていく。

 市が目指す方向性がない。どういう支援で何を求めていくのか、マシーンの普及か、システムの普及か、ロボット産業事業者の普及か、次の指針で明確にすべきだが?⇒成果を数値で示せていない。施策の柱は4本あり、1つは市内ロボット産業参入を進めていく。民間が進めていくものは実証実験を取り入れる。利活用推進の評価は難しいが、庁内検討会議で議論していきたい。

 将来について、ロボット社会は市場原理で広がっていくもの。本市としては、たまたま辻堂にサイバーダイン社がきたものであり、スマートシティに組み込んでいくべきだが?⇒組織改正でロボットの部分をデジタル推進室に移管する。プロジェクトの位置付けは、今後のスマートふじさわの取組を踏まえて検討していく。

桜井委員

 介護ロボットについて、福祉の担当とどのように議論してきたのか?⇒介護保険分野でのロボット導入について、導入補助してきた。現場の声は介護保険担当と連携して意見を聞いてきた。

 特区の中での自治体間連携を進めることで、効果が上がると思うが、これまでの取組と今後の連携の考えは?⇒各市町の情報収集して県が取りまとめている。強み、弱みについて、県が主導していくと思う。今後、相模原や厚木の状況を見ながら検討していく。

 国・県と連携して情報収集していくべきだが?⇒県とは江の島周辺の自動運行、辻堂ロボタウンなどでこの間連携してきた。国に対しては実証実験による知見、現場の声を聞いて様々な要望をしている。国の情報を県と一緒に収集していく。

 特区のスケールメリットを活かしたロボット行政を進めていくべき。藤沢市として、もっと力を入れていくべきだが?⇒組織改正を機に強化、推進していく。

味村委員

 行政サービスでの活用とは?⇒各課のアイデアを実証実験しているところ。本格導入につながったものもある一方、本格導入にあたり検証したところ効果が得られず予算化に至らないものもある。

 AI、デジタル技術導入は、行政内部の補助手段としていくべきだが?⇒今後の働き手不足に対応するため、職員がより注力できるよう検討していく。

報告(3)村岡地区のまちづくりの取組について

 村岡地区のまちづくりについて、2月8日に、JR東日本・神奈川県・鎌倉市・藤沢市で「東海道本線大船・藤沢間村岡新駅(仮称)設置に関する覚書」を締結したことを踏まえて、その内容や現在の取組状況が報告されたものです。

1. 新駅設置に関する覚書について

(1)概略設計の内容と本市の判断について

 ➀新駅整備費 約150億円(詳細設計・新駅建設・システム改修・用地等費用含む)

 ➁自由通路整備費 約16億円

 ➂施工期間 概ね8ヶ年(工事着手から)

 ➃JR東日本負担分 15%

 これらの結果をもとに、本市としては事業実施を判断できる状況にあることを確認した上で、改めて3県市で新駅設置を進めることを確認し、JR東日本と3県市で、「新駅設置に関する覚書」を締結しました。

(2)「新駅設置に関する覚書」の内容について

 ➀東海道本線大船・藤沢間村岡新駅(仮称)設置に関する事業の基本的事項を定め、3県市及びJR東日本が相互に協力して円滑に事業を実施することを目的とする。

 ➁新駅整備の詳細設計及び工事の施工等は、JR東日本が行うこととし、詳細については、別途、基本協定等を締結して定める。

 ➂新駅整備事業に要する費用負担は、以下によることを基本とし、その詳細は別途3県市及びJR東日本で協議して定める。

 神奈川県30%/藤沢市27.5%/鎌倉市27.5%/JR東日本15%

2. 広域的なまちづくりの検討について

 3県市による平成30年度合意に基づき、村岡地区と鎌倉市深沢地区で一体的なまちづくりを行うための方向性をとりまとめるとともに、両地区一体による土地区画整理事業の施行に必要となる、施行者の絞り込みや事業フレーム、計画の整合性等について協議・調整を進めています。

 両地区一体施行による土地区画整理事業の施行者については、神奈川県、独立行政法人都市再生機構に絞りましたが、独立行政法人都市再生機構がより適していると判断し、3県市から施行要請をしていきたいと考えています。

3. 本市における主な取組

(1)村岡新駅周辺地区のまちづくりについて

 ➀村岡新駅周辺地区のまちづくり方針

 令和2年12月にとりまとめた「村岡新駅周辺地区まちづくり方針(素案)」については、村岡地区の説明会を12月6日と10日に開催し、12月18日から1月18日の期間でパブリックコメントを実施しました。今後、提出いただいた意見等に対して市の考え方を付して公表するとともに、今年度内での「村岡新駅周辺地区まちづくり方針」の策定を予定しています。

 ➁経済波及効果

 村岡新駅設置及び周辺地区まちづくり事業を実施した場合の事業効果等については、開発パターンを「村岡新駅周辺地区まちづくり方針(素案)」をもとに、村岡新駅周辺地区内で創出する床面積や立地機能等といった本調査に必要な前提条件を仮定した上で、経済波及効果を算出しました。

【算出の前提条件】

・容積率は現状の200%

・立地施設として、研究開発拠点として目指す施設が誘導できた部分(約80%)と市場性に委ねた部分(約20%)と仮定し、研究機能・業務機能(約80%)、商業機能(約2%)、生活支援サービス機能(約10%)、住宅(約8%)を想定。

【生産誘発効果】

 第1次波及効果 直接効果約540億円(年)/間接効果約160億円(年)・第2次波及効果 約120億円(年)

【誘発就業者数】

 第1次波及効果 直接効果約4,300人/間接効果約1,400人・第2次波及効果 約700人

『参考』建設工事に伴う経済波及効果

【算出の前提条件】

・建設費として350億円を想定

【生産誘発効果】

 第1次波及効果 直接効果約350億円(仮定)/間接効果約95億円・第2次波及効果 約85億円

【誘発就業者数】

 第1次波及効果 直接効果約3,700人・第2次波及効果 約600人

 この経済波及効果は、研究開発拠点として設定した開発パターンで順調にまちづくりが進んだ際に見込める効果を算出したものであり、まちづくりでは、誘発就業者数を達成できるように、また、算出した生産誘発効果以上に効果が得られることを目指します。

4. 今後のスケジュール

(1)令和3年度 新駅設置の基本協定の締結/まちづくりの都市計画決定

(2)令和4年度以降 新駅設置の詳細設計~工事着手/まちづくりの事業認可・仮換地指定・工事~まちびらき

桜井委員

 新駅の整備費約150億円とあるが、内訳は?⇒詳細設計に約5億円、新駅建設に約133億円、システム改修に約11億円、用地費に約1億円。

 まちづくりに係る事業費の想定は?⇒シンボル道路、区画整理分は精査中だが、自由通路に16億円とまちづくりで120億円程度を想定している。今回の新駅にかかる負担を含めて、162億円と想定している。

佐野委員

 両地区一体施行の事業者としてURが適しているとした理由は?⇒施行実績、技術職の確保、資金調達の面などから適していると判断したもの。

 まちづくり方針の実現はURが取組むのか?⇒URは区画整理の施行者なので、全体のまちづくりは市が主体的に進めていく。

 市民の意見を聞くこと、情報発信が必要だが?⇒まちづくり方針の検討の際、まちづくり検討会議で検討してきた。新たな検討組織の中に入ってもらうことを想定している。その他ワークショップも考えている。約10年かかるものなので、段階に応じて市民の意見を聞けるようにしていく。情報発信の仕方も検討していく。

友田委員

 経済波及効果について、藤沢駅周辺の波及効果は含まれているのか?⇒含まれていない。

 藤沢駅周辺への経済的影響は?⇒藤沢駅と村岡新駅の関係性について取りまとめ中だが、考え方としては、湘南深沢周辺のまちづくりは商業ベースの土地利用が想定されており影響あるが、村岡新駅周辺は研究開発の拠点形成を図ることを予定しているため、雇用者が藤沢に在住することで、藤沢駅周辺にも影響あるものと考えている。

 藤沢駅周辺への経済的悪影響が懸念される。今後、具体的な効果を示すべきだが?⇒早ければ6月議会で報告したい。

 深沢エリアの経済効果は鎌倉市が調査するのか?⇒聞いていない。

 周辺の道路事情についての考えは?⇒横浜藤沢線はまだだが、道路ネットワークは完成された地域となっている。新たな道路整備は難しいことから、車の軽減策を検討する必要あると考えている。

塚本委員

 経済波及効果をどう市民に知らせていくのか?⇒経済効果はただ数字だけでは伝わらない。より理解がえられるように検討していく。

 藤沢駅周辺の経済効果がマイナスになる懸念あるとの声ある。村岡のまちづくりは研究開発拠点が8割なので、辻堂とは全く違う。どういうまちづくりになるかを伝えることが重要だが?⇒CGなどのイメージも含めて、全市に向けて発信していく。

 藤沢側の地権者の状況は?⇒土地開発公社が3.6haの内、3haをまちづくりに使っていく。他は武田、JR貨物で約1ha持っている。

 3者の地権者が一体的にまちづくりを進めていくべきだが?⇒北側の土地は区画整理だが、大きな宅地を前提として考えていきたい。一体利用のスキームを検討する必要がある。

 エリアマネジメント手法で一体的整備を進めていくべきだが?⇒今後の手法を検討していく。

 まちづくり後の本市への直接的財政効果をどこかで示す必要あるが?⇒雇用の定着による効果も見込む必要あるし、法人の誘致も想定される。今後、土地利用の具体化にあわせて効果を考えていく。

味村委員

 概算事業費約150億円、自由通路約16億円、計166億円だが、内訳を資料で提出してほしいが?⇒提出する。

 新駅整備から、自由通路を除いた理由は?⇒これまで自由通路を含めて160-180億円と見込んでいたが、今回の覚書の中では、鎌倉市には自由通路ないので、まちづくりの一環として整理したもの。

報告(4)藤沢市緑の実施計画(第3期計画)(案)及び藤沢市生物多様性実行プラン(第1期計画)(案)について

1. 藤沢市緑の実施計画(第3期計画)(案)について

 「藤沢市緑の実施計画」の第2期計画の満了に伴い、第3期計画(令和3年度~5年度)を策定するもので、その報告がされたものです。実施事業を掲載します。今回は前回の計画52事業を見直し40事業となりました。

(1)石川丸山緑地保全計画等推進事業(継続)

(2)健康の森保全再生整備事業(名称変更)

(3)川名緑地用地取得事業(継続)

(4)樹林地の保全、活用の樹林地評価手法検討事業(継続)

(5)保存樹林等の指定に係る事業(名称変更)

(6)石川丸山緑地維持管理事業(継続)

(7)石川丸山緑地保全支援事業(継続)

(8)都市公園維持管理事業(拡充)

(9)公園遊具点検事業(継続)

(10)公園遊具改修事業(継続)

(11)公園施設リニューアル事業(新規)

(12)緑の広場における公園整備事業(新規)

(13)街路樹維持管理事業(拡充)

(14)緑地維持管理事業(継続)

(15)樹林地復元事業(新規)

(16)森林病害虫防除事業(拡充)

(17)近隣・街区公園新設事業(継続)

(18)公園ストック再編事業(新規)

(19)緑の広場管理事業(名称変更)

(20)市の花フジ推進事業(継続)

(21)建物緑化推進事業(継続)

(22)公共施設等緑化事業(継続)

(23)緑化指導推進事業(継続)

(24)下土棚遊水地上部利用計画推進事業(継続)

(25)長久保公園都市緑化植物園運営事業(継続)

(26)湘南台地区 緑の回遊路事業(継続)

(27)辻堂地区 グリーン回廊事業(継続)

(28)公園情報PR事業(新規)

(29)Park-PFIによる公園施設更新事業(新規)

(30)緑化啓発普及活動事業(継続)

(31)緑地保全協働事業(継続)

(32)公園愛護会育成事業(継続)

(33)片瀬地区 緑と花いっぱい推進活動事業(継続)

(34)辻堂地区 環境美化キャンペーン事業(継続)

(35)村岡地区 美化活動事業(継続)

(36)六会地区 花の植栽活動による美しいまちづくり事業(継続)

(37)御所見地区 田園パーク構想推進事業(新規)

(38)公園内法面対策事業(継続)

(39)市有山林内法面対策事業(継続)

(40)公園樹木適正管理事業(新規)

2. 藤沢市生物多様性実行プラン(第1期計画)(案)について

 平成30年6月に策定した「藤沢市生物多様性地域戦略」の施策をより具体的に展開するための実施事業とその進行管理を示すもので、ここでは、施策体系を掲載します。

【将来像】(目標)生きものの恵みを感じるまち藤沢

【基本方針Ⅰ】生物多様性を守り、創ります。

(1)緑地・水辺環境の保全・再生・創出

 ➀藤沢市自然環境実態調査の継続的な実施

 ・定期的、継続的な藤沢市自然環境実態調査の実施

 ・多様な主体の参加と人材育成

 ➁緑の確保と緑地・水辺環境の質の向上

 ・ビオトープネットワークの形成

 ・緑地内の水辺環境保全

 ・緑の保全制度の活用による緑地空間の確保

 ・「藤沢市都市マスタープラン」に基づく各種取組の推進

(2)保全活動の持続と発展

 ➂生物多様性の保全活動に関するマルチパートナーシップの推進

 ・多様な主体による情報交換の場の設置

 ・保全活動に対する地域の理解と協働の促進

 ・人材育成講座の充実

 ・多様な主体による生物多様性に貢献の高い活動促進と支援

(3)生物多様性に配慮した都市づくり

 ➃生物多様性に配慮したインフラ整備の推進

 ・グリーンインフラの取組推進

 ・Eco-DDR(生態系を活用した防災・減災)の考え方の浸透

 ・「藤沢市都市農業振興基本計画」に基づく水田の保全の推進

 ・「藤沢市都市マスタープラン」に基づく各種取組の推進

(4)侵略的な外来生物の防除と管理

 ➄侵略的な外来生物の防除と管理方針の作成

 ・アライグマなどの捕獲の継続

 ・侵略的な外来生物に関する管理方針の作成

 ・外来生物に関する正しい知識の普及啓発

【基本方針Ⅱ】暮らしや活動のなかで生物多様性に取り組みます

(5)43万市民への情報発信

 ➅生物多様性に関する情報発信

 ・シンポジウムの開催、パンフレットの配布、アンケートの実施による市民への情報発信と生物多様性に関する認知度の向上

(6)拠点機能の構築

 ➆生物多様性に関する拠点機能の構築

 ・生物多様性に関する拠点機能の構築 

(7)ライフスタイルの改善

 ➇43万市民が少しずつ楽に取組むことができる事例の提示

 ・市民一人ひとりができる行動を示した事例集の作成

【基本方針Ⅲ】産業経済活動のなかで生物多様性に取組みます

(8)農業・水産業における取組の共有

 ➈都市農業・水産業の取組を市民が共有・支援する仕組みづくり

 ・藤沢市の農業・水産業に係る取組を市民が共有と支える仕組みの構築

 ・農地の多面的機能の理解促進

(9)商工業における取組への理解と浸透

 ➉生物多様性に配慮した事業活動の推進

 ・環境省「生物多様性民間参画ガイドライン」などに即した事業活動の推進

 ・生物多様性に関するCSR活動の拡大

 ・商工会議所・企業等環境緑化推進協議会などと連携した研修会などの実施

(10)観光業における取組の拡大

 ⑪生物多様性を基盤とした観光魅力の発掘

 ・多様な主体による新たな観光魅力づくり

 ・地域産品振興、地産多消の促進

 ・外国人観光客の受入体制整備

【基本方針Ⅳ】生物多様性と子どもたちの関りを増やします

(11)子どもたちを中心とした生物多様性を学ぶ場の充実

 ⑫生物多様性を学ぶ場と機会の創造

 ・子どもたちが日常的に遊べる山・森・林(里山環境)の創出

 ・ボランティア活動拠点の拡充とイベント開催や情報の発信

 ・企業緑地などの活用検討

 ・小中学生向けの生物多様性表彰制度の検討

(12)守り・伝える人の発掘・充実

 ⑬地域の生物多様性を「守り・伝える人」の発掘・充実

 ・生物多様性に関わる人材の発掘・充実

 ・主体間交流による「守り・伝える人」の発掘・スキルアップ

 ・アンケートなどの実施とフィードバックによる「守り・伝える人」の充実

松長委員

 生物多様性に水辺の環境の記載はあるが、海の生物多様性の考えは?⇒海洋は広範囲なので対象としていないが、陸地環境の保全が海洋環境へ良い影響を与えると考える。引き続き、江の島周辺の藻場の保全など、関係課と連携していく。

報告(5)藤沢市農業委員会農地等の利用の最適化の推進に関する指針の見直しについて

 平成30年3月に定めた指針について、3年毎の農業委員及び農地利用最適化推進委員の改選期に取組の検証・見直しを行うこととしていることから、令和2年7月の改選に伴い、過去3年間の実績等を踏まえて見直すものです。

1. 遊休農地の解消について

(1)当初 平成30年1月

 管内農地面積 1083.86ha/遊休農地面積 20.79ha/遊休農地の割合 1.92%

(2)3年後の目標(令和3年3月)

 管内農地面積 1052.71ha/遊休農地面積 19.00ha/遊休農地の割合 1.80%

(3)現状(令和3年1月)

 管内農地面積 1,062.87ha/遊休農地面積 19.97ha/遊休農地の割合 1.88%

(4)6年後の目標(令和6年3月)

 管内農地面積 1027.03ha/遊休農地面積 17.05ha/遊休農地の割合 1.66%

2. 担い手への農地利用集積について

(1)当初 平成30年1月

 管内農地面積 1083.86ha/集積面積 54.03ha/集積率 4.98%

(2)3年後の目標(令和3年3月)

 管内農地面積 1052.71ha/集積面積 74.30ha/集積率 7.06%

(3)現状(令和3年1月)

 管内農地面積 1,062.87ha/集積面積 73.53ha/集積率 6.92%

(4)6年後の目標(令和6年3月)

 管内農地面積 1027.03ha/集積面積 93.32ha/集積率 9.09%

3. 新規参入の促進について

(1)当初 平成30年1月

 新規参入者数(個人)28人/新規参入者数(法人)5法人

(2)3年後の目標(令和3年3月)

 新規参入者数(個人)37人/新規参入者数(法人)8法人

(3)現状(令和3年1月)

 新規参入者数(個人)37人/新規参入者数(法人)10法人

(4)6年後の目標(令和6年3月)

 新規参入者数(個人)46人/新規参入者数(法人)13法人 ※当初指針の目標11法人から見直し

松長委員

 後継者不足への対策として、後継者の目標設定が必要と思うが?⇒農業を志すことができるよう、市に要望していく。

※以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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