3月11日 13:30より、藤沢市議会予算等特別委員会(6日目)が開催され、引き続き令和3年度予算の審査がされました。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、委員及び市側職員の人数制限をする中での運営となっていますので、私も自宅にてインターネット中継を傍聴しています。内容の抜粋は次の通りです。
※なお、本日は、多くの犠牲者を出した東日本大震災が発生した日であります。犠牲となられた方々のご冥福をお祈りするため、大震災が発生した14時46分には委員会を休憩し、黙祷を行いました。
【一般会計歳出】
次に示すものは、令和3年度予算の概況(歳出) ※金額は、左側が令和3年度、中側が令和2年度予算 、右側が令和元年度予算
【衛生費】
130. 乳幼児健診事業費 1億150万4千円/3億3,971万円/3億5,004万1千円
栗原委員
3歳6か月健診の際、スポットビジョンスクリーナー使用の状況は?⇒コロナの影響で、12月から実施し、779人の内、58人が2次検査の対象となった。
来年度はどうしていくのか?⇒継続して実施していく。
平川委員
精密検査が必要となった子どもについて、受診の状況は?⇒74.3%が受けている。
25%が受けられていない。改善すべきだが?⇒かかりつけ医に相談して受けなかったとも聞くので、25%はないと思うが、受けられなかった人へのアプローチを検討していく。
131. 母子保健事業費 878万1千円/949万3千円/6,166万9千円
132. 特定不妊治療助成事業費 5,385万9千円/6,455万8千円/6,442万9千円
133. 不育症治療助成事業費 35万円/35万円/35万円
平川委員
予算額35万円と少ない。件数も少ないが?⇒治療方法が確立していない。治療する人自体が少なくなっている。確定診断ができる医療機関が市内にはない。
予算35万円では少ないのでは?⇒治療費の助成をしているが、それほどかからないため。
134.【新規】妊婦・出産包括支援事業費 2億6,127万5千円/—/—
神尾委員
産後ケアの対象は?⇒概ね4か月まで、最大で1年までの母子で、産後うつ、ケアする人がいない、育児に不安で、医療行為の必要のない方。
デイサービスの内容は?⇒12時-15時で、昼食提供、助産師からの指導・支援、フリーの時間など。
休息用のベッドや助産師確保の状況は?⇒部屋の確保については、時間を区切り、施設のキャパの中で定員を決めた。助産師は施設側のローテーションでの対応。
今回の取組は限定的。今後の方針は?⇒試行的に1年間実施し、令和4年度以降、アウトリーチ型などが可能となるよう、新規施設と相談していく。
栗原委員
150人の想定だと、本市の年間出産3,200人の5%だが?⇒ハローベビー訪問事業で、母親の状況を見て、継続支援が必要な割合は1/3ぐらい。その中で産後うつなどは160人前後だが全員が支援を必要としていない。他市の状況もみた上で150人とした。
135. 健康づくり推進事業費 7,441万8千円/8,601万4千円/9,636万8千円
安藤委員
子どもへの受動喫煙対策について、千葉市では、令和元年度に若葉区の小学校4年生を対象に、同意が得られた児童757人に尿検査を実施し、ニコチンが体内で分解されてできる「コチニン」の量を測定したところ、77人の尿中のコニチンの数値が、市が「受動喫煙の注意喚起が必要」と設定した基準値を上回ったとのこと。注目すべきものは、その内、94%にあたる72人に同居家族に喫煙者がいた。
千葉市では、この検査結果を踏まえて、子どもへの喫煙や防煙に関する教育、大人への啓発、市全体の取組も進めている。子どものいる同居保護者への禁煙外来への一部補助も始めたとのこと。
受動喫煙の見える化として、特に子どもの受動喫煙防止に効果的な取組だと思うが、本市でも、こういった取組の調査、教育委員会と連携した取組などについて、検討できないか?⇒本市では、実態把握のため5年ごとにアンケートしている。3歳6か月、小学6年生、中学2年生を対象に同居家族の喫煙を調査したところ、平成30年度の調査では、子どもの年齢が上がるにつれて同居家族の喫煙率も上がっている。子どもを煙から守る取組を藤沢市たばこ対策協議会と確認している。千葉市の取組も含めて、子どもを煙から守る取組について、教育委員会も含めた関係機関と連携して有効な取組を検討していく。
136. がん検診事業費 6億7,615万5千円/7億4,804万2千円/6億7,300万7千円
味村委員
がん検診の自己負担を引き下げるべきだが?⇒3割程度の自己負担としている。70歳以上、生活保護世帯、市民税非課税世帯、障がい者などは免除している。今後、一定の負担としていく。
137. 歯科健康診査事業費 4,216万9千円/4,176万4千円/4,419万4千円
佐野委員
成人歯科健診拡充の背景と意義は?⇒成人歯科健診を70歳まで実施しているが、オーラルフレイルの強化が求められており、試行的に80歳に拡大し、更に噛む力、飲み込む力の判定もしていく。
138. 病院群輪番制運営費補助金 8,627万6千円(拡充事業)/7,974万5千円/8,043万1千円
139. 休日・夜間発熱患者診療事業運営費補助金 1,413万1千円/1,482万8千円【新規】(9月補正)/—
140. 保健医療センター整備事業費 1,035万1千円/2,268万2千円/7,654万9千円
141. ふれあい入浴事業費 896万4千円/910万8千円/928万5千円
142. 医師会立看護専門学校運営費補助金 2,210万9千円/2,210万9千円/2,210万9千円
143. 各種予防接種費 10億9,271万6千円/10億2,215万9千円/10億1,947万1千円
神尾委員
HPVワクチンの情報提供について、昨年11月に送付された。今回、このような判断をした理由は?⇒厚労省の通知に基づき送付したもの。積極的勧奨にならないことを留意したパンフレット。
ワクチンを受ける受けないに関わらず、子宮頸がん検診の受診率を向上させる取組が重要だが?⇒乳がん、子宮頸がん検診の受診率向上に努めているところ。
栗原委員
HPVワクチンの接種期間を延長したが、申請状況は?⇒1月末に高校1年生の約2,000人に通知し、延長の申込は220人となっている。
144. 火葬場整備事業費 1億9,160万5千円/1億4,457万5千円/1億1,606万7千円
栗原委員
コロナ禍で、遺族が骨上げするときの金属の箸を使いまわししているが?⇒現在は、収骨用の箸をアルコールで消毒している。
甘粕委員
屋根の改修工事、4,400万円で雨漏りは解消できるのか?⇒全体を工事するので解消できると考える。
解消できずに追加投資とならないか?⇒設計事務所の調査により原因が絞られたので、解消されると考える。
145. 感染症対策事業費 6億34万6千円/7,798万7千円/7,015万5千円
神尾委員
コロナワクチン接種計画について、個別接種のクリニック数と目標達成に向けて、1日当たりの接種人数は?⇒ワクチン接種のクリニックは240で、接種期間は現在のところ不明。ワクチンが十分供給された場合は、医療機関の休診日の活用となるので、1週間で接種できるのは2万回の体制を準備している。
クリニックは十分満たされているのか?⇒まだ、個別のクリニックの対応はできていない。関係団体との協議では240クリニックを見込んでいる。
クリニックの診療への影響は?⇒クリニックの休憩、休診日での接種を想定している。
グループホームの認知症への対応は?⇒障がい者、高齢者施設については、訪問接種を想定している。
接種は任意接種とされている。どう周知していくのか?⇒分かりやすく広報などで周知していく。
甘粕委員
ワクチンの配送について、検討状況は?⇒医療従事者の接種を進めていく中で、配送も課題となっている。温度管理、振動、配送先が多いことなど。
タクシーでの配送の考えは?⇒3/5業界団体から、高齢者の接種会場への移動への助成の要望を受けているので、今後検討していく。
平川委員
ワクチン接種者の入力データについて、国のシステムとの連動は?⇒国のワクチン接種記録システムを活用していく予定。保健所のシステムである予防接種台帳と両方の記録としていく。
味村委員
PCR検査センターの検査実績は?⇒2月末までで506件。
変異株を市としてどう捉えているか?⇒国内の発生状況をふまえて、しっかりとした体制を整えていく。
146. 精神保健対策事業費 757万9千円/762万5千円/1,325万1千円
平川委員
今年度の自殺の人数は?⇒令和2年1-12月で40人。
市の自殺対策は?⇒まごころホットラインで電話相談を受けている。家族への心のケア、自死遺族の会も毎月開催しているがコロナ禍でできなかった期間もある。未遂者家族へのケアなども組み合わせて対策をしている。
147. ごみ減量推進事業費 2億6,387万4千円/2億5,959万5千円/2億4,067万3千円
安藤委員
使い捨てプラの本市の状況と認識は?⇒家庭からの容器包装プラは増えており、削減していく必要があると考える。
市内業者への取組は?⇒紙容器の使用について、2月にプラごみ削減の方針を定めている。ワンウェイプラの取組を進めていく。
本市の使い捨てプラ削減の目標値は?⇒現在目標はないが、来年度、一般廃棄物処理基本計画策定の中で検討していく。
味村委員
一般財源約240万円減額の理由は?⇒ごみニュースを全戸配布から回覧に変更するため。
有料ゴミ袋について、当面半額にしていくべきだが?⇒現状を維持していく。
佐賀委員
ごみ分別アプリの普及状況は?⇒累計で98,000件のダウンロードがされている。
アプリの周知に向けて、QRコードのパネルも必要では?⇒近日中に対応する。
148. 廃棄物等戸別収集事業費 15億9,844万1千円/15億8,301万8千円/15億7,373万4千円
甘粕委員
福祉大型ごみについて、本市としての今後の見通しは?⇒今後も高齢化率が高くなっていくことが予測されているので、需要の高まるものと考えている。
対応に向けた課題は?⇒集合住宅からの依頼が多い。部屋から車両まで運ぶ時間がかかる。車両や人員に係る経費の増加が課題。
149. 石名坂環境事業所整備費 1億2,818万7千円/1億9,202万9千円/10億764万3千円
150. 環境事業センター整備費 3億7,372万4千円/2,830万1千円/—
佐賀委員
令和5年度から、新たな収集ルートとなると思うが、準備状況は?⇒委託と直営の収集区域を見直すので、興業公社と調整している。スムーズに移行できるようにしていく。
151. 一般廃棄物中間処理施設整備事業費 63億1,863万7千円/8億1,952万5千円/9億7,420万8千円
【予算の概況に掲載されていない事業に対する質疑】
栗原委員
公衆便所の管理について、巡回の状況は?⇒環境部で管理する15カ所について、10月以降、職員で巡回しチェックしながら点検している。
保健所内に医師会が常駐できる場所が必要だが?⇒災害時は保健所指揮本部に医師会長などに入ってもらう。現在は、ワクチン接種担当やコロナ担当が研修室などを使用しているので、来年度、常駐する場所の確保は難しい。
※以上、報告とします。