12月5日 10:00より、藤沢市議会12月定例会(2日目)が開催され、質疑・一部議決・委員会付託がされました。内容の抜粋は次の通りです。なお、質疑の内容については、副議長に配布された答弁「のりと」を基に要約を掲載しています。正確な質問・答弁については、インターネット中継録画及び、議会終了後に作成される議事録をご覧ください。
議案第44号 専決処分の承認について(訴えの提起)
国の生活保護費の基準額の引下げに伴い、本市でも基準額を引下げましたが、引き下げは違憲であるとの訴訟が提起され、10月19日に判決が出ました。判決では、基準額の変更を取り消すものであり、藤沢市が敗訴となったため、控訴するもので、その訴えの提起を専決処分したものです。
味村議員
本訴訟は、神奈川県内の生活保護利用者48名(提訴時)が、国及び各自治体を被告として、2013年8月に行われた生活保護基準の引き下げを理由とする保護変更決定処分(生活保護費引下げ)の取消しを求めた裁判であるが、削減総額と影響を受けた利用世帯の割合はどうであったか?⇒生活保護基準を引き下げたことに関する統計はないが、厚生労働省は、平成25年に公表した「生活扶助基準等の見直しについて」の中で、削減額は3年間で670億円、影響を受ける利用世帯の割合は、96%を見込むとしている。
厚労省は削減について、2008年から2011年の物価が下落したことを考慮したデフレ調整と説明しているが、この仕組みは?⇒デフレ調整の仕組みについては、生活扶助費の金額を、消費者物価指数から生活扶助以外の扶助で賄われる品目及び保護利用世帯で支出することが想定されていない品目を除いて算出した指数の変動率に合わせて変更する考え方。
横浜地裁の判決は、デフレ調整について厚労省の社会保障審議会生活保護基準部会など専門家の議論を経ない手法、低所得者の消費実態や物価動向などから見ると、行う必要性はなかったとしている。地裁判決を誠実に受け止めるべきだと考えるが?⇒生活保護制度は、国の制度として全国統一的に実施されているものであり、その基準については、厚生労働大臣において定めるものとされている。従って、本市としては、国の判断に則して、控訴をすることとしたもの。
原田議員
控訴する理由と根拠は?⇒東京や横浜など4地裁が国の減額決定を違法として取り消す判決を出したことについて、国の判断は、11月9日の衆議院厚生労働委員会で加藤厚生労働大臣が、「減額は適切であると考えており、再検証する考えはない。」と答弁しており、本市としては国の判断に即して控訴をすることとしたもの。
※この議案は、共産党とアクティブ藤沢が反対しましたが、賛成多数で承認されました。
議案第45号 財産の取得について(村岡公民館等再整備用地)
【相手方】藤沢市土地開発公社
【取得価格】8億1,520万7,959円
【取得時期】2023年(令和5年)1月4日
土屋議員
今回、取得する村岡公民館等再整備用地は、村岡都市拠点事業用地の一部。令和2年9月の土地開発公社の質疑で、村岡都市拠点事業用地について、「平成9年に取得して以降の利息として令和元年度末時点で6億2,679万1,543円、土地貸付収入のこれまでの累計額は9億3,328万8,409円」と答えているが、改めて、この平成9年の取得時の金額と、利息と土地貸付収入について金額はどのくらいになったのか?⇒平成9年の取得時の金額は、42億5,272万1,170円。利息は、令和3年度末時点で6億3,914万5,404円で、土地貸付収入については令和3年度末時点で9億8,421万9,218円となっている。
今回の取得金額は、8億1,520万7,959円とのことだが、この金額には、土地の取得費以外にも、利息や事務経費なども含んでのことだと思うが、取得金額の内訳は?⇒土地取得費、6億9,144万70円、利息が、1億439万9,248円、測量費等その他経費が、338万4,172円、事務費が、1,598万4,469円となっている。
土地貸付収入について9億8,421万9,218円と答えているが、この収入は、取得金額に反映されていないとのこと。取得金額の8億1,520万7,959円は妥当といえるのか?⇒取得金額については、用地先行取得にあたり設定した、債務負担行為に従って、「藤沢市の公有地先行取得等に関する協定書」に基づき、土地開発公社が取得した金額に、測量費及び分筆作業等に要した経費、利息、事務費を加えた額となる。
村岡公民館の再整備は、公民館の利用者や地元の合意も得て進められているという理解でいいか?⇒村岡地区諸団体の委員や公募委員により構成された建設検討委員会を平成29年以降これまでに18回開催し、協議された内容については、チラシの全戸配布や地区ポータルサイトに掲示し、周知するとともに、意見を寄せいただくよう働きかけを行ってきた。また、随時、住民説明会や村岡地区まちづくり全体集会等で進捗状況について、説明をしている。昨年の12月以降には、公民館登録サークルや市内の障がい者団体等から意見・要望をいただき、設計へ反映するなど、合意を得ながら事業を進めているところ。
取得する財産の住所地は、藤沢市村岡東一丁目5番12ほか1筆となっているが、そうなった経過は?⇒公民館が生涯学習の拠点としてだけでなく、災害時における拠点本部としての機能についても充実が求められているところであり、平成23年12月に村岡地域経営会議から市に提出された『「村岡公民館」建て替え提言書』の中で、現在の公民館が住宅密集地に隣接していること、周辺道路が狭隘なこと、駐車場・駐輪場の増設が困難であることなどの理由から、現在の建設予定地が示され、市としても適当である、との見解を示したもの。その後、平成27年10月に郷土づくり推進会議から早期建替えの要望書が提出され、市としても喫緊の課題として認識している旨を回答し、現在に至っている。
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第46号 工事請負契約の変更契約の締結について(環境事業センター・石川小学校区児童クラブ新築工事(建築))
物価上昇に伴い変更契約をするものです。
【契約の相手方】環境事業センター・石川小学校区児童クラブ新築工事(建築)湘南営繕協会・湘南アーキテクチュア共同企業体
【変更内容】契約金額の増額分1,945万9,000円
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第47号 市道の認定について(鵠沼955号線ほか3路線)
開発行為、寄付、道路改良工事に伴い、市道認定するものです。
※この議案は、建設経済常任委員会に付託されました。
議案第48号 指定管理者の指定について
【施設】長久保公園及び遠藤笹窪谷公園
【指定管理者となる団体】横浜植木株式会社
【指定の期間】2023年(令和5年)4月1日~2026年(令和8年)3月31日
杉原議員
指定管理の選定方法についての考え方は?⇒選定方法は、藤沢市指定管理者制度導入及び運用の基本方針において、指定管理者制度は、民間事業者等の有する能力、経験、知識等を広く活用することにより、多様化する市民ニーズに効率的・効果的に対応するとともに、市民サービスの質の向上と経費の節減等を図ることを目的として導入するとしている。その目的を達成するために指定管理者の選定に当たっては、競争性を担保したうえで公平性・透明性に配慮し、原則として一般公募による選定としている。
長久保公園及び遠藤笹窪谷公園の指定管理者を選定するにあたり公募の条件は?⇒今回、生物多様性の保全に向けた取組を進めていくにあたり、長久保公園及び遠藤笹窪谷公園に生物多様性の普及啓発を目的とした機能が新たに加わったことから、生物多様性に関する幅広い分野の知識やノウハウを活用する必要があることから、改めて一般公募での選定を行ったもの。
横浜植木株式会社はどのような点が優れていたのか?⇒本年10月17日に審査選定委員会を開催し、今回応募いただいた3社からのプレゼンテーション及びヒアリング等を行った上で、学識経験者をはじめとする委員が採点を行い決定したもの。採点の結果、予定の団体に選定された横浜植木株式会社については、特に「生物多様性に関するマルチパートナーシップの構築」などの項目において、本市の生物多様性地域戦略の内容を理解し、より具体的で将来性がある提案が示されたことなどが優れていた。
指定管理者が市外業者に変更されることに伴い市内経済への影響がどの程度想定されるのか?⇒市内経済への影響については、これまでも指定管理者制度を導入してきた長久保公園では樹木等保守管理業務や清掃業務等、運営業務の一部を再委託により市内業者が担ってきた経緯がある。そのような中、次期指定管理者については事業者が市外業者へと変更される予定となっているが、公募の際、審査項目に市内経済への活性化の配慮から市内業者の活用を評価の一つに掲げている。その内容を踏まえ、横浜植木株式会社より提出された事業計画書では植物管理等において地域経済の活性化の観点からできる限り市内業者へ再委託することが記されていることから、次年度以降の市内経済への影響については、大きく変わらないと想定している。
遠藤笹窪谷公園ではすでにボラティア活動が行われているが、この活動が今後も継続されるのか?⇒現在、当公園にある菖蒲田、水田等の5つの池に関しては地域の方々が中心となったボランティア活動により定期的に維持管理がされている。これらの活動については指定管理者制度を導入する次年度以降もボランティアにより管理運営することを募集の際の仕様書に示しており、その内容については改めて指定管理者が団体の募集を行ったうえで登録し、活動をお願いする予定としている。なお、新たに指定管理者となる予定の横浜植木株式会社より提出された事業計画書のなかでも遠藤笹窪谷公園の既存活動団体の活動趣旨を理解しサポートを行い、参加者や活動の輪が広がっていくように運営していく内容が示されていることから、活動は継続できるものと考えている。
指定管理者から提出された事業計画書に記載されている内容は担保されるのか?⇒指定管理者が再委託を行う場合の手続きは、今後指定管理者と締結する基本協定書において、あらかじめ市に対して再委託に関する内容等の承諾を得る必要があることを規定する。また、毎年度モニタリングによる管理運営上の確認を指定管理事業者自らが四半期ごとに、本市が半期ごとに行うことで確認ができると考えている。さらに、指定管理事業の中間年となる令和6年度には外部委員を含めた評価委員会により、事業内容等の評価を実施するので、今回指定管理予定者より提案された事業計画に対する実現性を確認することで、履行が担保できると考えている。
山内議員
これまで運営管理を藤沢市まちづくり協会が14年間行ってきており、今回市内業者でもない横浜植木株式会社に運営管理が移る。何故変わったのか?⇒今回、指定管理者を選定するにあたり、長久保公園及び遠藤笹窪谷公園に新たに生物多様性の普及啓発等を目的とした機能が加わったこと。また、両公園が密接に関係していることから、一括して管理することが望ましいと判断したため、民間事業者等を対象とした一般公募による審査選定を行った結果、事業者が横浜植木株式会社に選定されたもの。
提案された事業計画に対して実際行う具体的な事業については、今後市との協議で決めていくこととなると思うが、事業計画書にはお金をとることが当たり前の商品やサービスが記載されており、公共施設の中で競争的にふるまうようになる懸念がある。この辺の考え方をどう整理しているのか?⇒有料事業の考え方については、、今後両公園で実施する普及啓発等の事業に要する費用は、基本的に指定管理料に含まれており、参加者の負担は、材料費などの実費のみとなることを想定している。一方、自主事業として行う事業については、事前に市の承認を受ける際に受益者負担の考え方について確認できるものと捉えている。
指定管理者への委託ではなく市の直営であるべきであるが?⇒長久保公園及び遠藤笹窪谷公園が、今後、生物多様性の保全に関する、様々な普及啓発活動を実施するにあたり、より多くの専門的知識やイベント開催のノウハウ等か必要になるものと捉えている。このことから、「藤沢市指定管理者制度導入及び運用の基本方針」において示している通り、民間事業者等の有する能力、経験、知識等を広く活用することで、多様化する市民ニーズに効率的・効果的に対応すると共に市民サービスの質の向上と経費の節減等を図ることが期待できることから、指定管理者制度を導入するもの。
新たな指定管理者が株式会社組織になることに加え市外法人であることから市内所得の流出が懸念されるが?⇒今回の指定管理者を募集するにあたっては、審査項目に市内経済への活性化の配慮から市内業者を活用することを評価の一つに掲げている。このことから、今回指定管理者として指定する予定の横浜植木株式会社より提出された事業計画書では再委託を行う項目に関し、地域経済の活性化の観点からできる限り市内業者を採用することが記されている。そのため、新たな指定管理者が市外の企業に変更になるが市内経済への影響については、大きく変わらないものと想定している。
長久保公園開園の目的には「市内の都市化が進む中、市民に安らぎと潤いを与え自然と触れあえる公園としてまた、緑の普及営発活動の拠点」と書かれている。この市民に安らぎと潤いを与えることと今後の様々なサービス、イベントは両立できないのではないか?⇒当公園が市民に安らぎと潤いを与え自然と触れあえる公園である一方で、都市緑化植物園として、緑の普及啓発事業にも取り組んでいる。その内容については、これまでもより多くの市民の方々に緑の大切さを知っていただくことを目的として、ゴールデンウィークに開催する大規模なイベントをはじめ年間約120回に及ぶ講習会等を実施し普及啓発に努めてきた。次年度以降については、更なる取り組みとして生物多様性に関する要素が加わることから、新しい指定管理者による、様々なサービスの提供や、イベントを開催することで、今まで以上に、市民に安らぎと潤いを与える空間となることが期待できるものと考えている。
※この議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。
議案第49号 指定管理者の指定について
【施設】藤沢市老人福祉センター全3施設
【指定管理者となる団体】藤沢市社会福祉協議会
【指定の期間】2023年(令和5年)4月1日~2028年(令和10年)3月31日
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第50号 指定管理者の指定について
【施設】藤沢市青少年会館全2施設
【指定管理者となる団体】藤沢市みらい創造財団
【指定の期間】2023年(令和5年)4月1日~2026年(令和8年)3月31日
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第51号 指定管理者の指定について
【施設】藤沢市市民活動支援施設
【指定管理者となる団体】藤沢市民活動推進機構
【指定の期間】2023年(令和5年)4月1日~2028年(令和10年)3月31日
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第52号 指定管理者の指定について
【施設】藤沢市少年の森
【指定管理者となる団体】藤沢市みらい創造財団
【指定の期間】2023年(令和5年)4月1日~2026年(令和8年)3月31日
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第53号 指定管理者の指定について
【施設】藤沢市地域子どもの家全18施設
【指定管理者となる団体】藤沢市みらい創造財団
【指定の期間】2023年(令和5年)4月1日~2026年(令和8年)3月31日
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第54号 指定管理者の指定について
【施設】藤沢市立児童館全5施設
【指定管理者となる団体】藤沢市みらい創造財団
【指定の期間】2023年(令和5年)4月1日~2026年(令和8年)3月31日
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第55号 指定管理者の指定について
【施設】藤沢市江の島サムエル・コッキング苑
【指定管理者となる団体】江ノ島電鉄株式会社
【指定の期間】2023年(令和5年)4月1日~2028年(令和10年)3月31日
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第56号 指定管理者の指定について
【施設】藤沢市江の島岩屋
【指定管理者となる団体】藤沢市観光協会
【指定の期間】2023年(令和5年)4月1日~2026年(令和8年)3月31日
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第57号 指定管理者の指定について
【施設】藤沢市八ヶ岳野外体験教室
【指定管理者となる団体】株式会社八ヶ岳高原ロッジ
【指定の期間】2023年(令和5年)4月1日~2028年(令和10年)3月31日
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第58号 藤沢市個人情報の保護に関する法律の施行等に関する条例の制定について
個人情報の保護に関する法律の一部が改正され、法律による個人情報に関する規定が地方公共団体に直接適用されることに伴い、法の施行等に関し必要な事項を定め、及び現行の条例を廃止するものです。
※この議案は、総務常任委員会に付託されました。
議案第60号 地方公務員法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定について
地方公務員法の一部が改正され、地方公務員の定年が引き上げられたことに伴い、関係条例について所要の改正をするものです。
※この議案は、総務常任委員会に付託されました。
議案第61号 藤沢市非常勤職員の報酬等に関する条例の一部改正について
短時間勤務会計年度任用職員の報酬及び期末手当について、一般職職員の給与改定を勘案して、改定措置をするものです。
※この議案は、総務常任委員会に付託されました。
議案第62号 藤沢市職員の旅費に関する条例の一部改正について
職員に支給する旅費について、支給の対象となる項目や、その支給額を実態に即したものに見直すものです。
※この議案は、総務常任委員会に付託されました。
議案第63号 藤沢市常勤の特別職職員の給与に関する条例の一部改正について
人事院勧告を考慮し、本市の常勤特別職職員の期末手当の支給割合を改定するものです。
※この議案は、総務常任委員会に付託されました。
議案第64号 藤沢市一般職員の給与に関する条例及び藤沢市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部改正について
人事院勧告に伴う国家公務員の給与改定を考慮し、本市の一般職職員の給与改定をするものです。
※この議案は、総務常任委員会に付託されました。
議案第59号 藤沢市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正について
公職選挙法施行令の一部が改正され、国政選挙における選挙運動の公費負担額が改正されたことを受け、本市の議員及び長の選挙における公費負担についても同様の内容とするものです。
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第65号 藤沢市下水道条例の一部改正について
公共下水道事業の財政状況を勘案して、下水道使用料を改定するものです。
原田議員
一般会計からの補てんにより平均改定率12.5%から引き下げることを検討したのか?⇒議案の平均改定率12.5%は、汚水私費、雨水公費の負担原則に基づき、本市の規定で定めた一般会計との負担区分により適正に算出している。一般会計からの補てんは、結果として、下水道を使用していない方からの税金を下水道事業に使用するため、公平性の点で課題があると捉えている。そのため、地方公営企業としての独立採算制の原則からも、一般会計に依存せず、中期経営計画で定めた一般会計繰入金は負担区分に基づく適正額を維持するという経営方針に則して、下水道使用料の引き上げに伴う条例改正をするもの。
今回の改定において累進度を引き上げることは検討したのか?⇒累進度の検討は、資料のとおり、工場や商業施設からの排水である特定汚水は今後減少することが見込まれるため、特定汚水からの収入に依存した、いわゆる累進度が高い使用料体系では経営的なリスクがある。このため、持続的かつ安定的に収入を確保するためには、すべての利用者にお支払いいただく基本使用料による収入を、より多く確保する必要があるので、固定費算入率を40%とし、基本使用料の割合を引き上げることとした。一方で、公平性の観点から、従量使用料については、一律の割合で改定を行うため、結果として累進度は緩和することになるもの。なお、障がい者、児童扶養手当受給世帯等の方々に対しては、他市と比較しても充実している現在の減免制度を継続することにより、改定を行いながらも一定の配慮を図っていく。
新たな収入確保として大清水浄化センター用地の有効活用についてどのような検討をしているのか?⇒現在、当該施設の一部用地は、横浜湘南道路の工事ヤードとして目的外使用をしているが、昭和60年に供用開始以降、施設の老朽化が進んでいる状況もあり、将来的には既存機能を維持したうえでの改築や、現在課題となっている雨天時浸入水への対応、更には、当該施設周辺の浸水対策などへの利用が必要となっている。そのことを踏まえ、当該地については、施設計画用地としての利用を考えており、その他の暫定利用については、下水道計画との整合性を図る中で、その可能性や今後の状況を注視しながら検討していく。
地方公営企業としての「独立採算制の原則」は理解したが、市民負担を軽減するため、政策的な支援(一般会計からの財政支援)をどのように考えているか?⇒政策的な支援については、公営企業の独立採算という観点から引き上げ率の縮減、及び改定期日の先送りにより、政策的な配慮を行ったところ。また、原則、維持管理費の増加に対応した繰り出し額は、増額することで一般会計からの支援も行っているところであり、理解をいただきたい。なお、大規模災害などの不測の事態が生じた際は、一時的な財政支援を行うなど、その都度協議を行い、下水道事業における健全経営の維持について支援していく。
※この議案は、建設経済常任委員会に付託されました。
議案第66号 藤沢市水洗便所改造等資金貸付条例の廃止について
下水道の普及に伴い、貸付制度の利用が減少したことから、金融機関から工事資金借入の際の利子補給制度に切り替えるため、条例を廃止するものです。
※この議案は、建設経済常任委員会に付託されました。
議案第67号 藤沢市障がい福祉手当条例の一部改正について
障がい者福祉手当の支給対象を見直し、65歳以上の者に対する支給を廃止するものです。
※この議案は、厚生環境常任委員会に付託されました。
議案第68号 藤沢市廃棄物の減量化、資源化及び適正処理等に関する条例の一部改正について
事業系一般廃棄物の分別の徹底を図るため、当該廃棄物の施設搬入に係る手続きについて条例で定めるものです。
※この議案は、厚生環境常任委員会に付託されました。
議会議案第3号 藤沢市議会の個人情報の保護に関する条例の制定について
個人情報の保護に関する法律の一部が改正され、地方公共団体の機関から、議会が除かれたため、市の条例と整合を図りながら、条例制定をするものです。
※この議案の討論、採決は12/15に行います。
議案第69号 令和4年度藤沢市一般会計補正予算(第8号)
新型コロナウイルス感染症への対応事業、緊急に補正を必要とする事業、工事の平準化を目的とした債務負担行為の設定などです。補正額は次の通りです。
【一般会計】補正額:8億9,129万7千円/補正後総額:1,715億5,862万6千円
【特別会計】補正額:6億1,816万4千円/補正後総額:1,254億7,750万9千円
※補正後の一般会計・特別会計総額は、2,970億3,613万5千円となります。補正の概要は次の通りです。
【総務費(補正額4,527万6千円)】
1. 庁舎等管理費 2,339万2千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代、ガス代を増額するもの。また、本庁舎5階市民ラウンジについて、新らしい生活様式に対応したレイアウト変更を行う。
原田議員
本庁舎5階市民ラウンジについて、レイアウト変更後は市民ラウンジの隣の青少年自習室のように青少年が学習することもできるのか?⇒本庁舎5階の市民ラウンジについては、多くの方々に市民の憩いの場としてだけでなく、仕事や学習の場としても利用いただきたいと考えている。そのため今回のレイアウト変更では、仕事や学習ができるハイカウンターや大型のワークデスクの設置を予定しており、学習の場として利用いただくことも想定している。
青少年自習室は時期によっては非常に混雑している。一定の期間でも青少年自習室を増設することはできないか?⇒増設については市民利用会議室の利用状況を踏まえ、関係課と協議しながら検討していく。
2. 文書館運営費 16万5千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代を増額するもの。
3. 市民センター管理費 2,171万9千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代、ガス代を増額するもの。
【環境保全費(補正額2,051万1千円)】
4. 防犯灯設置・維持管理費 2,051万1千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる防犯灯電気料補助金を増額するもの。また、老朽化した防犯灯を緊急的に修繕するための補助金を増額するもの。
【民生費(補正額△3,182万円)】
5. 新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金事業費 1,633万8千円
新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金の申請期限が令和4年12月末まで延長されたため、扶助費を増額するもの。
6. 介護給付費等事業費 1,105万8千円
かながわ自立支援給付費等支援システム再構築に伴うシステム開発業務の委託料を増額するもの。
7. 子どもお出かけ応援事業費 △7,559万円
執行残が見込まれるため減額するもの。
8. 幼児教育振興助成費 160万円
市内幼稚園等へ、光熱費の上昇による影響を抑えるための支援金を支給するもの。
9. 放課後児童クラブ整備事業費 1,477万4千円
みらい創造財団が運営する「さくら児童クラブ(本町小)及び「つくしんぼ児童クラブ(大越小)」の運営を他事業者へ移管するための整備費用の一部を負担するもの。
原田議員
藤沢市みらい創造財団において人材確保に継続的な課題があることから、児童クラブの移管を行うとのことだが、移管についての考え方、今後の方針は?⇒現在、市内全35小学校区74児童クラブのうち、33小学校区で57クラブを藤沢市みらい創造財団が運営している。多くの児童クラブを運営するに当たっては、人材の確保や管理、運営体制の肥大化といった点が、継続的な課題となっている。この課題を解消するとともに、「同一小学校区の児童クラブは、同じ運営事業者が運営することをめざす」という第2期藤沢市放課後児童クラブ整備計画の方針を踏まえ、移管に当たっては、移管を受ける事業者の運営状況、小学校区内における認知度・実績等も勘案したうえで検討し、事務を進めることとしている。今年度は、すでに審議いただいた1小学校区1クラブに加え、今回審議いただく2小学校区2クラブの合計3小学校区3クラブを移管する予定。今後は、次年度以降に2小学校区2児童
クラブの移管を行う予定であり、その後、改めて藤沢市みらい創造財団と適正な児童クラブの運営数を精査し、そのうえで必要に応じて移管を行う児童クラブについて検討、調整をしていく。
【衛生費(補正額4億7,586万4千円)】
10. 未熟児養育事業費 1,056万2千円
母子保健法に基づき2,000グラム以下の乳児又は医師が養育を必要と認めた場合に、指定医療機関で受けた入院に係る医療費等に不足が見込まれることから扶助費を増額するもの。
11. 火葬場管理費 2,412万3千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代、ガス代を増額するもの。
12. 保健所運営管理費 1,490万4千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代、ガス代を増額するもの。
13. 感染症対策事業費 3億5,648万4千円
感染者数の増加により不足が見込まれる検査費用(公費負担)や、その事務手数料、陽性患者の搬送費用、新型コロナウイルス感染症に係る県への負担金などを増額するもの。
14. 衛生検査事業費 1,131万8千円
PCR検査用の検査機器の整備に要する経費を増額するもの。
15. 運営費等補助金 5,847万3千円
新型コロナウイルス感染症業務手当に係る市民病院事業会計への操出金を増額するもの。
【農林水産業費(補正額△8,648万5千円)】
16. 農業者等原油価格・物価高騰対応助成費 △8,648万5千円
畜産経営体質強化支援事業交付金の交付見込みが当初見込みを下回るため。
【商工費(補正額108万2千円)】
17. 観光施設管理費 108万2千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代を増額するもの。
【土木費(補正額3億2,105万5千円)】
18. 道路施設等管理費 3,602万円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代を増額するもの。
19. 道路改修舗装費 1,500万円
緊急的に行う修繕の増加や、原材料費、人件費等の高騰により不足が見込まれる施設修繕費を増額するもの。
20. 主要幹線道路対策費【繰越明許費設定】 600万円
県が実施する国道467号線の歩道拡幅工事に合わせて本庁舎の外壁解体工事を行うもの。
21. 雨水処理等負担金 7,328万5千円
動力費の増加に伴い、下水道事業費会計への操出金を増額するもの。
22. 営業費等補助金 1億9,075万円
動力費の増加に伴う費用について、下水道事業費特別会計に対して補助するもの。
【消防費(補正額1,449万4千円)】
23. 南消防署関係事業費 807万5千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる燃料費、電気代、ガス代を増額するもの。
24. 北消防署関係事業費 641万9千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる燃料費、電気代を増額するもの。
【教育費(補正額1億3,132万円)】
25. 学校管理運営費(小学校費) 3,966万円
学校における感染症対策等に要する経費(Co2モニターなどの消耗品)を増額するもの。
友田議員
感染症対策物品等を追加購入するための増額補正とのことだが、その内容は?⇒学校教育活動を継続していく上で必要な感染症対策物品が、学校の規模や建物の配置などの状況により異なることから、学校の実情に応じて柔軟に購入することができるよう、学校配当予算に配分していく。各学校の配当額については、学校規模に応じて感染症対策物品を購入するための金額のほか、CO2モニターを購入するための金額を上乗せした金額としている。
現在、学校におけるCO2モニターの配備状況は?⇒現在、市立小・中・特別支援学校全55校中16校で、合計131台のCO2モニターを所有している。
今回の補正予算で購入する数量は?⇒今回、提案した補正予算では、CO2モニターをすでに購入している学校も含め、学校規模に応じて、少なくとも小規模校で10台、中規模校で16台、大規模校で22台を設置できるように計画している。
今後、CO2モニターを整備していく計画は?⇒これまで国から交付された「学校保健特別対策事業費補助金」や「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を学校配当予算に配分する中で、CO2モニター等が購入できることを各学校に案内してきた。
HEPAフィルター付き空気清浄機の積極的な配備についての考えは?⇒国の新型コロナウイルス感染症対策分科会の資料においては、必要な換気量の確保は感染症対策の基本であり、必要な換気量を確保できない場合に、HEPAフィルター付き空気清浄機の使用も考えられると示されている。本市のガイドラインにおいて、学校の感染症対策の一つである換気については、常時換気を基本としているが、学校の実情に合わせて空気清浄機も含めた物品の購入ができることを、引き続き各学校に案内していく。
感染症対策物品等の購入整備に関して、学校ごとの判断と裁量により整備するということなのか?⇒購入等については、学校の構造や教室配置等、必要な感染症対策にも違いがあることから、学校が判断して、物品の配備も含めて感染症対策が徹底されるよう、整備を進めるものと考えている。
全クラスにCO2モニターを整備するのか?⇒CO2モニターについては、学校の規模に応じて一定数を整備するよう教育委員会の方針として示し、そのうえで、台数の増設については、学校がその必要性を判断していくものと考えている。
本市教育委員会としては、感染症対策における空気清浄機の必要性について学校長の判断に任せるということなのか?⇒教室の換気については、本市のガイドラインにおいて、常時換気を基本としている。各学校においては、実際の教室環境等を考慮し、必要に応じて空気清浄機を設置している学校もあるが、各学校における必要な感染症対策にも違いがあることから、学校がその必要性を判断していくものと考えている。
市の政策判断により、本市の全クラスにCO2モニターとHEPAフィルター付き空気清浄機を整備することが必要な投資と考えるが、市長の見解は?⇒次世代を担う子ども達への教育を進めていくためには、適切な学校環境を整備する必要があると認識している。教育上必要な物品の整備については、感染症の動向を注視しつつ、教育委員会と調整し予算化していく。
26. 学校管理運営費(中学校費) 2,048万円
学校における感染症対策等に要する経費(Co2モニターなどの消耗品)を増額するもの。
27. 学校管理運営費(特別支援学校費) 83万円
学校における感染症対策等に要する経費(Co2モニターなどの消耗品)を増額するもの。
28. 学校給食運営管理費 3,683万6千円
給食調理室における感染症対策等に要する経費(消耗品費)を増額するもの。
29. 公民館管理費 599万円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代、ガス代を増額するもの。
30. 藤沢公民館・労働会館等複合施設運営管理費 609万円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代を増額するもの。
31. 総合市民図書館運営管理費 512万7千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代を増額するもの。
32. 辻堂市民図書館運営管理費 137万8千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代を増額するもの。
33. 湘南大庭市民図書館運営管理費 237万8千円
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代、ガス代を増額するもの。
34. 図書館情報ネットワーク事業費 440万円
新型コロナウイルス感染症が長期化する中で、電子図書を充実する経費を増額するもの。
35. スポーツ施設整備費 815万1千円
秋葉台文化体育館等において、適切な換気をするため、大型送風機を購入するもの。
※この議案は、補正予算常任委員会に付託されました。
議案第70号 令和4年度藤沢市墓園事業費特別会計補正予算(第1号)
1. 墓園事業費 681万2千円(債務負担行為の設定)
大庭台墓園の環境整備のため、老朽化した外周フェンスの改修をするとともに、工事の平準化に向けて、新年度初めに着手できるよう債務負担行為を設定するもの。
※この議案は、補正予算常任委員会に付託されました。
議案第71号 令和4年度藤沢市下水道事業費特別会計補正予算(第1号)
原油価格の高騰に伴い、辻堂・大清水浄化センター及び各ポンプ場の運転に要する動力費、並びに相模川流域下水道管理事業に係る神奈川県への負担金等について増加するもの。また、旧式マンホール蓋の交換工事、取付桝設置工事について速やかな対応を図るため債務負担行為を設定するもの。
※この議案は、補正予算常任委員会に付託されました。
議案第72号 令和4年度藤沢市民病院事業会計補正予算(第2号)
原油価格、物価高騰により、不足が見込まれる電気代、ガス代を増額するもの。また、新型コロナウイルス感染症の第7波への対応により感染症業務手当の支給件数が増加したため、給与費を増額するとともに、他会計補助金の増額補正をするもの。
※この議案は、補正予算常任委員会に付託されました。
※以上、報告とします。