6月15日 9:30より、藤沢市議会子ども文教常任委員会が開催され、インターネット中継を傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第18号 藤沢市小児医療費助成条例の一部改正について
令和6年度から、医療費助成の対象者を中学生までから満18歳に達する日以降の最初の3月31日まで拡大するため、所要の改正をするものです。
加藤委員
この時期に実施を決めた背景は?⇒3月に中学校を卒業する子どもに継続して支援するため、令和6年4月から実施をする。
18歳までの拡大で係る費用は?⇒約3億円を見込んでいる。
県内他市の実施状況は?⇒令和4年度で、19市中、18歳まで実施しているのは逗子市のみで、18歳までを表明しているのは本市を含め9市。
未就学児、小学生、中学生の受診件数は?⇒令和4年度で、未就学児は延べ428,431件/小学生が延べ313,276件/中学生が延べ81,189件。
1人当たりの受診件数と助成額は?⇒令和4年度で、未就学児は1.58件、3,075円/小学生が1.16件、2,715円/中学生が0.84件、2,102円。
過剰受診との意見もある。市の認識は?⇒適正受診に向けて、医療証交付時での案内、ホームページで周知している。
西委員
県外の高校に進学して下宿したが、保護者は藤沢市民の場合は対象になるのか?⇒県外に住んでも対象とする予定。
不正利用の状況は?⇒利用者が資格喪失後の利用したことで、80,942円の返還がある。
新たな医療証のサイズはカードサイズにすべきだが?⇒検討はしたが、県内ではハガキサイズとしているので、現状のサイズとし、マイナンバーカードが保険証となるなど、今後の状況を見て検討していく。
※この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
陳情5第2号 子育て支援のため小学校給食の無償化を市に働きかけることを求める陳情
この陳情は、小学校給食の無償化について市に働きかけることを求めているものです。
※この陳情は、加藤委員、森井委員が賛同しましたが、採決の結果、趣旨不了承となりました。
報告(1)藤沢市立学校適正規模・適正配置第1期実施計画の策定について(素案)
令和4年3月に策定した「藤沢市立学校適正規模・適正配置に関する基本方針」に基づき、今回、具体的な手法と学校名を明記した、「藤沢市立学校適正規模・適正配置第1期実施計画(素案)を作成したので、その内容が報告されたものです。内容の抜粋は次の通りです。
1. 教育委員会が学校適正規模・適正配置の取組でめざすもの
(1)目的
~未来を生きる子どもたちのために~より良い教育環境の整備
(2)目標
「適正規模」は小中学校ともに12~24学級とする
2. 児童生徒数推計による学級数の推移
【小学校】
(1)藤沢小学校 特別支援学級※未設置/2022年度18学級/2040年度22学級⇒〇適正規模
(2)明治小学校 特別支援学級設置済/2022年度25学級/2040年度28学級⇒△大規模
(3)★鵠沼小学校 特別支援学級※未設置/2022年度28学級/2040年度36学級⇒✕過大規模
(4)本町小学校 特別支援学級設置済/2022年度26学級/2040年度24学級⇒〇適正規模
(5)村岡小学校 特別支援学級設置済/2022年度18学級/2040年度24学級⇒〇適正規模
(6)★六会小学校 特別支援学級設置済/2022年度28学級/2040年度36学級⇒✕過大規模
(7)★辻堂小学校 特別支援学級※未設置/2022年度39学級/2040年度32学級⇒✕過大規模
(8)★鵠洋小学校 特別支援学級※未設置/2022年度35学級/2040年度36学級⇒✕過大規模
(9)片瀬小学校 特別支援学級設置済/2022年度24学級/2040年度22学級⇒〇適正規模
(10)大道小学校 特別支援学級設置済/2022年度20学級/2040年度24学級⇒〇適正規模
(11)★秋葉台小学校 特別支援学級設置済/2022年度19学級/2040年度38学級⇒✕過大規模
(12)御所見小学校 特別支援学級設置済/2022年度16学級/2040年度12学級⇒〇適正規模
(13)長後小学校 特別支援学級設置済/2022年度25学級/2040年度25学級⇒△大規模
(14)★八松小学校 特別支援学級※未設置/2022年度24学級/2040年度32学級⇒✕過大規模
(15)高砂小学校 特別支援学級※未設置/2022年度19学級/2040年度20学級⇒〇適正規模
(16)善行小学校 特別支援学級設置済/2022年度14学級/2040年度12学級⇒〇適正規模
(17)富士見台小学校 特別支援学級設置済/2022年度22学級/2040年度20学級⇒〇適正規模
(18)鵠南小学校 特別支援学級設置済/2022年度18学級/2040年度18学級⇒〇適正規模
(19)浜見小学校 特別支援学級設置済/2022年度12学級/2040年度12学級⇒〇適正規模
(20)俣野小学校 特別支援学級設置済/2022年度12学級/2040年度12学級⇒〇適正規模
(21)大越小学校 特別支援学級※未設置/2022年度19学級/2040年度15学級⇒〇適正規模
(22)羽鳥小学校 特別支援学級※未設置/2022年度30学級/2040年度24学級⇒〇適正規模
(23)湘南台小学校 特別支援学級設置済/2022年度25学級/2040年度24学級⇒〇適正規模
(24)大庭小学校 特別支援学級設置済/2022年度16学級/2040年度14学級⇒〇適正規模
(25)亀井野小学校 特別支援学級設置済/2022年度20学級/2040年度25学級⇒△大規模
(26)新林小学校 特別支援学級※未設置/2022年度19学級/2040年度28学級⇒△大規模
(27)中里小学校 特別支援学級※未設置/2022年度11学級/2040年度12学級⇒〇適正規模
(28)滝の沢小学校 特別支援学級設置済/2022年度19学級/2040年度13学級⇒〇適正規模
(29)大鋸小学校 特別支援学級※未設置/2022年度25学級/2040年度18学級⇒〇適正規模
(30)天神小学校 特別支援学級設置済/2022年度16学級/2040年度18学級⇒〇適正規模
(31)駒寄小学校 特別支援学級設置済/2022年度18学級/2040年度12学級⇒〇適正規模
(32)高谷小学校 特別支援学級※未設置/2022年度25学級/2040年度28学級⇒△大規模
(33)小糸小学校 特別支援学級※未設置/2022年度12学級/2040年度12学級⇒〇適正規模
(34)大清水小学校 特別支援学級設置済/2022年度12学級/2040年度12学級⇒〇適正規模
(35)石川小学校 特別支援学級※未設置/2022年度20学級/2040年度23学級⇒〇適正規模
※2022年度は、1~3年は35人学級、4~6年は40人学級。2040年度は全学年35人学級。
【中学校】
(1)第一中学校 特別支援学級設置済/2022年度19学級/2040年度17学級(40人)・18学級(35人)⇒〇適正規模
(2)明治中学校 特別支援学級※未設置/2022年度18学級/2040年度19学級(40人)・21学級(35人)⇒〇適正規模
(3)鵠沼中学校 特別支援学級設置済/2022年度23学級/2040年度26学級(40人)・29学級(35人)⇒△大規模
(4)六会中学校 特別支援学級※未設置/2022年度22学級/2040年度21学級(40人)・24学級(35人)⇒〇適正規模
(5)片瀬中学校 特別支援学級設置済/2022年度12学級/2040年度11学級(40人)・12学級(35人)⇒△小規模(40人)・〇適正規模(35人)
(6)御所見中学校 特別支援学級設置済/2022年度12学級/2040年度8学級(40人)・9学級(35人)⇒△小規模
(7)湘洋中学校 特別支援学級※未設置/2022年度21学級/2040年度20学級(40人)・23学級(35人)⇒〇適正規模
(8)長後中学校 特別支援学級設置済/2022年度11学級/2040年度10学級(40人)・12学級(35人)⇒△小規模(40人)・〇適正規模(35人)
(9)藤ヶ岡中学校 特別支援学級※未設置/2022年度21学級/2040年度17学級(40人)・19学級(35人)⇒〇適正規模
(10)高浜中学校 特別支援学級設置済/2022年度12学級/2040年度12学級(40人)・14学級(35人)⇒〇適正規模
(11)善行中学校 特別支援学級設置済/2022年度12学級/2040年度9学級(40人)・10学級(35人)⇒△小規模
(12)秋葉台中学校 特別支援学級設置済/2022年度11学級/2040年度13学級(40人)・15学級(35人)⇒〇適正規模
(13)大庭中学校 特別支援学級設置済/2022年度15学級/2040年度11学級(40人)・12学級(35人)⇒△小規模(40人)・〇適正規模(35人)
(14)村岡中学校 特別支援学級設置済/2022年度18学級/2040年度23学級(40人)・25学級(35人)⇒〇適正規模(40人)・△大規模(35人)
(15)湘南台中学校 特別支援学級設置済/2022年度16学級/2040年度17学級(40人)・19学級(35人)⇒〇適正規模
(16)高倉中学校 特別支援学級設置済/2022年度12学級/2040年度11学級(40人)・13学級(35人)⇒△小規模(40人)・〇適正規模(35人)
(17)滝の沢中学校 特別支援学級設置済/2022年度18学級/2040年度15学級(40人)・17学級(35人)⇒〇適正規模
(18)大清水中学校 特別支援学級設置済/2022年度9学級/2040年度8学級(40人)・9学級(35人)⇒△小規模
(19)羽鳥中学校 特別支援学級設置済/2022年度15学級/2040年度9学級(40人)・10学級(35人)⇒△小規模
※現行の40人学級が将来的に35人学級が導入される可能性があるため、両方を想定しています。
3. 過大規模校の解消に向けた具体的な取組
過大規模校の解消に向けては、通学区域の見直しを行うこととし、令和6年度から10年度までの5年間を取組期間とします。なお、秋葉台小学校については、北部地域のまちづくりの進捗などを踏まえて第2期実施計画以降で対応を検討。
(1)鵠沼小学校
通学区域が接している、藤沢・本町・辻堂・鵠洋・大道・八松・羽鳥・新林小学校の学区の見直しを検討します。
(2)六会小学校
通学区域が接している、秋葉台・富士見台・湘南台・亀井野・天神小学校の学区の見直しを検討します。
(3)辻堂小学校
通学区域が接している、鵠沼・鵠洋・八松・高砂・鵠南・浜見小学校の学区の見直しを検討します。
(4)鵠洋小学校
通学区域が接している、鵠沼・辻堂・片瀬・鵠南・新林小学校の学区の見直しを検討します。
(5)八松小学校
通学区域が接している、明治・鵠沼・辻堂・高砂・羽鳥小学校の学区の見直しを検討します。
4. 第1期実施計画策定後の取組
通学区域検討委員会の設置、ワークショップの開催などで、通学区域の変更について議論し、新たな通学区域を決定していきます。
5. 第2期以降の実施計画の策定
第1期実施計画の取組期間が終了する令和11年度以降は、最新の藤沢市将来人口推計及び児童生徒数推計を基に、第2期以降の実施計画を策定します。
加藤委員
今回の計画では、小規模校は取り扱わないのか?⇒過大規模校を第1優先とし、第2期実施計画以降で検討していく。
通学区域の見直しで、どのくらい解消できるのか?⇒南部、北部でワークショップを開催する予定。その中で、案を作成した上で、教育委員会として検討していくが、出来る限り適正規模に近づけていく。
アンケートでは、図工室も音楽室といった特別教室の充実を求める声あるが、今回の見直しで確保できるのか?⇒見直しにより、課題規模を適正規模に近づけながら、確保できるように検討していく。
ワークショップ開催の考え方は?⇒開催日、時間は未定だが、なるべく多くの方に参加いただけるように検討していく。
辻堂小、鵠洋小は既に課題規模校。計画実施前での取組が必要だが?⇒推計値で現在も将来も課題規模校となる学校については、別の対策が必要。既存の通学区域の近隣の学校への変更などを拡充していく。
森井委員
現状、通学区域の課題は?⇒藤沢市では学校建設時に通学区域を決定し、その後の見直しはしていない。30-40年が経過し、当時のバランスが変化していることが課題。
通学区域の見直しの目的が課題規模の解消なので、不便になることもある。どうやって合意を得ていくのか?⇒広範囲での見直しはこれまで例がなく、容易ではない。地域の方、保護者の方へ丁寧な説明が必要。ワークショップや検討会で議論していく。
西委員
どのくらい解消されるのか未知数とのことだが、確実に効果はあるのか?⇒住民登録による年齢別データ上で、シミュレーションをして、効果は見込まれた。
課題規模解消の手法に学校新設があるが、どのくらいの建設費がかかるのか?⇒一般的には、1校当たり、40-50億円程度。さらに用地取得費がかかる。
学校新設や分校など、通学区域の見直し以外の取組も必要だが?⇒手法は様々検討してきた結果、第1期実施計画では、通学区域の見直しとした。他の手法についても、今後の第2期、第3期実施計画の中で検討していく。
第2期実施計画のスケジュールは?⇒第1期終了後となるが、人口推計値が前回と今回では大きく変化したので、推計値を重視しながら進めていく。
報告(2)鵠沼中学校改築事業に係る基本設計の進捗状況について
鵠沼中学校は、再整備に向けて、令和4年度~6年度までの3ヶ年の予定で基本・実施設計業務を行っています。今回は、現在行っている基本設計業務において、建物の劣化などの調査を行ったので、その結果について報告されたものです。
1. 実施設計における整備手法
(1)北校舎
建築後50年以上経過し、老朽化が進行しているため、改築(建替え)を行う。
(2)南校舎
建築後40年程度で築年数も浅く、建物補強も含めた機能向上を図るため、長寿命化改修(既存改修)を行う。
(3)屋内運動場(体育館)
建築後30年程度で築年数も浅く、各種設備機器等の機能回復を図るため、中規模改修(既存改修)を行う。
2. 劣化状況調査の結果について
南校舎、屋内運動場について、ともに柱・梁・床などの構造体の一部にコンクリートの劣化や鉄筋の発錆等を確認しており、一部、鉄筋のかぶり厚が不足している箇所も確認しています。この調査から、当初の想定よりも劣化が進んでいることが判明したため、構造体のうち、室内や地中にある基礎も含めた追加調査が必要な状況となっています。なお、追加調査については、必要な調査内容を十分精査するとともに、学校運営への考慮をして行います。
3. 追加調査の結果、想定される影響
(1)整備手法の再検討
(2)基本・実施設計の工期の延長及び予算措置
(3)想定事業費の見直し
(4)工事を含めた再整備事業全体のスケジュールの見直し
4. 今後のスケジュール(予定)
(1)令和5年7月~10月 追加調査の実施
(2)令和5年8月~9月 学校関係者及び地域住民等との意見交換
(3)令和5年12月 整備方針候補案及び追加調査結果を市議会に報告
(4)令和6年1月 地域住民等を対象に基本設計内容の中間説明会の実施
(5)令和6年2月 基本・実施設計業務の補正予算措置
加藤委員
当初の想定事業費は?⇒設計業務委託に当たり、建築、解体、外構工事で、約38億円を見込んでいた。これは本工事のみで、仮設校舎などは含んでいない。
他に築50年以上の校舎はどのくらいあるのか?⇒増築などもあるが、50年以上の校舎を有する学校は55校中22校。
建替え中の仮設校舎はどこに建てるのか?⇒追加調査の結果を踏まえて設置の有無を判断するが、実施計画段階ではグランドへの設置を想定している。
鵠沼中学校のグランドには、遊水地機能はあるか?⇒ある。
仮設校舎をグランドに建てる場合、校舎への浸水や生徒への対策は?⇒浸水や生徒への影響のないよう、雨水処理を考慮して進めていく。
報告(3)今後のこども施策等について
こどもまんなか社会を目指す国の取組、こども基本法の施行を踏まえた、藤沢市の今後のこども施策等について、報告がされたものです。
1. こどもまんなか社会の実現に向けた本市の取組について
(1)本市における令和5年度の取組
➀庁内横断的な連携体制の構築
こどもまんなか社会の実現に向けては、まず、庁内の各分野横断的に知識や意識の共有を図るとともに、各分野において可能な取組を検討するため、庁内の連携体制をより強化していきます。
➁市町村こども計画の策定に向けた準備
現在、「第2期藤沢市子ども・子育て支援事業計画」及び「藤沢市子ども共育計画」の次期計画策定に向けた基礎調査を開始するところですが、これらと併せて、こども基本法で努力義務とされた市町村こども計画の策定についても、今秋に発出予定の「こども大綱」に基づき、藤沢市子ども・子育て会議などで議論しながら、取組を進めます。
➂こどもの意見反映の推進
今後、こどもの意見反映が推進されるよう、こどもが意見を表明しやすい環境整備や、意見聴取及び施策反映の手法を検討・試行していきます。
➃新たなこども施策の検討
子ども家庭庁においては、予算の基本姿勢として、【こども政策は国の未来への投資であり、安定財源を確実に確保すること】【単年度だけではなく複数年度で戦略的に考えていくこと】【こどもの視点に立ち施策を立案し、国民に分かりやすい目標を設定して進めること】【こども家庭庁の初年度にふさわしく、制度や組織による縦割りの狭間に陥っていた問題に横断的に取り組むこと】【支援を求めているこどもの声を聴き、支援を求めているものにしっかりと届けること】を掲げ、年齢や制度の壁を克服した切れ目のない包括的支援に取り組むとしています。
本市においても、こどもや子育て当事者等の意見を尊重しつつ、それらを反映させた新たな施策の実施や財源の確保について取組を行っていきます。
※令和5年度のスケジュール
・令和5年5月 藤沢市子ども・若者庁内連携会議の開催
・令和5年6月 次期「藤沢市子ども・子育て支援事業計画」及び「藤沢市子ども共育計画」の基礎調査業務開始
・令和5年7月~8月 こどもの意見反映に関する試行
・令和5年10月 こども大綱の発出を待って、計画形態等の検討開始
2. こども家庭センターの設置について
(1)児童福祉法の改正
令和4年6月に公布された児童福祉法等の一部を改正する法律において、虐待や貧困などの課題を抱えた家庭に対応する「子ども家庭総合支援拠点」と、妊産婦や乳幼児の保護者の相談を受ける「子育て世代包括支援センター」の果たしている機能・役割を維持しながら、組織を一体的に運営することで支援強化を図る体制として、「子ども家庭センター」を設置することが市町村の努力義務となりました。
(2)本市の現状と今後の取組
本市においては現在、「子ども家庭総合支援拠点」を子ども家庭課において、「子育て世代包括支援センター」を健康づくり課において所管し、連携を密に取りながら、虐待対応や相談・支援等を行ってきましたが、このたびの児童福祉法の改正を受け、一連の支援を切れ目なく更に充実させるため、両機関が一体的に取組むことができる「子ども家庭センター」へ転換する取組を進めます。具体的には令和6年4月の開設に向けて準備を進めていきます。
子ども家庭センターに転換後は、新たな対応として、児童福祉及び母子保健の双方の知識を持つ「統括支援員」を中心に、妊娠届出時から妊産婦支援、子育てや子どもに関する相談を受けて支援につなぐためのマネジメント(サポートプランの作成)や、多様な家庭環境等に対する支援体制の充実を図るための地域資源の開拓を実施していく予定です。
3. 保育需要の現状と今後の対応について
(1)待機児童数の状況
令和5年4月の保育所等利用申込においては、本市の国基準の待機児童数は3人となりました。なお、入所保留児童数は前年度より15人増かして460人となりました。
(2)保育需要への対応
令和3年度から2年連続で国基準の待機児童数を解消しましたが、今年度は就学前児童数の減少がより顕著となる中、利用申込児童数の増加はやや鈍化しましたが、待機児童が生じる結果となりました。この状況を踏まえ、次の対応を図りながら、今後の保育需要の動向を見極めた上で、取組を検討します。
➀既存保育施設の定員拡大
現在、二葉保育園が令和6年4月の開所(定員5人増)に向けた再整備を進めています。また、既存保育施設の定員構成の見直しなど、需要に即した受け皿確保をより一層進めるための方策を検討していきます。
➁私設保育施設等での受入れ
一定の基準を満たす私設保育施設(認可外保育施設)を地方単独認証保育施設として認定する、藤沢型認定保育施設事業の対象拡大や、市内の幼稚園が行う預かり保育事業の長時間化の推進等により、保育需要への対応を図ります。
➂保育士不足への対応
令和5年4月の保育所等利用申込において、保育士不足を理由に受入れが出来なかった定員枠は127人分(昨年度158人分)生じており、受入れをするためには38人の保育士が必要な状況となりました。
今年度はこれまでの確保策の実施に加え、保育士宿舎借り上げ支援事業や保育士就労奨励助成事業の対象拡大を図るとともに、保育士向けの就労相談会を近隣自治体と協同開催するなど、対策の充実を図ります。また、保育士の配置基準についても、国が予定する見直しの動向を踏まえ、対応を検討していきます。
(3)多様な保育ニーズへの対応
多様な保育ニーズへの対応として、一時預かり事業や病児保育事業、医療的ケア児保育事業を実施しています。これらの事業においても、今後の利用者ニーズを踏まえ、実施体制の拡充や対象要件の緩和等を検討していきます。
4. 放課後児童クラブの状況と今後の対応について
(1)待機児童数の状況
令和5年4月1日における、児童クラブの入所・待機児童数の状況は、市内77クラブ、定員4,665人に対し、入所児童数は4,230人、待機児童数は113人(昨年度比63人増)となりました。
(2)今後の整備等
令和5年度は、令和6年4月の開所を目指し、3クラブの整備を進めます。具体的には、藤沢・湘南台小学校区においては、運営事業者公募による整備を、高砂小学校区においては、既存事業者による整備を予定しています。
なお、令和6年度は、令和7年4月の開所を目指し、辻堂・新林小学校区において各1クラブずつ、既存事業者による整備を計画しています。
5. 放課後子ども教室の拡充について
「藤沢市子ども居場所づくり推進計画」では、地域子どもの家、または児童館が整備されていない6小学校区(御所見・天神・善行・大清水・新林)において、「放課後子ども教室」の整備を目指すこととしています。
令和5年度は、そのうち、御所見・善行小学校区での試行を予定しており、令和6年度からの本格実施を目指して協議を進めます。残りの4小学校区については、令和6年度以降の試行及び本格実施に向けて検討を進めます。
吉松委員
こどもまんなか社会の実現に向けた本市の取組について、こどもの意見反映に関する試行を、7-8月に予定しているが、具体的には?⇒こどもの意見を市の政策に反映させる仕組みづくりなどについてワークショップを開催する予定。22歳までの子ども・若者を20人公募して意見を聞く機会設けたいと考えている。
須田委員
保育所の入所保留児童の内、特定の保育所を希望する児童が204人と12人増えているが、今後の見通しと対策は?⇒平成26年から就学前児童数は減少している一方、保育所申込は増えている。このような状況がいつまで続くか見極めが難しい。204人の事情は様々ある中で、少しでも受け入れられる体制を模索していきたい。
加藤委員
子ども家庭センターの設置について、準備状況は?⇒国・県から示された内容に基づき情報収集している。子ども家庭課と健康づくり課で意見交換している。今後、国からガイドラインが示されるので、それを踏まえて調整し、令和6年4月からスタートできるように取組んでいく。
保育所の待機児童について、入所保留児童解消のため、保育施設そのものを増やすべきだが?⇒204人の中には、特に理由のない場合や、すぐの入所を希望していない場合もある。今後の保育需要の見極めは難しいが、年齢の偏りもあるので、供給過多にならないようにしながら、保育士確保、幼稚園の一時預かり、既存施設での定員拡大など、様々対応していきたい。
二葉保育園の定員拡大について、保育士確保の状況は?⇒5人の定員拡大を予定しているが、定員構成の変更を予定しており、現在の保育士の人数で対応できる。
定員構成の見直しとは?⇒定員に余裕のあるクラスを1歳児クラスに変更するなど。
幼稚園の預かり保育の長時間化について、幼稚園教諭が翌日の準備が出来なくて、質の低下になるのでは?⇒幼稚園は教育施設なので役割が違うが、一部の幼稚園では定員割れを起こしている。長時間の預かり保育のニーズは高く、質の低下にならないよう、市として支援していく。
市として、保育士の配置基準を改善すべきだが?⇒配置基準の引き上げは必要と考える。国が基準の引き上げを検討しているので、その動向を踏まえて検討していく。
一時預かりや病児・病後児保育での課題は?⇒希望に添えないケースもあるが、職員体制は不足ないと認識している。地域の利用状況を踏まえて、ニーズに即した対応をしていく。
放課後子ども教室の拡充について、地域子どもの家、児童館を整備すべきだが?⇒用地確保の課題があり、藤沢市子どもの居場所推進計画の中で、まずは放課後子ども教室を設置していく方針としている。
方針転換をした経緯は?⇒用地確保が難しいためで、パブリックコメントも実施して方針を決めている。
西委員
「子ども」と「こども」をどう使い分けているのか?⇒一般的には子どもと表記しているが、今回、こども基本法やこども家庭庁で、新たに「こども」が出てきた。こども家庭庁、こども基本法の関連でも使い方が定まっていない。今後、統一するかどうかも含めて考えていく。
こどもの意見反映について公募するとのことだが、障がい児や外国につながる子どもなど、意見を言いにくいこども達から、どうやって意見を聞くかも重要だが?⇒アウトリーチで意見を聞いたり、関わっている大人を経由したり、保育士を通じてなど、方法を工夫していく必要ある。
全庁的な取組について、こどもの意見反映の考えは?⇒9部18課による庁内連携会議を開催している。手法の検討や7-8月のワークショップの内容もフィードバックしていく。
保育需要への対応について、既存保育施設の定員拡大、私設保育施設等での受入れ、保育士不足への対応で、どのくらい定員拡大できるのか?⇒今年度、25園で0歳児の85枠を1歳2歳児振り替えて109枠とした。更に進めたいが単価が下がるので支援を検討する必要ある。今年度以上に対応していきたい。藤沢型認定保育施設についても20-50人規模の施設にお願いしていく。保育士不足解消の目標は0だが、今年度49人から38人と少し改善された。来年度も成果をあげたいと考えている。
保育士の配置基準について、独自の配置基準の考えは?⇒保育の質の確保のため見直しは必要。国のプランでは1歳児は6:1から5:1へ、4-5歳児は、30:1から25:1へと示されている。それを意識した対応を考えていくが、国の基準のレベルは県内他市でも上をいっているので、その基準で良いかを検討していく必要もある。
児童クラブについて、サマースクール拡大の考えは?⇒令和3年度市内1ヶ所30人で開始し、令和4年度は市内2カ所60人、令和5年度は、市内2カ所70人としている。
東木委員
こどもの意見反映に関する試行を7-8月に実施するとのことだが、いつ、どこで、どのようなテーマで実施するのか?⇒7月後半、8月後半に1回ずつ開催予定。概ね22歳までの子ども若者を広く公募する。テーマは今後つめていくが、特にテーマを決めないことも考えている。
保育士不足について、子育て支援研修の状況と成果は?⇒令和3.4年度に実施した。50人定員で4回講座で、令和3年度は、前期受講が38人で27人が就労、後期受講が39人で35人が就労している。令和4年度は、前期受講が45人で11人が就労、後期受講が36人で17人が就労している。
保育士不足に反映されているのか?⇒保育士資格ない人もいるが、修了証により配置基準内に入るので、反映されていると考えている。
今年度38人が足りないが、6-7月になると保育士もどんどん辞めていくと聞くが?⇒市としてアンケート調査をしているが、保育士、運営側から切実な声ある。支援については、出来る限り効果があることを実施してきた。処遇改善と配置基準の見直しで、好循環を図っていきたい。
※以上、報告とします。