2023.6.19 補正予算常任委員会

 6月19日 9:30より、藤沢市議会補正予算常任委員会が開催され、インターネット中継を傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。

議案第20号 令和5年度藤沢市一般会計補正予算(第3号)

 今回の補正は、新型コロナウイルス感染症対応地方創成臨時交付金活用事業、補助対象事業で新規補助採択された事業、緊急に補正を必要とする事業などで、補正額と内容は次の通りです。

【一般会計】 補正額 17億7,349万4千円 ⇒ 補正後総額 1,642億1,527万7千円

【総務費】(補正額 1億5,444万4千円)

1. コミュニティ助成事業補助金(一般コミュニティ助成事業) 220万円

 自治会・町内会が地域コミュニティ活動に必要な備品等を整備する経費に対する補助金。

原田委員

 町内会からすると活用しにくい制度。この他の町内会への支援は?⇒運営費の補助、拠点整備への補助、防犯灯や防犯カメラへの補助など。

 町内会館の新設、修繕に補助あるが、町内会の体力がなくては難しいと思うが?⇒市民の家もあるので、一定カバーできていると考える。

 過去に申請している町内会と申請していない町内会の状況は?⇒後で報告する。

2. 窓口業務DX推進事業費 1億4,052万9千円

 住民移動届とその関連手続きに係る市民の負担軽減及び事務の効率化等を目的に「書かないワンストップ窓口」を導入する経費。

味村委員

 県内他自治体の実施状況は?⇒横須賀市で先行実施しているが、藤沢市もパソコン、スマホで事前に申請書作成も取組んでいる。

 DV加害者が被害者の住民票取得への対策は?⇒専門性が要求されるので、窓口の協働事業の対象外として、ひきつづき市職員で対応していく。

 市民センターでの実施の考えは?⇒書かないワンストップ窓口は最短でも来年3月中となり、繁忙期なので、現場の混乱が想定されるので、まず、市民窓口センターで実施し、次年度以降に拡大していきたい。

東木委員

 今回の取組は市独自の取組か、それとも国の標準のものか?⇒事業者を募集して仕様書の中でDXSaaSを使用するか、LGWAN-ASPを使うか、どちらかを求めていく。

 今の窓口には記載台のところに職員がいるが、今後はどうなるのか?⇒住民異動届の記入の際、分かりにくいので、フロア案内が案内をして受付となるが、DX技術で効率化が図られると想定している。

 住民異動届の他の証明書発行は今まで通りか?⇒移動時と一緒の手続きは連動していくが、その他はコンビニ交付を促していく。

3. 防災設備等整備事業費 981万5千円

 民間所有の建築物を津波避難ビルとして整備する経費に対する補助金。

原田委員

 補助の要件は?⇒避難施設としての協定を結ぶこと、10年以上使用できるものなど。

 これまで補助した施設で、10年に満たないものはあったか?⇒平成25年度からの制度で、今のところはない。

 所有者の都合で機能が維持できなくなった場合の対応は?⇒補助金の返却になると思われる。

4. コミュニティ助成事業補助金(地域防災組織育成事業) 190万円

 地域防災力強化のため、防災資機材を購入する自主防災組織に対する補助金。

【民生費】(補正額 4億4,047万7千円)

5. 障がい者就労支援事業費 562万3千円

 物価高騰により、企業等の活動自粛の影響を受ける障がい者の就労機会等の拡充を図るために、事業所等相談会を開催する経費。

有賀委員

 今回の相談会は令和4年度に実施したものと内容は同じか?⇒令和5年度は、令和4年度実施のアンケートや事業所の意見を踏まえて拡充して実施する。生活介護事業所にも出展いただくほか、セミナーの開催も検討していく。

 今後、一般財源での実施の見通しは?⇒ここ2年は交付金を活用し、会場費やパネルの作成をした。今後は、一般財源なしでも実施できると考えている。

原田委員

 就労につながる成果目標は?⇒就労支援については、この事業以外の、就労援助センターの活動、ユースワークふじさわなどの取組も含めて考えていきたい。

6. 心のバリアフリー推進事業費 95万7千円

 市内事業者における合理的配慮に対する意識啓発を目的とした、コミュニティケーションボードの作成に要する経費。

佐賀委員

 コミュニケーションボードは、どのくらい作成するのか?⇒310枚を予定している。

 フリー素材もあるが?⇒障がい者団体の意見を聞きながら検討していく。フリー素材でデザイン料が軽減できれば、枚数を増やすなどを検討していく。

7. 介護給付費等事業費 6,270万1千円

 エネルギーや食料品価格等の高騰に対する、障がい福祉サービス事業所への支援に係る経費。

8. 障がい児通所給付費等事業費 350万4千円

 エネルギーや食料品価格等の高騰に対する、障がい児通所事業所への支援に係る経費。

9. 地域生活支援事業費 546万3千円

 エネルギーや食料品価格等の高騰に対する、地域活動支援センター等への支援に係る経費。

10. 介護保険サービス事業所物価高騰対応助成費 2億376万2千円

 エネルギーや食料品価格等の高騰に対する、介護保険サービス事業所への支援に係る経費。

味村委員

 市内の介護事業所の廃止の状況は?⇒地域密着型サービス事業所、総合事業の事業所について、令和3.4年度、それぞれ3件あった。

 訪問系事業所を対象とした理由は?⇒令和5年度は、物価高騰が長引いているため、訪問系事業所も含めて、全ての介護事業所を対象とした。

11. 小児医療助成費 3,024万8千円

 小児医療費助成制度の対象年齢を、令和6年4月から18歳まで拡大するために必要なシステム改修等に係る経費。

佐賀委員

 医療証について、マイナンバーカードと一体かしていくべき、また、サイズもカードサイズにすべきだが?⇒医療証は今後、マイナンバーカードと一体化していく流れ。カードサイズは今後の一体化の中で、進めていきたい。

 令和6年4月にマイナンバーカードと一体化できないか?⇒国の方で検討するので、令和6年4月の導入は難しい。

12. 法人立保育所運営費等助成事業費 1億359万9千円

 エネルギーや食料品価格等の高騰に対する、市内の法人立保育所等への支援に係る経費。

東木委員

 家庭的保育事業への支援は?⇒今回の事業の対象となっている。

13. 法人立保育所等施設整備助成事業費 1,128万9千円

 法人立認可保育所の再整備費用に対する助成額を増額するもの。

14. 幼児教育振興助成費 48万円

 エネルギー価格等の高騰に対する、市内幼稚園(新制度移行園)等への支援に係る経費。

味村委員

 認可外施設も対象か?⇒別の事業費で対象としている。

 安定的な運営に向けて、幼児教育施設への支援が必要だが?⇒今後も引き続き、必要に応じた対応を図っていく。

15. 放課後児童健全育成事業費 505万2千円

 エネルギー価格等の高騰に対する、放課後児童クラブへの支援に係る経費。

16. 生活保護適用措置関係事務費 779万9千円

 生活保護基準の改定によるシステム改修及び、生活保護業務における預貯金調査オンライン照会サービスの導入に係る経費。

町田委員

 預貯金調査の概要は?⇒生活保護業務の効率化を図るため、預貯金調査の一部をオンライン化するもの。

 オンライン化のメリットは?⇒調査から完了まで3ヵ月かかっているが、電子化で3日で調査できるので、適正利用につながる。

 次年度以降の経費負担は?⇒初年度は10/10補助だが、次年度以降は250万円ほどかかるが、それ以上の人件費、紙の軽減など、効果はあると考えている。

味村委員

 オンライン化による情報漏えいの対策は?⇒LGWAN-ASPサービスを利用しているので、情報漏えいのリスクは少ない。

原田委員

 今回のオンライン調査の中に親族は含まれないということか?⇒システム的には可能だが、今回は、申請書を紙でしている作業をオンライン化で効率化するもの。

【衛生費】(補正額 2億3,327万円)

17. 救急医療対応病院物価高騰対応助成費 4,059万3千円

 エネルギー価格等の高騰に対する、救急医療対応病院への支援に係る経費。
 
18. ふれあい入浴事業費 89万8千円

 エネルギー価格等の高騰に対する、一般公衆浴場への支援に係る経費。

19. 火葬場整備事業費 476万3千円

 藤沢聖苑の中央監視装置等の改修に係る経費。

20. 感染症対策事業費 1億7,872万8千円

 新型コロナウイルスワクチンの個別接種を実施する診療所の支援に係る経費。

原田委員

 1回あたり2,000円の根拠は?⇒国から示されている補助金の要項で定められている。

 コロナ及びコロナワクチン後遺症への対応は?⇒コロナの後遺症に対しては、対応する医療機関を案内する。ワクチン接種による後遺症に対しては、国に報告しており、国の判断で給付金が出る。生活面などへの支援については、コロナに特化した支援はないが、従来の支援を個別に対応する。

21. ごみ減量推進事業費 828万8千円

 生ごみ処理器(コンポスト・キエーロ)の購入助成費に係る経費を増額するもの。 

原田委員

 増額する背景は?⇒コンポストたまきの申込が増加した。室内で実施できるバッグ型。

 ビジネスコンテストでの効果があったのか?⇒事業者のホームページ、イベント出展での紹介などで効果出たと考えている。

有賀委員

 今後、更に申し込みがあった場合、更に補正するのか?⇒今後の申込みながら検討していく。

【農林水産業費】(補正額 1億7,936万4千円)

22. 農業者等原油価格・物価高騰対応助成費 1億7,830万2千円

 農畜産物の生産に必要となる各種生産資材(肥料・燃油・配合飼料等)価格の高騰に対する、市内農業者への支援に係る経費。

佐野委員

 肥料価格の高騰に対する補助を50%から15%とした理由は?⇒令和4年度は、国が70%、県が15%補助しているので、令和5年度は、残りの15%とするもの。

23. 産地競争力強化事業費 106万2千円

 市内認定農業者が導入する、農地利用の効率化に向けて必要な農業用設備等に対する交付金。

【商工費】(補正額 6億8,750万円)

24. 地域経済消費支援事業費 6億5,000万円

 市内の店舗等でキャッシュレス決済を利用した際に一定のポイントを還元し、そのポイント還元相当分を市で負担する経費。

味村委員

 キャッシュレスアプリ、対応レジがないと使えないが?⇒利用者のアプリ利用、店舗の決済方法も、より使いやすいことがポイント。市民や事業者に適切な周知をしていく。

 直鉄的な支援の方が効果あると思うが?⇒特定の事業者だけでなく、全体への支援をするもの。市民にとっても有益な事業と考えている。

東木委員

 キャッシュレス事業はいつ頃の開始なのか?⇒秋以降の実施を予定している。

 キャッシュレスができる市民が増える取組が必要だが?⇒デジタルデバイド対策が必要。前回は15回説明会した。今回も実施していく。

佐賀委員

 ポイントの還元率や上限、ペイの種類などは、プロポーザルで決まるのか?⇒提案の企画案をベースに総合的に判断していく。

原田委員

 利用対象は市民限定か?⇒アプリ利用者なので、限定ではない。

 市民が優先して利用できるスキームにすべきだが?⇒商品券という選択肢もあるが、実施するとなると事務コストが大きく期間もかかる。そういった課題を解消し、物価高騰で苦しい事業者へ支援をしていく。

町田委員

 実施前後の消費控えへの対策は?⇒消費控えを超えるような消費につながるよう、事業周知をしていく。

 神奈川ペイが始まるが、同じ決済方法とすべきだが?⇒プロポーザルで募集するので、同じになるかは未定だが、異なったとしても説明会をしながら事業を進めていく。

25. 観光施設移動円滑化補助事業費 3,750万円

 観光施設をスムーズに利用してもらえるよう、キャッシュレス対応の自動券売機及び自動改札機の設置費用の一部を補助するもの。

東木委員

 キャッシュレス自動券売機はどこに設置するのか?⇒江の島エスカー1区とサムエルコッキング苑の入口、出口のゲートに設置する予定。

佐賀委員

 キャッシュレスによる期待は?⇒エスカー1区とサムエルコッキング苑に設置するが、江ノ電がエスカー2区3区、シーキャンドルにも設置すると聞いている。滞留していた観光客がスムーズに回遊できることを期待している。

有賀委員

 ゴールデンウイークの仲見世通り、人が動けなくなる状況だったが、認識しているか?⇒現状を確認したが、一時的なものだった。

【土木費】(補正額 1,218万2千円)

26. 一色川改修費 1,218万2千円

 仮設工における補助工法の追加及び砕石等の処分に関する費用が必要となったことから増額するもの。

味村委員

 事前の調査は十分されていたのか?⇒過去の地質データの活用、必要カ所の調査をした上で設計したが、確認できなかった。

 今後のスケジュールは?⇒当初8月下旬の工期としていたが、9月下旬まで延長する予定。

東木委員

 今後の調査のあり方は?⇒調査はしているので、今後の工事についても硬い層が調査結果ではないので、それを前提に設計していく。

 今回はレアケースということか?⇒今回は200mに1ヶ所の調査を実施した上で工事発注したもの。

原田委員

 障害物は何だったのか?⇒玉石や大きな砕石が出てきた。

 200mおきの調査では出なかったとのことだが、調査方法は適切だったのか?⇒地質調査要領に基づいて実施したもので妥当と考えている。

【教育費】(補正額 6,625万7千円)

27. 学校給食材料費 5,947万2千円

 物価高騰の影響を保護者が負担する給食費に転嫁することなく、円滑に給食を提供するための給食食材費に係る経費。

28. 中学校給食運営管理費 678万5千円

 物価高騰の影響を保護者が負担する給食費に転嫁することなく、円滑に給食を提供するための給食食材費に係る経費。

須田委員

 中学校給食の喫食率の状況は?⇒5月末で、約29%。

 今回の補正は、中学校給食を利用している一部の人への支援で不公平と批判する声あるが?⇒選択制デリバリー方式で、全ての生徒にID・パスワードを交付しているので、あくまで選択した結果。

 今後も状況によっては財源措置するのか?⇒少子化対策として国で検討されている。中学校給食の無償化の調査、手法を検討していくとしているので、国の動向を把握して判断していくこととなると考えている。

味村委員

 自宅からの弁当には支援ない。完全給食と無償化にすべきだが?⇒国で無償化に向けた調査、検討がされているので、動向を注視していく。また、現在のデリバリー式選択制を継続していく。

※この議案は、味村委員のみ反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

※以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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