10月25日-26日、北九州市において、全国市議会議長会研究フォーラムが開催され出席しました。フォーラムの概要は次の通りです。
1. 基調講演
「躍動的でワクワクする市議会に」をテーマに、大正大学教授兼地域構想研究所長の「片山善博」氏より、「地方議会をめぐる現状とこれまでの地方議会改革の検証」「日本の地方議会に欠けていることは何か」「現行の議会の権限を活用した積極的な取組」「議会の常識と市民の意識」「今、振返って議会に感謝していること」などについて講演をいただきました。講演の中でのキーワードは、「議案や予算案の修正はあり」「議場での真剣な議論がない。議案が通るかどうかの緊張感が必要」「税の議論がない」「議会で結論が変わらなければ(市民の声の反映)市民は議会に関心を持たない」「市長提案の議案をうのみにしない」などでした。
2. パネルディスカッション
(1)コーディネーター役
「谷 隆徳」氏:日本経済新聞編集委員
(2)パネラー
➀「勢一 智子」氏:西南学院大学法学部教授
➁「辻 陽」氏:近畿大学法学部教授
➂「濵田 真里」氏:Stand by Women 代表 女性議員のハラスメント相談センター共同代表
➃「田仲 常郎」氏:北九州市議会議長
谷氏をコーディネーターとして、4名のパネラーを招いて、「統一地方選挙の検証と地方議会の課題」をテーマに、ディスカッションを行いました。
3. 感想
基調講演では、片山氏から鳥取県知事時代の経験を踏まえて、地方議会のあり方について、様々な角度から指摘がされました。藤沢市議会に置き換えた場合、議会の権限の積極的な活用や、市長提案の議案や予算案の審査における修正などはないため、市側と議会との関係について、修正や否決といった緊張感はない状況です。現在の市財政は良好でありますが、将来的に財政が厳しくなった場合には、そういった取組も必要になるかと思います。いずれにしても、議会は緊張感が大切ですので、そこを意識した議会活動に努めていきたいと思いました。
パネルディスカッションでは、特に濵田氏から、具体的に相談を受けている議員のハラスメントについて発言がありました。藤沢市議会としても、議員の政治倫理について議論をスタートしており、今後の議論の参考になりました。
※以上、報告とします。