3月5日 9:30より、藤沢市議会子ども文教常任委員会が開催され、インターネット中継を傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
陳情5第30号 「共同親権」を可能にする民法改正に反対する意見書を国に提出することを求める陳情
この陳情は、国に対し、「共同親権」を可能にする民法改定に反対する意見書の提出を求めるものです。
※この陳情は、加藤委員のみ賛同しましたが、採決の結果、趣旨不了承となりました。
陳情5第31号 藤沢市の第二子以降の保育料減額制度における年齢制限(就学前児童に限る)の撤廃についての陳情
この陳情は、保育料の多子軽減制度における算定対象の年齢制限を撤廃するよう求めるものです。
※この陳情は、全会一致で、趣旨不了承となりました。
報告(1)(仮称)藤沢市こども計画の策定について
令和5年4月1日に施行されたこども基本法において、市町村は、こども大綱及び都道府県こども計画を勘案して、市町村におけるこども施策についての計画(市町村こども計画)を定めるよう努めるとされました。
このことを受け、藤沢市子ども。子育て会議における審議等を重ねてきた結果、本市では、現行の「第2期藤沢市子ども・子育て支援事業計画」及び「藤沢市子ども共育計画」を引き継ぎ、子ども分野を一体的に網羅する計画として「(仮称)藤沢市こども計画」を策定することとしましたので、その取組状況が報告されたものです。
今後、こども大綱など、国から発出された方針・指針などや、今年度末に国から発出される予定の「自治体こども計画策定ガイドライン」、また、基礎調査結果なども踏まえて、令和6年度中の策定を行います。
【基礎調査の概要と実施状況】
計画策定に向けた基礎調査として、幼児期における保育所等の利用希望や学童期における放課後児童クラブの利用希望を把握するため「利用希望把握調査」及び、子どもや若者、子育て家庭の生活実態や支援ニーズを把握するための「子どもと子育て家庭の生活実態調査」を実施しており、現在、調査は全て終了し、集計・分析中です。
【今後のスケジュール】
令和5年度末までに基礎調査の結果を取りまとめ、庁内での検討や藤沢市子ども・子育て会議でん審議等を経て、令和6年度中に「(仮称)藤沢市こども計画」を策定します。
加藤委員
アンケートの質問が多く負担感があったが、事前にこのアンケートは何分かかるか示す方がよかった。回答方法が違いの基準は?⇒質問の量によるもので、児童クラブの調査のみWEBと紙との併用とした。今後、WEBにする場合は、質問の量を少なくする必要ある。
5年後のアンケートについて、WEB併用の方が回答率が増えるのでは?⇒WEBの方が回収率上がると想定している。今後、アンケートの量や手法を検討していく。
西委員
全数調査でなく、より幅広い対象にすべきだが?⇒統計の考え方では、全数調査が最も信頼できるが、サンプル調査でも最低母数は300が必要というのが一般の考え方。
今後、素案が12月に報告され、2月議会が最終報告となっている。スケジュールがタイト。もっと早く素案を報告できないか?⇒こどもの意見を聞いていくことになるが、どの程度意見を聞けるのか、追加調査もあるのでタイトなスケジュールとなる。9月議会に報告できるものがあるのか、今後検討していく。
報告(2)藤沢市少年の森再整備基本方針(案)の策定について
藤沢市少年の森再整備事業については、令和4年12月の当委員会にて、その方向性や公民連携にについて報告がされましたが、今回は、この間実施した住民説明会や関係団体との意見交換での意見を踏まえ、「藤沢市少年の森再整備基本方針(案)」を策定しましたので、報告がされたものです。
1. 藤沢市少年の森再整備基本方針(案)の概要
(1)課題
①清潔さ(施設やトイレ、池の水)
②安全性(主にアスレチック)
③駐車場の分かりにくさと台数確保
④倉庫やバックヤードの不足
⑤維持、管理費用(日常的な修繕)、なら枯れ、台風等
(2)改善希望・検討事項
①認知度の向上と利用しやすさ(ネット予約や混雑状況、プログラムがホームページから見られる等)
②季節や天候を問わずに過ごせる場所、利用率を高める工夫
③条例や運営要領によって、現代の宿泊ニーズに対応できない(テントは団体だけ、かわせみハウスは10何以上から等)
④もう少し幅広い年齢や多様な層(グループや個人)が様々な時間帯で利用できる
⑤売店や休憩所、飲食店、木陰や日除けのあるベンチなど
(3)現在の魅力
①自然環境が豊か、喧騒から隔離されている場所
②人工的でなく自然の中で思いっきり遊べること
③じゃぶじゃぶ池や水源地が魅力
④スタッフ(ボランティア含む)が親切で子どもとの関り方も上手
⑤アスレチックが無料でできること
⑥虫捕りができること
(4)再整備を検討・推進していく上で大切な視点
①施設周辺エリアの恵まれた自然環境やコンテンツを最大限に活かし、当施設をハブとした藤沢市北部地域の暮らしと魅力向上に寄与する施設を目指すこと
②ビジネス最優先の民間不動産活用とは異なり、公共不動産活用ならではの市民生活の質を高める公益性を重んじる視点を欠かさないこと
③公民連携にとどまらず、市民・民間事業者(整備・運営者)・行政の三方よしについて考えること
(5)再整備で目指す施設の方向性
~今の魅力(自然環境、子どもたちが思い切り遊べる場所)を大切に、周辺住民やファミリー等も気軽に立ち寄れる、利用できる施設に~
①清潔で利用しやすい機能やサービスへ
②安心して遊べる・学べる、日常的に行きたくなる場所へ
③知り合いや仲間が増える場所へ(多様な利用者が小さな接点を持てる機会の創出:居場所)
④100年後もつづく「森」のために、環境を守り育てる仕組みやプログラムの導入
⑤市民のみんなが知っている、北部地域を代表する、愛され訪れる場所へ
⑥市内事業者・生産者、地域プレイヤー等と連携し、北部地域のハブとなって地域経済と魅力を高めていく
(6)再整備で目指す施設の在り方
【森と水のキャンパス -体験・創造型ネイチャーフィールド-】
子どもから大人まで、これまでの利用者も新たな利用者も、地域住民や生産者、事業者・プレイヤー、行政も、それぞれが役割や立場を超えて、誰もが教える・教わることが可能な関係を育むとともに、地域資源が循環するハブとなり、森や水、ここにしかない貴重な自然環境を守り育てながら、発見や気づきを得て学び合える、体験型の場所を目指していきます。
(7)今後のスケジュール
①令和5年度 基本方針
②令和6年度 基本構想
③令和7年度 設計
⑧令和8年度~9年度 整備
⑤令和10年度 運営開始
小池委員
事業者の(株)オープン・エーの実績は?⇒沼津市のインザパークを公民連携で進めている。
令和5年10-11月のヒアリングで、近隣農家の意見は?⇒御所見、遠藤地区は農家が多い。具体的なものはないが、連携して進めていきたいとの意見があった。
パブリックイベントの内容は?⇒1/13に開催、基本方針の説明、NPOバースからの基調講演、トークセッションをした。
加藤委員
パブリックイベントを現地でなく、南部のリラホールでの開催となった経緯は?当日の天候、寒さ、キャパなどを考慮したもの。
青少年の野外活動施設だが、子ども、青少年の枠を変える可能性があるのか?⇒これまでの施設の在り方を大切にしながら、多くの人と関われる施設にしていきたい。
竹村委員
少年の森の名称について、ジェンダーの視点、ファミリー利用の視点からして、どのような議論がされたのか?⇒少年だと年代限られるとともに、少年=男の子と捉えられるので、関わり合いを持つ方々と名称を検討していきたい。
西委員
ビジネスが最優先とは異なるとあるが、ビジネスの視点も必要では?⇒地域の方々からそういう意見もある。少年の森をコミュニティとして地域活性化につながる施設にしていく必要ある。今後、基本構想の中で取り組んでいく。
東木委員
健康の森、慶応大キャンパスとの関りでの意見は?⇒遠藤笹窪谷公園の指定管理者と意見交換しているが、開園して間もないので、これからの連携を検討していきたい。慶応大学とは個別に聞き取りをしていないが、今後意見を聞いていく。
報告(3)藤沢市立学校適正規模・適正配置第1期実施計画の策定について(最終報告)
令和5年6月の当委員会での素案報告後、パブリックコメント、地域・拠点説明会での意見などを踏まえて、今回、実施計画の最終報告がされたものです。内容は割愛します。
加藤委員
辻堂小学校の就学指定校変更制度の取組状況は?⇒鵠南小と浜見小を選択できるもので、鵠南小は10人の募集に12人申請、浜見小は25人の募集に4人の申請だった。その結果、辻堂小学校は、7学級が6学級となった。
結果の受止は?⇒申請した全員が入れたことで、鵠南小と浜見小でクラスを増やすことなくできたので効果があった。
今後、制度拡大の考えは?⇒毎年5/1時点での児童数、学校受入れ状況から制度の対象校拡大について検討していく。
学区を変えたとしても、その地区の児童数は変わらない。早期に学校の新設する必要があるが?⇒学校の新設、分校化も選択肢の一つとして、用地の条件が整えば検討していきたい。
小池委員
南部の過大規模校の子どもをスクールバスで送迎して、北部の学校に通学させて、一時的な課題解消はできないか?⇒スクールバスについても検討してきた。今後、受入れる学校の規模によって、考えていかなければと思う。
子どもにアンケートする考えは?⇒今後、具体的な取組を進めていく際に、子どもの声を聞く場を設けていきたい。
西委員
学校の新設が選択肢の一つということは分かったが、1番の課題は用地がないということ。例えば、八部公園のテニスコートやSL広場を活用するなど、教育委員会だけでなく、市全体として考えていくべきだが?⇒教室不足は危機的な状況なので、学区の見直しをしていくが、そこにも限界がある。市としてもあらゆる選択肢を排除していない。市をあげて用地を探している。他にも民間ビルの1フロアを学校に、また、都市公園の1部を学校で使用することも制度上は可能と考えているので、全庁的に問題として取組んでいく。
森井委員
2023年4月の将来人口推計では2032年に0-4歳児の人口は2020年から右肩下がりになっているのに、なぜ将来のクラス数は増えるのか?⇒住民基本台帳の実数と将来人口推計を基礎資料としている。学級数を35人、中学校は40人で計算をし直しているもの。
ワークショップは、市が示す学区の見直し案について、意見を出し合うということか?⇒そのように考えている。
※以上、報告とします。