5月7日 18:15より、藤沢駅北口サンパール広場において、連合の取り組みとして、毎月行っている街頭行動を行いました。今回は、統一行動として、「労働者保護ルール改悪反対」そして、「年金運用の危険性」について訴えました。
労働者保護ルールの改悪点は次の通りです。
(1)ホワイトカラーエグゼンプションの導入
政府が導入しようとしている、ホワイトカラーエグゼンプションは、年収1,075万円以上、特定の職種に限定とは言っていますが、労働者派遣法ができた当時のことを思い返せば、1,075万円以上という制約に意味はありません。なぜなら、そのような制約が本当に守られるなら、会社側にメリットがないからです。経営者側からも、もっと年収の額を引き下げるよう政府に要望が出されています。年収1,075万以上なら、私には関係ない、我が家には関係ないと思っているかも知れませんが、絶対に、私もなるんだと思うことが必要です。
毎年100人超える過労死が存在しています。時間外の上限は、労働基準法第36条で定めることができますが、特別条項により、実際は無制限となっています。過労死をなくすための法整備をすることが先であり、残業代ゼロをめざす法整備に反対し、過労死ゼロをめざすことに私も引き続き取り組んでいきます。
(2)生涯派遣で低賃金
本来派遣は、一時的・臨時的であるべきです。また、派遣先の社員と同等の仕事をしていれば、賃金・労働条件は派遣先の社員と同じであるべきです。この「均等待遇原則」は、派遣労働の世界共通のルールです。しかし政府は、「日本では無理」と導入を見送り、更に、派遣社員をずっと派遣のまま働かせる仕組みを導入しようとしています。このままでは、若者は派遣社員ばかりになってしまいます。不安定で低賃金の派遣社員を今以上に増やすべきではありません。
(3)クビ切りが自由に
政府が進めようとしている「解雇の金銭解決制度」とは、不当に解雇された労働者が裁判所に訴えて、「解雇は無効」と判決を受けても、そのあと会社がお金さえ払えば、結局クビにできる制度です。この制度が導入されれば、違法な解雇であっても、会社に戻れなくなってしまいます。今は、裁判で不当解雇という判決を受ければ、会社側は職場に復帰させなければなりません。当然のことで、新たな金銭解決制度は、とんでもない制度だと思います。
年金の運用に問題あり!
(1)年金積立金は誰のもの?
私たちの年金積立金約130兆円を管理・運営する年金積立金管理運用独立行政法人=GPIFが、その投資先について、リスクの高い株式への投資割合を引き上げました。そして、2014年12月22日のGPIF185回運用委員会で、最大30兆円の損失発生の可能性があることが明らかになりました。損失が回復できない場合は、厚生労働大臣やGPIFが責任をとるのではなく、結局、被保険者や年金受給者が被害を受けることになります。
以上のように、大変に問題のある、労働法制の改悪、年金運用について、街頭で訴えました。1番問題なのは、自分の問題なのに、その問題に気が付いていないこと。労働者が求めていないのに制度を変えようとしていること。年金を支払っている人や受給者が求めていないのに、運用先を変えることです。こういった街頭行動で、繰り返し訴えていきたいと思います。
写真は、街頭で訴える、連合神奈川の柏木会長と、制度の問題点を訴える神奈川総合法律事務所の野村弁護士。