2015.6.19 本会議(4日目)~一般質問

 6月19日 10:00より、藤沢市議会6月定例会(4日目)が開催され、引き続き一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。

 

通告6番 大矢議員(私)

1. 道路行政について

(1)圏央道開通の効果と対策について

 圏央道が開通して北関東方面からのアクセスが向上した。GWなど観光客の増加の状況と今後の動向の見通しは?⇒実態調査のデータはないが、片瀬東浜駐車場では、GW中、利用車両の3割が、中央道、関越道方面のナンバーであった。今後も、これまで以上に往来が盛んになると考える。

 圏央道から江の島へのルートについて、受け皿となる道路機能が不十分。藤沢厚木線の進捗状況と開通の見通しは?⇒圏央道から江の島の交通誘導は、新湘南バイパス茅ケ崎インターから国道134号線のルート。藤沢厚木線は、本市の南北交通軸を支える路線として県へ整備促進を要望しているが、開通の見通しは明らかになっていない。

 藤沢インターから江の島へのルートも考えておくべき。引地川沿いの鵠沼海岸引地線の活用を検討すべき。その中で課題と言える、Mr.MAXやモールフィルへ右折する交差点、更に戸塚茅ケ崎線の富士見橋交差点の解消が必要だが⇒これまでも地権者と交渉してきたが、交差点改良は難しい。

 交差点改良が難しいということは理解するが、今までの常識から踏み込むべき。交差点改良ができないなら、その交差点について、右折できなくすればいい。検討するべきと追求しました。

(2)道路修繕における合理的配慮について

 歩道の傾斜について、縦断勾配よりも横断勾配に危険がある。車庫の出入りに伴う擦り付け、高低差のある道路の交差による擦り付けによる危険がある。今までの車中心の補修ではなく、歩行者、とりわけ高齢者や障がい者を意識した補修をすべきだが?⇒大規模な舗装改修にあわせて、車道のかさ上げなどの対応を図っている。今後も、そのような形を基本に進めていく。

 障がい者差別解消法が施行され、道路補修の中でも合理的配慮が必要だが?⇒道路補修の際には、合理的配慮の観点を踏まえて進めていくとともに、道路舗装修繕計画の見直しの際に反映させていく。

 

通告7番 山内議員

1. 防災対策について

(1)避難対策について

 津波浸水想定区域が拡大された。津波避難のあり方の見直しが必要だが?⇒辻堂東海岸2丁目、西海岸の1・2丁目で区域が広がった。区域外への避難について困難も予想される。津波避難マップについては、昨年1年かけて作成したもので、10分以内の避難を想定している。浸水想定区域が広がったことから、一部、見直しが必要と考える。

 津波避難場所の必要性が高まったが?⇒津波浸水想定区域が広がったことから、区域内での避難場所の充実を図る必要がある。

 高齢者については、津波到来時に区域外への避難は困難。要支援者名簿にある沿岸3地区の対象者数は?⇒片瀬・辻堂・鵠沼で約8,200人。

 津波避難ビルやタワーを必要としている地域への対策は?⇒民間への補助金の活用、公共施設の活用を図っている。県施設も活用した避難タワーを県に要望している。

 県内における津波避難タワーの状況は?⇒平成24年に鵠沼海岸のサーフビレッジの所にモデル的に設置した1基だけ。

 辻堂東海岸4丁目の県有地に避難場所を確保することが可能と考えるが?⇒県が土地活用の考え方を明らかにしていない。県に確認するとともに、避難施設としての必要性を検討していく。

 独自に行った住民アンケートの結果を踏まえると、市として、住民の意見を聞いていくべき。調査委員会を設けて取り組むべきだが?⇒様々な手法で津波避難場所の充実を図ることは必要。調査委員会の設置は考えていないが、避難タワーについては、避難場所確保の1つの手法として捉えている。

 

通告8番 友田議員

1. 持続的な集住環境の在り方について

(1)団地再生の取り組みについて

 市として団地のアンケートをしたが、目的と概要は?⇒住民がどのようなことで困っているのかなどについて、分譲集合住宅390世帯を対象として、年齢、家族構成、居住期間、満足度、コミュニケーションの状況、地域での活動状況などについてアンケートをした。

 結果と分析は?⇒前期高齢者である61歳~74歳が最も多く、居住年数から見て西部の区画整理事業でマイホームを購入した夫婦世帯が多い。相続や健康面を理由に向こう10年で住み替えを余儀なくされる可能性が高い。コミュニティが一定つくられている一方で、地域で活動の参加が低い。住環境の満足度は高いが、エレベーター、建物の老朽化への不安を抱えている。将来的には建て替えの検討が必要と考える。

 客観的なデータを示すことが必要。2011年から2015年の4年間で120人居住者が減っている。特に、65歳以上の人数が大幅に増加している。現時点での高齢化率は38.7%で2024年に単純スライドすると52.6%となる。市として、現状を把握し、住民との情報の共有が必要。今後、どうしていくのか?⇒企画政策課でアンケートした基礎調査であり、将来に向けたものとして更に把握をしていく必要がある。客観性のあるデータで課題を共有する必要がある。今後、実態調査をし、その後、地域の担い手として、学生、NPO、都市再生機構などによるワークショップを開催していく。他の集合住宅で行うことで、団地再生施策の構築に取り組んでいく。

 総合的な住宅政策や、空き家対策を考える必要がある。新たな組織を設けつ必要だが?⇒民間住宅の建て替えが深刻化していく。2025年問題と空き家対策について、庁内横断的に検討しているが、住宅施策を総合的に対応する組織について検討していく。

2. 受動喫煙対策について

(1)公共の場所における喫煙環境について

 オリンピック・パラリンピックの開催において、たばこの課題が生ずる。受動喫煙を防止しなければならない。喫煙環境についての市長の考えは?⇒WHOとIOCの合意文書により、会場はもとより、鉄道駅での完全禁煙を実施しなければならない。公共の場での受動喫煙防止のための環境整備をしていく。藤沢市きれいで住みよい環境づくり条例の見直しを含めて、たばこ対策を進めていく。

 喫煙所周辺環境の状況として、たばこの煙の数値などを把握しているか?⇒藤沢・湘南台・辻堂駅周辺での路上喫煙を禁止しているが、喫煙エリアからはみ出すなど、マナー違反が見受けられる。副流煙への対策が必要と考える。測定調査はしていない。

 感覚ではなく、測定して実態を把握すべき。デジタル粉じん計で独自に測定したところ、基準値である0.15mg/㎥を超えていることがわかった。公共性の高い場所での喫煙環境の在り方が不適切。健康面について保健医療部長の見解は?⇒受動喫煙は健康に害があると言われている。国は屋外であっても、子どもが多くいるところでの受動喫煙の配慮が必要としている。

 たばこの煙から守ることについて、喫煙環境の今後の考えは?⇒駅周辺の喫煙場所には指導員を配置し、重点的指導をしている。副流煙対策については、市独自で辻堂駅北口から順次物理的整備をしていく。残る14駅についても、今年度をめどに、路上喫煙禁止区域に指定していく。その際は、新たな喫煙場所を設置しないことも検討していく。

 市内の公園には、親子をはじめ様々な方が訪れている。受動喫煙防止のためのルールづくりが必要だが?⇒八部公園、長久保公園では喫煙場所がある。他の290にわたる街区・近隣公園では、条例に基づき、喫煙者のモラルに委ねられている。今後、市立公園の喫煙のルールについて、取りまとめていく。

 きれいで住みよい環境づくり条例は、環境美化の視点であり、オリンピック・パラリンピックの常識に合わない。強制力のあるルールづくりが新たに必要だが?⇒オリンピック・パラリンピックの動きの中で検討していくが、全駅での路上喫煙禁止を図りながら、喫煙者の理解も求めていく。早急に喫煙対策の方向性を検討していく。

 

通告9番 平川議員

1. 子どもを安心して産み育てられるまちづくりについて

(1)妊娠、出産、育児のきれめのない支援について

 妊娠、出産、育児の切れ目のない支援が必要。市では、妊産婦への支援状況をどう把握しているのか?⇒妊娠届時にアンケートしている。多くの方は、夫、父母、友人らの支援を受けるとしている。不安に妊婦には、保健師が相談を受けている。また、ハローベビー訪問で、家庭でのサポートの確認をしている。必要に応じて再訪問をしたり、関係機関へつないだりしている。

 妊娠中の買い物、掃除、洗濯など大変。産前産後の家事ヘルパーの派遣について、他市の状況は?⇒県内では、横浜市、川崎市、横須賀市でヘルパー派遣をしている。医師から安静と診断されたり、育児支援を頼めない人などへ、家事・育児の支援をしている。料金は自治体により異なる。

 本市でも導入すべきだが?⇒対象の範囲、料金、実施事業者などの課題があるが、他市の状況を踏まえて検討していく。

 妊娠、出産、育児の切れ目のない支援について、関係機関を含めて、総合的支援とすべきだが?⇒本市では、南北保健センターを拠点として行ってきた。子ども・子育て支援事業計画の中でも位置付けている。妊娠、出産後の負担軽減ができるよう、様々支援していく。国の指針を踏まえて、藤沢型地域包括ケアシステムの構築に合わせて、充実に向けた施策を展開していく。

2. 健康なまちづくりについて

(1)ガン対策について

 がん検診について、本市の受診率の状況は?⇒平成26年度は、肺がん49.2%/大腸がん45.2%/胃がん7.7%/子宮がん27.5%/乳がん20.6%。

 がん検診無料クーポン券について、乳がん・子宮がん検診での無料クーポン券の利用状況は?⇒平成21年度からの取り組みで、平成26年度までで、延べ乳がん14,000人、子宮頸がん13,000人が受診している。クーポンでの受診率は、乳がんで2.4倍、子宮がんで2倍となっており、効果はある。今年度も実施していく。

 無料クーポンの封筒について、男女の色分けや、はっきりしたマークをつけるなど、工夫すべきだが?⇒今後も工夫していく。

 受診していない人への受診勧奨の取り組み状況は?⇒乳がん検診の無料クーポンでの未受診者のうち、40才・45才の人にリコールし、今後の受診率アップに役立てていく。

 今後のがん対策の取り組みは?⇒一人でも多くの人に検診を受けてもらうことが必要。イベントでの啓発、医師会の検討委員会と連携した市民への啓発、検診車の活用、受けやすい検診体制を検討していく。

 

通告10番 竹村議員

1. 藤沢市の教育政策について

(1)教育の「変えるべきではないこと」について

 6年前の学力調査で1位になった秋田県の中学校を訪れた。その学校は解る授業をつくるため、教員が授業の研究に取り組んでいた。子どもたちは授業が楽しいと言う。勉強が分からない子を置き去りにしないことを目標にしたため、生徒が手助けをする。その結果として、下位の子どもがいなくなり、平均点が上がったためである。義務教育はこのようなやり方で良いと思う。授業について、教育委員会の考えは?⇒一人ひとりの可能性を引き出し、意欲を出すことが重要。わかる授業、楽しい授業となるようにする必要ある。主体的に学ぶ授業づくりに努める必要がある。

 どんな力を子どもたちにつけさせるか。学力をどう考えるか?⇒知識だけでなく、知恵に換える能力を身につけ、主体的な判断や行動に移すことのできる力。

 教材の研究について、学校全体で共有するためにも教育文化センターの役割は重要。今後のあり方は?⇒教科に関する研修などを進めている。教育の中核となる機関で、今後も、子どもたちが、好奇心を持ち、笑顔で学習できるよう、研修の充実を図っていく。

(2)教育の「変えなければならないこと」について

 大阪の桜宮高校で体罰による自殺から3年がたった。体罰の禁止の徹底、調査を行った。市の調査結果は?⇒平成24年度に8件の体罰があった。25年度は中学で1件。

 体罰は根絶できているのか?⇒平成26年度の調査では、県教委への報告は0件。しかし、言葉や体をつつくなど、体罰につながる事例はあった。子どもの人権に配慮した教員の意識啓発をしていく。

 困難なケースあり、きれいごとでは済まない。体罰できないと子どもたちが先生を挑発することもある。困難なケースあったか?⇒経験者研修により、一人ひとりに寄り添うという意識改革ができた。対応に苦慮しているケースもあるが、子どもによりそう指導の徹底をしていく。

 問題行動について、学校側に問題があることもある。発達障がいへの理解など、教員にとって困った子どもではなく、子どもが困っていると捉えるべきだが?⇒子どもにとっての困りごとに目を向けることが大切。教員一人で抱えるのではなく、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの環境を整備していく。

 4月から、支援教育という理念とした。支援教育とは?⇒一人ひとりの困りごとに応じたものを特別支援教育としてきた。障がい児の教育としてきたが、より大きな概念でとらえるものとした。障がいの有無にかかわらず、ともに学び。ともに育つため、適切な支援ができるよう、校内支援体制を整え、教員は子どもたちに適切な支援をしていく。

 子どもの困難とはなんなのか。性同一障がい、子どもの貧困、外国につながる子どもの悩み、教員に知識がなければ気づけない。特に子どもの人権について共通認識とすべきだが?⇒研修を進めていく。

(3)教育条件整備について

 一人ひとりに寄り添うことについて、現実的に無理という声ある。支援教育について、そのような声を把握しているか?⇒把握している。人的配置や教育環境整備をしていきたい。

 教員の精神疾患について、長時間勤務、休日出勤、昼の休憩取れないなどが問題。時間外の概念もない。そのような実態を把握しているか?⇒部活指導、授業の準備、報告書の作成など、下校後に行うものが時間外となっている。休憩時間も取れていない。時間外手当は月額4%あるが、実態とかけ離れている。

 支援教育を進めれば、家庭訪問して、親子の関係やそれぞれの思いを知る必要が生じる。多忙化の解消の取り組みをすべきだが?⇒大きな課題である。教育委員会として負担軽減のために、中学校や特別支援学校で校務支援システムの導入、学校給食費の公会計化などを行ってきた。県へは人的配置を要望している。子どもと触れ合う時間を増やすよう努めていく。

 多忙化の解消について、教員自らが仕事を増やしているケースもある。子どもたちのためにと。優先順位を考えるべきでは?⇒健康維持、ワークライフバランスの観点からも必要。ノー残業デーの設定、職員アンケートを行い、解消策を検討していく。

 

通告11番 土屋議員

1. 国保行政について

(1)国民健康保険料について

 藤沢市における国保加入者の平均収入、保険料、年齢などの状況は?⇒平成27年4/1で、旧但し書き方式で、平均年収90万8,826円、保険料は11万560円、加入世帯6万1,875のうち、年収ゼロ29%/100万円未満20.3%/100万円~300万円35.2%/300万円~500万円9.2%/500万円~6.3%。平均年齢は50.4歳。

 市として、加入者の保険料負担を軽減することは当然。どのような取り組みをしてきたのか?⇒平成25年度から算定方式を見直した。激減緩和措置をしている。平成26年度で緩和した減額は5億6,660万円、21,000世帯。

 1人当たりの法定外繰り入れ金額と他市の状況は?⇒平成25年度決算ベースで、1人当たり、19市平均19,593円で、本市は9,181円。

 応能割:応益割を7:3にすべきだが?⇒本市では50:50だが、他市の状況を注視していく。

 国保の都道府県単位化の進捗状況は?⇒平成30年度から、都道府県が運営車体となり、制度の安定化を図るとしている。

 保険料が今以上に上がるのでは?⇒国からの財政支援として3,400億円に拡充し、法定外繰り入れ計3,500億円と同等のとなる。一般会計からの法定外繰り入れについても国は禁止しないとしている。

 国庫負担の削減がそもそもの問題。国庫負担の増額を国に求めるべきだが?⇒提言している。 

2. 地域の課題について

(1)藤沢地区の課題について

 藤が岡2丁目再整備の進捗状況は?⇒今年度に基本構想を策定していく。提案審査委員会を設置し、事業者を公募した。審査・選定したうえで、7月中に契約をし業務着手していく。

 藤が岡保育園について、移転の状況は?⇒村岡保育園が新庁舎整備をするため、その仮設園舎として活用する。4/30に保護者説明をした。今後も再整備の進捗に合わせて説明していく。

 再整備後の運営についての考えは?⇒現行119人を140人定員と拡大し、一時預かりを実施していく。運営は公立でしていく。

 地域子供の家がないが?⇒大道小学校区の施設として整備していく。

 再整備計画の中で、地域の縁側などのコミュニティスペースも必要だが?⇒URから賃貸している藤が岡市民の家がある。地域の人が集まるように検討していく。

 大鋸小学校区において、児童数が増加している。学区が分かれてしまうのではと保護者から不安の声があるが?⇒学区の見直しの予定はない。

 以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

アーカイブ