9月9日 9:30より、藤沢市議会総務常任委員会を開催する予定でしたが、台風18号の影響が予測されたため、1時間遅らせて10:30からの開催となりました。私は委員として出席しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案、陳情の審議、報告事項について、台風への対応も考慮し、次の順番で審議をしました。
報告(1) 藤沢市国民保護計画の変更について
藤沢市国民保護計画の変更について、その変更内容について報告がされたものです。主な変更点は次の通りです。
1. 災害時要援護者の定義明確化
「用配慮者」「避難行動要支援者」の定義を明確化しました。
2. 関係機関の変更事項
関係機関の事務の追加、名称の変更および新規指定をしました。
3. 時点修正
地理的・社会的データの修正をしました。
4. 警報等の情報伝達手段の追加
緊急情報ネットワークシステム(Em-Net)、全国瞬時警報システム(J-ALERT)などを追加しました。
5. 避難及び救援に関する調整
大規模集客施設及び旅客輸送関連施設との調整を追加しました。
6. 関係省庁の変更
国の救援事務の所管が厚生労働省から内閣府に変更となっことに伴う変更をしました。
土屋委員
指定地方行政機関の関東農政局の部分について、備蓄物資の確保がなくなったが、業務内容が変更となったのか?⇒平成22年度から関東財務局から農水省に移管され、備蓄が行えなくなったため。
避難及び救援に関する調整の大規模集客施設及び旅客輸送関連施設とは、具体的にどこか?⇒まだ、特定していないが、駅周辺のデパート、ショッピングモール、JR・小田急・江ノ電・相鉄などの駅が想定される。
デパートや駅について、今から意見交換しておくべきだが?⇒帰宅困難者対策として、協議しているので、併行して行っていく。
議案第26号 藤沢市特定の個人を識別するための番号の利用に関する条例の制定について
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律が制定されたことに伴い、本市の条例において、必要な事項を定めるもの。
桜井委員
条例制定する理由は?⇒番号法9条で事務が示されているが、市独自の事務で個人番号を利用する場合は、条例で定めなければならないため。
今後、想定される事務は?⇒県の条例制定に伴い、市に移譲された事務として在宅重度障害児補助などが想定される。
この議案は、土屋委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
議案第27号 藤沢市印鑑条例の一部改正について
民間事業者が設置する証明書交付機能を備えた機器を利用した印鑑登録証明書の交付において、個人番号カードの使用を開始するため、所要の改正をするもの。
桜井委員
民間事業者が設置する機器とは?⇒コンビニのマルチコピー機
機器の改修について、市や事業者はどうしていくのか?また、財政負担は?⇒コンビニでは、住基カードに加え、個人カードを使えるようにする必要がある。コストは事業者負担。市の改修は、個人番号カードを発行するためのサーバーの改修が必要で、約2,700。
この議案は、土屋委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
陳情27第12号 マイナンバー制度実施の中止または延期を求める国への意見書提出を求める陳情
この陳情は、国に対して、今年10月15日のマイナンバー制度の施行(個人番号の通知)と来年1月からの運用開始の中止または延期を求める旨の意見書の提出を求めるものです。
桜井委員
情報漏えい対策について、人的ミスへの対策は?⇒国のガイドラインで対策が義務付けされている。人的管理措置が示されており、研修計画をつくり、実施をしている。
中小企業の事業者負担について、市の考えは?⇒個人番号がみえない取り扱いが必要となるので、仕切りなどの負担が考えられるが、大きな負担ではないと考える。
大企業の事業者負担について、国の補助はあるのか?⇒あると聞いていない。
原田委員
何軒かの事業者に様子を聞いたが、何をしていいのか理解されていなかった。市内事業者の対応状況は?⇒把握はしていないが、商工会議所や県が説明会をしている。機関紙への掲載も依頼するなど、制度の周知に努めている。
住民票の住所地で通知が受け取れない人について、今月25日までに登録が必要となっているが、被災地からの避難者、DV被害者、介護施設に入所など、多くいると思うが、登録の状況は?⇒9/8時点で、57件の申請があった。被災地からの避難0件/DV被害者15件/施設入所28件/その他15件。
9/10号の広報で9/25締め切りは短い。広報以外の周知の考えは?⇒ホームページ、国のポスター・チラシを福祉施設などに配布、国保の切り替え年度なので、同封したところ。今週は件数が増えている。電話でも20~30件/日、問い合わせもある。
松下委員
10/1から通知して、戻ってきた後の手続きは?⇒宛所なしは、住所移動を確認して再発送する。転出や死亡の場合は、廃棄する。住所移動がない場合は、一定期間保管する。通知が届いていない人へは周知をしていく。
他市との連携について、確認しあうことはしないのか?⇒藤沢市から他市へ転出した場合は、転入自治体が聞き取りをして、転入地側で再発行依頼を国にする手順となる。
情報漏えいについて、各機関は暗号化するとのことだったが、役所間のやり取りはマイナンバーを使わないということか?⇒他の期間とは、番号などを使わないでやり取りをする。
2017年1月から、マイナポータルがスタートするが、内容は?⇒現段階で国から示されているのは、自分の個人情報が、どこで調べたかが分かる他、市からのお知らせなどが示される。
土屋委員
情報漏えいについて、分散管理をしているというが、仕組みは?⇒個人情報は各機関が管理し、国に集約はされない。中間サーバーの中に特定個人情報を集約し、情報提供する。
中間サーバーは市に置くのか?⇒全国2カ所のプラットホームを利用することとなる。
中間サーバーが攻撃を受けた場合は、安全なのか?⇒中間サーバーと接続するには、行政専用のLGWAN回戦を使うので、インターネット接続がされないため、攻撃されない。
費用負担について、約6億7,000万円ほどだが、国からの補助金は?⇒2億9,482万円
国全体の予算は?⇒3,130億円。
ランニングコストは?⇒全体像が見えていないのでわからない。
付番されたものが郵送されるが、受け取り拒否した場合、その付番はどうなるのか?⇒付番はされるが、本人が番号がわからない。番号が必要になったときに渡せるようにしていきたい。
付番を知らなくて、何か手続きができないことはあるのか?⇒行政ではない。
この陳情は、土屋委員と原田委員が主旨了承としましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
議案第29号 藤沢市市税条例の一部改正について
地方税法が改正されたことに伴い、固定資産税等の課税標準等の特例割合を追加し、及び、平成28年度分における軽自動車税の税率に特例を設けるため、所要の改正をするもの。
土屋委員
特例の期間は?⇒わがまち特例は5年間、軽自動車は平成28年度のみ。
この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
議案第30号 藤沢市手数料条例の一部改正について
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づいて交付する、通知カード及び個人番号カードの再交付に係る手数料、並びに、建築基準法令の規定が適用されない既存不適格建築物を敷地外へ移転する際の認定の申請に係る手数料を新設することに伴い、所要の改正をするもの。
桜井委員
既存不適格建築物の移転する際の申請手数料が新設されたが、どのようなケースが想定されるのか?⇒ほとんどないケース。北部2-3地区の区画整理の移転補償で考えられるが、そのまま移転するケースは考えにくい。
土屋委員
カードの再交付について、紛失・盗難などが考えられるが、付番の変更はできるのか?⇒生涯変えられないが、漏えいしたと認められた場合は変更が認められる。紛失・盗難の場合は、変更が想定される。
市で判断できるのか?⇒再交付を認めるかどうかは、状況を聞き取り、国の要領に基づき市で判断する。
この議案は、土屋委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
議案第31号 藤沢市市民活動推進条例の一部改正について
市民活動を推進するための施設に分館を置くため、所要の改正をするもの。
この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
請願27第3号 「新市庁舎建設工事」地域貢献の徹底についての請願
この請願は、新市庁舎建設工事において、次の2点(抜粋)について市への働きかけを求めるものです。なお、紹介議員は柳沢議員です。
①地域貢献に重点を置いた発注方式を採用したが、その趣旨が十分達成できるよう、市の関係部署は全下請事業者の活用状況を四半期ごとに施工体台帳で確認し、場合によっては、元受事業者に対し改善指導すること。
②下請事業者に対する不当な単価引き下げや支払い条件の改悪変更が行われないよう十分に注意を払うこと。併せて、市内の下請事業者や納入事業者から、不当な単価切り下げなどに対する相談があった際には、市の関係部署は的確かつ迅速に対応すること。
堺委員
請願の中で、全下請事業者の活用状況を四半期ごとに施工体台帳で確認しとあるが、施工体台帳とは?⇒建設業法の規定により、元受が下請け、孫請けの際に作成するもの。公共工事では、下請け契約の際に台帳をつくり、発注者へ提出が義務付けられる。
総合評価方式の提案の中で、市内事業者の活用の範囲と実行確認は?⇒市内本店として下請制限はないが、活用率の下限を定めている。建築16%/電気21%/機械設備21%/土木26%。台帳とは別に契約書の写しなど、任意の提出を求めている。
請願項目②について、下請けが相談する窓口は市にあるのか?⇒中小の窓口は、下請け駆け込み寺がある。紛争の解決には、国交省の受け皿があり、そちらを紹介していく。
土屋委員
市内業者の活用について、具体的な提案内容は?⇒地元特産品を社員食堂で使用、弁当の調達、クリーニング、自販機、会議室の利用、新聞、シルバー人材の活用など。
どのように確認していくのか?⇒別途協定し、報告確認する。場合によっては、現場で確認する。
市内業者にどのくらいお金が落ちるのか?⇒80億円を見込む。
80億円の根拠は?⇒構成員持分として30%52億5,000万円、建築・電気・土木で市内請負26億5,000万円、市内経済活性化で4億円。
下請け最下位まで、どう確認するのか?⇒下請け契約の写しを任意提出で確認する。
四半期ごとに台帳を確認できるのか?⇒下請け変更すれば、その都度確認。その他は月に1回確認する。
この請願は、土屋委員が賛成しましたが、不採択となりました。
陳情27第17号 衆議院での安全保障関連法案の強行採決に抗議し、参議院で徹底審議・廃案にする意見書提出を求める陳情
この陳情は、①衆議院での安全保障関連法案の「強行採決」に抗議し、参議院で徹底審議・廃案にすること。②憲法9条を守り生かすこと。この2点について、国に意見書の提出を求めるものです。
この陳情は、私と土屋委員、原田委員が賛同しましたが、主旨不了承となりました。
陳情27第20号 国会における安全保障関連法案の継続的な審議を求める意見書の提出についての陳情
この陳情は、国会で審議をされている安全保障関連法案について、国民世論の裏付けのある審議となるよう、国民が十分理解し、議論を深めることのできる時間を確保するため、国に対して、今国会での採決を行わず、継続審議とするよう求める意見書の提出を求めるものです。
この陳情は、土屋委員が賛同しましたが、主旨不了承となりました。
陳情27第21号 「安全保障関連2法案の廃案を国に求める意見書」の提出についての陳情
この陳情は、国に対して、安全保障関連2法案の廃案を求める意見書の提出を求めるものです。
この陳情は、私と土屋委員、原田委員が賛同しましたが、主旨不了承となりました。
※ この時点で、14:50となりました。15:00より、台風18号への対応を協議するため、災害対策本部が設置されることから、本日の審議はここで打ち切り、翌日に延会となりました。明日の補正予算常任委員会終了後に再開となりますので、改めて報告します。
報告(2) 東京2020オリンピック競技大会におけるセーリング競技会場について
報告(3) 藤沢市の空き家対策について