12月18日 10:00より、藤沢市議会12月定例会(6日目)が開催され、引き続き一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。
通告19番 土屋議員
(1) 子育て施策の充実について
① 保育行政について
子ども子育て支援新制度がスタートし、支給認定、給付制度となった。本市の認定区分の考え方は?⇒支給認定規則で定めている。120時間以上の就労、看護などの場合、標準時間認定、64~120時間の就労、育休などは短時間認定となる。
標準時間認定と短時間認定の本市における人数割合は?⇒平成27年10/1で、5,800人のうち、標準は94%の約5,450人、短時間が6%の約350人。
本市で短時間認定となった場合の延長保育の料金は?⇒公立保育園は、階層別で、A~Bが0円/C1~C3が100円/C4~C7が200円/C8~C9が300円/C10~が400円。
法人立の場合は、まちまちで、30分500円もあれば300円もある。最大1,000円で、同じ認可保育所なのになぜ違うのか?⇒延長保育の料金は国が定める要項に基づき、自由に設定できるため。
延長保育に伴う支払いが増えれば、標準時間の保育料を上回る可能性がある。短時間から標準時間へ区分見直すべきだが?⇒就労等により、変更申請して、速やかに認定の見直しをしている。
保育料について、新制度で算定方式がどう変わったのか?⇒昨年度まで国が定める負担を上限としていたが、法に基づき、市民税の課税額で階層を決めている。
今回の変更で、年少扶養控除のみなし適用が廃止された。年少扶養控除2人分を基準として算定するようになったため、子どもが多い世帯の負担は増える。対策は?⇒夫・妻・子ども2人を想定しており、子どもが3人の場合は増える。平成26年度の在園児が卒園するまでに限り、旧算定額で計算する経過措置を設けている。
所得が前年と変わらないのに、保育料が上がることないか?⇒同程度の保育料となっている。
待機児童について、認可保育所に申し込んでも入れない、入所保留児童の状況は?⇒平成27年4/1で、1,074人。
更なる施設整備の今後の計画は?⇒3月に策定した、子ども支援事業計画で市内4地区に分けて、5年間の量の見込みと確保策として、藤沢市保育所整備ガイドラインを策定した。認可保育施設整備、小規模保育施設、認可外の認可化などに取り組んでいく。
認可保育所整備が中心とすべき。待機児童解消の見通しは?⇒来年4月に前年度比507人の定員拡大を予定。平成28年度の施設整備により、29年4月までに更に500人以上の定員拡大を図ることで、待機児童解消が図られると見込む。
本市の南部地区で保育需要多い。対策は?⇒藤沢駅、辻堂駅周辺の需要が多い。中心的に施設整備をしていく計画になっている。
今後の保育所整備について、公立はそのまま残し、非営利法人の施設を増やしていくべきだが?⇒公立保育園は、保育所整備ガイドラインで、基幹保育所、地域保育所、その他保育所に位置付け、基幹・地域保育所は公共施設再整備プランに基づき整備していく。その他保育所は、今後の施設のあり方を検討していく。認可保育所の整備については、公募で行っていく。
通告20番 神村議員
(1) 市長の政治姿勢について
① 日常の市民生活課題について
成年後見制度には、法定と任意があるが、制度の仕組みは?⇒法定は、すでに判断能力が低下し、すぐに必要で家庭裁判所が成年後見人を選任する。任意は、将来に備えて、契約し、任意後見人から支援を受けるもの。
市民後見人の育成について、現状と課題は?⇒社会福祉協議会と連携して、今年度から養成講座、実践研修を行っている。支援員研修をして、市民後見人としての資質を判断し、市民後見人バンクに登録する予定。課題は、市民後見人へのフォローアップが必要。登録者への研修支援をしていく必要がある。
任意後見人制度について、市民が利用しやすいようにする必要ある。市の考えは?⇒将来に備えて、信頼できる人を選んで、事務を委託し代理権を付与するもので、今後、増加が想定される。市として、任意、法定、いずれも有効なものとなるよう社協と連携して、普及、啓発を図り、相談機能の充実をしていく。
10/20に市内マクドナルド13店舗とパートナーシップ協定を結んだ。協定の内容と経過は?⇒5月にマクドナルドの地域貢献として、地域の縁側事業に協力したいとの提案があり、子ども110番、行政情報の提供、地域の縁側、子育てなどの場の提供など、6項目について協定を結んだもの。
スタートした事業内容は?⇒子ども110番登録、行政情報のラック設置した。今後、新たな事業として、従業員の認知症サポーター養成講座参加など、意見交換を進めている。
今後、どのような企業とパートナーシップをしていくのか?⇒超高齢社会に伴う生産人口の減少、一人暮らし高齢者の増などの課題、地域課題の解決につながるように取り組んでいく。
市民の家について、現在の評価は?⇒平成26年度、41市民の家、述べ42万人が利用している。趣味・サークル、自治会活動、老人会、地域団体活動など、目的に沿った利用がされている。
利用についての課題は?⇒述べ42万人の利用があるが、偏りもある。バリアフリー化、和室から洋室への改修などを検討していく。あり方方針の策定に向けて調査をしている。
再整備の考えは?⇒公共施設再整備基本方針では、長寿命化、機能集約、複合化を基本としている。近隣の類似施設の状況を踏まえ、あり方方針としてまとめていく。施設の更新時期に具体的再整備計画を立てていく。
② 非日常の政策課題について
江の島のハード面の整備について、これまでの状況は?⇒昭和63年3月に江の島地区整備計画をつくり、参道整備、プロパンガス、案内サインなどを整備してきた。平成2年5月には、特別景観地区に指定し、平成3年度から10年間、建築経費の一部を助成してきた。
ソフト面として観光PRイベントなどの状況は?⇒平成15年にサムエルコッキング苑がオープン、新江ノ島水族館のオープンなどにより、充実が図られた。四季のイベント開催により、通年型観光地へと変化してきた。観光キャラバン、フィルムコミッション、観光親善大使など、相乗効果により観光客も増えてきた。
旧藤沢宿のハード面の考えは?⇒まちなみ継承地区に指定し、建物の配慮など、ガイドラインを策定した。回遊性のあるまちづくりにするとともに、歴史的建物の保全・活用をしている。イベントを通じて、観光客の誘客、地域の活性化につなげていく。
ソフト面の整備は?⇒七福神めぐり、観光ガイドをしてきた。既存の歴史名所だけでなく、飲食店なども必要。店舗集積事業として、開業店舗経費の助成する制度をつくり、募集している。藤沢宿交流館を拠点として、回遊性を高めるとともに、地域の活性化を図っていく。
通告21番 西議員
(1) 情報システムの推進について
① 各課が所管する情報システムの調達・維持の適正化について
ICTの専門職員がいない課について、どのように対応しているのか?⇒平成23年度にIT調達ガイドラインを策定し、手順を示している。各課のシステムは計画段階からIT推進課と調整することとしている。調達起案の合議を義務付けている。
IT調達ガイドラインを見て、適切に対応できるのか。仕様書作成以降もIT推進課が関わるべきだが?⇒ガイドライン策定から5年が経過したので、見直しをしていく。
システム導入後の評価をどうしているのか?⇒実態を調査する中で、更新年度の把握などをしている。IT推進課で更新の2年前から、調整することとしており、有効性、課題を検証しながら、良好に更新できるようにしている。
セキュリティ対策について、セキュリティホールが発見された場合の対応は?⇒新たな脅威に備えて、情報収集をしている。重要度・緊急度の高いものは、コンピュータ管理者へ早期対応するよう促している。システムの不具合とならないよう対応している。
市が運営するもので、セキュリティ対応が遅いものあるが?⇒住民票や税などのシステムはウィルス対策としてインターネットと分離している。委託している一部利用の場合は、迅速に対応できるよう指導していく。
(2) 教育について
① 公教育におけるプログラミング教育について
2014年、政府は小・中学校でのプログラミング教育の充実に努め、取り組みを強化するとしている。プログラミング教育を行うには、ハード整備が必要。現在のICT環境の整備状況は?⇒小学校ではパソコン教室に各校31台、中学校は41台、1台あたり全国平均6.4台に対して、本市は15.1台。校内ランは、小学校のパイロット校2校以外はない。
小学校では、31人以上の学級は60.7%。各校41台の整備が必要。国の第2期教育振興基本計画での基準との乖離をどう考えるか?⇒平成29年度までに教室用1台あたり3.6人、校務用1人1台、校内ラン100%の目標と乖離ある。平成31年度を目途に、まずは県内平均に近づけていく。
タブレットについて、石川・小糸小学校に配置されているが、これまでの課題は?⇒校内ランの整備とあわせ、先行事例として導入。タブレットを32インチのテレビに接続しているが画面が小さく見にくい、プロジェクターの準備に時間がかかるなどが課題。
中学校でのプログラミング教育について、どう評価しているか?⇒技術でのプログラミング教育は、パソコンでの計測、簡単なプログラムの作成などをしている。試行錯誤の課題解決のため、一層求められるもの。
小学校でプログラミング教育を行う意義は?⇒問題解決能力、論理的思考力の向上のために必要。新学習指導要領の動向を注視していく。
(3) 公共施設の建て替えについて
① 藤が岡二丁目地区再整備について
複合化の経過は?⇒元職員住宅、元看護師寮、現保育園が隣接する中で、敷地を一体的に活用することで検討をスタートさせ、公共施設再整備基本方針に基づき、各課の意向を調査し、平成26年8月から庁内プロジェクト会議で検討してきた。利用者、運営管理者などへ説明し、一定の理解を得たため、地元要望を踏まえて、まとめたもの。
藤が岡つどいの広場には、遊び場がある。利用者目線での複合化のメリットは?⇒現在のつどいの広場は明らかに狭い。複合化で広いスペースを確保し、保育園との一体化で遊び場を確保していく。利用者の声を聴いて、複合化の効果による、世代間の交流をしていく。
複合化に伴い、新規機能がはいる。全ての機能が必要なのか?⇒自治会・町内会から要望があったもので、庁内プロジェクトで検討し、必要性の検証を行った。
今後の再整備について、市民のメリット・デメリットが見えるようにすべきだが?⇒今ある公共施設を現在の規模で再整備することはできない。将来にわたって、行政サービスをしていくために、機能集約、複合化を基本に再整備を進めていく。複合化ありきではなく、必要な機能を検討する中で、市民・利用者から意見を聞いて再整備をしていく。
通告22番 桜井議員
(1) 健康増進施策の推進について
① 保健医療財団との連携について
本市における、保健医療財団の位置づけは?⇒市、医師会、歯科医師会、薬剤師会が出資して設立された。市民の健康づくりの拠点として、様々な公益目的事業をしている。
事業収益の中心は健診。財団と3師会の連携の状況は?⇒CT、MRIなど高度医療を医師会・歯科医師会と連携して実施、障がい者の外来、様々な講座実施により、地域保健の向上が図られている。
市の委託事業の内容は?⇒健康づくりのための生活習慣病改善トレーニング、健康度チェック、国保の保健指導、障がい者の訪問相談など。
保健医療センターの健診などの実績は?⇒一般健康診断、予防検診は、平成26年度で、16,749件、地域医療機関からの紹介、CT、MRIなど、12,021件、乳がん検診1,987件、ヘルスチェック1,039件。
乳がん検診のイベントが開催された。状況は?⇒財団と市の共催で、受診率向上を目的に11/8に開催した。ピンクリボンアドバイザー認定試験をして、400人参加した。
乳がん検診の受診率向上に向けて、市と財団の今後の連携は?⇒マンモグラフィーの検査可能機関で2,000人が受診しており、全体の2割を占めている。医師会にがん検診検討委員会をつくり、あり方、啓発などを検討している。
市は、国保の特定健診の分析を委託しているが内容は?⇒特定健診を3万人受診している。データの管理、分析を委託し、受診率、メタボ判定、地区別、男女別など、経年データを管理している。
データ分析をどのように健康増進に活かしていくのか?⇒データヘルス計画の基礎資料として、生活習慣病の予防、重症化予防に活用している。
大学との連携について、財団と慶応大学の連携事業の状況は?⇒プラステンの普及啓発、プラステン体操を開発し、啓発してきた。また、認知症予防に関する取り組みをている。
財団の職員体制について、専門職の配置状況は?⇒医師、看護師、保健師、管理栄養士、理学療養士などを配置。
今後の財団と市の連携は?⇒財団と情報共有を行い、専門機能が地域支援事業に発展できるように連携していく。
通告23番 堺議員
(1) 教育行政について
① 英語教育の拡充
実社会で通用する英会話の力が必要。本市の小・中での英語教育の状況は?⇒学習指導要領で、小学5~6年で35時間/年、中学では140時間/年。小学1~4年では本市独自の外国出身者の授業、コミュニケーションをはぐくんでいる。FLTの配置にて、英語の発信力も向上している。
子どもたちの成果は?⇒英語でのコミュニケーションが向上したことで、考えを英語で表現するようになった。外国人と言葉を交わせる児童生徒が増えている。
英語教育の今後の方向性は?⇒平成32年度より、学習指導要領が改定され、小学3~4年で話す、5~6年で加えて読み書き、中学では、英語でのコミュニケーション教育をしていく。
(2) レガシーあふれる藤沢を目指して
① オリンピック・パラリンピックに向けた独自の取り組み
藤沢=ヨットというイメージをつくるべき。ヨットの船艇をまちに展示することが必要だが?⇒ショッピングモール、イベント会場など、検討が必要。
船艇の展示は、湘南台駅など北部でも必要だが?⇒効果的手法を研究していく。
課題は?⇒警備、安全性の確保が必要。実物の場合は、維持管理費用が必要。
50年前の聖火、文化リレーの状況は?⇒聖火は、茅ヶ崎~国道1号線~藤沢市役所~江の島~鎌倉市と7区で、1区を23人で実施した。文化リレーは、開会式翌日から、湘南工科大学~江の島まで、5人のランナーで行った。
13地区、市民センター・公民館・小中学校を通過するルート、市制80周年を踏まえた取り組み出来ないか?⇒独自の展開は難しいと考える。
1998年の長野オリンピックで一校一国運動された。本市でできないか?⇒関係機関と調整し、検討していく。
持続可能なレガシーについての考えは?⇒子どもたちがオリンピックを経験することは大切。1校1国運動を地域に波及させるよう検討していく。
通告24番 友田議員
(1) 活力あふれる市民活動のまち藤沢について
① 行政と市民活動団体の協働について
友田議員からは、国の交付金事業を受けた、NPO法人に市が関与していたことについて、そのNPO法人が行った手続きについて不適切と指摘がありました。指摘された内容については、私も疑問と思います。この件は、国が対応すべきですが、市と協働してきたNPO法人が関わっていたことで、市として、NPO法人の実績や委託履行内容について、確認を行う必要があると考えます。
以上、報告とします。