8月3日 10:00より、藤沢市議会議員全員協議会が開催され出席しました。内容は、学校給食課職員の給食費の着服について、事件の概要、今後の対応など、説明がされました。
冒頭、市長以下の職員が全員起立して、市長から今回の件を含めて、1年余りで3件の不祥事が起き、市民の信頼が失墜したことについて、大変申し訳ないと陳謝、市長が先頭に立って、再発防止、信頼回復に努めていくとし、9月議会で市長自身の責任を明確にしていくとしました。教育長も同様に陳謝し、8月中の処分を真摯に受け止めていくとしました。
1. 事件の概要
学校給食課の職員が平成22年頃から、食材納入業者へ支払う共同購入物資に係る食材費を学校給食会の口座から引き出し、これを私的に流用していました。現時点で食材納入業者へ未払いとなっている額は、64,707,922円となっていますが、通帳での支払先が不明な引き出し総額は約7,200万円となっています。
2. 不正を行った職員
氏名 村越恭子(61歳)/不正当時 課長補佐~主幹
3. 当該職員からの事情聴取内容
平成22年頃から着服するようになり、東日本大震災後の食物に含まれる放射能の問題について電話対応に追われ、精神的、肉体的に疲弊し、その状況から逃れるため着服金を外食、衣服、旅行などの費用に充てたほか、住宅ローンや金融機関の融資返済にも充当していたとのことです。
4. 着服が発見できなかったことについて
学校給食会の会計業務を長期に渡り、当該職員に担当させてきました。金銭の出納については、当該職員以外の者が一切かかわっておらず、振込後の口座残高を通帳で確認する体制がなかったため、不正行為を防止することができませんでした。
更に、学校給食会の会計が私会計から公会計に移行する際、私会計の決算の確認を怠ったこと、また、昨年度と今年度の2件の着服事件を受け、各課に指示されていたチェックについても、私会計が終了していたものと考え、対象とせず、不正を発見する機会を失ったものです。教育委員会として重大な責任があるものと考えています。
5. 今後の対応
(1)当該職員の処分等について
刑事告訴に向けた準備を進めていますが、当該職員については、7/28付で懲戒免職処分としました。なお、平成26年度末に支払われた退職手当については、全額の返納を命ずる処分を行っていきます。また、監督者責任については、8月中を目途に、全容が明らかになり次第、厳正な処分を行っていきます。
(2)食材納入業者への補償及び債権回収について
食材納入業者への未払い金については、国家賠償法に基づき、早期の支払いを行います。当該職員への求償については、全額を回収できるよう、弁護士及び関係部署と連携を図り、あらゆる手段を用いて債権回収を行っていきます。
(3)今後の庁内対応について
市長を本部長とした「不祥事再発防止策再構築等本部会議」を設置し、再発防止策、被害者への弁済、当事者からの回収などについて検討します。また、弁護士・公認会計士等による外部評価、準公金の取り扱いを中心とした内部監査も実施します。
以上、報告とします。