2016.12.19 本会議(5日目)~一般質問

 12月19日 10:00より、藤沢市議会12月定例会(5日目)が開催され、引き続き一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。

通告10番 武藤議員

1. 「住民の福祉の増進」の「行財政改革」について

(1)最大の効果を上げる取り組みについて

 今年度から危険ブロック塀等安全対策工事費助成費が始まった。目標や効果、申し込み状況は?⇒効果は、地震時にブロック倒壊による事故を防ぐこと、津波避難路の確保など。対象は相当数あり、13地区各1件の改修を目標とした。広報、自治会回覧などで周知し、9/1から1か月間の申し込み期間で、30件の申し込みがあり、抽選で19件の助成を行った。

 実施する中での課題は?⇒ブロックの種類が様々で、補助となるか分かりにくい。どんな図面を用意すればいいのか分からないなどの声があった。今後、事例を紹介するパンフレットを作成し、分かりやすいようにしていく。

 セットバックが必要な個所は、他部門との連携が必要となる。どうしているのか?⇒補助金制度の準備で、他課と確認をしてきた。セットバックの箇所は、塀を取り壊す場合の補助であり、セットバックの扱いは担当課に確認するように案内している。

 自転車交通ルールマナー徹底の取組状況は?⇒交通ルールの遵守、マナーの向上について、強化月間を設け、マナーアップ運動、広報、回覧での周知啓発、街頭指導、キャンペーンなどを行っている。小中学生から高齢者まで、段階的な交通教室をしている。今後も関係団体、警察と連携して、取り組んでいく。

 日常の啓発看板が必要だが?⇒自転車運転中に目立つように、右側通行している人へ、自転車は左側通行というシールをカーブミラーに貼り、啓発したことで、右側通行が減少した。自転車目線、文字の大きさなど、効果的な啓発をしていく。

 茅ヶ崎市では、文字数を少なくしている。本市でも統一性をもった取り組みが必要だが?⇒各場所ごとに取り組んでいるが、効果が上がるよう、分かりやすい文字、白地に赤文字など、様式の統一を検討していく。

(2)市民と取り組む行政について

 落書き・不法投棄・ポイ捨ての対策について、取り組み状況は?⇒24時間フリーダイヤルの通報制度、夜間パトロールを実施。今年度から落書きも加えた。スマートチェック、5・11月の強化月間で集中調査をしている。新たな取組として、10月からはSFC研究所でスマホアプリの試行をしている。イベントは、平成27年度から実施している。落書き消し隊、ポイ捨て無くし隊を計7回実施し、73団体、1,167人で取り組み、600か所を消去し、2トンの不法投棄、ポイ捨てごみの回収をした。

 イベントに係った経費は?⇒落書きについては、消すための塗料等、不法投棄については、ごみ袋などの消耗品などで、市民や地域団体との協働で実施したため、最小の経費で実施されていると考える。

 課題や方向性は?⇒市内大学生の協力、小中高校生の幅広い人の参加ある。今後、2020オリンピックを契機として、環境美化の推進、環境学習も計画に位置付けている。

 ペットボトル・缶の夏季毎週収集の取組状況は?⇒平成27年度にペットボトルを六会・明治地区の300世帯で7~9月に集積所と戸別収集を試行した。声としては、缶の毎週収集の要望、戸別での毎週収集が求められていることが分かった。平成28年度は、湘南大庭270世帯、7・8月にペットボトルと缶の戸別収集での試行を行った。

 平成28年度試行のアンケート結果は?⇒90%の人が毎週収集に満足している。保管に困っていたので、今後も毎週収集をしてほしいという声の一方で、経費がかかるので必要ないとの声もあった。

 経費縮減の状況は?⇒平成27年度の試算では、ペットボトルと缶をすると、戸別収集で4,350万円、集積所収集で920万円の経費がかかるとしたが、28年度の試行の中で、戸別収集での混合収集をした。この収集方式なら、400~600万円の経費増で済む。

 ペットボトルと缶の夏季毎週収集の今後のスケジュールは?⇒平成29年度は、混合収集を湘南大庭・明治地区、18,000世帯に拡大し、平成30年度から全市での実施を検討している。

 アンケートであった、資源品目の更なる戸別化の方向性は?⇒資源品目の拡大は、新聞の戸別収集の試行などを踏まえて、施策に反映していきたい。

(3)財源確保の取り組みについて

 ふるさと納税について、ワーキンググループの責任部署は?⇒財務部だが、経済部など他部門との連携が必要。シティプロモーションとも連携が必要で、藤沢らしいふるさと納税としていく。

 クラウドファンディングの取組結果と課題は?⇒平成27年度にご当地ナンバープレートを100万円を目標にしたところ、99件、1,007,500円だった。課題は寄付額に達しない場合の追加コストなど。

 今後の取り組みは?⇒新たな財源確保等は大変重要。イベントなどで積極的に活用していきたい。

 税収確保について、今後の方向性は?⇒国・県の補助金、売却資産を洗い出し、ふるさと納税、クラウドファンディングにも積極的に取り組んでいく。歳出は、平成29年度予算編成の見直しをしている。具体的には、行財政改革2020実行プランに位置付けていく。

通告11番 北橋議員

1. 環境施策について

(1)不法投棄・ポイ捨てごみ対策について

 不法投棄、ポイ捨ての状況は?⇒戸別収集の実施などにより、不法投棄、ポイ捨てされにくい環境を整えてきたことにより、平18年度、2,122件、131トンであったのが、平成27年度には、556件、20トンに減少している。

 戸別収集以外の不法投棄防止の取組状況は?⇒監視カメラ6台、監視センサー11台、24時間通報制度、カメラの貸し出しなどをしている。ポイ捨て無くし隊で、市民と協働したイベントを実施している。

 11/26ポイ捨て無くし隊イン六会に参加した。大学生が主体で、中高生も参加いただいた。経緯と参加状況は?⇒多摩大学の大学祭で、ポイ捨てごみ回収のイベントした。日大との協力で行いたいと連絡があり、実行委員会を立ち上げて実施した。中高生120人、全体で250人、160kgを回収した。また、健康増進課で事前ストレッチなども行った。

 今後のイベント開催状況は?⇒12/3宇都母知神社で2回目の開催をした。145人の参加で660kgを回収した。1/22は、第2回七福神めぐり、2月のサイクルチャレンジカップの前日にコースのごみ回収を計画している。

 イベントを拡大していくべきだが?⇒市民、大学生と連携しながら拡大していく。

2. 本市のロボット活用の取り組みについて

(1)現状と課題について

 6月補正事業の進捗状況は?⇒市内企業のロボット開発への費用の助成を始めた。3社の応募があり、歩行補助のための開発を採択した。また、小学4年生から中学2年生を対象に、ロボットを製作するセミナーを来年3月に開催する予定。

 社会的課題へのロボット活用が期待されているが、ロボット導入には費用がかかる。力を入れるべきだが?⇒生活支援ロボットの活用に向けて、介護事業所市内5施設に導入。ロボットタクシーなどの実証実験への支援をしてきた。規制緩和、ロボット費用助成が必要なため、県と連携するとともに、市民生活の質の向上のためにも、市内中小がロボット産業に参入できるよう引き続き支援していく。

 介護ロボットの取組の考えは?⇒ロボットスーツHulを市内施設に導入した。今後は、国の施策展開を踏まえて、介護ロボットの導入支援の充実を図っていく。

3. オリンピック・パラリンピックと藤沢の子どもたちについて

(1)学校での日本伝統文化への取り組みについて

 教育プログラムの取組状況は?⇒未来につなぐ東京オリンピック・パラリンピック藤沢市支援委員会の方針の中に、文化・教育を位置づけている。教育委員会を中心に小中校長会と連携しながら、教育プログラム専門部会をつくり、取り組み方針の共有を図っていく。

 現在の学校教育の中で、日本の伝統文化はどうなっているのか?⇒平成20年度の学習指導要領で、各教科で伝統文化の継承・発展として、古典、歴史、唱歌、和楽器、美術、武道などが位置づけられている。

 特技を持っている教員の指導状況は?⇒書道、柔道など、特技を持っている教員いる。クラブなどの指導をしているほか、講師の場面も担っている。

 地域の方との連携は?⇒伝統文化で活躍する地域の方については、書道ボランティアでの補助、竹笛づくり、琴の師範など、協力いただいている。2月~3月のわくわく体験広場では、子どもたちが体験をできる。

通告12番 清水議員 

1. 湘南にふさわしい玄関づくりについて

(1)藤沢駅南口の駅前広場に関する提案

 藤沢駅南口の空間をどう生かしていくかが重要。駅前広場は、車に占用されている。人や環境を優先した駅前広場にしたいと考える。南口に公園広場をつくれないか。

 団塊の世代4人、子育て世代7人にインタビューしたところ、藤沢駅南口のイメージは、古い、個性がない、江ノ電の乗り換えが分かりにくい、周辺に風俗がある、お店がころころと変わるなど、良いイメージではなかった。一方、おしゃれなお店、文化施設、子どもの遊ぶ場が欲しい、エレベーターを広くしてほしい、1基でなく2基にしてほしい、デパートの扉を自動にしてほしい、バス停が分かりにくい、車を止められないなどの声があった。

 また、18歳以上の市民518人にアンケート調査をしたところ、藤沢駅南口のイメージは、「ごちゃごちゃしている」47%/「デパートがある」41%/「湘南のイメージがない」36%であった。

 では、何が必要かのアンケートでは、「湘南らしい個性」44%/「買い物の利便性」35%/「交通の利便性」24%でした。そして、交通の利便性を確保しつつ、駅前を「公園広場」にすることについては、7割が賛成との事でした。

 タクシー・バス・車の利用を工夫すれば、面積3,200㎡の公園広場をつくることができる。市の考えは?

⇒再整備事業では、にぎわいの創出に取り組んでいる。交通広場として、利用者の利便性を高める必要がある。バス・タクシー・車の動線を確保しつつ、緑地の確保をしてきた。今後は、公共交通の移動距離の短縮、バリアフリー、ユニバーサルデザインなどの充実が求められる。自由通路を拡幅し、南北の軸とすることで、にぎわいへの波及をめざしている。交通広場の機能の充実が必要であり、いこいの空間を確保するとともに、個性ある魅力づくりに向けて検討していく。

通告13番 神村議員

1. 安心して暮らせる地域づくりについて

(1)地域の縁側事業の推進について

 若者を地域で育て、活用する取り組みが必要。地域の縁側において、学生・若者が担い手として活躍するような考えは?⇒2025年問題、人口減少を考えると、地域の縁側の担い手として活躍することは、地域力の向上につながる。学生らしい発想、行動力が生活課題を解決する上で期待される。既に、学生と地域で環境美化の取り組みがされている。

 市からの通知やお知らせについて、高齢者にとっては文書が分かりづらい。誰かに相談したいとの声ある。例えば、ちょっとした相談機能を地域の縁側で持てると良いと思う。市職員OB、民間団体、ボランティアなど、様々な人的資源を活用していくべきだが?⇒利用者が生活の中での困りごとを相談できる場である。市からの通知へのアドバイスは、地域の人材、関係団体のネットワークにつなげる仕組みづくりを検討していく。 

(2)空き家対策の現状と今後について

 市内におれる、最新の空家の状況と今後の推移の見込みは?⇒庁内各課、市民からの情報により、372戸の空家を把握している。将来的には、平成45年度まで人口が増える想定なので、市内の空家が増えることは考えにくい。

 暮らし方、家の持ち方も考慮する必要ある。今後の取り組みは?⇒平成28年3月に空き家対策基本方針を策定した。空き家の利活用は、所有者と希望者ニーズの把握をし、来年度からマッチング制度の導入を検討している。

 空き家と合わせて空き店舗の活用も課題だが?⇒空き店舗を若い世代が活用するケースある。創業に伴う借入利子の助成、創業支援セミナー、賃借料の補助なども実施している。

 空き店舗や耕作放棄地の利活用で、地域経済の活性化につなげていくべきだが?⇒空き店舗は、商工会議所の不動産部会の制度を積極的に活用し、空き店舗の情報提供ができるように検討していく。耕作放棄地は、農地として再活用できるよう、地域経済の活性化につなげていきたい。

 空き家を放課後の居場所として活用することや、民泊での活用など、所有者と使用者の掘り起しをどうしていくのか?⇒所有者に対して、利活用の意向調査をしている。双方に周知啓発をしていく。個別の相談会で、利活用ニーズの掘り起こしをしていく。

 利活用が進んだとき、用途地域が課題となると思うが?⇒今後、実際の課題や解決策を検討していく。

 高齢者向け、リバースモーゲージ制度がある。内容は?⇒自宅があっても、年金等収入が少ない高齢者が、生活資金として借りるもので、死亡時に家を売却して返済するもの。

 空き家を少なくするためには、定住人口を増やすことが重要。同居、近居を促進すべきだが?⇒今後、独自の住宅政策を体系的にまとめていく。多世代同居、近居なども住宅政策全体の中で検討していく。

通告14番 西議員

1. 保育行政について

(1)地域型保育事業を卒園する児童の兄弟点加算について

 小規模保育、家庭的保育は2歳児まで。卒園後の子どもの行き先が課題となる。5点の加算がされても不安である。受け入れ先との協定締結の状況は?⇒10/1付で、協定の締結をした。区域内の認可・公立保育園が受け入れ先となり、保護者の不安は解消されると考える。

 保育施設の選考基準で、すでに兄弟のいる場合、2点が加算されるのはなぜ?⇒送迎などの保護者の負担軽減のため。

 今後、兄弟が同じ保育園になるよう、配慮をどうしていくのか?⇒地域型施設の卒園後、市で利用調整をする。1点の加算となり課題と捉えている。解決策を検討していく。

 転園希望者同士のトレードの考えは?⇒施設ごとの審査であり、施設の変更となるため、新規申込者と合わせての選考となる。

(2)保育施設入所選考のシステム化について

 選考システム化に向けた進捗状況は?⇒システム改修を進めている。平成29年1月に更新される福祉総合システムの検証をした上で、平成29年5月からのシステム化を図っていく。 

2. 職員体制について

(1)管理的地位にある職員に占める女性職員の割合20.9%について

 女性職員の管理職登用について22.5%を目標にしている。なぜ、女性管理職の登用が必要なのか?⇒市民ニーズに対して、多様な視点で施策に反映することで市民サービスの向上、組織力の向上に寄与するため。

 現在、女性管理職は20.9%と低いが?⇒今後、積極的な登用が図れると考える。

 目標値22.5%の根拠は?⇒昇任する前の比率、過去5年間の状況を勘案して設定している。 

(2)男性職員育児休業取得率0%について

 藤沢市では、男性職員の育児休業の目標値がない。国は13%としているが、なぜ目標値がないのか?⇒育児休業中、無給になること。家庭での育児の考え方に差があるため。
 

通告15番 堺議員

1. 藤沢駅北口の魅力あるリニューアルについて

(1)歩行環境について

 藤沢駅北口デッキについて、機能性、段差の現状と今後の考えは?⇒整備当時は、バリアフリーの概念がなく、平らにできなかった。隣接する民間ビルとの関係で段差ができた。極力バリアフリーに取り組むとともに、段差を生かした整備をしていく。

 休憩できる場所の整備の考えは?⇒回遊性向上をめざす中で、休憩場所は必要。各ゾーンでベンチを配置していく。段差を活用したベンチ、可動式のベンチなどの整備をしていく。

 デザインの考えは?⇒北口デッキにぎわいワーキングで検討してきた。駅前のオープンスペースでの賑わいがシンボルとなるとの意見があった。イベントの出来るスペースが確保できるように検討している。

 シンボル的なモニュメントが必要だが?⇒現在の排気塔を更新・リニューアルできるか検討していく。

 市民、利用者参加型のリニューアルにすべきだが?⇒特殊街路は、ネーミングを公募する。排気塔のリニューアルについても公募を検討していく。 

(2)自動車走行環境について

 北口の自動車走行環境の整備はするのか?⇒抜本的改修はしないが、平成29年度からのデッキ改修に合わせて、舗装打ち換えを行う。

 自動車走行上の課題は?⇒交通広場は、歩車分離で安全性は確保されている。バス・タクシー優先で、一般車の流入を抑制してきた。接車スペースがないのが課題。

 高齢者や障がい者の送迎などのための場所が必要だが?⇒横浜銀行前に障がい者用の接車スペースある。

 さいか屋地下駐車場入り口付近を改修して活用すべきだが?⇒安全性の確保、警察との協議など課題は多いが、可能性を研究していく。 

2. スポーツ振興に向けた諸施策について

(1)野球競技の振興について

 野球について、市内の競技人口は?⇒減少傾向にあると言われている。施設利用者数は、平成25年度71,000人/26年度72,000人/27年度86,000人。

 高齢者は野球に親しみある。キャッチボールはロコモにつながる。啓発すべきだが?⇒マスターズの大会などある。高齢者に興味のあるスポーツをより良くできるように検討していく。

 名球会の親善試合をすべきだが?⇒10月のスポーツフォーラムで、元プロ野球選手の講演をした。中学3年生を対象に元プロ野球選手の野球教室を予定している。

 野球を観る機会として、大きな大会を誘致すべきだが?⇒現在、八部球場で夏の高校野球の県大会が開催されている。2020オリンピックでは、野球の決勝戦が横浜で行われることとなった。多様な大会の開催地として選ばれるよう取り組んでいく。 

(2)八部球場の整備と利活用について

 カウント表示の改修について、検討状況は?⇒施設の老朽化が進んでいる。優先度を考慮して進めている。今後も計画的に進めていく。

 平成30年に高校野球100回大会となる。来年度予算の財源確保の検討状況は?⇒広告を検討したが実施に至らなかった。今後も手法の可能性について検討するとともに、特定財源の確保に努めていく。

 八部球場の今後のあり方は?⇒昭和43年設置以来50年が経過している。野球のシンボル施設として親しまれてきた。高校野球、OB、保護者として八部球場に関わるなど、親しまれている。天然芝のコンディション良く高い評価を得ている。野球関係者の聖地として大切に維持、活用していく。

 以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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