2016.12.20 本会議(6日目)~一般質問

 12月20日 10:00より、藤沢市議会12月定例会(6日目)が開催され、引き続き一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。

通告16番 桜井議員

1. 健康づくりについて

(1)今までの取り組みについて

 プラステン運動について、職員の実践状況は?⇒職員のプラステン運動は、今後進めていく。業務パソコンの壁紙で、ノー残業デーでの実践を啓発していく。職員向けの機関紙に掲載していく。

 運動には、スポーツ推進課、みらい財団、保健医療財団との連携が必要。今後の取り組みは?⇒運動の推進は、生活習慣病、認知症の予防となる。ラジオ体操、軽体操などに取り組んでいる。生涯学習部と福祉部での連携、スポーツ推進員の研修会を健康増進課との共催で行った。夏のラジオ体操を共催で実施するなど、更なる連携を図っていく。 

(2)今後の取り組みについて

 分かりやすい目標が必要。健康寿命日本一をめざすというが、本市の健康寿命の状況は?⇒県独自の公表では、平成25年度、男性17.95年で県内9位、女性20.84年で8位となっている。

 目標値を設定していくべきだが?⇒健康増進計画で、ライフステージごとの目標値を設定している。県が公表する65歳以上の平均自立期間について、県内1位をめざしていく。 

2. 更なる市民サービスの向上に向けて

(1)先進事例を取り入れることや新たなアイデアを生みだすことなどについて

 職員の先進都市視察の状況は?⇒昨年度から積極的な視察を実施するため、総務部で旅費を一括し進めている。平成27年度は36件、28年度は17件。藤沢駅周辺整備に伴うエリアマネジメントについて浜松市、大阪市に、下水道のアセットマネジメントについて仙台市に、給付型奨学金について白河市、須賀川市に視察した。

 視察の効果は?⇒実際に課題を見聞きし、直に感じることは効果がある。

 職員アイデア提案の状況は?⇒平成25年度からふじさわつくるカフェとして、テーマ方でのアイデア提案している。2025年問題の課題、2020オリンピックの事業アイデアの検討、総合指針の重点施策の検討などを行った。

 今後の進め方は?⇒2025年問題、財政状況の共有、業務分析は不可欠で視察は引き続き推進すべき。ふじさわつくるカフェでの業務手法の議論により、政策形成能力は向上する。職員の意識が醸成され、組織の活性化につながると考える。

通告17番 土屋議員

1. 福祉行政にいて

(1)障がい者が65才になると介護保険優先になることについて

 65歳をむかえた障がい者は、介護保険に移行することになる。本市の障害者手帳を持っている内、65歳以上の人数は?⇒平成28年4月、障害者手帳は16,600人、内、65歳以上は、約8,100人。

 介護保険サービスへの移行について、平成28年度の状況は?⇒平成28年度中に65歳になり、移行するのは25人。

 障がい福祉サービスの時は、負担がかからなかった。重度障がいの人は、自己負担が重くなる。65歳になると介護保険が優先となり、困っている人がいることについての認識は?⇒障がい福祉サービスも介護保険サービスも原則自己負担するが、障がい福祉サービスは介護保険より条件が低い。介護保険利用で自己負担が増えることは認識している。

 なぜ、65歳になると介護保険が優先となるのか?⇒障害者総合支援法第7条に基づき、他の支援を受ける場合は、他方が優先となる。

 平成27年の厚労省通知の内容は?⇒介護保険サービスでは十分でない場合は、障がい福祉サービスも受けられる。介護保険サービスのみと誤解を受けないようにするなど。介護保険への移行で不安とならないよう、必要に応じてケアマネと連携して対応していく。

 障がい者が65歳になっても、本人が望めば障がい福祉サービスが継続して受けられるということか?⇒通知で、他方優先を否定するものではない。65歳から介護保険サービスに移行となるが、十分でない場合は、障がい福祉サービスを利用できるもの。

 本市の藤沢型地域包括ケアシステムの中で、65歳からの介護保険優先の課題を検討すべきだが?⇒障がい高齢者の増加に対して喫緊の課題で支援の充実が必要。全対象型の包括ケアとして、総合的な相談支援体制を検討していく。

 法改正による平成30年度からの新制度を待たずに、平成29年度から藤沢市独自の自己負担軽減の支援をすべきだが?⇒障がい高齢者のサービス利用時の自己負担は課題だが、法改正で平成30年度から新たな制度が開始される。円滑な制度導入に向けて進めていく。

通告18番 原田議員

1. 生きづらい地域社会を終わらせる政策デザインについて

(1)目的や根拠を明確にする施策デザインについて

 将来の財政運営の考えは?⇒従来の業務手法から脱却する必要ある。業務手法の見直し、定員管理、既存事業の見直し、国・県の補助金の獲得、資産売却などを実行しながら、財政運営をしていく。総合指針の重点施策を着実に実行していく。

 中期財政フレームで示された、545億円の乖離の原因が分からない。他市も同様なのか、過去10年間の分析もしているのか?⇒少子超高齢化に伴い社会保障費の上昇、公共施設再整備、市税収入の増が見込めないなど。収支乖離は多くの自治体で共通する。過去10年では、扶助費は2.2倍、財源は国により保障されていない。前半の大型投資の市債も影響している。

 財政運営基本方針を策定していくべきだが?⇒行財政改革2020基本方針で考え方を示した。基本方針、実行プラン、予算編成方針に沿って進めていく。

 財政状況の数値を定期的に市民に公表すべきだが?⇒十分な情報提供が必要。新たな広報周知でこれまで以上の情報提供をしていく。

 人件費を含めた事業の見直しが必要だが?⇒事務事業評価、外部評価とカイゼンふじさわを実施してきた。今後は、0ベースで見直していく。新たな評価の仕組みを調査・研究していく。

 BPRのエッセンスを抽出するとのことだが?⇒営利企業の改革の視点を取り入れる。業務プロセスのフローチャート化でリスクの顕在化につながる。

 事務事業の見直しの客観性評価が必要だが?⇒外部評価の見直しの中で進めていく。

 税収不足について、市民に恩恵感がないことに問題があるが?⇒納税意識を高めるためには、1円の無駄がなく、正しく使われているという信頼感が必要で、信頼回復に取り組んでいく。そのうえで、税金の使途のPR、毎年の予算編成方針をホームページで周知、職員が市民に説明する。市民生活に密着した取組が税金でされているという説明をしていくなど、職員が真摯に取り組むことが、市民の納税意識の向上につながると考える。

 今後の公共施設再整備には、地域のデザインが必要。住民のために何ができるのかを考えるべきだが?⇒地域により求められる機能が違うので、民間活力の導入も含めて、市民の暮らしやすさ、波及効果について、住民参加で進めていく。

 これからのまちづくりには、職員のコーディネート力、ファシリテーション力が必要。研修による人財育成の考えは?⇒外部講師による研修を実施している。民間の研修機関への派遣、企業派遣研修しているが実践に移すことが課題。今後、知識・実践が伴う新たな研修を検討していく。

 公益的市民活動助成事業、まちづくりパートナーシップ事業提案制度あるが、担っている団体が補助金頼りになっている。事業の見直しが必要だが?⇒補助金に頼らず、活力の創出につながるような事業のあり方を検討していく。 

(2)住民の暮らしを変える施策デザインについて

 子どもの貧困対策について、居場所事業や子ども食堂などあるが、抜本的な解決になっていないが?⇒様々な公的支援をしている。民生委員児童委員、地区ボランティアセンターと連携して、きめ細やかな支援が必要。相談支援、就労支援など、継続的に取り組んでいく。

 子どもの施策を展開する上で、大事なことをどう考えるか?⇒全ての子どもの成長、発展が保障されるため、社会全体で子どもを見守る環境が必要。子ども子育て支援事業計画の中で、子育てにやさしいまちとして取り組みを進めている。子どものための施策を展開していく。

 地域の縁側、空き家対策には、職員のコーディネート力が必要。市民センターの地域担当職員を見直すべきだが?⇒昭和56年度から市民センター・公民館に地域担当職員を配置してきた。これを基本とし、地域ニーズを把握しながら、地域支援体制を検討していく。

 本市の介護職不足に対する考えは?⇒推計では1,000人程度不足する。人材不足について、介護事業者への調査を実施し、離職理由を把握する中で、経済部とも連携して、職住近接も含めて検討していく。

 本市の13地区割りについて、より小さな範囲にしていくべきだが?⇒今後も13地区を継承しつつ、市民センター・公民館を強化していく。

通告19番 酒井議員

1. 藤沢高校跡地の市所有地の扱いについて

(1)1億4千万円相当の市所有地の価値が毀損する恐れについて

2. 市当局と議会との関係について

(1)市長名で議長宛にになされた特定議員に関する申し入れについて

3. 「開かれた市政」に逆行する事例について

(1)人事案件における候補者の住所情報の非公開について

(2)辻堂および善行市民センター再整備基本計画における建設検討委員会の非公開化について

4. 庁内の不正対応・対策について

(1)スポーツ推進課と生活援護課の不正事案について

(2)文書起案のあり方について

※酒井議員の質疑については、発言が早かったこと、また、市側の答弁も長かったため、メモが追いつかず、質疑を掲載できませんでした。質問のスタイルとしては、市の取組に対して、手法がずさん、手続きが不適切、職員の怠慢など、全て市側を責める質問形式でした。

通告20番 佐賀議員

1. まちづくりについて

(1)鵠沼市民センターについて

 鵠沼市民センターは、昭和55年の建設で、35年以上経過している。地域からの建替え要望の現状は?⇒平成24年4月に地域経営会議から建替え、北部分館の要望が、13,186人の署名を添えて、提出がされている。また、津波一時避難場所機能が確保されるよう建て替えの要望もあった。平成26年度に本館の耐震補強、外階段の設置した。より高い防災機能が求められている。

 第2次公共施設再整備プランでは、短期プランの検討事項に位置付けられた。経緯は?⇒鵠沼市民センター・公民館の南側の敷地は、将来の建替えのため、平成24年度に用地取得した。南東側も取得に向けて取り組んでいる。第2次短期プランに追加したもの。

 建て替えの見通しは?⇒現在、藤沢・辻堂・善行の再整備に取り組んでいるため、完了予定の平成33年度以降となる。他の公共施設の状況、財政状況を踏まえて進めていく。

(2)地域の特性にあった都市計画について

 都市マスタープラン、立地適正化計画では、少子高齢社会をどう位置付けているのか?⇒6つの都市拠点、市民センター・公民館を中心にした13地区拠点として、鉄道・道路でむすぶコンパクトシティとしている。立地適正化計画は、福祉・医療・商業へ誘導するコンパクトシティとして、将来都市の具現化を図るもの。

 福祉施設とは?⇒地域包括支援センター、地区ボランティアセンター、通所目的施設など。

 居住型社会福祉施設の今後の配置は?⇒郊外ではなく、市街地での立地が望ましい。 

2. 効率的な行政運営について

(1)執行体制について

 本市職員の時間外の状況は?⇒1人当たり月平均、平成25年度は10.83時間/26年度、10.87時間/27年度、11.54時間。縮減の取組としては、水曜日に加え、各課月2日のノー残業デーの実施、関係団体と36協定し必要な協議をしている。

 職員の仕事量は?⇒定数調査票により、総務課がヒアリングし、業務量を把握、見合う人員を配置している。

 上司も余裕がない。部下の監督できているのか?⇒管理監督者にも様々な業務がある。一連の不祥事は、管理監督のマネジメント不足もある。副市長と管理職の意見交換をしているが、マネジメント能力の向上を図っていく。

 職員組合と共同で、職員アンケートを実施することも有効だが?⇒関係団体は、定数・賃金・労働条件についてアンケートをしている。提案の件も検討していく。

 退職者不補充としてきた時代もあった。多様な任用形態の活用を図ってきたため、非正規職員が増えている。人数と平均賃金は?⇒平成27年度、非常勤職員678人で、1人当たり、170万円。臨時職員は、647人で110万円。

 正規職員だからこそ責任感が高い部分ある。必要な定数、一定の給与水準も必要とした上で、人件費はトータルで抑制すべき。どうしていくか?⇒総合指針2020基本方針、行革実行プランをつくっていく中で、人件費を総枠と捉えて検討していく。

通告21番 柳沢議員

1. 藤沢のまちづくりについて

(1)まちづくりのあり方について

 国の求めるまちづくりに沿うのではなく、開発をやめていくべき。少子超高齢社会の中で、都市マスタープランを抜本的に見直すべきだが?⇒20年先の藤沢市に向けた基本方針であり、少子超高齢社会も踏まえている。見直しについては、2025年問題、人口減少、立地適正化、大津波対策などを踏まえて、部分的な改正を検討している。

 今後、大規模な開発事業は、都市マスタープランの見直しで、住民合意を得る必要あるが?⇒審議会、議会報告のもと合意形成されたもの。基本方針なので、個別事業の際には、住民との合意形成をしていく。 

(2)長後地域のまちづくりについて

 高倉下長後線は、幅員を12mから15mへ、交差点部分は18mに変更するが、住民合意が得られていない。多くの意見は、都市計画決定時の12mであり、12mに戻すべきだが?⇒都市計画決定では、幅員12m、小田急との平面交差としていたが、現在の法令、自転車ネットワークなどに適合しないため、幅員15m、交差点部分は18mで計画しているもの。

 市道長後725号線の歩道整備について、長後駅西口から市民センターまで、狭い中でバス路線となっている。平成26年6月議会では、平成26年度に測量、27年度に幅員線形を調整するとの答弁だった。現状と今後の予定は?⇒平成27年度に長後センター東側の用地測量、28年度には、地権者との交渉を進めており、歩道整備には時間を要する。センター東側の交差点改良について、平成29年度内に完成をめざす。

 地域の巡回バスについて、交通不便地域の足の確保のスタンスは?⇒バス路線の再編、地域提案型交通、バス路線が困難な地区は、善行・六会で実証実験しているような取組みとして、住民組織、交通事業者、市の連携で地域公共交通の確保を進めていく。

 住民組織主体の運営は不安定。行政が主体となって、進めていくべきだが?⇒住民自らが困難を実感して上で、自主性をもつことで実現する。市は、関係機関との協議などへの支援をしていく。 

2. 中小企業政策について

(1)市内中小商工業者の営業とくらしを守る諸課題について

 住宅リフォーム助成制度について、これまでの実績と経済効果は?⇒平成25年度は募集300件に対して566件の応募、26年度からは募集400件に対して、26年度515件/27年度757件/28年度1,041件と増加している。経済効果は、工事総額で、平成25年度は、1億4,700万円/26年度、2億1,600万円/27年度、2億700万円。

 今年度は、商工会議所が上乗せしている。今までは、緊急経済対策として実施してきたが、来年度以降は、地域経済対策として位置づけていくべきだが?⇒市内経済状況などを踏まえて、事業継続、内容の見直しを検討していく。

 公契約条例制定について、この間の国・県の動向は?⇒国の新たな情報はない。県の平成26年3月の協議会報告では、効果や課題を検証するため、実施状況を調査することとしたが、その後の公表はない。

 県内では、川崎市、相模原市で実施している。本市で実施できない理由は?⇒公契約の元請、下請けは、関係法令で規定されている。賃金も労使間で決めるべきもの。入札契約制度にも違いがあるため、本市では、公契約条例の制定は考えていない。他市の動向を見ながら、研究していく。

 以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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