2017.11.10 災害対策等特別委員会

 11月10日 9:30より、藤沢市議会災害対策等特別委員会が開催され、傍聴しました。今委員会では、10月22日~23日にかけて本市に被害をもたらした台風21号について、配備体制、被害状況、今後の考え方などが報告されたものです。内容の抜粋は次の通りです。

1. 避難状況

(1)水害避難所 全76箇所開設

(2)避難者総数 計33名(水害避難所16箇所)

2. 被害状況(11月2日時点)

(1)人的被害 0件

(2)主な物的被害

 ① 床下浸水 住家11件/非住家3件/合計14件

 ② 床上浸水 住家1件/非住家6件/合計7件

 ③ 家屋破損等 住家6件/非住家17件/合計23件

 ④ 道路冠水 5件

 ⑤ 倒木等 13件

 ⑥ 電線障害 3件

 ⑦ 車両の破損 5台

3. 被災者への主な支援

(1)罹災証明書等の発行

(2)災害見舞金等の支給

(3)居宅介護サービス費等の額の減額・免除/国民健康保険料、介護保険料、事業所税、個人市民税、固定資産税、都市計画税の減免/市税の救済措置

(4)床下・床上浸水した住居等の消毒

(5)浸水した家具等廃棄物の処理

4. 本市公共施設の被害状況等 ★( )内は、概算損害額

(1)江の島岩屋(7,939万4千円)

 ① 被害状況

 門扉、照明設備、料金所小屋の窓枠等の破損/第一歩道橋高欄破損、転落防止柵脱落、路面損傷/第二階段の大規模崩落/洞窟内への岩石等の流入

 ② 応急措置

 閉洞(道路の通行止め)

 ③ 復旧工事等

 具体的な復旧方法を策定するための詳細調査と復旧工事を検討中

(2)稚児が淵レストハウス(832万7千円)

 ① 被害状況

 階段手すり等の破損/前面道路の破損

 ② 応急措置

 供用停止(道路の通行止め)

 ③ 復旧工事等

 再開に向けた復旧工事を検討中

(3)片瀬漁港(1,049万3千円)

 ① 被害状況

 荷さばき施設の扉等の破損/陸域施設の漂流ゴミや砂の堆積、陸揚げ中の漁船転倒等/西防波堤の転落防止柵等の破損

 ② 応急措置

 陸域施設の堆積物処理等を概ね終了/西プロムナード立入禁止

 ③ 復旧工事等

 破損箇所の修繕工事等を検討中

(4)鵠沼海浜公園(340万円)

 ① 被害状況

 スケートパーク臨時駐車場外周フェンス等の破損および脱落

 ② 応急措置

 スケートパーク内の堆砂除去対応等を概ね終了、ほぼ平常通り供用

 ③ 復旧工事等

 外周フェンス等破損箇所の修繕工事等を検討中

(5)藤沢駅北口エレベーター(58万円)

 ① 被害状況

 風雨により故障、一時運転停止

 ② 応急措置

 暫定的に運転再開

 ③ 復旧工事等

 本格的な復旧に向けた修繕工事等を検討中

(6)辻堂海浜公園先水路(214万円)

 ① 被害状況

 雨水等を排水する吐口への砂の堆積

 ② 応急措置

 排水口部の堆砂除去により暫定復旧

 ③ 復旧工事等

 堆砂除去対応終了

(7)辻堂浄化センター放流渠(300万円)

 ① 被害状況

 内部の吐口ゲート付近への砂の堆積/放流渠周囲の立入防止柵破損等

 ② 応急措置

 堆砂除去対応終了

 ③ 復旧工事等

 立入防止柵等復旧対応終了

(8)江の島西ポンプ場(2,800万円)

 ① 被害状況

 建物2階出入口扉等の破損/電気計装設備への海水侵入

 ② 応急措置

 建物2階出入口仮設扉の設置等

 ③ 復旧工事等

 運転中の電気計装設備の段階的な交換等修繕工事を実施予定

(9)藤ヶ岡中学校(486万2千円)

 ① 被害状況

 校舎棟屋根の破損

 ② 応急措置

 破損部材の撤去、シーリング及びビス止め施工、防水剤塗布により雨漏り防止

 ③ 復旧工事等

 本格的な復旧工事を実施予定

味村委員

 床下・床上浸水などで消毒した件数は?⇒江の島島内で7件。

 被災者に対する支援策について、事前の周知啓発が必要だが?⇒台風通過後の月曜日に市のホームページに掲載し周知した。今後、チラシの配布などをしていく。

平川委員

 避難者が33人とのことだが、高齢者など助けが必要だった人への対応は?⇒自身で避難所に来られた人で、手助け等の連絡はなかった。

 一人暮らし高齢者へは、市から連絡しないのか?⇒していない。

 支援の考えは?⇒避難行動要支援者へのアンケートなどで要望があれば検討していく。

 公共施設の概算損害額約1億4,800万円について、国の補助などはあるのか?⇒過去の例では、公立学校には2/3以内の国の負担がある。災害復旧に係る国庫負担制度はある。また、災害復旧には地方債の対象となる。来年1月の国会で台風被害の補正予算について報道されている。

 岩屋の復旧について段階的に行うとの事だが、最終的にいつ頃復旧するのか?⇒構造に関わるところがある。軽微なものは年度内に対処し営業再開したい。構造に関わる部分は、調査が必要となり、結果を踏まえて対応をしていく。

有賀委員

 岩屋の第2階段崩落について、復旧費用は概算損害額に含まれていないということでよいか?⇒その通り。

 復旧には、どのくらいの費用がかかるのか?⇒金額は答えられないが、相当かかる。

 片瀬漁港の西防波堤転落防止柵破損と越波対策工事内容との整合は?⇒設計基準の波は台風を考慮しているため、工事内容は変わらない。

 今回の越波は想定内か?⇒設計基準は30年、50年確率などの基準となっており、想定の範囲内と考える。

 今回の越波が想定外となった場合は、越波対策工事を見直すということか?⇒基準が見直されれば、見直すこととなる。

佐賀委員

 警報の発表を受けて、地域住民へどう注意喚起をしたのか?⇒夜間の防災無線は混乱をまねくこともあり、ホームページで周知した。

 高潮について、民間施設、ヨット、カヌーも被害を受けている。高潮対策が必要だが?⇒高潮の被害に対する意識が低かった。避難発令の見直しが必要。個別の避難勧告など、地域防災計画の見直しを検討している。

佐藤委員

 江の島かもめ駐車場のアスファルトがめくれている。2020に向けての工事対策は?⇒県からは、2020運営の仮設建物できると聞いているが具体的には検討中との事。今回の経験を活かした中で、対策をしていくと聞いている。

 以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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