12月15日 10:00より、藤沢市議会12月定例会(3日目)が開催されました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第56号 市道の認定について(鵠沼931号線ほか7路線)
寄附、起点終点の変更、開発等に伴い、市道の認定をするものです。
議案第57号 市道の廃止について(藤沢4号線ほか2路線)
起点終点の変更に伴い、市道を廃止するものです。
※上記2議案は、全会一致で可決されました。
議案第74号 藤沢市学校事故措置条例の一部改正について
医療見舞金の額について、上限を設けるため、所要の改正をするものです。
※この議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。
議案第77号 藤沢市学校教育相談センター条例の一部改正について
藤沢市学校教育相談センターを新庁舎に移転するため、所要の改正をするものです。
※この議案は、全会一致で可決されました。
議案第69号 藤沢市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について
地方公務員の育児休業等に関する法律の一部が改正されたことに伴い、非常勤職員に係る育児休業の期間を延長することが出来る場合を規定するため、所要の改正をするものです。
議案第70号 藤沢市市税条例等の一部改正について
地方税法の一部が改正されたことに伴い、平成30年度分及び平成31年度分における軽自動車税の税率に特例を設けるため、所要の改正をするものです。
議案第71号 藤沢市地域市民の家条例の一部改正について
地域市民の家について、新たな管理運営手法を実施するため、所要の改正をするものです。
※上記3議案は、全会一致で可決されました。
議案第78号 平成29年度藤沢市一般会計補正予算(第5号)
国庫補助事業に新規採択された事業、総事業費や補助額に変更があった事業、その他、緊急性があり、年度内に事業の執行が必要な事業などを補正するものです。
補正額は、一般会計が8億3,171万2千円で、補正後の一般会計は、1,541億8,150万3千円、特別会計が4億2,178万円で、補正後の特別会計は、1,331億1,297万9千円となり、一般会計と特別会計の総額は、2,872億9,448万2千円となります。
議案第80号 平成29年度藤沢市下水道事業費特別会計補正予算(第1号)【 補正額 6,616万8千円 】
辻堂・大清水浄化センター及び各ポンプ場の運転に要する動力費(電気代)について、燃料費調整単価の変動が、当初の見込みよりも大きく不足するため、増額補正するもの。
※上記2議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。
議案第79号 平成29年度藤沢市介護保険事業費特別会計補正予算(第1号)【 補正額 3,561万2千円 】
介護保険法の改正に伴い、介護保険事務処理システム及び介護保険認定事務支援システムの改修を行うもの。また、社会保障・税番号制度において、他自治体との情報連携をおこなうためのデータ標準レイアウトの改版に伴い、介護保険事務処理システムを改修するもの。
議案第81号 平成29年度藤沢市民病院事業会計補正予算(第1号)【 補正額 3億2,000万円 】
高額な医療材料を使用する手術件数の増加に伴い、増額補正するもの。
※上記2議案は、全会一致で可決されました。
議案第55号 工事請負契約の変更契約の締結について(藤沢652号線歩道築造工事)
国の工事との工程調整の結果、しゅん工期限を平成30年3月15日から、7月31日に変更するものです。
※この議案は、全会一致で可決されました。
~ ここから一般質問 ~
通告1番 東木議員
1. 笑顔溢れる学校づくりについて
(1)教員の質の向上と負担軽減について
教員の年齢構成をみると、若い先生が多い。どのような課題があるか?⇒人材育成が大きな課題。経験年数が5年までの教員への研修、保護者や関係団体との関わり方などの指導をしている。
新採用から担任をもつ。フォロー体制は?⇒人材育成支援員の派遣などで授業の進め方などの助言をしている。また、チームでのフォローもしている。
学習指導要領の改定により、小学校での外国語教育、プログラミング教育が必修となる。新たな取組について、教員の負担増にならないようにしていくべきだが?⇒小学の外国語教員に中学校の教員を派遣し、授業の研修をしている。プログラミング教育は、アプリが活用できる。平成32年度までに必要な研修をして、最新の情報を学校へ提供していく。
教員の業務の効率化に向けてICT化が必要。今後の導入の考えは?⇒小学校の校務用パソコン整備は計画より遅れている。引き続き1人1台に向けて整備していく。中学校は、平成26年3月からパソコン1人1台となっている。成績管理が中心だが、小・中・特別支援学校の教員が情報を共有し、業務の効率化が図られるよう取り組んでいく。
若い女性教員多い。出産・子育てと仕事が両立できる体制が必要だが?⇒育児休暇、子の看護休暇などある。通勤緩和措置、出産後1年の特別休暇、育児短時間勤務もある。出産・子育てと仕事の両立の仕組みが有効に機能するよう、校長会を通じて周知していく。
児童支援担当教諭の拡充の考えは?⇒現在小学校28校に配置している。早期に全校配置に向けて取組んでいく。
8/29、学校における働き方改革に係る緊急提言がされた。市としての対応状況は?⇒緊急提言は次の3点。①校長及び教育委員会は学校において「勤務時間」を意識した働き方を進めること/② 全ての教育関係者が学校・教職員の業務改善の取組を強く推進していくこと/③ 国として持続可能な勤務環境整備のための支援を充実させること。教育委員会と校長会が連携して進めていく。
2. 待機児童対策について
(1)企業主導型保育の活用について
税制優遇策として、企業主導型保育事業への優遇措置の内容は?⇒企業が従業員の子ども、それ以外の子どもを受け入れる。複数企業での設置も可能。児童育成協会からの助成がうけられる。
本市の企業指導型保育事業の状況は?⇒平成29年12月時点で、6事業所で118人の定員で、うち従業員外は57人。
施設の設置について、市と市民のメリットは?⇒市の財政負担がない。早期の施設整備ができること、待機児童対策となることが市のメリットで、市民のメリットとしては、多様な選択肢が増えること。
企業主導型保育事業の課題は?⇒市の関与が必要でないため、設置に当たり、近隣住民への説明が不十分で市に対して、事業者へ指導してほしいとの要望が来ている。
積極的に活用していくべきだが?⇒認可外施設一覧に掲載し、ホームページでも周知している。他市の状況を見ながら検討していく。
3. 安心の長寿社会の構築について
(1)「我が事丸ごと地域共生社会」と「藤沢型地域包括ケア」の諸課題について
CSW配置は5地区に拡大している。現状と課題は?⇒相談件数は10月で351件。困りごとの相談窓口として定着してきている。課題の把握をし、民生委員・児童委員、関係団体との信頼関係構築を進めている。13地区への拡大、財源などが課題。
生活支援コーディネーターの役割と重なる。兼務の考えは?⇒生活支援コーディネーターは地域支えあいセンターに配置しているが、引き続き総合的な検討を進めていく。
地域の縁側について、40カ所をめざすしているが、今後、ハードルを下げて更なる拡充をしていくべきだが?⇒現在33カ所で展開している。誰もが歩いて行ける居場所として地域資源とのネットワークを図っていく。
地区ボランティアセンターについて、課題は?⇒担い手不足、魅力ある活動の周知、活動団体同士の連携など。
藤沢型地域包括ケアシステムにどう位置付けていくのか?⇒地域づくりの主体として位置付けられる。各地区のボランティアセンターには、生活支援、サロン活動をお願いしている。魅力ある地域づくりの一翼を担ってもらいたい。
通告2番 山内議員
1. 子どもの食の現状と施策について
(1)子どもの食をめぐる現状と施策全般の評価について
子どもの朝食の状況は?⇒3才6か月で、96.5%が97.3%/中学生91.2%から93.5%/小学生94.6%から94.2%と横ばい。とらない理由は、食べたくない、食べる時間がないなど。小学生には給食時に指導、給食だよりなど。中学生には、朝食食育講座を実施している。
子育て世代の食育対策が必要だが?⇒20~30代への食育は重要。イトーヨーカドー、ヨークマートの協力により、啓発物の展示、学校給食のメニューなと表示を始めた。
(2)小学校給食の現状と課題について
栄養教諭の学校への配置状況は?⇒現在9人配置している。
成功例と評価は?⇒給食を活用した食育をしている。生産者とのふれあい、残食の減、生活習慣の改善につながった。
給食の残食の状況と分析は?⇒主菜、副菜など、3-10%で、概ね摂取できている。
生活困窮世帯の給食費の未納状況は?⇒平成24年度、要保護・準要保護は183人、それ以外178人/平成25年度、要保護・準要保護は154人、それ以外132人/平成26年度、要保護・準要保護は32人、それ以外117人/公会計後平成27年度、要保護・準要保護は64人、それ以外218人/平成28年度、要保護・準要保護は64人、それ以外279人。
給食費の無償化の考えは?⇒全国的に動きがあるが、小規模自治体の動き。今年度、文科省が調査しているので、情報収集していく。
(3)中学校給食について
デリバリー給食の喫食率が低いことについて、どう分析しているか?⇒低くないと考えている。
異物混入の状況は?⇒平成28年度は34件、29年11月時点では51件。毛髪や衣服の繊維など。原因追究を指示し、作業管理の見直し、作業状況の指導をしている。
生徒・保護者へのアンケートの実施結果は?⇒毎年実施している。負担軽減、栄養面、温かい給食などで50%は利用したいとのこと。
食育の事例は?⇒献立を利用して食育情報を発信している。朝食の重要性を伝える講話ある。以前より朝食率が増え、体調不良で保健室に行く生徒が少なくなった。
中学校給食を直営にできない理由は?⇒生徒・保護者のアンケートでも好評。日課表への影響も無かったため、今後、全校に拡大したいと考えている。
(4)その他、子ども食堂などにおける食の支援について
子ども生活支援事業での食の提供状況は?⇒安心できる夜の居場所として、市内2カ所で週3日実施。遊び、宿題、食事している。生産者からの野菜等を活用して提供している。
朝食給食の考えは?⇒考えていない。
(5)地産地消のとりくみについて
学校給食への藤沢産品の目標は?⇒33品目を設定。平成25.26年度は30品目、27年度は33品目と学校給食への提供は目標達成をしている。
2. まちづくりについて
(1)辻堂市民センター・公民館建設について
※この要旨については、様々な場面で質疑が繰り返されていますので、割愛します。
通告3番 竹村議員
1. 「社会モデル」の視点から考える、インクルーシブなまちづくりについて
(1)エビデンス(科学的根拠)にもとづく安全・安心なまちづくりについて
体感治安とは?⇒法的な定義はない。日常生活の中での治安の状況。
体感治安はイメージ。防犯カメラ設置の取組について、神奈川新聞では、設置根拠が前年度より治安が悪化したからと報道されていた。しかし、長期的に悪化しているかを見るべき。藤沢の治安は本当に悪化しているのか。平成14年度の刑法犯の認知件数は?⇒9,675件
現在の藤沢市は悪化どころか、平成14年度の1/3に減っている。そのことを周知すべきで、それが安心につながる。内閣府の調査では、60.8%が治安が悪くなったと答えている。地域の連帯意識が低くなったとの理由だが、殺人件数は1,950年代がピークで、連帯意識が強かった時代。エビデンスに基づいた分析を踏まえて、政策を立案すべき。
平成28年度の刑法犯の内容は?⇒3,115件で、空き巣など窃盗犯2,487件、暴行など粗暴犯197件、詐欺などの知能犯70件、わいせつなど風俗犯28件、殺人など凶悪犯12件、器物破損などその他が321件。
窃盗の中で、万引きは誰がしているのか。高齢者の犯罪理由は生活困窮や空腹、万引きで逮捕されるのは孤独な高齢者の犯罪。藤沢市で刑法犯を減らす有効策は、高齢者の孤立や貧困を防ぐこと。平成26年度の殺人2件だって、老人ホームで妻を殺害した心中未遂、もう1件も引きこもりの子が父親を殺害したもの。藤沢市の福祉のセーフティネットが十分だったのか、福祉的な視点で取り組むべきだが?⇒世帯の支援ニーズを把握し、適切な支援ができるかが課題と捉えている。地域の力と公的支援の確保で、ささいな変化に気付き確実に支援に繋げていくことが必要。地域の縁側、コミュニティソーシャルワーカーの取組もその視点で進めている。福祉が果たす役割は大きいと考える。
再犯の防止が重要。国会で再犯防止推進法が成立した。概要は?⇒再犯防止に関する施策が円滑に実施されるよう国や市が連携を図ること。国の再犯防止推進計画を踏まえて、市が地方再犯防止推進計画を定めるよう努めなければならないとしている。
藤沢市の再犯防止の考えは?⇒立ち直り支援、更生保護などの支援が必要。保護司会、更生保護女性会の活動に支援している。現在、国が再犯防止推進計画を策定中であり、県の動向も注視し、今後、どのような取組ができるのか検討していく。
日弁連の犯罪被害者支援シンポジウムに参加したが、被害者が困っていることは経済的なこと。刑事裁判で有罪になっても自動的に賠償金は支払われない。被害者にも国選弁護士をつけてほしいということが紹介されていた。被害者にも丁寧な支援が必要。藤沢市の考えは?⇒藤沢市人権指針における課題の1つとして、犯罪被害者の人権をかかげて被害者、家族の人権擁護に向けた意識啓発に努めてきた。今後も、市の役割を踏まえ、他市の先進事例の情報収集、充実に向けた研究、検討をしていく。
犯罪加害者にも家族がいる。加害者家族の88%は自殺を考え、92%は楽しいことや笑うことに罪悪感を覚えるとのこと。徐々に加害者家族支援が始まっている。藤沢市でも、加害者家族へのサポートを検討すべきだが?⇒理解が進んでいない人権課題の1つ。全ての人の人権尊重される社会をめざして、共に生きるまちづくりを進めていく。
(2)「ダメ!絶対」だけではない薬物依存症対策について
市内の薬物犯罪の検挙数は?⇒市内で56件。
大学新入生のアンケートで6割が薬物手に入ると回答している。薬物の広がりについてどせう考えるか?⇒ネットの普及、簡単に手に入ること、一度くらいなど、罪悪感の希薄化がある。
県立精神医療センターの小林先生の話は常識を覆すものだった。講演の内容は?⇒テーマを、依存症は思春期から始まっているとして、依存症の発症には孤立感などが大きく影響していること、ストレス対処の能力低下が依存症を重症化させるなど。今回の講座には105名の参加いただいた。
小林先生の話では、アルコール、薬物に依存している人は、溺れかかっている人にとって、浮き輪のようなもの。薬物は現実感を忘れさせてくれる、苦痛の緩和のために薬物依存になる。薬物は犯罪ではなく依存症として捉え、治療の対象として考えれば、学校での薬物教育のあり方も変えていく必要がある。学校での薬物乱用防止教育の状況は?⇒小学校での体育、中学校での保健体育で心身への影響、依存性などについて、小学校では8割、中学校では全校で、薬剤師、警察職員で薬物乱用防止教室をしている。
生きづらい子どもにダメ・ゼッタイは届くか。孤独、不安の感情の対処に困っている。支援教育が必要なのではと考える。今後、依存症リスクを抱える子どもたちへの対応について、支援教育として議論していく必要あるが?⇒指摘の依存症の教育については、ネットやゲームなど、薬物に限らず様々な依存症になる可能性がある。今後、依存症には治療が必要な心の病気であることも啓発していく。依存症にならないように努めるとともに、気付いた場合には、支援機養育の視点で、子どもたちの支援をしていく。
依存症には、ギャンブル、アルコール、買い物、市販薬も依存症というのが現在の考え方。犯罪を重視すると依存症が治らなくなる。藤沢市でもその視点で対策をしていく必要があるが?⇒地域における課題としては、依存症の状況に応じた専門治療や相談支援回復プログラムの整備に遅れがある。引き続き、相談の場の周知、体制整備を図っていく。
※以上、報告とします。