2018.6.8 厚生環境常任委員会

 6月8日 9:30より、藤沢市議会厚生環境常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。

議案第21号 藤沢市旅館業法施行条例の一部改正について

 この議案は、旅館業法の一部が改正されたことにより、旅館営業及びホテル営業の営業種別が統合され、旅館業法施行令等に定める構造設備の基準が改正されたことに伴い、所要の改正をするものです。

味村委員

 市内のホテル、旅館、簡易宿所、下宿の状況は?⇒平成29年度末で、ホテル17/旅館26/簡易宿所16/下宿0。

 玄関、帳場の設置義務が廃止となるが、災害時の安全確保は?⇒緊急時に10分で職員が駆けつけられること、ビデオカメラで確認ができること、カギの受け渡しが適切にできることに加えて、本市では常駐しないときは、連絡先の表示を義務付けている。

 衛生面の基準が緩和される。立入検査・指導の考えは?⇒2年に1度立入検査をし、管理状況を確認している。今後も同様に、衛生上、適切な管理がされるよう検査・指導をしていく。

永井委員

 フロントがなくても良いとなると、おもてなしと逆行するのでは?⇒事業者に委ねられるもの。

 衛生面での立入検査について抜き打ち検査はしないのか?⇒相手先にはお客がいるので配慮して検査している。

 フロントを設けることを条件とした条例をつくっているところはあるのか?⇒台東区では時間を制限して有人にしているところある。

武藤委員

 災害や事故時に10分で駆けつけるとのことだが、どうやって確認するのか?⇒駆けつけられる場所、システムなど、許認可の際に確認する。また、消防、環境部とも連携して対応することとなっている。

※この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。

陳情30第3号 「就労継続支援B型事業」へ激変緩和措置を講ずるよう国への意見書提出を求める陳情

 この陳情は、障がい福祉サービス等の今年度報酬改定により、主に就労継続支援B型事業所が大きな影響を受けている実態を鑑み、緊急の激変緩和措置を求める意見書を国に提出するよう求めるものです。

【陳情者との質疑】

永井委員

 300万円の減収とあるが、全体でどの程度の影響があるのか?⇒体制を強化するため、4月から職員1人を採用を予定していたが、300万円は常勤職員1人分にあたるため、職員募集を取りやめた。

 事業所がなくなったら、障がい者の受け皿はどうなるのか?⇒福祉作業所時代から、家に引きこもる障がい者へ日中の居場所として、そのことをきっかけにして社会へ出ていくための活動をしてきた。なくなれば、単身者であれば、生活保護につながることが考えられるし、家庭があれば親が他の行き先を探すこととなる。

武藤委員

 4・5月の実際の影響額は?⇒4~6月を終えて、事業所で取りまとめるので、現時点では把握していない。

※この陳情は、全会一致で主旨了承となりました。

報告(1)平成30年度国民健康保険料の料率について

 平成30年度の国民健康保険料の料率を改定したので報告がされたものです。

(1)医療分

 ① 所得割 平成30年度 旧ただし書所得の5.73%/平成29年度 旧ただし書所得の5.51% =0.22%の増

 ② 均等割 平成30年度 23,640円/平成29年度 24,360円 =720円の減

 ③ 平等割 平成30年度 16,440円/平成29年度 17,640円 =1,200円の減

 ④ 賦課限度額 平成30年度 580,000円/平成29年度 540,000円 =40,000円の増

(2)後期高齢者支援金分

 ① 所得割 平成30年度 旧ただし書所得の2.49%/平成29年度 旧ただし書所得の2.22% =0.27%の増

 ② 均等割 平成30年度 9,840円/平成29年度 10,200円 =360円の減

 ③ 平等割 平成30年度 6,840円/平成29年度 7,560円 =720円の減

 ④ 賦課限度額 平成30年度 190,000円/平成29年度 190,000円 =増減なし

(3)介護分

 ① 所得割 平成30年度 旧ただし書所得の2.07%/平成29年度 旧ただし書所得の2.10% =0.03%の減

 ② 均等割 平成30年度 10,320円/平成29年度 11,760円 =1,440円の減

 ③ 平等割 平成30年度 5,040円/平成29年度 6,000円 =960円の減

 ④ 賦課限度額 平成30年度 160,000円/平成29年度 160,000円 =増減なし

(4)一人当たり保険料(平均値)

 平成30年度 106,027円/平成29年度 106,084円 =57円の減(0.05%の減)

味村委員

 本市の国保加入者の状況は?⇒平成29年度末で、加入世帯は56,874で、給与収入31.1%/営業収入11.1%/農業収入0.2%/その他年金など38.1%。所得は0が17,720世帯31.1%/100万円未満が12,538世帯22%/100万円~300万円が18,783世帯33%/300万円~500万円が4,580世帯8.1%/500万円以上が3,253世帯5.7%。

 都道府県単位化による今後の保険料の見通しは?⇒今後も特定財源の確保、医療の適正化などで、考慮していく。

 滞納、減免の状況は?⇒滞納は各年度末で、平成27年度20,446世帯33.7%/28年度18,517世帯31.7%/29年度16,745世帯29.4%。減免は、法定減免が、平成27年度25,867世帯42.6%/28年度25,339世帯43.4%%/29年度25,217世帯44.3%で、条例減免が、平成27年度946世帯1.56%/28年度993世帯1.7%/29年度997世帯1.75%。

 保険料負担の軽減策について、均等割りは子育て支援に逆行している。均等割りの子ども分は減額すべきだが?⇒知事会、市長会を通じて国へ要望している。国の動向を注視していく。

報告(2)第2期藤沢市国民健康保険保健事業実施計画(藤沢市データヘルス計画)及び第3期藤沢市特定健康診査等実施計画について

 本市における「第2期藤沢市特定健康診査等実施計画」、「藤沢市国民健康保険事業実施計画(藤沢市データヘルス計画)」が平成29年度で終了することから、一体的にした事業計画として策定したもので、その報告がされたものです。
 ここでは、計画の体系・目標を記載します。

【基本理念】 健康寿命の延伸・医療費の適正化・健康力の向上

1. こくほ健康診査受診率・特定保健指導利用率の向上

(1)こくほ健康診査等受診率向上対策事業

 こくほ健康診査・ヘルスチェック・がん検診等の受診率の向上をめざす

 ① こくほ健康診査受診向上対策

 ② ヘルスチェック事業の充実と受診率向上対策

 ③ がん検診等受診率向上対策

(2)特定保健指導利用勧奨事業

 特定保健指導利用率の向上をめざす

 ① 特定保健指導利用率向上対策

2. 生活習慣病等の適正受診の促進

(3)生活習慣病重症化予防事業

 生活習慣病重症化予防に向けた支援体制の整備を行う 

 ① 要医療者への保健指導の実施

 ② 糖尿病・糖尿病性腎症重症化予防

(4)適正受診・適正服薬促進事業

 医療費使用状況を分析し、効果的で効率的な保健指導を実践する

 ① 多重受診・多重服薬者対策

 ② 後発医薬品の利用促進の取組み

3. 健診・医療費等データの活用

(5)医療費等の分析に基づく事業実施体制整備

 データに基づく健康課題の把握と今後の取組について整理する

 ① レセプトの分析による健康課題の把握

 ② 健診データを活用した健康課題の把握

(6)地域包括ケアの推進に向けた協働

 医療費等分析を踏まえた地域の健康課題等に係る情報提供を実施する

 ① 地域包括ケア等の構築・推進に向けた情報提供と課題の共有

報告(3)歯科健康診査事業の変更について

 本市が実施する歯科健康診査事業において、6月1日より、実施を予定していた「口腔がん個別検診」について、準備が整わず中止とすることとなりました。今後、市と関係機関で口腔がんの検診のあり方について、検討する場を設け、よりよい口腔がん検診の体制整備の検討を進めていくとの報告がされたものです。

山口委員

 中止の経緯と市民への周知の状況は?⇒6月実施に向けて準備を進めてきたが、委託先との調整に更に時間を要するため中止とした。6/1よりホームページで周知、6/25号の広報で掲載する予定。

 成人歯科検診の委託料の算出根拠と中止による不用額は?⇒厚労省の点数表で積み上げたもの。不用額は、約78万円。

 口腔がんの個別検診の実施に向けた今後の見通しは?⇒関係団体とあり方を協議・検討する場を設け、体制整備の検討を進めていく。

 以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

アーカイブ