2018.6.15 自治研セミナー(市民病院関連)

 6月15日 18:00より、藤沢市民病院4階講堂において、神奈川県地方自治研究センター・藤沢地方自治研究センター共催(協力:藤沢市民病院・藤沢市職員労働組合)によるセミナーが開催されました。テーマは、「自治体病院の経営手法を考える」~自治体病院に何がおきているのか~で、2名の方から講演をいただきました。

 まず、「公立病院の現状と直面する課題」をテーマに、地方自治総合研究所研究員「其田氏」より、公立病院の現状、地方公営企業制度の概要、他市の失敗・成功事例、地方公営企業法全部適用となった場合の変更点などについて講演をいただきました。
 其田氏によれば、藤沢市が市長の意向で中核市を検討したことを例にとり、市長の公約であっても、市職員がそのメリットや必要性を考え、中核市への移行をしなかったことは、藤沢市として主体的な判断をしたと評価されました。同様に、市民病院を地方公営企業法の一部適用のままにするのか、全部適用にするのか、独立行政法人化にするのか、民間譲渡するのか、様々な選択肢があるが、中核市検討のときのように、職員がしっかりと考えて、国や県がどう言おうと、主体的で、より良い判断をしてほしいとおっしゃっていました。

 次に、「地方公営企業法全部適用へ移行した職場からの報告」をテーマに、川崎市立川崎病院医事課の「船生氏」より、地方公営企業法の全部適用で何が変わるのかを中心に講演をいただきました。川崎市立川崎病院は、2005年に地方公営企業法の全部適用に移行しましたが、船生氏は当時から現在まで、川崎市立病院労働組合の執行委員長で、一部適用から全部適用に移行することで、職員の身分や処遇については、ほぼ変わりがないが、職員全員が経営視点を持つこと、そして病院経営に対する責任が重くなるということを強調していました。

 私は、労働組合の役員時代から船生委員長を知っており、セミナー後、色々と話をしましたが、船生委員長いわく、「藤沢市民病院は、ほとんど全部適用と同じ状況なので、なんで全部適用を検討しているのか、まったくわからない。全部適用すれば、病院(病院総務課)の仕事が増えて、人を増やさなければならなくなる。デメリットの方が多いと思う」とのことでした。

 私は、更に研究する必要はあると思いますが、藤沢市民病院の地方公営企業法の全部適用の必要性は現段階では感じませんでした。今後、市議会へ検討状況の報告があると思いますので、その内容を精査して、判断をしていきたいと思います。 写真は、講演する其田氏・船生氏。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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